ガンと戦う

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クリニックに来られる、悪性腫瘍(ガン)の子が少しずつ増えてきています。

 

クリニックでは、悪性腫瘍に対しては、「腫瘍と戦って消そうとすると体にも大きな負担がかかります、腫瘍と共存し、これ以上大きくしない代わりに、体も守って寿命を延ばしましょう」と説明します。

 

でも、私の本当の気持ちとしてはやっぱり、腫瘍めこのやろう!お前の好きにはさせないぞ!という感じで、戦う気満々です。

 

クリニックでは、腫瘍に対して、特に手術が不可能な腫瘍、それから手術の後、漢方、鍼灸、食事療法を行います。場合によっては新しいタイプの抗がん剤を使うこともあります。これまでの注射で投与するタイプではなく、飲み薬で投与する、副作用が比較的軽い抗がん剤です。

 

どんな腫瘍とも戦うつもりです。決してあきらめません。

漢方+アロマ治療

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複雑な病気のわんちゃんがいて、この子はクッシング様の症状と、腎臓の病気、肝炎、いびきがひどくて呼吸状態の不安定、精神的な不安定さがあります。他にも血液検査でいくつか異常値もあります。

 

一時期は命に関わる状態でご家族も覚悟されたのですが、その後漢方治療でとてもいい状態がキープできています。

 

アロマ治療はどうやるかというと、腎不全に効果のあるアロマオイル、肝炎に効果のあるアロマオイル、咽喉頭炎に効果のあるアロマオイルなどなど、病気と症状に合わせたアロマオイルをすべて書き出していくと、それぞれの病気で同じアロマオイルが重なるものが出てきます。

 

それをいくつか組み合わせて、その子のアロマオイルを作ります。

 

このわんちゃんは、症状がひどい時にアロマをつけると少しよくなるということです。

 

特効薬的な効果があるわけではありませんが、いい香りで気分もよくなり、症状も和らぐというのは、補助的な治療として、いいのではないか思います。人の認知症では、西洋医薬と同じ効果が実証されているようですし、おすすめです。

 

 

高齢犬の口内炎と中耳炎

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高齢のマルチーズちゃん。

最初は歯が痛くてごはんが食べられなくなって来院されました。よだれと口臭の症状も。

 

全歯抜歯を勧められましたが、高齢のため麻酔をかけたくないとのご家族のご希望で、他の方法で何とかならないか・・・ということでクリニックに来られました

 

抗生剤やサプリメントに加えて、漢方治療を開始。

口内炎の症状も何とか抑えていますが、全身状態の変化が喜ばしいです。

 

どちらかというと見すぼらしい感じでしたが(失礼な表現ですみません!)、毛艶が良くなり、おうちでも、昔のようによく遊ぶようになり、人の食事も欲しがるようになったとのこと。漢方治療を始める前は、だいたい寝ていることが多くなっていたそうです。

 

途中で中耳炎になり、鼓膜の再生のために鍼治療も始めました。鍼治療をすると、その場ですごく反応して、体が何とも言えない振動を始めます。パルスを流しているわけではありません。本人はいたって普通にしています。

 

興味深い反応です。

 

ご家族の熱心な様子に、感謝と敬意を感じます。

 

 

フレンチブルドッグちゃんの椎間板ヘルニア。後ろ半身の完全麻痺です。お灸、パルス治療、磁気鍼の組み合わせで2回目です。反応はしているので、今のところいい傾向。

 

兄弟犬の死後、発症したとのことで、気持ちの問題が病気を発症させることを改めて感じました。

 

 

扁平上皮癌のわんちゃん。複数の病院で治療不能となり、安楽死の話も出る中、クリニックを初受診。漢方治療開始。希望を取り戻してがんばってほしい。

 

 

中耳炎のわんちゃん2件。重症化するのは、耳を触られることを嫌い、ご自宅で耳そうじができない子が多い。そういう子は病院での定期チェック、早めの受診を心がけてほしい。一番は、耳そうじをできるようにしつけることが、結局はご家族と本人のためになります。

 

飲み薬も飲めず、耳そうじもできない子が、鍼治療のみで治った例があるので、どうしても無理な子はご相談を!

鍼治療には即効性があって、症例の紹介でよく治療前と治療後の動画が流れたりします。

 

今日、麻痺の子が来たので、治療前の歩き方と、治療直後の歩き方を比べてみました。動画を撮る余裕がなかったですが、やはり違いました。

 

最近は難治性の内臓や皮膚の病気に鍼治療を行うことが多く、さすがに来院された時の皮膚炎がすっかり治って帰られることはないので、短期的な効果がわかりにくかったのですが、運動器の場合にはそういうことがあるので、我ながら感動しました。当たり前といえば当たり前な反応でもあるのですが。

まずは「瀉」する。

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所属するペット中医学研究会で、中医学カルテと診断表というものが開発されて、症例の収集とともに、この診断表というのがよくできています。

 

中医学的診断には今のところ膨大な日常生活の聞き取りと、身体検査で得られる体の表面上のすべての情報処理能力が必要です。

 

この診断表のシステムのおかげで、その情報処理が、正確に行えるようになったと感じています。

 

日常診療で利用し始めて気付いたことは、あることについて「問題ない」という情報も重要な診断ポイントであって、例えば「おしっこの出かたはどうですか?」と聞いて「普通です。」とおっしゃっても、「おしっこは1日に何回ぐらい出ますか?」と聞くと、頻尿になってたりして、おしっこのことは問診でもよくお聞きすることなんですが、それ以外の項目で同じようなことがあると、取りこぼす可能性があります。

 

心雑音があって咳をしていると、瘀血があるだろうということで補気活血の漢方を出すのですが、舌診や他の身体検査では瘀血の証はそれほど強くないこともあります。

 

そういう症例で中医学診断表を出すと、実熱と血虚の証が強く出ることが多くて、清熱解毒の漢方で咳や呼吸器症状が治まっていきます。そういう症例は、咳以外にも、膀胱炎や皮膚炎といった熱の症状が出ていることが多いのだと思います。

 

今回もとりとめのないメモになってしまいました。

 

 

漢方薬は効くんですか?

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他院で診断・治療中の方の、漢方薬が本当に効くのかどうか、という質問に対して。
 
効くか効かないかということで言えば、効きます。
ただし、ただ飲ませれば病気が治るのかと聞かれれば、それは治りません。
 
診断が正確にできて、漢方薬を含めていろんな治療法を受け入れることができて、西洋医学のお薬のデメリットを他の方法で補いたいという希望があって、手間を惜しまないことができれば、効きます。
 
今現在普通の薬で治療しているが治らない。漢方なら治るか、という質問に対して、どう説明すればよかったか、という反省から、覚書がわりにこのブログを書いています。
 
効く条件の中で一番大切なのは、手間を惜しまないというところだと思います。
とにかく漢方薬だけですぐ治してほしいというのは、なかなか難しいです。

お灸は強力な痛み止め

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痛みのせいで震えてうずくまり、食欲もなくなってしまったわんちゃんがいました。
何度か吐いていました。
 
胃腸炎、膵炎を疑って治療をし、嘔吐は治まりましたが、震えと食欲不振が続いていました。
 
痛み止めの注射を打つと少しよくなりましたが、半日くらいでまた震え出し、食欲もないままでした。
 
そこで背骨か神経の痛みを疑ってお灸をすると、震えは止まり、食欲も全快しました!
 
大学病院での精密検査の結果、軽い膵炎と、椎間板ヘルニアをおこしていたことがわかりました。
大学病院では、安静を指示されました。
 
お灸をするととても調子がいいようで、お灸セットをお渡しして、ご自宅で毎日されているようです。
 
東洋医学的には、この子は瘀血の体質が強く、お灸や鍼治療で血流をよくすることが、様々な症状を治療するのに大事だと思われます。
 

またまた、西洋医学的な思考に慣れている私たちにとって、不思議なことが起こったので紹介します。

 

このダックスちゃんは、若いのですが、アレルギー体質で、皮膚が乾燥しやすく、体が冷えやすく、肉球診断でも血虚と診断できたので、以前から血流と冷え・乾燥を改善する漢方を飲んでもらっていましたが、最近は調子がいいので、お薬はお休みしていました。

 

布団におもらしをしたとのことで、尿検査をして、膀胱炎が発覚しました。

 

通常、わんちゃんの膀胱炎の場合、初期段階では抗生剤や、漢方であれば炎症を取り除いて洗い流すお薬を処方しますが、この子の場合、体質の問題が比較的はっきりしていて、ご家族の希望もあったので、まずは以前飲んでいた補血・活血の漢方を再開して経過を見ました。

 

特に問題なく2週間が過ぎ、再度尿検査をしたところ、尿はとてもきれいになっていました。

 

1ヶ所の病気や問題を治すためでも、全体の体質を整えることが大事だということを再認識した次第です。

原因不明?!の皮膚病

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アトピー性皮膚炎に対する、ステロイド剤に代わる新しいかゆみの治療薬が出てから半年ほど経ちました。

 

アトピー性皮膚炎であれば、この薬がよく効きます。

逆にこの薬があまり効かない子は、他の原因を考えなければならないと思っています。

 

少し前に、足を中心に、全身の毛が薄く、脱毛もあり、カサブタもあり、痒そうに掻いているわんちゃんが来ました。

 

検査、診断的治療で感染症は見つからず、この新しいお薬での診断的治療を始めました。あまり効かず。

 

かゆみのお薬はやめて、精神安定作用のある漢方のみを出したところ、うそのようにかゆみが治まり、毛も生えていきました。

 

2017/2/2追記

この記事に一部誤りがありました。かゆみのお薬だけで治らなかったので、かゆみのお薬に加えて精神安定作用のある漢方と、胃腸のケアのための漢方を出しました。それで、かゆみが止まりました。訂正して、お詫びします。