みなさんお元気ですか? 営業部の久保です。
今回ご紹介する真岡鐵道は、以前「SLのはなし その2』
で登場していますが全線の紹介は初めてです。
真岡鐵道は旧JR真岡線から1988年に第3セクターに生まれ変わった鉄道です。
起点はJR水戸線の中間駅で、関東鉄道常総線の終点でもある
茨城県下館(しもだて)です。ここから栃木県芳賀郡茂木(もてぎ)までを結ぶ
41.9Kmの単線,非電化の路線です。日中は1時間に1本程度、
1両か2両のワンマンディーゼルカーが走るダイヤになっています。
それでは起点の「下館」から出発しましょう。
JRのホームの端に真岡鐵道のホームがあります。
カラフルな塗装の[モオカ14形]が1両でぽつんと発車を待っています。
[モオカ14形]とは平成14年から導入が始まったことから名付けられました。
普通列車は全てこの車両で運用されています。
「下館」を出て2.2Km「下館ニ高前」です。
駅舎は無くホームだけのなんとも簡素な『停留所』と呼ぶほうが
ぴったりくるような駅です。3セク化当時の1988年開業です。
2つ目「折本」です。
ここには国鉄時代の木造駅舎が残っています。
無人駅になっていますが、風情があります。
青い駅名標が良い感じです。
3つ目の「ひぐち」です。
ここもホームだけの駅です。1994年に生まれました。
ここを過ぎると栃木県に入ります。
4つ目の「久下田」(くげた)です。
わりと大きな駅舎です。中には町のギャラリーとミニ図書館
が併設されています。つい何年か前まで駅員さんが居ましたが、
今は無人駅になっています。ホームの花壇は手入れされ、
上りホーム脇には桜の大木があり、そろそろ花見も良さそうです。
5つ目「寺内」です。
なんとラーメン屋さんと同居しています。
駅前は街道沿いで駐車場も広く空腹時には嬉しい駅です。
この鉄道の中心地「真岡」です。
SLの形をした駅舎が楽しいですね。
SLキューロク館が駅舎の隣にあり9600形SLが収納されています。
圧縮空気で動くことが出来ます。構内の短い線路の上を『車掌車』を牽いて
土,日には3回運転されていて、子供たちの人気を集めています。
その他にも多くの古い車両が保存されており、タイムスリップしたようで
大人も楽しめる場所となっています。
7つ目の「北真岡」です。
「北真岡」〜「西田井」間
あと少しで桜も楽しめるでしょう。少し早かったようです。
下りの[SLもおか号]がやってきました。
やはりSLは外せませんよね。
この日は通常のC12 66号機では無く予備機のC11 325号機でした。
[SLもおか号]は1年をとおして毎週土,日,祝日に運転されています。
8つ目「西田井」です。
駅舎は比較的新しくきれいです。
なんとも落ち着ける所で、駅舎の反対側には駅前公園があり、
この日は青年が池で釣りをしていました。
9つ目「北山」です。
駅前広場からはトイレしか見えません。
トイレ脇の階段を降りるとホームです。1989年に出来ました。
10番目25.1Kmの「益子」です。
[益子焼]で全国に名を知られる陶芸の町です。
駅コンコースにも大きな瓶が展示してあります。
焼き物街まではやや距離があるのでレンタサイクルがお薦めです。
真岡鉄道の有人駅(真岡,益子,茂木)にもレンタサイクルが準備されています。
5月の連休と11月3日前後には陶器市が開かれます。
巡回バスも運行されて、春,秋合わせて60万人の人出で賑わいます。
約1Kmの通りのお店を覗いて歩くのも楽しいですよ。
11番目「七井」です。
近代的な駅舎です。日曜日なのに中高生の乗降がありました。
学校が近いのでしょう。
「七井」〜「多田羅」
上りの[SLもおか号]を待ちました。
梅の花が満開でした。線路脇にはホトケノザの小さな花も咲いていました。
12番目の「多田羅」です。
壁は地元産の大谷石で組まれています。
純和風な駅です。
「多田羅」〜「市塙」間
のどかな風景の中を走る列車。
13番目「市塙」です。
8角形の駅舎で、無人駅ですが、壁には近くの集落の
無形文化財の武者絵が描かれています。
14番目「笹原田」です。
駅前広場が無く、道路から細い歩道が繋がっています。
1994年開業です。
終点1つ前の「天矢場」です。
ここから線路は勾配が続き、SLが煙を多く吐くので
通称[お立ち台]と呼ばれる有名な撮影スポットがあります。
1994年開業です
終点の「茂木」です。
「下館」から41.9Km約1時間10分で到着です。
[ツィンリンクもてぎ]で地名をご存知の方が多いでしょう。その「茂木」です。
ここには[転車台]があり、SLは向きを変えて列車の先頭に正向きに繋がれます。
ただし「下館」にはこれが無いため、下りの送り込み回送列車と、
車庫のある「真岡」への帰りには先頭にディーゼル機関車を繋いで
後ろにぶらさがってくることになります。
「下館」発16:03の「真岡』行き列車には普通運賃だけで乗車できます。
後ろでSLが煙を吐きながら走ります。
冷房も無い客車ですが、風情は満点です。
以上で全17駅をご紹介しました。
みなさんの[真岡行き]のご参考となれば幸いです。
最後にひとつ。PASMO,Suicaは使えませんのでご注意を。
ではまた 久保でした。