ラスト、コーション(2007中/米)--完成披露試写会
2007-11-26 23:37:18 テーマ:映画
この映画、ヴェネチア映画祭で金獅子賞を獲得した際、「話題の問題作」とか「過激な性描写」という部分がクローズアップされていたように思いますが、心理ドラマとしても非常に格調高い作品だったかと。私は、結構世界に浸りましたヨ。 「ブロークバックマウンテン」のアン・リー監督x「インファナル・アフェア」のトニー・レオンです。
1940年前後、日本軍占領下の上海。ワン(タン・ウェイ)は女スパイとしてイー(トニー・レオン)のもとへ送られる。しかし、大臣暗殺を企てる抗日青年との間で心が揺れ動くワンは……。(シネマトゥデイ)
最初は、時代背景や人の名前が次々出てきて、難しそう…と構えましたが。実はいたって単純な話でした。ただ、その中に漂う人間の心情というのものが、非常に繊細・微妙に描かれていて、いいんですわ。禁断の関係だからこそ愛情が際立つのかしら。政治的緊迫感と恋愛の緊張感が交じり合って、スリリング。そして、切なくぽっかり心に穴があいたような気分を、観客にもかみ締めさせる間がさすが巨匠でした。雰囲気は、「上海の伯爵夫人」というより、「カサブランカ」+「ラスト・タンゴ・イン・パリ」+「ブラックブック」という感じ。ラストも変なハッピーエンドや感傷的過ぎるものでなく、美しいです。
そして、クラシックな衣裳が素敵。ドラマを仕上げる音楽も重厚感を盛りたてます。
性描写は、確かにすごかった。スタントなしでやってるのかなぁと気になりましたが、私はそれより何よりトニー・レオンの背中をセクシーに感じました。注意深さの中に秘めた熱情とか、あのなんでも見透かしそうな目とかたまりませんわ。彼は、また感情を抑えた演技がうまいです(と言うより…ややトニー・レオンのいわく有り気な表情に騙されたかも)。対するヒロインのタン・ウェイはオーディションで選ばれたという28歳の女優さん。ムン・グニョンや上戸彩、あるいは浅田真央ちゃん似の童顔な人なんですが、アイラインをきりっと入れるとなんとなく色っぽい。でも…トニー・レオンほどの人を誘惑できるかっていると、どうなんだろう。
微妙な関係の人とは観にいかない方がいいと思いますが、見て損はないと思います。
* ちなみにタイトルは「Last caution」ではなく、「LUST, caution(欲の方)」でした。
2008年1月下旬、シャンテシネ/Bunkamuraル・シネマ/新宿バルト9/TOHOシネマズチェーン他にて公開予定
満足度:★★★★★★★★☆☆
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