東員自転車工房の作業日誌

自転車のパーツ取付、オーバーホールなど作業を募集してます。詳しくは東員自転車工房HP→http://toincyclefactory.web.fc2.com/index.html


テーマ:
以前BMCのケンタウル仕様のフレーム交換を行って引き渡す時のこと。
一般車のような自転車の修理ってできますか?
どうやら一般車のようで普通の自転車ではないもののようだ。

十字アローという・・・

ほ、ほほう、何か厨二病初期の少年がキている長Tの袖あたりにあしらわれているデザインのようなものかな。
いや、しかしこのオーナーは僕と同い年の(午年36です)独立美容師でうちの娘達にトカッチと呼ばれているここ東員町の田園地帯に存在するはずのない程の最前線オシャレイケメンだぞ?まずその口から発せられる言葉だとは到底思えない。

あっ、そうそう、この車も十字アローのデザインなんですよ。

人の名前だったのか。厨二病のくせになかなか凄そうじゃないか。
赤いアルファロメオの脇を携帯のライトで照らしだされた部分に「GIUGIARO」の文字が。
その瞬間、全ての伏線が繋がり全容を理解するという感覚に襲われたのである。


これですね。ちなみにジウジアーロという人はかなり有名なスーパーカーのデザイナーのようだ。
これを小6の頃に乗りまわしていたというのだから、想像を絶するナウい少年だったに違いない。僕が小6の頃といえばブルーハーツ知ってるぜくらいのものだろう。

ハンドルから後輪までひとつの線で構成されているようなデザインを実現するためヘッド付近が特徴的な構造になっている。前輪はキャリパーを付ける隙間がないのでサーボブレーキになっている。
5年間東京に行っていた間雨ざらしになっていたのが原因でかなり傷んでしまい、ブレーキが効きにくくなってしまったという症状だ。


ブレーキもさることながらスポークが全部錆びているのが痛々しい。
とりあえずホイールを摘出して全体的に点検する。


ブレーキの中身を見てみよう。


シャフトのネジ山が潰れてしまってナットを回す事が出来ないので目立てヤスリでナットの通り道を確保する。旧車をいじる時の必需品だ。


もうパッドがほとんどどこかに行ってしまってこれっぽっちしか残っていない。
これではブレーキが効かないはずだ。
後輪はドラムブレーキで一応ベルトは残っていて何とか効くようだが、これも交換が賢明だ。

ドラムだけ取り外すことは出来ないかなあと、ホイールだけ持ってカインズホームに行く。工賃、ブレーキ交換は1500円かー、2本だから3000円かなあ。ちょっとそこにあるドラム抜きを貸してくれればこの場で外すんだけど、その日は自転車担当の人がいないようでそんなワガママを聞いてくれそうではない。まあだいたいママチャリのホイールだけ持ってくる人なんてマニュアルを逸脱しすぎて面倒だろう。金森サイクルにでも行けばちょっくら貸してくれそうだが、ドラム抜きは前から欲しかったので買ってしまおう。


でえい!


ほりゃ!


さすが専用工具、ドラムを抜くためだけに生まれてきただけあってここまで固着したドラムもあっという間である。


フリーギヤは外さなくてもスポークを通す事ができそうだが、この際分解してしまおう。
ピンスパナで回すフタは逆ネジだ。ボスフリーのベアリングが1列になっているような構造をしている。


スポークをよく見てみると前後輪とも逆JIS組になっている。うちのママチャリを見てみるとJIS組だ。わざとか?まあどちらでも大して変わらないので元のまま組み直すとしよう。


一般車なんだからスポークの長さは統一できるようになっているだろうと思っていたが、前輪がサーボブレーキのため少しオチョコになっていて前輪左のみ1mm短い。
スポーク長は確か280mm、279mmと実測されたと思う。リムはシングルウォールでニップルがそのまま飛び出していて、もしスポークが長かったら確実にチューブを貫いてしまうだろうから1mm短い方に合わせよう。
279mm1台分にしようかなあと思い金森サイクルに行った時に聞いてみた。
ブリジストンのすっごい古いモデルでジウジアーロっていう・・・で通じた笑
なかなか強烈なモデルでよく覚えているらしい。2台くらい売れたということだ。
スポーク長を揃えないというのはブリジストンはよくやるそうだ。これは特に変わったコンセプトモデルなので相当ワガママ言いまくったに違いないだろう。
パークツールのスポークスケールで実測すると何か違うっぽいことを聞いたらここで1mm短めに測定されることも分かり、それなら280mmをオーダーすればいいことになる。
せっかくなのでホシの#15を奢ろう。


ハブの錆を落としてグリスアップする。スポークも届いたので組んでみる。


逆JISで気持ち悪いが元の組み方にする。スポーク長はピッタリだ。サーボブレーキを取り付けるナットが一番端になるので、センターはここで見る。

タイヤ、チューブセットというものにしたのでリムテープくらい付いてくるだろうと思ったが付いていなかったので、ロードホイールの中古品を流用した。


スプロケットの錆が気になったのでクランクも外して磨いてしまった。


いっちょまえにトップチューブ内臓でありやがります。

元々はフロントフォークの突起にサーボブレーキを引っ掛けるようになっていたが、このブレーキはバンド固定じゃないとアウター受けがうまく固定されないのでやむなくバンドで固定することにする。
この突起が僅かに干渉してしまうので一部穴を開けて逃がした。ここはアーム部で穴を開けてもドラム内に水が浸入する事は無い。
車輪固定ナットを締めようとするとブレーキも共回りしてしまうので、ブレーキを固定する薄いナットをハブスパナで固定する。


後ブレーキもドラムブレーキ台座がフレームに設けてあるが、このブレーキにとっては邪魔でしかない。チェーンステーに固定できたのでこちらに固定する。


チェーンは安いものだが錆びにくいものらしい。


ブレーキケーブルはステンレスワイヤーだ。アウターはバラ売りもので黒が無かったので無難に白にした。これらのパーツはモノタロウで仕入れた。ベアリングも異常に安いけど一般車パーツも異常に安い。


サーボブレーキはネジで初期位置をギリギリの所に設定してそこでワイヤを固定する。


完成しました。

これはちょっとアルファロメオには載らないのでシエンタで美容院に届けた。

さてどこかなあadesso hairと検索すると何か凄いオシャレな建物の画像がヒットする。ん?まさかここじゃないよねこれ桑名じゃないよねと行ってみたらそこでした。


うっはやっぱりトカッチ只者ではない何ここオシャレすぎる。先ほど年商日本一プラージュで切ってきましたなんて絶対に言えない笑
一年半ほど前に独立してオープンしたそうで、席はひとつ、美容師も一人、1日5人までしかできませんというこだわりようだ。
閉店後の店内で夢のような時間を過ごしてきました。
工房やってなかったら絶対に接点なんて無かっただろう。全く同じ時間を過ごしてきたのにこんなに違うものだろうか。
彼は人をデザインして僕は自転車を修理する。そういう意味では、僕の存在感というのもなかなか成長してきたのかなあと面白い経験をしました。

東員自転車工房http://toincyclefactory.web.fc2.com/index.html 

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