なんて言うか、あのお風呂のお湯を、
ボタン1つで全自動で入れてくれる装置。
仮に『全自動お風呂のお湯入れ機』とでも言う代物の話。
「お湯張りを開始します。」
「高温指し湯を開始します。」
「もうすぐ、お湯張りを終了します。」
と女性の声でいつもは言う
『全自動お風呂のお湯入れ機』
しかし、その日の夜は違った。
私が夜遅くお湯に浸かって温まっていると、
その『全自動お風呂のお湯入れ機』が、
いつもの女性の声で
「もうすぐ、お別れです。」
と言った。
私は
「えっ?」
と思わず声を出し、そして耳を疑った。
次の日、『全自動お風呂のお湯入れ機』は故障が発覚。
そして、そのまま新品と取り替えられた。
私は
「ごめんね。正確な機種も名前も知らないで。
結構、長い事お世話になっていたのに・・・。」
と取り替えの業者が、取り替えている作業を見ながら、ふと思った。
終
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