海底下の処分「可能」 核のごみ、経産省が報告案
04/20 07:00
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/science/science/1-0261314.html
原発の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)を巡り経済産業省の有識者研究会は19日、海底下で 最終処分することについて「技術的に実現の可能性がある」とする報告案をまとめた。沿岸から15キロ以内の海底下であれば、今ある技術で最終処分場が造れ るとした。政府は年内に最終処分場の候補地「科学的有望地」を示す方針で、陸域とともに海底下も検討対象になる。
核のごみは、地下300メートルより深い所に埋め最終処分することが決まっている。
報告案では海底下に最終処分場を建設する場合、地下300メートルより深い地点に向けて沿岸の地上施設から坑道を掘ることを想定している。トンネ ルの建設実績などからみて、海域でも地質調査は可能だとした。また、内陸で建設するより坑道は長くなるものの、沿岸から15キロ程度以内であれば「基本的 技術はおおむね整備されている」とした。
経産省の有識者作業部会は昨年12月、科学的な観点から処分地選定の要件を中間整理としてまとめた。火山から半径15キロ圏内と活断層の周辺を除 いた地域を「適地」とし、核のごみを海上輸送しやすいため海岸から20キロ程度以内の沿岸部を「より適性が高い」と位置づけていた。
沿岸部には海底下に施設が建設される場合も含まれるため、技術的な課題がないか今年1月から有識者研究会で議論していた。