松井が引退する日が来た

テーマ:
今朝、朝食のパンを食べながらテレビを眺めていると、アナウンサーが「間もなく、松井秀喜選手が記者会見を開きます」と言い、画面の上隅には「現役引退か?」の文字が表示されていた。やがて、松井が会見場に現れた。

寂しげな表情の松井が口にしたのは、やはり現役引退だった。思えば、ここ数年の松井は元気がなかった。2009年にワールドシリーズでMVPを獲得しながら、ヤンキースを退団した。以降は移籍を繰り返し、成績も振るわなかった。

松井はイチローと同じく、選ばれし者だと思う。日本球界にいる頃から結果を出し続けて、他を圧倒する存在…。ゆえに強いだけのゴジラは、オレにはつまらなかった。それは数年前までのイチローも同様だった。

ファンは誠に身勝手なもので、選手に順風満帆ばかりではなく、ピンチや挫折も含めたドラマ性を求めたりする。松井は2006年、外野守備の際に負った怪我で、連続試合出場が途絶えた。またヤンキースを退団してからは、思うような結果が出ずに苦しんでいた。

時を同じくして、一つ年上のイチローにも衰えが見えはじめた。二人の年齢からすると当然だが、あまりにも二人は他の選手と次元が違う。だから松井の引退を決めた理由…結果が出なくなったという単純明快な発言に、松井の凄みが浮き彫りになる。

なぜなら、これまで20年間は、結果を出し続けてきたことになるからだ。他にも命懸けのプレーが出来なくなったことや、一番思い出深いのは長嶋監督と素振りをしたことと答えるなど、松井の篤実な人柄が窺える。

かつて長嶋や王が引退したとき、ファンが感じたのと同じように、松井の引退で、オレたちの世代は、ひとつの時代の終わりを感じたはずだ。それだけ、松井の存在はでかすぎた。
AD