高血糖は肥満や糖尿病などの生活習慣病へのリスクになるだけではなく、アルツハイマー型認知症(AD)や脳血管型認知症を発症するリスクも高くなることが知られるようになりました![]()
近年では糖尿病或いはその予備軍は7人に1人と言われていましたが、昨今では6人に1人とも言われています。
厚生労働省「国民健康・栄養調査」では5年毎に集計を出していて1997年~2007年では、それぞれ1370万人、1620万人、2210万人と増加しており、今年の集計でも増加が見込まれています。
毎年増加している要因には見過ごされていた高血糖患者の受診率が増えたこともあると思いますが、高血糖を助長する食生活が増えている傾向もあると思います。
脳の栄養源はブドウ糖ですがその消費にはインスリンが欠かせません。
インスリンは常時分泌(基礎分泌)されていますが食後の高血糖では追加分泌が多くなります、
その状態が長期間続くとインスリンの効きが悪くなる「インスリン抵抗性」やインスリン分泌が悪化する「インスリン分泌不全」になって脳へも著しく影響することは明らかです。
問題なのは糖尿病患者に限らず脳だけが糖尿病状態になる場合があり、3型糖尿病と呼んでいる専門医も目立ち始めています。
このような背景から認知症とインスリンの関わりが明らかとなり、認知症の治療にはインスリンが有効かも知れません。
しかしインスリン注射では「低血糖ショック」のリスクが拭えないので、鼻粘膜からゆっくり脳血流にインスリンを到達させる「経鼻インスリン療法」が臨床試験中です。
昨年報告されたアメリカでの臨床試験では、アルツハイマー型認知症or軽度認知障害患者に対して4ヶ月間毎日鼻への噴霧式によるインスリン吸引を行いました。
その結果低用量の経鼻インスリン療法を受けたグループの80%に記憶と認知機能の改善が認められました。
一方で高用量のインスリン注射をされたグループでは認知機能の改善だけが認められました。
現時点ではまだ認知症の根本治療薬はありませんが、インスリンが発症にかかわることは明らかなので近年中には治療薬の開発と共に発症メカニズムも究明される可能性があります。







