2007-02-25 03:40:44

レビュー「CGMマーケティング 消費者集合体を味方にする技術」

テーマ:本が好き!プロジェクト(書評)

CGMマーケティング 消費者集合体を味方にする技術
  • 著:伊地知晋一
  • 出版社:ソフトバンク クリエイティブ
  • 定価:1890円

livedoor BOOKS
書誌データ /




 メディアは、(一方配信である)テレビ、新聞型の「Web1.0」(1.0型メディア)から、「Web2.0」(2.0型メディア)へ進化したと著者は説く。


 そして、その2.0型メディアこそが、CGMだと。


 この定義(命名)は、スマートで好感。しかし、思ったほど難解な(IT用語で彩られた)内容でもなかった点が、更に好感度を上げてくれた。


 メディア名に、新定義を提示する時点で、硬い読み物という印象を植え付けてはくれるが、しかし、説法臭さは皆無で、むしろ透明トーン、機械処理的な文体で綴られた解説書といったところか。


 ということは、広告文の延長書物。そうも取れるから、この手の本を評するのはやっかいだ。


 だが、図解というサービス精神が旺盛で、読者へと伝えたい情報を項目ごとに整理整頓。


 CGMの定義。
 1.0型メディアと2.0型メディアの違い。
 玉石混交流から玉を選んで整理をし、CGMプラットフォーム運営を説く。
 ビジネスモデル。
 ブログ、SNSのマーケティングへの生かし方と、CGMマーケティングを、どう把握し、どう活かすか。


 そこに論点は収束されていく。


 そして、初心者へのサービスとして、巻末に、ブログ等のCGMサービス・サイトを紹介してくれ、ビギナーにも理解しやすい一冊として、まとめ上げられている。


 ただし、ややCGMのメリットを強調する反面、デメリット。特にこの社会において、インターネットの進化は、完全肯定していってもよいのか?


 そういう対極からの論理が語られていない点は、一抹の寂しさえも残してしまう。


 そこで、できれば、現代のメディアにあって、今一度、インターネットとは何か?
 それを完全肯定していって、コンピューターと切り離されなくなる自然界の象徴である人間の本能、感覚は、正常さを維持できるのか?


 その角度からの疑問を、ぼんやりとでもいい、本書の中に盛り付けてこそ、バランスというものは取れるのではないだろうか?
 少なくとも私は、そう思ってしまうのである。


 いや、私の論は、付加の論。
 この本はこの体裁でよいのかもしれない。


 CGMマーケティングを布教するためのビジネス書籍。
 完全なる書籍を執筆することは、本当に難しいことかもしれない。(2007/2)


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