想夫恋 | 徳富 均のブログ

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自分が書いた小説(三部作)や様々に感じた事などを書いてゆきたいと思います。

「平家物語」にはたくさんの悲話がありますが、

その中の一つのに宮中一の美女であり、琴の

名手である「小督」が登場します。


小督の美しさについては、当時の女房が書き

残した『健寿御前日記』の中に、まだ高倉天皇

の宮廷の一女房として御幸のお供の一人とし

ての小督につき、

「山吹のにほひ、青きひとへ、えびぞめの唐衣、

白腰の裳着たる若き人の、ひたひのかかり、

すがた、よそひなど、人よりはことに、はなはな

と見えしを、いまだ見じとて、人にとひしかば、

小督の殿とぞ聞えし」

(上は山吹色で下にゆくにつれだんだん淡色

に重ね、下の方は黄色になっている重袿、

そして青色の単衣、薄紫色の唐衣に、腰の

部分は白の裳を着た若い女性、額にかかって

いる髪の風情といい、その姿、着つけなど

他の人とは一段も二段もぬきんでた美しさ。

今まで見たこともない女性なので、あの方は

どなたと訊くと、あれが小督殿です)


小督の美しさは高倉天皇の目に留まり、

寵愛を受けるが、すでに天皇には平清盛

の娘徳子が中宮として入っていた。

高倉天皇の小督への愛と、小督が身ごもった

ことに怒った清盛は密かに小督を亡き者に

しようとしたが、いち早くそれを察した小督は

嵯峨野の里に身を隠した。


然し、高倉天皇の小督への愛はますますつのり、

弾正少弼仲国に小督探索を命じた。

中秋の名月の夜、馬を駆った仲国が渡月橋の

辺りまで来ると、天皇を偲んで小督が弾く

「想夫恋」の曲が聞こえた。

この後皇女を生んだ小督は高倉天皇に宮中奥

にかくまわれたが、やはり清盛の知るところと

なり、再び宮中を出た。


小督の美しさは文章を通じても感じられ

ますが、権力闘争の場で悲しい思いを

するのは女性だったのでしょう。

現代ではどうなのかは、皆さんにお任せ

致します。




2.みみずく

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1.吉祥果

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