2006-01-18 23:08:00

小説 [博士の愛した数式]を読んで

テーマ:読書

『博士の愛した数式』(小川洋子・新潮文庫)を読みました。

博士

 

先日、映画50回目のファーストキス』(→ココ )について記事を書いたら、Alphaster先生 から次のようなコメントをもらいました。 

[(前略)プロットとしては、「博士の愛した数式」に似ていますね]

 

これを読んで、がぜん興味がわき調べてみると、なんと「第1回本屋大賞」を受賞し、50万部を超えるベストセラーだったんですね。

しかも、1月21日から映画も封切られるとか。

慌てて本屋さんへ行き、文庫本を購入しました。

 

28歳のシングルマザーの家政婦、杏子。

愛されることが少なかった彼女の10歳の息子。

そして、交通事故で記憶障害となり、17年前までの記憶の蓄積しかない初老の数学者。

『50回目のファーストキス』が1日だけの記憶でしたが、こちらはたった80分


しかも、ハリウッド映画と違って、人物設定がすでに哀愁ただようものです。

脆い関係の中でお互いに通い合う慕情に、つい読みながら泣いてしまいました。

同時に、『やはり50万部売れて、映画化されるだけのことはある』と、妙に感心もしました。

 

みなさんもまだお読みでなかったら、ぜひ読んでみてください。

私は原作を読んで映画を見るのが好きですが、映画を見て関心をもったら本の方を読んでみるのも、いいかもしれませんね。


21日からなので、来週にでも見に行きたいと思っています。

水曜日のレディースデイでもいいけど、早く見たいから月曜日に行くかも。

正規料金1800円とレディスデイの1000円は、800円もの開きがあって主婦としては水曜を待ちたいところ。


でも、じゃ~ん↓↓↓

割引2

本に、200円の割引券がついていたのです♪

どちらに行くかは、月曜日の気分次第☆ミ


ところでこの本、『博士の愛した数式』と題しているだけあって、数字が話の大事な要因になってきます。

知らない数学の定義も沢山!

でも、主人公の杏子と一緒に、その崇高な世界へ引き込まれ、取り付きにくいはずの数字の世界に、すっかり魅了されてしまいます。

 

と、偉そうに言っていますが、ほんとは私、数字が苦手。

高校までは、数学を暗記物の一環としてとらえ、定期テストでも100点を取ったこともあります。

でも、実生活となると、全くダメ。 

友達とのランチの割り勘も、満足にできません。

 

おまけに、苦手の地理が絡むと全くのお手上げ。

「ここから西へ7キロ進む」などと言われると、宇宙からのテレパシーでも傍受してしまったように、頭の中が熱くなって、相手が何を言いたいのか全くわからなくなります。

方向感覚も、距離感も全然ないのです。

知らない所へ行く時は、ナビだけが頼り。

 

そんな私ですから、「数学者」なんて異次元空間に漂う別種の生き物です。

反面、どんな生き物かと興味もあります。

以前通っていたプールでの友達のご主人が、実は、数学者。


いつも、その日常生活を、彼女に根掘り葉掘り聞いていました。

「普通よ。

大学でも、PCに詳しいからと、研究より雑用係をやらされてるってこぼしてるわ。

でも、この前電話でドイツ人の数学者と話してて、全然関係ない話題だったのに、突然以前から悩んでいた定理がとけたんですって。

やっぱり、いつも考えているのね。

それに、そういう環境に身をおくのも大切って言ってるわ」


「環境」を求めてか、その後、その数学者一家は子供を連れてドイツへ半年ほど行きました。

もともとふたりは、イギリスで留学生同士として出逢ったのです。

帰ってきた彼女に

「ドイツ語は大丈夫だった?」と聞くと

「英語に近いから、半分はわかったわ」と笑ってました。


う~ん、英語でさえ四苦八苦の私には、ドイツ語なんて無理。。。

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2005-11-14 11:06:00

小説 [症例A]を読んで

テーマ:読書

『症例A』多島斗志之著・角川文庫)を読みました。

国立博物館と精神病院を舞台に、別々の事件が絡みあうサスペンス仕立ての作品でした。

古美術の贋作疑惑。

総合失調症(精神分裂病)、解離性同一性障害(多重人格)、境界性人格障害。

一般的には馴染みがなく、重いテーマが小説のモチーフとなっていました。


この作家の作品を読んだのは初めてでしたが、とても面白くて熱中して読んでしまいました。

舞台、テーマは特殊でも、内容はピュアで切ないラブストーリーだと感じました。

精神障害にあまり興味がなかった人でも、わかりやすく読めるので入門書としても最適でしょう。


私はもともと精神障害に関心があり、一般向けに書かれている本は乱読しました。

学生時代は精神分析に興味を持って、ユングを読んでは自己分析にひたった1人です。

なぜそんな分野に関心をもっているかというと、自分の症例がどこかに書かれていないかと密かに探しているからです。


見るからに元気一杯、健康度100%の私。

内面もまさにその通りです。

学生時代の手痛い失恋経験を乗り切った体験から、逆に今では自分の感情コントロールにかけては絶対の自信を持っています。

さすがに、嫉妬で理性を失いそうになることもありますが、そんな時はダッシュで撤退するという処世術を身につけ、磐石の堅実人生を誇っています。

 

1年のうち11ヶ月間を、一点の曇りもなく明るすぎてはた迷惑という精神生活をおくっています。

しかし、1ヶ月間だけは精神的に脆弱な私なのです。

それは、春先。

桜の花が咲き始める3月末から、連休前の4月末までの私は最悪です。


何の理由もないのに、寂しくて哀しくなってしまうのです。

突然、寂寥感で自分が押しつぶされそうになります。

ほおっておくと、涙が止まらなくなってしまいます。

自分でもなぜそうなるか、まったくワケがわかりません。


子供の頃からです。

しかし、子供心に思いました。

『将来すてきな恋人でも出来たら治るだろう』

・・・期待は外れました。

好きな人と2人でいても、寂しさは抑えきれません。


「寂しくて仕方ないの」

口に出して言ってみたこともあります。

でも、相手は戸惑うばかり。


他にもそんな人はいないかと、友達に聞いてみたこともありました。

「秋が物哀しいという話は聞くけど、春先ねぇ・・・」と心当たりはなさそうです。

1人だけ同じ症状の人を見つけました。

テレビである芸能人が語っていました。

「桜の季節になると、気持ちが滅入って哀しい気分になる」


ダウンタウンの松本人志さん。

彼と同じ精神構造なんですね。

複雑です・・・ま、他にいないよりマシですが。。。


すっかりあきらめて、対処法まで身につけています。

単純で、他の幾多の困難からも私を守ってくれるものです。

それは、読書。

本を読んでいると、簡単に現実逃避できます。


それに、1ヶ月丸まる鬱だというわけでもありません。

日常を元気一杯、お昼寝も充分取り入れながら、ランチにでかけたりして快適に過ごします。

でも突然「寂しい」という感情が気持ちを占めてしまうのです。

そうなった時は、常備薬を飲むように本を読んで気分転換。


ところで、長年苦しんできた春先特有の寂寞感からここ数年開放されています。

理由はガーデニング。

春先はガーデナーにとって、一番忙しくて充実している季節。

庭の手入れ、次々に咲き出す花。

そして、庭ですごす開放感。

そんなものが、私を春先限定の鬱症状から救ってくれました。

まさにガーデニングセラピー。


と、喜んでいたのもつかの間・・・

そのツケがきっちりきましたよ、秋に。

物心ついて以来初めての、完全ハッピースプリングを満喫したその年の秋、突然忘れていた感情がわきあがりました。

理由はないけど、とっても寂しい。


11月になり、昼間もちょっと肌寒いと感じたある日の事でした。

12月になって街がクリスマスムードに染まるまで、その寂しさは続きました。

つまり、春先の鬱が秋に移動しただけ。

でも、寒くなってからの寂しさって、春先より身にしみます。

そうなの、いままさに、時々発作に襲われる時期なんです。

なんか、寂しいなぁって。。。

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2005-08-25 22:04:00

『ケータイを持ったサル』

テーマ:読書

『ケータイを持ったサル』正高信男・中公新書)を読み終えました。

2年前にかなり話題になったので、読まれた方も多いかと思います。

私も人並みに、書店の店頭で手にして、パラパラとめくってみました。


マザコン

母子密着

専業主婦と子育て

専業主婦のジレンマ


こんな言葉が目次に並んでいます。

そしてちらりと見た本文には、専業主婦は社会的賢さの衰えが激しい

そっと本を置き、力なくその場を立ち去りました。


2年前、私は子育てにも自分自身にもすっかり自信を失っていましたから、本の内容に過剰に反応してしました。

そして、それ以来すっかり忘れていました。

ところが先日、[ケータイを持ったサルの続編]という本『考えない人 』が新刊コーナーに置いてありました。

今回は冷静に手にとりました。

そして、この際まとめて読んでみようと、2冊買う事にしたのです。


順当にまずは、『ケータイを持ったサル』から。

第1章 マザコンの進化史 

サルの研究者である著者が、サルと日本人の子育てを比較しながら、母子密着子育ての弊害を説いています。


第2章 子離れしない妻と居場所のない夫

これはよく言われることですが、【年収に占める子供と父親への出費比率などの調査結果がグラフで示されていて、説得力がありました(笑)

 

第3章 メル友を持ったニホンザル

ここではサルの合図(コール)と携帯でのメールを比較して、「人間は言語をその本来の意味で使用しなくなり、サルへと先祖返りしつつある」と嘆いています。

 

第4章 「関係できない症候群」の蔓延

ケータイ世代を対象とした実験ということで、10代の女子高生を対象に

非携帯族・・・携帯電話を一切所有していない25人(←かなり珍しい少数派)

携帯族・・・・・メル友の数が最低300人以上の25人(←羨ましい)

に分け、面白い実験をしています。

結論は、「個々人は公的世界へ出て、他者との交渉のなかで初めて自己実現を遂げるものである」


第5章 社会的かしこさは40歳で衰える

【ウェーソンの4枚カード問題】を使っての実験で

「中年になると社会的判断能力が低下する」

「しかも、専業主婦的な暮らしをしているほど、それは激しい」

 

第6章 そして子どもをつくらなくなった!

「乱暴な表現だが、若いカップルにとってそれは『誰かについて全面的に責任を引き受けることへ恐怖』とでも表現できるかもしれない」と語っています。


最後の章以外は、かなり耳の痛いことが書いてありました。

社会的判断力の衰えた専業主婦が、親子密着でマザコンを作ってしまう子育てとジレンマ

最近の私が悩みつつ、解決しようと取り組んでいる問題ではあります。


しかし、2年前に読まなくてやはり、正解でしたね(汗)

【社会的判断力】に対しても、全く自信がありません。

自分じゃ気がつかないけれど、かなり常識外れの行動をとっていないかと、不安になることがあります。

この本のように、データまで出されちゃうと、ごもっともでございますというしか、ありませんね。


物事すべて、個人差があるということに期待して、せいぜい最下位専業主婦グループの中での、上位入賞を目指します!

そして、やはり以前に計画したとおり、PTA委員の任期が終る来年の4月からは、もっと世の中と接触して判断力の衰えのスピードを鈍化させつつ、同時に[母子密着]も防ごうと決意を新たにしたのでした。

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2005-08-14 22:00:00

『チャット恋愛学』

テーマ:読書

『電車男』を読んで以来、掲示板やチャットでの恋愛、人間関係にがぜん興味がわいてきました。

そんな時に本屋で見かけたのが

この『チャット恋愛学 ネットは人格を変える?』(室田尚子・PHP新書)でした。


8月3日に出版されたばかりのこの本は、「はじめに」のところで電車男や最近のネットにまつわる実際の事件に触れ

「チャットがインターネット時代における有力なコミュニケーション・ツールであることは間違いない。だがそれが無意識に人格を破壊する【負のツール】にならないためにはどうしたらいいか。本書がそのヒントとなれば幸いである」と結んでいました。


私は、チャット未経験者。

ですから、著者が書いているチャットでの濃密な人間関係や、短期間に加速する恋愛感情については想像の域を出ません。

しかし思った以上に、サイバー世界でもリアルな生活と同じぐらいか、それ以上のドロドロとした人間関係が構築されるのですね。

驚きました。


ケーススタディとして、チャットから派生した恋愛の悲喜劇の実例を、3例ほど挙げてありました。

まさに、小さなサークル、集まりでの密着しすぎる人間関係を再現していました。

世間一般に見聞きする醜聞と大して変わらず、正直な感想としては

わざわざPCたちあげて、そんなつまらない事に時間を費やすのはバカバカしい。

 

しかし、チャットというのは独特の世界らしく、その匿名性ゆえに

「現実の世界で【演じなければならない自分】にストレスを感じている人ほど、チャットで【本当の自分探し】に夢中になり、そうして獲得したオンライン・ペルソナ、すなわち【ハンドルネームとしての私】がより強い人格になっていく。こうして彼女らはチャットにハマっていくのである」


そして、そんな【本当の自分】を理解してくれる彼こそが【本当の恋人】と思いは加速していくのでしょう。

なんとなくは、わかります。

しかし《恋愛は自己愛の変形》というのが、私の偽らざる理念ですから、【本当の自分】という概念そのものが根本的に危うい妄想としか思えません。


と、強く言い切ってみたものの・・・

では、このブログはいったい何!?

誰かに必ず読んでもらえるという保障もないままに、日々クドクドと書き連ねているこの私のブログ!

私自身も、あえてネットの片隅に流すほどの情報とも思えません。


じゃあ、なぜ書いているのか!?

それは、現実生活で自分をアウトプットする相手、場所がないからです。

子供たちに昔のことをうだうだと、自己憐憫、自己肯定しながら結果的には自己賛辞の話をしたら

「ウザイ」

の一言がかえってくるのは、目に見えています。


つまらないメールを送りつけても、誠実かつユーモアあふれる返事をくれる仲良しのヒロちゃんでも

もし私が毎日彼女の職場へ押しかけていき、昼休み中メールに書くようなつまらない話題をまくし立てたら、長年の友情もたちどころに消え去ってしまうでしょう。


私の好きなブログ、メール、そして時々書き込む掲示板。

そのタイムラグの許容範囲のお陰で、なんとか円滑で緩やかな人間関係を結べています。

チャットは同時性ゆえに、過激でエキサイティングな要素が加味されているだけですね。


まあ、結論としては

人のことはあまり偉そうには言えない私、ということです。

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2005-08-11 22:00:00

『ぼくのアスペルガー症候群』

テーマ:読書

8月9日のorange2004さん のブログ『僕のアスペルガー症候群 もっと知ってよぼくらのことを』 (ケネス・ホール、東京書籍)を読んで、その日の午後、早速近所の本屋さんへ行きました。

随分前ですが、たしか棚積みにしてあるのを手に取った記憶がありました。


本屋さんで探しても見当たらず、店員さんに問い合わせ。

最近はPCで在庫管理してあるので、即答です。

「申し訳ありませんが、在庫がありません」

ちょっと足を伸ばして、2軒目へ。

やはり、答えは同じ。


あきらめて、天神で買うことにしました。

今日はベースレッスンのため、天神にお出かけ♪

早めに家を出て、ジュンク堂へ。

ジュンク堂は完全無敵!

きっとあるはず、私の探す本!

でも、やっぱり「申し訳ありません・・・」


ここは、作戦変更。

【天神ブックストアー戦争】と新聞をにぎわすほどの、本屋激戦区。

本屋の数には事欠きませんが、入荷していそうでしかも売れ残っていそうな店という、微妙な選択眼を求められます。

天神の本屋のことなら、任せてください。

2軒目でアタリ!

他にも2冊本を買って、満足げに本屋を後にしました。

ケネス ホール, Kenneth Hall, 野坂 悦子
ぼくのアスペルガー症候群―もっと知ってよぼくらのことを

しかし、9日に読みたいと思ってから今日で3日目。

たまたま天神に行く予定があったから良かったですけど、こんなことならネットで買った方がいいのかもしれませんね。

私は、レスリーグッズを買った経験があるだけで、ネットはほとんど利用しません。

もし、もっと田舎に住んでいたら、いつもお世話になっていたことでしょう。


やっと手にした本を、さっき読み終えました。

アスペルガー症候群と診断された、ケネス・ホール君が10歳の時、自分の日常や応用行動分析(ABA)の手法による行動改善への取り組みを書いています。


本人が書いた本では、『自閉症だった私へ』(ドナ・ウィリアムズ、新潮文庫)を読んだことがありましたが、10歳の少年が書いた本は初めてでした。

[寝袋にもぐりこんで、静かに本を読むのが好き]

他にも、私に類似するところが多々。

こんな言い方を軽々しくすると、症状が重くて日常生活に支障をきたしている人たちに失礼なのでしょうが、ケネス君も[誰しも自閉症的な部分を持っている]と書いています。


そう言えば、渡辺淳一もエッセーの中で医学生時代を振り返り

「医学書を読むと病気の症状全てが、自分に当てはまる気がして心配になってしまう。

これではおちおち勉強できないので、産婦人科を選んだ」

と、冗談めかして書いていました。


誰にでも多少の、何かに対する偏狭さや、諸症状は自覚しています。

それが、日常生活や円滑な人間関係を築くのにどの程度支障がでるかで、周りのサポートの必要性が変わってくるのでしょう。


私自身も考えてみると、かなり自閉症気味です。

ただ、年齢と共に他者との関係の間合いのとり方がうまくなって、必要以上に傷つくことは少なくなりました。

それに、ケネス君とドナさん、そして[本書を読んで]でニキ・リンコさんが[圧迫されるのが好き]と語っています。

そういう感覚は、やはり全くわかりません。


まずは、わかること。

そして、自分に何か手伝えるチャンスが巡ってきたときに、何が出来るのかを日ごろから考えておく必要があると思います。

最近ではアスペルガー症候群は、テレビドラマのテーマになったりして、世の注目を集めています。

よく知ったうえで、何かの第一歩を踏み出したいと、この本を読んで感じました。

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2005-08-08 22:00:00

電車男

テーマ:読書

いま『電車男』(中野独人・新潮社)を読んでいます。

巷では大評判。

本はもとより、映画、テレビ、芝居とすごいですね。


娘は評判になりかけた頃、ネットで読んだそうです。

その時は2chではなく、誰か保存していた人がいたらしく、検索で探して読んだとか。


息子は、本を買って読みました。

「面白かったよ!純愛小説!かーちゃんも読んでみたら」

と勧めてくれました。

「でも、チャット用語が多いし、文章も下手でまちまちだから・・・

 かーちゃんには、言葉が難しくてわからないかもね」

「言葉が難しくてわからないかも・・・」

このセリフは、息子や娘に私が本を勧めるときに、時々使う言葉。

逆に子供から言われる事になるとは・・・。


読んでみて、確かに最初はわかりにくかったですね。

息子や娘がチャットしたりするので、我が家でもチャット用語が飛び交っています。

その都度、私に偉そうに教えてくれるのですが、

「なに、それ!?」

と、奇想天外な発展をした言葉ばかりですね。

カタカナ英語に苦しむ日本語学習者をさらに悩ませるような、恐ろしい日本語の変化です。


ですから、『電車男』も息子に勧められて数ページ読んだものの、断念していました。

小学生の頃、背伸びをして難しい本を読もうとした時の、懐かしい感覚を思い出しました。


しかし、世は電車男ブーム。

世間から離れて、半ば隠遁生活をしている私とはいえ、多少は世事にも通じていないと。

どうせ、テレビでドラマとして見るつもりはありませんし、映画やお芝居にも行く予定はありません。

それならと、手元にある本に再チャレンジしてみました。


難しい用語が多々あるものの、本の表紙に解説してあります。

それに、わからないところはそれなりに読みとばしていくという、子供の頃の読み方のコツも思い出しました。

慣れてみれば、なかなか面白い話です。

息子のいう純愛小説という表現、当ってますね。


結果はわかっているのに、[電車さん]に感情移入してしまって、かなりこちらも展開をハラハラしながら、読み進めてしまいました。

本は2chの掲示板そのままではなくて、余計な書き込みを整理し、ストーリーを追いやすいように編集してあるそうです。

 

しかし、チャットや掲示板、不思議なコミュニケーション形式が浸透してきましたね。

携帯やPCのメールは、まだ理解できる感覚の領域なのですが、チャットとなると。

まあ、こうやって不特定少数(!)の人が読むであろうブログを、せっせと書いている私もすでに、不確かな領域に足を踏み入れているのですが(苦笑)


アルビン・トフラーの『第三の波』(中公文庫・1982)が、20年ほどまえ大評判になりました。

文明の大きな変化を予測する内容の本です。

当時は、文明も成熟期を過ぎ、これ以上の発展や発明はないのではないかとも言われていました。

しかし、トフラーは第三の文明の黎明期が来ていると、本の中で説いていました。


『第三の波』を読み、私は捉えどころのない不安に駆られてしまいました。

当時、銀行のATMを前にお金を引き出せずに、パニックを起こしている母親を見るにつけ

「私は第三の文明に生き残れるのだろうか」

と、正直気が重くなってしまっていました。


ところが、PCのネットや携帯電話をはじめ、生活が不便になるより楽しくなったことの方が多いですね。

当時から、情報格差が問題になってはいました。

しかし、徐々に必要なものだけを皆で共有するようにすれば、お年寄りや情報端末を手に入れにくい人が、極端に不利益をこうむるということは、避けられそうです。


それにしても、恋に目覚めた[電車さん]の成長振り!

私も、初めてのデートの日、初めてパーマをかけた日、そして初めてお化粧をした日を思い出し、青春の甘酸っぱさが蘇ってきました。

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2005-07-28 22:00:00

アメリカ50州を読む地図

テーマ:読書

私、何が苦手と言っても[地理]ほど苦手なものはない。

高校生活は今振り返っても、これと言ってたいした思い出もなく、ひたすら本を読んでいた記憶しかない。

しかし、唯一の例外は高1のとき必死で[地理]の勉強をしたこと。


私が生まれ育ったのは福岡県だが、大分県に隣接したド田舎。

高校まで遠くて、行く学校は偏差値より家からの距離で決めた。

だから、高校入試も行く公立学校1校しか受けていない。


「一応私立も受けてみたいのですが」

中学の担任にそう言うと

「受験料がもったいなか。それに、受験に行くのも時間がかかるやろうが」

あっさり、拒否された。


そんなレベルの学校だったので、定期試験の勉強などしなくても、居心地のいいポジションに居れた。

そうそう、学校自体「居心地のいい」学校だった。

戦前は、旧制中学だった所が、戦後新制高校となった学校。

1つ隣のバス停のそばに、元女学校から新制高校になった学校があり、家政科もあった。


そういう関係か、私が行った学校は男子が圧倒的に多く、お隣の学校は女子が多かった。

先生も男の先生が殆どで、高3の時理科に大学でたての若い女の先生が入ってくるまで、音楽と家庭科、それに養護の先生3人だけが女性だった。


高校時代の私は、髪を長く伸ばしていた。

校則では[肩につく長さになったら結ぶこと]となっていたが、無視していた。

おしゃれというより、めんどくさかっただけの気がする。

先生たちも、別に気にしていなかった。


音楽の先生が1度だけ、用事があって職員室にいた私に注意したことがある。

「tomatomaさん、黒髪は女の命。貴方の髪は長くて素敵だわ。

でも、学校では結びましょうね」

そう言いながら、他の男の先生に援護射撃を求めたが、全く無視された。

どうやら、他の先生は私の髪が素敵とも、結ぶ必要があるとも感じていなかったらしい。

お陰で、私同様、私の髪型に注意を払う人はいなくなった。


一事が万事その調子で、校則などあって無きがごとくだったが、制服を改造しようとするおしゃれな女の子もいなかった。

隣の元女学校と何故か制服が全く同じだったが、「見ただけでどちらの学校かわかる」と世間で言われていた。

もちろん、垢抜けているのがお隣の高校の女子!


そんな風に校則はゆるく、周りはドンクサイ友達ばかりなうえに、勉強はレベルが低くて楽勝。

私が全エネルギーを読書につぎ込める、絶好の環境にあった。

定期試験の勉強など、全くやる必要なく高得点が取れた。

しかし、例外が。


[地理]

全くダメ!

2週間前から試験勉強を始めていたが、平均点を取るのがやっとだった。

先生もひどかった。

「しゃべるのが苦手」という最初の授業の自己紹介が、一番饒舌だったと後に判明するほどしゃべらなかった。

いつも、授業時間一杯黒板に書き続け、生徒は黙ってそれをノートに写していった。


試験勉強もそのノートを中心にやれば良さそうだが、ノートした内容とテストは大幅に違っていた。

私には、そう感じられた。

他の教科は授業さえ聞いていれば、楽々覚えられたが、[地理]はそんな風でノートだけが頼り。

しかも、教科書に沿っているとは思えない内容。


自学自習。

私にとって、まさに[地理]は独学だった。

他の人もさぞや点が悪いだろうと思うのだが、そんなことは全くなくて、他教科に比例したそれぞれの点を取っていた。

私が必死で[地理]だけを勉強しても、なんとか平均点をとるのが自己ベストだった。


そんな私の虚しい努力を、先生は察知してなかったようで、テストの後にいつも

「今回は点が悪かったけど、どうしたの?風邪でもひいていたの?」

と言われた。

年間6回あった定期試験のたびごとに。

1度もいい点を取ったことがなかったのだから、[地理]が出来ない生徒として、そっとしておいて欲しかった。

せめて、「今回は・・・、風邪?」のセリフだけでも変えて欲しかった。


そこまで[地理]がだめな私。

当然地図も覚えられない。

九州はなんとかわかる。

四国となると、県が4つあることは知っているが「高知はどこ?」と聞かれると全く自信がない。


話はちょっとそれるけれど、全国的発想でみるとどうやら「九州は1つ」らしい。

「九州は1つ」は、九州の政治・経済人にとって合言葉であり、悲願。

九州をトータルで運営し、売り込みたいけれど、各県の利害関係が相反することが多い。

実現せず、スローガンに終っているのが現状。


しかし、関東、関西に進出した福岡人のボヤキを聞いてみると

「田舎はどこ?」って聞かれるのが、一番頭にくる。

「ここより、福岡の方が都会だよ」と言い返したくなる。

ぐっと我慢して「福岡です」と答えると

「ああ、九州」

他の人達には、福岡も佐賀も一緒。「九州は1つ」なんだよ(怒)


しかし、そんな人たちも白地図を出して、「どこが福岡?どこが佐賀?」と聞かれれば、正確に答えるはずだ。

その点、北海道は控えめでなかなかいい!

広さ的には、1都市が1県分ぐらいある。

人口が足りなければ、動物を数に入れればいい。

「県にして欲しい」と言っても誰にも止める権利はないのに、「北海道」と言えば全てを許してくれる。


そう、日本でもこの有様なのだから、アメリカの州など私を罠にかける悪魔のたくらみとしか思えない。

英米のサスペンスが好きな私。

州の特徴がテーマになっているような作品も多い。

私が地図を見たところで、何の予備知識にもならない、


そこで登場するのが

『アメリカ50州を読む地図』(浅井信雄・新潮文庫)

各州の歴史、人口比率、特徴、支持政党、日本との関係、果ては出身有名人まで、ありとあらゆることが書き込んである。

単なるデータではなく、読み物として面白く書かれている。


初めて読んだのは8年前だが、『私のこの一冊』と呼べるぐらいの愛読書だ。

最近では音楽にも利用している。

1州が1国に当るぐらい広く地域差のあるアメリカの州。

生まれる音楽も、独自の土壌を持っている。

音楽を聴きながらこの本を読み返すと、理解がさらに深まる。


浅井信雄さんの本では『民族世界地図』(新潮文庫)も秀作。

巻頭の序で

「民族」を定義するむずかしさ

 民族について考えたり、論じたりしていて、いつも「酸素不足の中で動き回るような息苦しさ」を覚える。

 (中略)その原因はわかっている。民族そのものが捉えどころのない存在であるからだ]

と語っている。


私は[地理]は苦手だったが、世界史は大得意。

それでも、民族を考えると確かに難しい。

歴史、言語、人種、宗教、政治などが融合して、民族と言う捉えどころのない、あやふやだが闘争の根拠となってしまうものを創り出している。


『民族世界地図』はの中で断片的だったものを統合し、地図入りで解説してくれた。

歴史書、政治論を読むような手ごたえのある、これもお勧めの1冊。

2004年に『民族世界地図 最新版』が新潮社から出ている。

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2005-05-12 22:00:00

純文学 VS 動物行動学

テーマ:読書

いま 『4日間の奇蹟』 朝倉卓弥 ( 宝島社文庫) を、読んでいます。

最近、日本人の作家をまた、読むようになりました。

この3年ぐらいは、翻訳物のミステリー、特にリーガルサスペンスに凝っていました。

お陰で、アメリカの司法制度や州法の違いに詳しくなりましたよ。


私は、気に入ったものがあると、その作者の作品をすべて読み、影響を受けた人、傾向の同じ人と読み進めていきます。

それが、小説ではなくドキュメントやルポの場合もあります。


こうした読み方が癖になってしまったのは、大学の時文芸部に入っていたことが、強く影響しています。

クラブは、詩部門と創作部門(私はこちらに所属していました)に分かれ、週に2回、水曜日と土曜日に研究会が行われていました。

持ちまわりで担当し、事前に例えば『4日間の奇蹟』をやりますと、部員に知らせます。

全員が最低でもその本一冊は読んでおき、担当者の作ったレジメを中心に、創作技法や、作家に関する討論会を行うのです。


週に2回、全員参加。これは、かなりきつかったです。

もともと本好きの人間が本屋に行けば、研究会のための本以外にも、沢山買い込んでしまいます。

おまけに、創作部門の部員が皆いっせいに同じ本を買おうとするわけですから、行きつけの本屋になくて他を何軒か探し回ることになったりします。

そうすると目新しくて、また本を買ってしまうという悪循環です。

毎週、読まなければいけない本、読みたい本を十数冊抱えていました。


年に一度合同研究会もあり、創作部門、詩部門、つまり文芸部員全員で研究会に参加するのです。

担当者の準備は、いつもにまして大変でした。

オッホン、1年生でこの名誉ある大役を任された私は(実は面倒なので、1年生に押し付けられるのですが)安部公房をテーマにしました。

あんな、訳のわからん様なのが好きだったんです。


でも、徐々にテーマも変化し、『 男と女の価値観の違いー相容れないゆえの悲劇 』 が自分の作品の主題になっていきました。

会社に入っても、書く記事は 『 アジア 』 『 女性 』 がテーマでした。

『 いま、女性たちは 』 というベタな連載をやって、いろいろな立場の女性を取材したりもしました。

しかし、謎は深まるばかり。女とは?男とは?愛するとは?


そんな時、本屋で手に取ったのが竹内久美子『 そんなバカな!遺伝子と神について 』 (文藝春秋)でした。

彼女は、長年私が取り組んできた「人を愛するとは?」に、一刀両断、明快な解答を出してくれたんです。

遺伝子を残したいから。

人間を含む動物全てが、いかにすれば効率良く自分の遺伝子を残せるかを、行動の起点にしているという結論でした。

selfish gene (我儘な遺伝子)。

私達は遺伝子の命ずるままに、恋愛と名ずけた行動パターンによって、より効果的に遺伝子を残そうとしているのです。


長年の疑問が解けてすっきりしたました。

…すっきりし過ぎました。恋に熱中できなくなったんです。誰かを気に入っても 「 はい、はい。遺伝子の画策ね 」

誰かに好きだと言われても 「 あらあら、貴方、そんなに自分の遺伝子に自信があるの?!」

ついつい、遺伝子の企みというフィルターで、物事を眺めてしまうのです。

もう、宗教状態でした。…いえ、正確には今も、私のバックボーンですよ。

そんな訳で恋愛至上主義のような純文学は、私の中ですっかり色褪せてしまいました。


ところで、月9で 『 不機嫌なジーン 』 があっていたようですね。

脚本は「大森美香」となっていましたが、やはり原作は竹本久美子なのでしょうか?

誰か知っていたら、教えて下さい。

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