貿易の達人:No.423-28.貿易人材資産化PJ..資産仕事と経費仕事_27 | tntのブログ

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貿易の達人:No.423.貿易を科学する

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貿易人材資産化プロジェクトD) No.28

‐人材とは本当に人財と言えるのか -
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-今日の貿易豆知識- No.14


過去13回、冒頭で貿易に関する豆知識
を披露致しています。専門家でないと
あまり知らないような内容をできるだ
けご紹介してまいります。本日で14回
目です。


*輸入品の中古品の判定の方法とは?

 ...続き。


ただ、問題は双方が納得できるよ
うな妥協案がだせるかどうかです。
出せない場合もありえます。


それは、双方の解釈が全く違う場
合です。特に、主観的な判断をす
する「見かけ」上のことは、個人
差があるので、なかなかどちらが
正しいのか言えない場合がありま
す。

出せない場合は、一度はげしく衝
突させてその結果をあえて待つし
かありません。


お互いの言い分を言い尽くした上
で妥協案を再度、双方で検討しま
す。このときに、少なくとも通訳
する人や担当外の人は感情に左右
されないで客観的に意見を述べる
ことが必要です。どのような問題
でも、冷静に考えれば、どこかに
落しどころ、妥協点が発見できる
はずだからです。


万一、それができなかった場合は、
今後の継続的な取引はできなくな
るでしょう。それは双方にとって
本当に良いことでしょうか。


そして双方が妥協できるかどうか
は、最終的にはその一点に集約さ
れるでしょう。もし、今後の取引
を継続するような相手ではないと
どちらかが決定するとしたら、そ
のクレームは解決できなかったこ
とになるでしょう。


ここで必要なのは、そのクレーム
を科学的に観察した上で判断する
能力です。過激な思い込みで判断
するようでは大人のビジネスがで
きないでしょう。


ただ、筆者が接している現場をみ
ると、年齢に関わらず大人げない
クレーマーのような経営者を時々
みかけます。そのようなことにな
らないようにバランスの取れた経
営者感覚を身に着けるための教育
環境がほしいものです。


    尚、よほど双方が険悪の仲となっ
ていない場合は、通常、双方互い
に会うことで解決する場合が多い
でしょう。


 
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1)物流の現場

1.記録


①物流現場でいろいろなシステムや
ルールが完備されていない場合:


    この場合は、一集荷作業員とはい
え、経験を積んでその保管場所や
商品のことを覚える必要がありま
す。


その理由は、倉庫のどこにどの商
品があるかを示す地図がありませ
ん。また、その倉庫の商品保管場
所に商品名や分類名などの表示が
不明確だからです。


このような環境では、作業員は、
経験的にしかこれらのことを覚え
ることができません。従って非常
に時間がかかります。その倉庫の
規模にもよりますが、このような
ケースでは半年くらいはかかると
みていいでしょう。


即ち、商品の場所とその商品その
ものの両方を覚える必要がありま
す。このケースでは熟練した集荷
作業員の価値は高くなります。
会社の準資産といってもよいでし
ょう。その理由は、代わりの作業
員を募集して一人前になるのに、
約半年もかかるからです。


但し、その会社だけに通用するの
が普通でしょう。このようなその
会社でしか通用しないような技能
とも言えるものは「疑似資産」と
命名します。


そして、他の会社でも通用するよ
うな技能を「汎用資産」と呼ぶこ
とにします。


「疑似資産」と「汎用資産」の違
いは、前者はもしシステムが完備
されたときは、その技能は技能で
なくなるものです。そのシステム
とは誰にでもすぐにどこに何があ
るかわかる倉庫の地図であり、ま
た倉庫の棚のすべてに商品名や棚
番や注意事項などが表示されてい
る場合です。そして、集荷リスト
にはその棚番や商品名と品番の記
載があります。


この場合には、倉庫の場所や品名
などを全く覚える必要がありませ
ん。半年も経験しなくてすみます。

一方、後者のケースでは、例えば
前者のような職場でその棚番のつ
いたピッキングリストとマップを
作成するような仕事です。そのよ
うなシステムは通常相当のIT知識
や技能が必要されるので誰にでも
できるものではありません。


もちろん、一集荷作業員にそのシ
ステムを作りなさいという意味で
はありません。そのような仕組み
を作るように提案したり、その準
備をしたり、このような仕組みが
できた後に何を持って技能とする
のかを突き詰めてそれを学ぶとい
う意味です。

いずれにしても、「準資産」の仕
事は一時的なある期間やある企業
のみの中でしか通用しません。


そして、ここでは「準資産」的な
仕事も資産としては扱いますが、
技能としては扱いません。資産と
しての価値があまり高くないので
そのような定義付けをします。


それでは、このようなシステムの
ない企業の場合の一集荷作業員を
どうして本格的な資産を生む要員
すればよいのでしょうか。


その答えは、「教育」です。


その作業員を技能者にするための
「教育」を行うということです。
どんな「教育」が必要でしょうか。


それは、下記のとおりです。


1)どんな作業的な仕事でも実は
資産価値があることを伝える。


但し、その前提としては労使
双方が資産仕事を意識できる
ようにすることが肝心です。
片方だけがそう感じたり、思
ったとしても意味がないから
です。


但し、あなたが属している企
業が完全なブラック企業であ
る場合は、このやり方は通用
しません。雇用者側の一方的
なやり方となるからです。


残業代や有給休暇や通勤費用
もまともに支払わない企業に
正論を言っても逆用されるか
らです。ここではあくまでも
エゴの塊のようなブラック企
業は対象としません。


通常、ブラック企業と呼ばれ
る企業の経営者は人を資産と
しては扱いません。経費とし
てか計算しません。そのよう
な体質の会社では人の資産化
はできないからです。


そこで、ここではそうでない
会社を前提として考えます。


「教育」の話に戻します。


その「教育の中身」とは。

 


... 続く。

 

以下、再録。
______________________________________

 1.記録


まず、実際の担当業務に関わっている
すべて内容を書き出します。
その上で、その所要時間、速度、関連
業務、環境など、作業品質に関わる項
   目を書き出して実際に記録を毎日取る
   ところから開始します。


雑用的な仕事もすべて書き出します。
例えば、ピッキング担当と言いながら
実際は商品の入荷作業や出荷作業も、
検認している場合も多いからです。
商品に貼り付けるタグや袋、箱などに
関わる業務を兼任している場合もあり
えます。業務別の実行時間帯とその時
間数も記録します。


そうすることが、現状を把握すること
   であり、そこからスタートします。

  
   作業レベルの仕事を、技能レベルに引
き上げるためのヒントを発見するため
   です。通常、技能レベルの仕事の習得
には、かなりの時間を要します。
少なくとも、2年くらいは必要でしょ
   う。これを、組織力や設備力、ある技
術を開発することで、短期間で実質的
に技能レベルの仕事をしてはどうかと
いう提案です。


   ピっキングの場合は、まずはどこに何
があるのかを覚えるところから出発し
ます。もちろん、商品場所を表す棚番
   や場所コードが明確の場合はほとんど
覚える必要はないでしょう。しかし、
小規模企業の場合、そこまで管理して
   いるところはまだ少数です。


次に、商品知識です。その商品が本当
にピッキングすべき商品かどうかの見
   極めの知識が必要です。もちろん、こ
のことも、すべての商品及びその場所
   に商品名や品番が有れば覚える必要は
   ありません。時々、同じ商品でも複数
   の品番表示があったり、管理上の品番
   とメーカー品番が違う場合もあります。


この場合は、両方の品番を覚えること
が必要です。


社内ルールやシステムがない、きちん
   とコード化されていない現場ほど、上
記のように覚えることが多くなってい
   ます。通常は、上記の内容を覚える必
   要はあまりありません。システムさえ
整っていれば。


ここでは、そのようなシステムが整備
されている場合とされていない場合の
両方のケースで検討してみます。


...続く。

 

以前のの内容から...
************************************
①資産化仕事を発見するための業務分析

    前回では、


A:   経営レベルの仕事を含む場合
B:   技術レベルの仕事を含む場合
C:   技能レベルの仕事を含む場合


ある自分の担当業務が、

のどれに当たるかにも、回答しなけれ
ばなりません。尚、この評価をした根
拠も必要です。自己評価した上でその
理由も述べる必要があります。

  と申し上げました。


その判断基準を説明します。


C:技能レベルの仕事かどうか?


これは、その仕事に必要な能力にどの
程度の実務経験が必要かどうかで判定
します。


・最低2年以上の熟練を必要とする時、
これは、技能レベル以上の仕事と判
定します。


貿易業務の事例では、翻訳及び通訳
です。それは、海外通信レベル以上
あれば充分です。輸出輸入のの貿易
書類全般の作成もほぼ同じくらいの
経験が必要となるでしょう。通関か
ら、信用状の買い取りまで全てを含
みます。


代替え要員がその分野の熟練者しか
できない場合がこれに当たります。


一方で新しい技能に属する場合は、
そのアイデアの発案者・実践者であ
れば実務経験に関係なく、技能者と
みなします。清掃者のパフォーマン
スができる人などがその実例です。


尚、技能には仕事の精度と速度が
含まれていいます。また、個人技と
組織的な技能も含まれています。
従って、JR東日本の新幹線専門の
清掃についても、技能以上の判定
とみなされます。


従って、貿易の通信技能である外国
語の技能がない場合でも、これに匹
敵するアイデア、組織力、精度と速
度が証明されれば、それは技能とし
て認められるということです。


B:技術レベルの仕事かどうか?

これは、今までの技能を超えた新しい
技能レベルを有しているかどうかで
判定します。新規性と有用性があるこ
とが最低条件です。


新規性:新しい技能の発見であること
有用性:実際に効果が証明できること


例えば、前述の清掃の例で言えば、新
しい機器、例えば、「清掃ロボット」
と「人」の協業というの組合わせです。
どのようなロボットと組み合わせるの
が最適であるかが、課題となりますが。


ここで言う、「技術レベル」とは現状
維持のレベルのものだけでは、その範
囲から外れることになります。そして、
ある技能が属人的(完全に個人の経験
に帰属してしまい、教えることができ
ないものであってはなりません。汎用
性があり、誰にでも比較的短期間で習
得、操作可能な仕事とします。言葉を
変えて言うと、従来の技能を作業化し
新しい技能を生むようなものが技術レ
      ベルということになります。


...続く。

 

*************************************

1)
知識レベル:経験は無いが、本やネット
などを介して蓄積された貿
易に関する仕事全般の知識。


貿易が全く未経験でも貿易
に関連する資格を取得した
人の場合の知識を指します。
知識があるというだけでは、
経費レベルの仕事と定義さ
れます。


しかし、経験はなくとも、
新しい貿易形態としての事
業を企画できたとしたら、
それは資産に分類すべき仕
事になるでしょう。仮説や
実証データのない単なるア
イデアであっても資産価値
があるものとします。


2)
作業レベル:貿易業務に関しての作業レ
ベルの仕事とは、経験はし
たけれども、まだその速度
や精度が十分でない場合を
指します。そしてその仕事
内容は、誰でも数日から数
週間以内にで身につくよう
な単純なものばかりです。


簡単な検品作業、書類のコ
ピーやファイリング、検算
作業、通関代行業者への連
絡、その他定型フォームと
マニュアルがあれば誰でも
できるような仕事です。


貿易で使う物流倉庫でのピ
ッキングと呼ばれる商品の
集荷作業や梱包、出荷作業
なども経費仕事の分類とな
ります。


3)
技能レベル:明らかに熟練しないとでき
ない部類の仕事です。貿易
の場合、外国語については
未経験者では技能があると
は言えません。話すことも
読むことも書くことも読む
こともできないからです。


ビジネスレベルの英語の習
得は数年のビジネス経験が
必須です。今日明日で習得
できるものではありません。


通常、この技能レベルに達
しないとできない仕事は、
ほぼ資産仕事に計上可能で
す。誰にでもできる仕事で
はないからです。


4)
技術レベル:これは技能レベルより上の
仕事となります。現在の技
能を超える新しい技術を創
る仕事に相当するからです。
当然、資産仕事に分類され
ます。今ある技能を否定し、
新しい技能者を生み出すの
がこの技術レベルの仕事で
す。例えば、従来の技能者
の代わりにロボットを使う
場合です。


5)
経営レベル:この仕事は今までの仕事と
は違います。言わば、プロ
デューサーの仕事です。
演出家、監督の仕事と言っ
ても良いでしょう。知識レ
ベルから技術レベルの仕事
をできる人を探し、配置し
事業を企画、管理する仕事
だからです。

人的、資金的なのマネジメ
ントも含むので最も高い仕
事能力が要求されます。


こうしてみると、3)技能レベル以上は
資産仕事に最も近いと言えるでしょう。
一方、1)知識レベルや2)作業レベル
では、余程の工夫をしないと資産レベル
の仕事とは言えないかもしれません。


しかし、ここで筆者が提案したいのは、
すべての仕事が資産の仕事の価値がある
のではないかということです。もちろん、
100%を資産仕事にすることは困難か
もしれませんが、あえてそのように定義
するにはどうしたら良いのかが、ここで
の最大のテーマとなります。
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このような環境条件、資産仕事を発見す
ること、そしてその仕事をソフトウエア
可することは、決して簡単ではありませ
ん。だからこそ、これを実現する技術が
人資産化技術ということになるのです。


そして、何を持って有効なソフトにする
かというのが、下記の七つの項目です。


1)売上増加に貢献する。
売れ筋品目の増加、これを有する仕
入先の増加は売上増加に貢献します。
輸入貿易では最も売上と利益に貢献
する仕事です。


2)仕入原価の削減に貢献する。
仕入先との原価交渉の結果、仕入値
が安くすること。仕入条件を有利に
することも同じ効果が期待できます。


3)経費の削減に貢献する。
仕入の附帯経費、例えば運賃・保険
通関費用・為替差損の関わる経費の
削減は、経費の削減につながります。

4)節税に貢献する。
貿易の場合、面倒な手続きとして、
輸入品に不良品が発見されて再輸入
するときに、事前に申告をかけない
と消費税や関税の二重払いをするこ
となります。この手続きを高速にし
て標準化できれば、無駄な税金を払
うことを防げます。


輸出の場合は、消費税の戻しがあり
ます。これもある手続きを行わない
と戻ってきません。或いは納税時に
相殺できません。


5)資金繰りに貢献する。
支払条件を後払いにすることで、
資金繰りに貢献することが可能です。
但し、そのリスク分値上げされる可
能性もあります。


6)リスクの削減に貢献する。
海上保険に入る、信用状を使った支
払いにする。


7)人的時間の節約に貢献する。
精度を犠牲にしないで、高速で業務
を行う技能を養うことで少数精鋭の
部門を構築可能です。


以上の貢献ができるようなテーマを探す
ことで、人の資産化を図ります。

 

...続く。