君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956(2006ハンガリー) | CINEPHILIA~映画愛好症~

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気づいたら11月。もうすぐ1年終わっちゃいますねー。今月はフィルメックス見に行かれたらと思ってます。

ハンガリー

“ハンガリー映画史上最高の動員を記録した感動作”らしいです。ハンガリー革命と、同時に行われたオリンピックでの快挙という2つの歴史的事実をもとに作られた映画です。でもね…歴史の知識不足のせいか…。

1956年、ソ連の弾圧支配に抵抗すべく民衆が蜂起したハンガリー。メルボルン五輪に向けて水球チームのエースとして活躍するカルチ(イヴァン・フェニェー)は、学生デモを統率する女子学生ヴィキ(カタ・ドボー)と出会う。革命を信じる彼女と接し、ソ連軍が市民を撃ち殺す光景を見たカルチは、自由のための戦いに身を投じてゆく……。(シネマトゥデイ)

前半がどうも納得行かなかったんです。ソ連独裁支配からの自由を求め、過激な活動も厭わない学生革命委員会。既に自分らが武装している段階で、銃撃戦は致し方ない訳で。それを、市民が撃たれたシーンばかり見せて音楽で盛り上げる悲劇的演出が、どうも;。また、オリンピックを目指すというカルチの志を鼻で笑うような態度もムカつくのよね~。相手の自由を尊重しろって。男も男で、イデオロギーなんて関係なく革命だって盛り上がるし;。そんな中途半端な感じがしたのは、「白バラ」のような信念に燃える革命映画を期待していたからかしら。日本民族が大部分を占める平和な日本に住んでいるからかしら。

でもポイントは後半なんでしょう。一方的攻撃を受けるハンガリー、それに耐える女、祖国の名誉のために戦う水球チーム。ラストにスポーツが入っていたのはよかったです。熱のこもったプレイ(本物の五輪代表選手が参加したらしい)にこちらも熱くなりました。ハンドボールと似てるのね。

これは自分がこの歴史に関わった人、あるいはその歴史をよく知る人じゃないと、十分に味わえないかもしれません。それでも少しは心に引っかかるものがあれば、観る価値はあるのかと。

* カルチの弟役が少しマヌケそうな可愛さを出してました。


11月17日(土)よりシネカノン有楽町2丁目 にて公開予定
満足度:★★★★★★☆☆☆☆