今回のお題は「中学受験の勝ちやすい戦略について」です。
タイトルにも書いてあるように、それにははっきりとしたものがあります。

指導時に僕が生徒によく言うフレーズがあります。
「やらかした人負け」
これが中学受験の合否を分ける本質です。
スーパープレーが勝敗を決するのではありません。
ミスをした方が負けるのです。
中学受験指導に携わってもう随分と経ちますが、このことだけはピクリとすら変化する気配がありません。
全体の難易度が倍にでも跳ね上がらない限り、これからもずっとそうなのでしょう。

ミス負けの性質が色濃い競争においては、勝率を上げるべきセオリーがあります。
最優先すべきは安定した守備力です。
それ無しではいかに攻撃力を磨こうがあまりに高い頻度でプランが瓦解します。
中学受験における守備力向上とは、基本事項を全体的に整えておくこと。
もう少し具体的に述べると、極端な苦手分野をなくし妥協できるラインまで引き上げ、且つ、全体の底上げを行う、ということです。
結果的に基本事項の徹底したトレーニングが有効となります。
これ、言うのは簡単ですが実行するのはなかなか大変です。
必然的に苦手分野の学習が多くなるのでどうしても気持ちを前向きに持って行くのが難しいですし、トレーニング内容もとにかく地味になりがち。
トレーニング論として得意を伸ばす、という対極にある考え方があるのですが、そちらはテンションが上がりやすい。
好きなことばかりで結構楽しいからですね。
机にたくさん向かっている状況を作りやすく、周囲の精神衛生上、快適傾向も強い(;^_^A
このことが本人、周囲共に苦手を避けたい気持ちにさらに拍車をかける。

教える立場からのことをもう少し書きましょう。
地味なトレーニングをコツコツ取り組ませるのはやはり大変です。
難しそうな問題を表面的に鮮やかに解説し、分かったような気持ちにさせる方がずっと簡単。
必要な状況もありますし、自分もそれは苦手でない、というか得意(;^_^A
やっている方も楽しいですしね。
しかし、それでは物事がまるで動かない、、、
虚を取るか、実を取るか、といった感があります。
正直、あまりにも生徒が然るべき行動に向かわないと上記の感じで適当にごまかそうと思わないでもないのですが、そこはいつもぐっと我慢しています。
刹那快適でも、後に虚しいのは悲しいですから。

どんな事柄でも、本当に大切なものは地味であると相場が決まっている。
僕はそう感じることが多いです。
貴重な長期休み、苦手克服には絶好の機会です。
必要なことにしっかりと取り組める、そんな時間になるきっかけになればと思います。


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今回のお題は「上手に暗記をするために注意したいこと」です。
ちょと前に書いた記事は「アタマ作り」=「体質改善」的な内容だったので、今回は実践面において注意したいことを。

「覚えよう、と思って取り組むこと」
以前の記事と被りますが、覚えようと思うことはスイッチを入れることに相当します。
それをしていないのはスイッチが入っていないということ。
それでは作動しません。
家電なら電源オフのまま動かそうとする人はいませんよね。
同じです。
ただ人間の場合は電源ランプがついているわけではないので、意識して行動しないとそのありえない行動が勉強においては多発します。
すると勉強の効率が著しくダウンしてしまう。
影響は半端なものではありません。
また、暗記色が強くなればなるほど、その傾向は激しい。
かけている時間の割にまるで勉強が進まない、といったケースのほとんどはこの内容が関係しています。
労力の割に報われないとどんどん嫌にもなってくる。
以下悪循環、というわけです。
是が非でも避けるべき状況なのは間違いない。
気持ちに関する部分なので本人要素が最も強いのは確かですが、教えている立場からすると、教える側が根気強く真剣に働きかけてあげることが改善の鍵になることが多いと感じます。
その役割は第三者が無難ですね。
家族では感情が先に立つことがとても多いので。
まあ、いずれにしてもおそらくは中学受験における最重要事項がこのスイッチに関する部分でしょうから、困っているなら対策必至ではあります。

「書きまくる方法にも欠点があると知るべき」
暗記というと書きまくる子がよくいます。
原始的ではありますが確かに有効ではある。
気持ちが前向きになっていることが多いですし。
しかし、大きな欠点も存在しています。
書きまくり学習、とにかく時間が大量にかかる。
中学受験における必要な暗記量は結構なもの。
手当たり次第に書きまくっていると物理的な分量に負けてしまいがちなのです。
取るべき対策ははっきりしています。
手当たり次第ではなく、ある程度ターゲットを絞って使用すること。
そうすれば有効に働くでしょう。
あー、手が痛くなる欠点があることも追記しておきます(;^_^A

「リスト系の無機質なモノの暗記は失敗率激高」
これは相当に陥りやすいです。
具体的に挙げてみると、1問1答系、年表、短答形式オンリーのプリント等。
ちょっと中学受験からは離れますが、英語の単語帳的なもの。
こんな感じです。
特徴は、情報を最小限に絞ってあること。
ちょっと表現がきついですが、ちゃんとした勉強の経験が乏しい場合、こういったものを勉強というと好む場合が多い。
悲しいかな、教える側もそう。
また、教える側にとっては指示、確認がとても楽なのもそれに拍車をかける。
こういった教材、知識の定着を確認するために使うのが正しい利用法です。
ある意味、比較的上級者向け。
記憶するために使うのは筋があまりに悪い。
最小限に情報を絞ってあるのでつながりが少なく、頭に引っかかりにくいんです。
その集合体なのでバラバラ感が強く、苦痛度がどうしても相当に高い。
その1枚で全ての勉強が終わるなら話はまるで別なんですが、当然いろいろありますからね、、、
情報が少なければ楽、というのも分からないではないのですが、身につけようとした場合、必ずしもそうはならないんですね。
やりやすいために大切なのは引っかかりが得やすいこと。
ある程度しっかりした問題を演習した方が暗記は結果的に楽になります。
それをリスト系で確認し、さらなる安定を図る、と。
参考までにですが、僕は基本的にそこにある教材を使う方針なので、教材がそれ系のことも実際はちょくちょくあります。
その際にはそのままあっさり使うと高確率で失敗するので、いろいろとつながりが生じるように隙間を埋めていく感じでお話をし、授業を進めています。
遠回りのようで実際は近道なので。

まだまだ各種ありそうなのですが、今回はこんなところで。
正しいフォームを身につけて、少しでも快適な受験勉強の助けになればと思います。
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今回のお題は「出遅れ時の国語の知識系分野の扱い」です。
これはなかなか難しい。
難しくなってしまう諸事情がいろいろとあるからです。
まずはその辺りから。

「直接的な知識系問題の配点自体は小さめなので労力を割きづらい」
模擬試験を何度か受ければ皆が感じますよね。
確かに小さい。
漢字1つ正解して2点とか(;^_^A
他のことを優先してしまう気持ちはよく分かります。

「学校によって出題するしないの選択がバラバラの内容が目立つ」
これも事実です。
出ないものはそりゃやらないのが普通。
ただしあまりにその考えが強すぎるとたまに悲劇が起こるんですけどね。
学校にもよりますが、別にいつも同じ傾向で出題するよと確約しているわけでもないので、ガラッと変化したタイミングで受験すると、ね。
まあでもいつも出てはいないなら手薄い扱いにはなります。

「やっても読解まで役に立つ感じが薄い」
直感的にはそうでしょう。
これだけやればこうなるよ、という定量的なものは実際ありませんし。
社会あたりとは対極なイメージですね。
そもそもが国語自体後回しランキングはダントツトップですから。

「やるのは結構面倒で時間もかかる」
これも間違いない。
なんとなくややこしい内容が多い印象は僕も持っていますから。

こんな感じでエネルギーは他のものに振り分けられることが多いです。
物理的に本格的に追い込まれれば否応なくそうはなってしまう。
それはある意味仕方がない。
しかしです、時間がまだある時期ならそれでいいはずはありません。
大きな科目の国語の一部分ですし。
そして上記の内容には少々問題があるからです。
次はその部分。

「配点は小さいけれど安定感は抜群の分野なので、中学受験の性質上、見た目よりも重要」
手堅く取れる問題は極めて重要です。
100点を目指す試験ではありませんから、手堅い1点はもしもの3点よりも勝ります。
それが分かっているからなのでしょう、国語が得意な子は例外なく知識系での失点をかなり嫌がります。
落とすとバカバカしく感じてしまうんですね。
勝敗は細部に宿っている、ということです。
上手な人の真似は何でも上達の王道(*^▽^*)

「文章を読むスピード、精度を上げるには慣れも必要だが、知識系のバックグラウンドはもっと必要」
このことを認知していない中学受験生はかなり多いです。
知識部分の実力が不足していると読解力の上達がそれにより止まります。
よくある光景です。
特に記述問題に関してはそれが顕著。
知らないモノは上手に扱えず、自分で再構成するのが難しいんですね。
知識部分はスポーツにおける体幹部分に似ています。
一見そこまで大きな違いには見えず、ぱっと見はもっと目につく部分の方が大切に見えるのですが、実は本当に大切なのは、という。
もっと直接な事柄も指摘しておきます。
知識が曖昧な部分に対しては集中を向けるのは難しく、スピードもその積み重ねで遅くなり、もちろん精度も大幅に落ちます。
抜き出し問題が一番ダイレクトですね。
もう見つからないのなんのって、、、
指導時に状況確認をすると、ほとんどは文中のその部分をちゃんと見ていないことばかりです。
見ても見つかるかどうか、なのですから、ちゃんと見ていないのでは、ね。

さて最後にオススメの行動をピックアップしてまとめとします。
現在夏休み前なのでそれを前提にして書きますね。

「知識系の勉強時間はしっかりと確保すること」
これからの時期、読解問題の演習量はだんだん増えていくはず。
その時に悲しい思いをしなくて済むように、しっかりと鍛えておきましょう。
きっと報われます。

「読解問題はしっかりと復習した上で、他の科目ほど何度も繰り返すのではなく、新たな問題に積極的に取り組むのがオススメ」
たまに議論になっていますよね。
同じものを何度もやるべきか否か。
僕ははっきりとした狙いがあって上記の方法を推奨することが多いです。
その狙いは、問題演習を通じて読書経験の代替とし、知識分野の実力アップにつなげる、ということです。
受験生はどうしても時間に追われ、国語力アップに本来必須の読書をすることは難しい。
まあ妥協の産物の面は否めないのですが、それにしては有効度が高い考え方と思います。
あー、志望校の過去問に関しては何回繰り返しても損がないことはここで強調しておきます。

暑さに負けないでしっかりと勉強できますように。


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