恋愛睡眠のすすめ(2005仏) | CINEPHILIA~映画愛好症~

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気づいたら11月。もうすぐ1年終わっちゃいますねー。今月はフィルメックス見に行かれたらと思ってます。

恋愛睡眠1 恋愛睡眠3

「モーターサイクル・ダイアリーズ」のガエル・ガルシア・ベルナルと、 「エターナル・サンシャイン」のミシェル・ゴンドリー監督。どちらも好きなので、楽しみにしていた作品です。

さえない人生を送るステファン(ガエル・ガルシア・ベルナル)は父の死をきっかけに、住み慣れたメキシコから母のいるパリへ帰郷する。彼はアパートの隣に引っ越してきたステファニー(シャルロット・ゲンズブール)に恋をするが、なかなか思いを伝えることができず、次第に彼女との関係が成就した夢の世界に逃避するようになる。 (シネマトゥデイ)

冒頭から衝撃の連続でした。セットや設定や、それを真面目に演じているガエル君にも。そういえば・・・ミシェル・ゴンドリー監督って「エターナル」も「ヒューマンネイチュア」も設定に一工夫ある作品ばかりです。この作品ではガエル君が現実⇔夢と現実の境⇔夢の世界、を行き来しており、うっかりするとどれが夢なのか分からなくなります。何でも、この話は監督さんの自伝的要素が強いらしく、撮影にも自分が当時済んでいたアパートを使ったそうです。そしてシャーロット・ゲンズブールは自分をフッた女性に少し似ているらしい・・・。(私は別の女優さんの方がよかったのではと思った)

ガエル君は、今までになかったちょっとオタク的キャラで新鮮でした。シャイで、想像(創造)の世界を夢中で話したり、思い込みが激しかったり…。すねるガエル君を見たら、きっと世の女性はキューーーーンとくるはず!!私はこんな弟が欲しいよ。でもこの役、ガエル君のような可愛い青年じゃなかったら、ちょっとついていかれなかったかも知れません。夢の世界が広がりすぎて、それはとっても可笑しいんだけど、人によってはしつこい;と感じる人もいるかも・・・。

現実世界だけ考えると、よくある切ない恋愛なんだけど、夢の世界があるからこそ主人公の気持ちがリアルに伝わってきて、共感してしまったんです。誰でも不安な恋愛に対して、ポジティブな想像、ネガティブな想像をすると思うのよ。今回は「禁断」がない分、より身近なガエル君が楽しめる思います。

こんな可笑しくて、手作り感があって、少し切ない映画は、初めて。もう一度観にいきたいです。

* ガエル君の赤いニット帽が可愛いです。またフランス語も少し聞けます。

4月28日(土)よりシネマライズ他にて公開予定
満足度:★★★★★★★★☆☆