東員自転車工房の作業日誌

自転車のパーツ取付、オーバーホールなど作業を募集してます。詳しくは東員自転車工房HP→http://toincyclefactory.web.fc2.com/index.html


テーマ:
一般車、いわゆるママチャリの再塗装をやってみました。
ベージュのこれを

こうしたわけですが


軽く見積もって10回は失敗しております。
正直工賃を頂いても余裕で赤字、しかしこの1台で多くを学びました。
自分で再塗装をお考えの方は必見であります。

では作業の前に結論から。
既製品の塗装は強い!
これに尽きる。
おそらく市販で最強と思われるプラサフ+ウレタン塗料の組み合わせでもおよそ敵うものではない。ウチにBAAマーク付きの1万5千円くらいのブリジストン一般車があるのだが、どうしてそのコストでここまで強い塗膜を形成することができるのか教えてほしいくらいだ。

そのようなことから、缶スプレーで塗装するなら無理して剥離せず、元の塗装を下地として表面をやすりがけして上塗りするという方法が現実的と思われる。
もっともフレームは割といい感じに出来るのでロードなどは剥離して塗装でも問題ないだろう。


ではいきましょう。
車種はブリジストンのjosis wgnというもので、通販で送り先を当工房として、再塗装して着払いで送付するという手順をとらせてもらった。
遥か遠く関東からのご依頼であります。


まずは剥離に向けて分解するわけだが、分解することなど全く考えていない造りをしているので何かと特徴的なところがある。


前照灯はハブダイナモ式となっており、そのせいでシャフトのナットを回そうとすると軸も一緒に回ってしまう。このフォークと端子の間の薄いナットを止めておく必要があるので、ハブスパナ等の薄いスパナが必要だ。
それと、それぞれどういう働きがあるのか分かりにくいうえに順番は守らないといけないので不用意に分解すると戻すことができなくなる恐れがある。


リヤブレーキはドラムブレーキで、ブレーキ本体はホイールに付けたままでOKだ。ワイヤを抜きフレーム固定部を外せばフレームから外すことができる。


内装3段変速の部分は軸から飛び出している棒を押すと変速する機構になっている。ここのワイヤは簡単に外せるようになっている。


チェーンは一旦切って、再び繋げる部品が一般的な自転車屋で手に入れる事ができる。


クランクはコッタレスクランク抜き工具を用いて外す。


BBはカップ&コーン式でカップをねじ込んで玉が当たったところで引っ掛けスパナで外輪のナットを締めて位置を決めるようになっている。左側のカップはモンキーレンチ等で回せるようになっているが、右側は星型のアダプターがいるようだ。このアダプターは自転車屋では売っておらず、ネットで検索したら3000円くらいで手に入る。・・・のも惜しいので笑、平板に穴を開けてネジを付けることで自作したがそれでも回す事が出来なかった。相当強いロックタイトでも塗ってあるのだろう。右側のカップだけ残して塗装することとした。


ヘッドワンポンチで上下ワンを抜き、フォーククラウンもマイナスドライバーで打ち付けて外す。


分解が出来たので剥離いきましょう。


剥離剤といえばカンペのpaint remover PROが定番であったが何故かいつものホームセンターから消えており、ネットで検索しても全く無いか絶版の状態。一体何が起こった?
仕方が無いのでこの三彩化工のネオリバーというのを仕入れてみた。別件で剥離するものがあったので大きめの4kg入りにした。
中身はおなじみの緑色のドロッとした液体、カンペと全く同じだ。よかった。


泥除けの黒い塗装は簡単に剥がれたのでそのままキャリアに塗ってみたがこれが全然効かない。
あまりに効かないので少し調べてみる。剥離剤としてはジクロロメタンとパラフィンのものが効力としては最も強いようだ。剥離効果があるのはジクロロメタンで、揮発性が高いのでパラフィンで揮発を抑えるとともに塗装面に留まり浸透させるという仕組みになっている。
塗装がなかなか剥がれないといった場合はとにかく浸透するまで待つという方法しかない。あとはアルミ箔でさらに揮発を抑えるかといったところだ。
試しに待ってみると、わずかに浮いてきた。それで写真の状態。やはり長く待てばジクロロメタンが揮発してしまうわけで、少し浮かせて洗い流しては新鮮な剥離剤を塗り少し浮かせを繰り返す。大量の剥離剤を買っておいたので良かったが、並みの量では足らない。


フォークやフレームはそれに比べれば簡単に剥がれたが、チェーンガードのように平面部は恐ろしく強く、剥離剤でも多少表面が柔らかくなる程度だ。マイナスドライバーでこそぎとり、錆び取り用のアイテムでようやくこの状態まで削り落した。
ちなみにジクロロメタンというのはあの塗装工場での胆管がんで一躍有名になった有機溶剤でいわずもがな毒性が非常に強い。たっぷりと塗らないと効果が無いのでたっぷりと塗るわけだが垂れまくるので段ボールや新聞紙等を下に敷いて屋外で行うのがいいだろう。
剥離効果が切れたころにはただのパラフィンになっており、それを固まる前に水で洗い流す。パラフィンは蝋なので塗装面に残ると今度は塗装の弊害となってしまうので念入りに流しておく必要がある。


剥離して素地が出たらよく水分を抜き、表面を粗くやすりがけし、プラサフを塗る。
金属と塗料はそのままでは相性が悪いので金属と塗料の間に入り密着性を高める役割をするのがプライマー、素地の色を覆い本色を出しやすくする役割をするのがサーフェイサー、これ1本で両方の役割をするのでプラサフと言われる。
使用したのは車補修用のsoft99製ホワイトプラサフだ。一般車は思いのほか塗装面が広かったのが誤算で300mlが2本必要だった。


ここでまた誤算、何だこの安っぽい色合いは。
せっかくこんなにお金かけて塗装したというのにこの色はとても我慢ならなかったのでホームセンターに桜色のスプレーを探しに行く。ううむ、ラッカースプレーでは無いけどこの水性塗料というのはある。ウレタンクリアでカバーするので間は弱くてもいけるかなと思い塗ってみるととてもいい色合いだ。非常に泡立ちやすいので失敗して補修してやり直してを繰り返し、1週間後にウレタンクリアを塗ってみると・・・
何と流れてしまったのだ。ウレタン塗料はラッカーよりは浸食しにくいと言われているのでラッカークリアだったらもっとひどかったかもしれない。いずれにせよこれはやり直しレベルだ。
また剥離してプラサフを塗るまでショックすぎて写真はなし。


本色はアサヒペンのクリエイティブカラースプレーのミスティーピーチを使用。この前にミスティーピンクを塗ったらほとんど白でやり直してるんだけどね。
タープを使用して塗装ブースも強化され屋外でもほぼ無風状態を実現している。


仕上げはウレタンクリアを吹き付ける。値は張るがこれは必須だ。


チェーンの接続はシングルスピードチェーン用のミッシングリンクのようなものを使う。アウタープレートをCリングで留めるような感じだ。イオンのテープが貼ってあることから分かるように、近くにできた東員イオンのイオンバイクで入手できた。


ようやくできましたー、が、シートクランプ部やキャリア取り付けネジなどネジを締めると塗装が剥げる始末だ。市販の塗料ではこれが限界、といったところだ。色は綺麗なんだけどねー。



まだ終わりではない。これを梱包して送らねばなるまい。
ここに送られた時は洗濯機の段ボール2つを繋げて入れられていて、それをうまく成形してPPバンドで締めて梱包し、佐川急便に持ち込む。
しかし縦、横、高さを足して2.6mを超えるものは取り扱えないとのことだ。多分ヤマトも同様で西濃運輸なら大きいのもやってるかもしれないってことでとにかく行ってみる。
そこで聞いてみると大きさはいいが、持ち運ぶためにハンドルとサドルを外に出していたのでそれがダメ、じゃあちょいと段ボール分けてって聞くと梱包するものは全くないとのこと。
ちょっと泣きそうになりながら電気屋とホームセンターを回りようやく段ボールをゲット、ハンドルとサドルを隠してこれでどうでい、と出したら送料が1万ちょいもかかるってそんなに高いのか!
まあ分からんでもない。引くくらいでかいから。
通販の自転車って送料ほとんどかかってないように思えるけど、あれは独自のルートとかがあるのだろうか。運ぶ方から見れば自転車屋に仕入れるのも個人宅に直接持ち込むのもそう変わらんからなあ。一般人が自転車を送るというのはなかなか大変なことだ。

というわけで最後まで色々勉強になりました。
しかし自分の好きな色に変えられるというのは何物にも代えがたい楽しさがあるものです。
あんなに苦労したのにまた何か塗りたいとおもう自分が・・・笑

東員自転車工房http://toincyclefactory.web.fc2.com/index.html

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