15歳を迎えた5人のお姉さまたちがみんな波をくぐり上がってゆくと、小さな妹はひとりぼっちです。
「ああ、上の世界はどんなに素晴らしいのでしょう。ねえかめさん、あなたは海の上を見たことがあるのでしょう?」
「はい、ひめさま。陸の上の世界も、海の中も、それぞれ素晴らしい世界でございます。ひめさまも来年は15歳。もう少しでございますよ。」
「あと一年もあるなんて! ああ、もっとはやく15歳になれたら! わたしたちとすがたが似ているという人間のことも、きっと大好きになれるでしょう!」
「ひめさま、海の上の世界へ行っても人間にはお近づきにはなられませんように。」
「あら、どうして?」
「人間たちの中には、人魚の肉を食べると不老不死の身になれると考える者がおります。とりわけひめさまのように若く美しい人魚の肉にはそのちからが強いと信じられております。」
「まあ・・・・。」
「そればかりではございません。ここよりずっと南の方に住む人間たちは、私達の肉や卵を採って食べるのでございます。しかも近頃では、この辺りの人間たちも大きな船に乗り南の国へ行き、ふだんは食べない亀の肉や卵をおもしろがって食べるのでございます。」
「楽しみのためだけに、生き物を殺すんですの?」
「そのとおりでございます。南の国の人間たちが自分たちの食べる分だけ採るならば、私たちも仕方がないことと思えますが、よそ者のために昔よりも多くの亀や卵を採るようになってしまい、私の仲間はどんどん減っているのでございます。」
「それはなんとしたことでしょう・・・・」
「しかも人間は、「探検」などと言って遠くの島に出掛けてゆき、その島にもともと住んでいた人間から、食べ物や住む家を奪ったり、些細な諍い事で平気で人間どおしで殺し合うことさえ致します。」
「人間とはそんなに恐ろしい者たちなのですか? おばあさまもねえさまたちも、一言もおはなししてはくださらなかったわ。」
「大きさき様は何かお考えがあってのことでしょう。姉上様がたは、ひょっとすると危ない目に遭って、口を閉ざしていらっしゃるのかも知れません。」
「あなたがそう思うのならば、そうかもしれませんね ・・・・、でも、私の花壇のお像はずいぶん優しげですわ。あれは人間のすがたではありませんの?」
「あのお像は、ほんとうにお優しげでお美しゅうございます。でも作り物でございます。作り物ですからこそ、本当のすがたを隠して美しく作り上げるのでございます。人間たちが皆あのお像のようであったらどんなに良いか。ですからひめさま。人間には決してお近きにはなりませんように。」
「わかりました。あなたの忠告はいつも間違いありませんものね。」
にんぎょひめは、少し残念そうでしたが、優しく微笑むのでした。
切り進めながらちょこちょこ変更したり、
トレペを外して額装してみたら右の縁が左よりも0.4mm太かったので修正したり、
微調整を済ませて一応完成しました。
しばらく眺めてみて、気になりところがでてくればまた手を入れるかもしれませんが。
今回の制作にあたっては、手と目の試運転のほかに、
西洋の線をもう少しうまくなりたいなってゆう思いがありました。
まあ結果は見てのとおりですが、なりよりも痛感した課題は、着想力。
通常、アイディアはことばとして顕れますが、それをビジュアル化するちからが足りないなぁ、と。。。。
アンデルセン童話のストーリーを暗示するいろいろなモチーフを盛り込みましたが
なんだかステレオタイプなシンボルしか思いつかないのです。
もっといろいろなものに触れて、頭の中の引き出しをぎゅぎゅう詰めにしなくちゃいけませんね。
それと、時間かかりすぎ。これは以前にも反省点としていたような気もします。
これで生活しようと思ったら10万円くらいで売らなきゃいけないほど時間かかってますからねぇ。
仕事でするとなったら 「連日徹夜もどき」 なんて無茶もできませんし・・・・。
もっと能率的で効果的な画面構成があればよいのですが、
面的にざっくり捉えるのが苦手で、形で細かく描き込む画風しかできないし・・・・
人件費がいちばん高いこの国で、時間短縮を図るためには、
やっぱりデジタル導入しないとだめかしら?
原図の手順なんか、フォトショや SAI のレイヤー操作とかわらないんだから。
でも常に全体が把握できる状態でないとできないから・・・・
40インチのPC用液晶ディスプレイって、いくらするかしら?
そもそも商品としてあるのかしら? ってそんなもの置く場所ありません~。
もちろん買うお金もありません。