ビジクリアの使用経験
医院 HP の TOPICS でも触れました が、 経口腸管洗浄薬で初の錠剤(ビジクリア)を昨年 11 月より導入しました。
待合いに張ったこのポスターにも書いてありますが、
・水やお茶でも腸管洗浄ができる
・暑い夏なら冷たい飲料で、寒い冬なら温かい飲料で飲める
というのは、患者さんにとって朗報です。
他の医療機関では、水やお茶を患者さんに持参してもらうところもあるようですが、当院ではあらかじめウーロン茶を用意することにしました。
導入当初は、「ウーロン茶の嫌いな人はどうしよう?」などと危惧し、「水でもウーロン茶でもどちらでも構いません」と Ns. から声かけすることにしましたが、案外皆さん、ウーロン茶を好まれるようです。
この日の患者さんに blog 用の撮影をお願いしたところ、快くご了解いただきました。
錠剤は大きいですが、「普段飲み慣れているウーロン茶と一緒だから錠剤の服用はしやすい」とのことでした。
15 分ごとにビジクリア 5 錠とお茶 200ml を飲みます。
ビジクリアには 50 錠入ってますので、計 2L のお茶を飲むことになります。
使い捨てコップには 200ml を示すラインが引かれてあります。
一番上の画像でわかるように、ビジクリア 5 錠ずつを置くスペースがありますので、錠数を間違えることはまずないでしょう。
基本的には患者さんご自身が時計を見ながらビジクリアを服用していきますが、折をみて Ns. がチェックに行きます。
この画像で示すチェックシートには、決められた時間ごとにきちんと 5 錠をお茶 200ml で服用できたかどうか、また便の状態を、見本を参考にしながら記入頂きます。
こうして順調に前処置も終わり、大腸内視鏡を行ってみると、問題点が出てきました。
患者さん側には別に不都合はないのですが...
...このように、ビジクリアの残骸(?)と思われる白い物体が大腸内に多量に付着してしまうのです。
もしもこの白色付着物の下に病変が隠れていたら、いくら患者さんが服用しやすくとも、検査の意味がありません。
そこでビジクリアを 30 錠に減らしてみました。
しかし、やはり付着物が多く、腸管の洗浄状態も錠数を減らしたぶん、やや不良となります。
そこで、次善の策としてマグコロール P 50g を 1L の水で溶解(つまり従来の半分量)、服用した後、ビジクリア 20 錠をウーロン茶 800ml で飲んでいただくことにしました。
洗浄状態はやや改善したのですが、やはり付着物が気になります。
そこで再度、考えました。
ビジクリア 20 錠を先に服用、その後、マグコロール P 50g + 水 1L を飲み、さらにお茶 200 ml もがんばって飲んでいただくことにしました。
つまり、マグコロール P とお茶が、付着物を洗い出してくれるのでは?と考えたわけです。
すると、個人差はもちろんあるのですが...
...このように、かなり付着物が減り、検者側のストレスも軽減されました。
まだまだ流動的ではありますが、しばらくはこの方法で行くことにしています。