東京平版のブログ

東京 神楽坂にある、デザイン・制作/製版・印刷会社


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10月に入り、カレンダーも残り2枚となると年末の足音がすぐそこまで聞こえてくるような時期になってきました。体調管理を怠らず、しっかりとこの冬を乗り切りたいと思う今日このごろです。

さて、先日松屋銀座店デザインギャラリーにおいて、ラッピングペーパーの展示が行われてました。6人のグラフィックデザイナーが手掛け、デザインから展示までそれぞれの個性が生かされており、興味深いものでした。

※ 原 研哉(グラフィックデザイナー) ・ 松永 真(グラフィックデザイナー) ・ 永井一史(アートディレクター) ・ 永井一正(グラフィックデザイナー) ・ 佐藤晃一(グラフィックデザイナー) ・ 佐藤 卓(グラフィックデザイナー)


   


そもそも、包装紙とは何か?この展示を見て、興味がわいたので調べてみました。
包装紙(ほうそうし)という呼び方は、比較的最近であり大正時代まで包み紙(つつみかみ)と呼ばれていたそうです。日本では、古来より自然素材や布、紙など包む文化が根づいており、紙は他のものに比べると、歴史は浅く武家文化が生まれた鎌倉時代以降と言われています。祝儀、不祝儀などの礼法ができたことで、紙包みの儀礼が確立されました。紙の折り方ひとつで、吉凶を表現し、包むモノによって、水引やのしの掛け方が決められてました。このようなルールは、贈る側のモノに対する表現方法のひとつでした。

包装紙が、大衆のものになったのは高度経済成長の時代、昭和30年から40年代にかけてのことで、現在もデザインを変えずにそのまま長く使っている包装紙は、この時期にデザインされたものが多くあります。この時代は、一般の人が紙を買うということはほとんどなく、美しい包装紙は丁寧にはがされ集められ、千代紙のように大切に扱われてました。そのことがまた、包装紙の広告としての効果が増し、動く広告として、話題にもなり、まさに包装紙の黄金期でもありました。

しかし、平成以降は包装紙の需要自体が減ってきています。大きな理由として、ショッピングパッグの普及やインターネットなどの購入や、オリジナルの包装紙をわざわざ印刷しても、宣伝効果が得られなくなったからです。とはいえ、包装紙が多く利用されることが多い贈答目的であったり、高級品のモノには、包装紙にこだわる傾向があるため、価値は十分にあります。昨今、宣伝効果というよりも、ブランディングのひとつとして、ラッピングに対する需要は高まっているように感じます。


包装紙は、日本の文化のひとつとして大切に残していきたいと改めて感じました。
そして、紙って良いなってつくづく思うと同時に、あの一面に広がっているデザインは、どのような包み方をしても明快に見えるように考え、作り出されているグラフィックデザインとして素晴らしいと思います。(塚本)


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