先日、NHKスペシャル「ばっちゃん」を観て、保護司の皆様の処遇改善など国として出来ることがないかと思い、保護司に関する議員連盟「更生保護を考える議員の会」に入会しました。その結果、新潟県における政策とりまとめの幹事の議員となりました。
これまでは保護司の方のご自宅で仕事をしている状況でしたが、現政権となりこれでは大変だろうと言うことで、保護司の皆さまが対象者と一緒に使用することが出来たり、情報発信の拠点となったりする「サポートセンター」の開設が進んでいます。
そこで、新潟のセンターをまずは現場視察しよう、ということで、昨日新潟中央地区更生保護サポートセンターを地元の佐藤幸雄市議と塚田一郎参議院議員の秘書皆川さんと伺い、保護司の皆様と意見交換をして参りました。
以下が視察報告です。
○新潟中央地区保護司会の現状
l 新潟中央地区保護司会 管轄(新潟市西区・新潟市中央区)
l 地域定数
² 全国定数 52,500人
² 新潟県定数 1,055人
² 新潟中央地区 115人(現100人 定数割れ)
l 新潟中央地区 概況説明
² 平均的に見て女性の割合が多い。
² 農林業、宗教関係者が多い。
l 保護司の活動説明
² 当初はサポートセンターもなく、全額自費で行ってきましたが、最近では、ある程度、自費弁償金で賄えるようになってきている。
² 先日のNHKの放送を見て、保護司会への理解を示してくれる方が増えてきたように思えるが、現実は、まだ定数割れであることは、事実である。
² 再犯率を下げるためにも、就職斡旋などの協力が今後も必要になる。
l サポートセンター業務と視察
² 毎月2名の面接を行っている
² 企画更生保護司と、事務局長の2名体制で相談などを行っている
² 新人の保護司が迷った時の、駆け込み寺になっている。
² 旧黒埼町で開設しようとしたが、距離が遠く、連絡が取りにくいので断念した。
² 家賃と、人件費などは、法務省が補助している。
l 協力雇用主
² 当初8事業所だったが、現在は、10事業所になっている。非常に少ない。
l 新潟中央地区保護司会の課題
² 保護司の定数充足が困難。(保護司の初任年齢が高く活動年数が短い、平均年齢が高い)
² 高齢保護司は配偶者、親の介護等で辞任される方が出てきている。
² 東区には、サポートセンターのような拠点が無い。是非、開設をお願いしたい。
l 私から保護司の皆様への提案
² 東区にサポートセンターを開設できるよう、熊谷所長と連携をしたい。
² 中央区から離れている西区の方々からすると、こちらまで来ることは困難ではないかと思う。
² 無職の人の再犯率が高いため、なるべく定職につけることが再犯の防止に繋がる。よって、協力雇用主の拡充が必要。パンフなどの作成・周知の方法を検討願いたい。こちらとしても、出来る限りの協力雇用主の拡大に努めていく。
〇視察を終えて
保護司の増加と高齢化への対応、協力雇用主の増加が喫緊の課題であると痛感しました。
以前は、ほとんど自費で活動を行っていたようでしたが、現在は、自費弁償金である程度ではありますが、補えるようになってきている。基本的には、お金のためではなくボランティア精神や気持ちで、対象者と向き合うことが大切だということを、会長より伝えられ、非常に感銘を受けました。
しかし、対象者による再犯率が高いことは現実であり、そのため、国は自治体と連携して保護司会への協力は必要であると再認識しました。
保護司会からは、市民の皆様に理解されつつありますが「人数が足りて無いこと。」「保護司が高齢化していること。」「東区にサポートセンターのような拠点が無いこと。」「協力事業主の確保が困難なこと。」が、問題点として上がってきました。
問題点をしっかり受け止め、自治体や、関係者と協力しながら、保護司会やその関係者が活動しやすい環境を進めたいと思います!
更生保護を考える議員の会 新潟県幹事 衆議院議員 石崎徹
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