ブラインドサイト(2006英) | CINEPHILIA~映画愛好症~

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気づいたら11月。もうすぐ1年終わっちゃいますねー。今月はフィルメックス見に行かれたらと思ってます。

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勘違いしていたのですが、「事実ベースのドラマ」ではなく、全く「ドキュメンタリー」でした。

古くからの迷信で盲人への偏見が根強いチベット社会で、盲目のドイツ人教育者サブリエ・テンバーケンが盲人学校を設立した。数年後、盲人として史上初のエベレスト登頂を成し遂げたアメリカ人登山家エリック・ヴァイエンマイヤーを学校へ招待し、生徒たちとエベレストの北側、標高7000メートルのラクパリに挑む。(シネマテゥデイより)

まるで登山です富士山(初夢)。いや…もちろん内容は子供達が登山している過程に、各子供の背景や集まった経緯を説明する映像が挟まれているものですが。最初はちょっと退屈だなぁと思ったのです。でもここで帰ってはいけないグー。登山も最初は平坦なハイキングみたいでつまらないでしょ。それと同じなんです。旅が続き、だんだんキャラクターが分かってきて、登山も佳境を迎えると、面白くなってくるんです。旅の中のドラマがあり、子供を連れるガイド達の各思いがあり。

特に…体調不良の子供に下山を説得するシーンがいいです。子供はもちろん「私は負け犬よ」と泣くのですが、説得するガイドも泣くんです。そして私もしょぼん

彼らに自信をつけさせたい。子供を利用してはいけない。旅の目的は何か。子供たちに登山させようという無謀(に思える)なことを考えた大人達の思いは、純粋で崇高で熱い。子供達も先に何があるか分からない雪山に、手を伸ばして進んでいく--すごい勇気なのです。気が付けば、一緒に山に登っている気分になります

さすがイギリス製ドキュメンタリーです。ベネツィア映画祭他で観客賞を受賞しているのも、振り返ってみると納得。

7月21日(土)よりシネマライズ他にて公開予定
満足度:★★★★★★☆☆☆☆