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April 29, 2012

個別報告 さいたま市のMさん

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4/29 うっかりしてましたが今日は日曜だったんですね.
先ほど作業を終了するまで気付いてませんでした.しかも5月の連休じゃないですか.

毎年梅雨時を気にして5月の連休は普通に仕事し続けて来たので今更休みを取らなくてもOK.

今日はMさんの作業をセットアップ直前まで追い込みました.タッチアップを終了してますので明日からセットアップ可能ですが、明日は経理の締め日なので作業は明後日以降の予定です.ご了承下さいませ.

って言うか、日本国民はみんな休んでるかあ・・不在中に送ってもいけないのでMさん到着希望日をご連絡下さいませ.

最後の写真はビオラのSさんが連休最終日に見えるというので、折角ですので是非tmpの楽器を感触だけでも味わってもらう為にニス塗りの仕上げ作業に掛かっているところです.何とか仮セットアップまで仕上げておこうと思います.奏者を前にして弾く楽器が無いんじゃ突っ込んだ話も出来ませんしね.

あっ、Sさん、だからと言って気にしないで下さいね.ワタクシくらいの年齢になると家族も独立してますし連休がどうのこうのって気にもならないですからね.そんな遊び事より自分の楽器が演奏家にとって重要な存在と成れるか否かっていう事の方が百万倍重要なんですから.集中して仕上げますからね.o(^^)o

こういう時のワタクシの集中力はけっこうなモンでして、仮にすぐ横で北川景子と長澤まさみが着替えていてもぜ~んぜん気にしないし、気にならない・・ いや、す、少しだけ見るかな (・・;) ぶはは



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April 28, 2012

湿度下がり待ち

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4/28 ヨコハマ晴れてますが湿度がなかなか下がってくれません.

さいたま市のMさんのチューンでネック仕込み部とPUキャビティ部の塗装処理を行ないたいのですが、まだ50%を切ってくれないので朝から湿度が下がってくれるのを待っています.

その間にSTさん用のビオラの作業を進めています.既にWラディアス指板も接合を終わって(写真1)次はネックグリップのリシェイプ加工を済ませています.(写真2)現在はニス塗りを進めています.

また、t.m.p のヴァイオリンでそうしていた様にビオラのチンリスト(アゴ当て)も通常タイプから葉っぱ型(リーフ形状)にデザインし直し、更に全体を美しいシェイプに削り直して仕上げています.(写真3)Sさん、コレおしゃれでしょ?(^O^)

このビオラにも施した均一な指板厚設定のWラディアス指板ですが、通常のヴァイオリン族はネックへの接合面はフラット+フラット接合ですので指板の中央部 2,3 弦の真下と1,4 弦が走る指板の両脇とで音質が変わっています.
指板の中心部を叩くと同じ弦長位置の両サイド面と比べて音質が硬い為に指板両脇をタップした時よりも音程が高く聴こえてしまいます.これは指板の中央部が両脇よりも指板厚がずっと厚いために起こる事でフレットレス弦楽器の共通した特徴です.
この点を解消するには指板自体の裏面もトップ面と同じR形状にして指板厚を均一化する必要があるのです。

また、t.m.p の弦楽器は全てワタクシが考案したサークルフレッティング理論に基づいた設計ですので基音であるゼロフレットもCF理論で導き出した交点を中心とした半円形状で設定しております.またブリッジも同じ様に算出した数値による半円形状で作製されます.見た目には殆ど分からない感じですけどね.

この設定でナットとブリッジの1.4 弦の弦溝のピッチ幅の差から生じる扇型に広がる弦に対してナットとブリッジの弦接点部を直角に交わらせる事が可能になります.同時に各弦は単一弦長設定でのポジショニングを得る事が可能となる訳です.
CF理論では物理的には微妙な設定差なのですが出音には影響が大きいのです.
以前「直角にフレットと弦が交わる事がそんなに重要ですか?」と某メーカーのエンジニアさんから質問を頂いた事がありましたが、この質問に対する返答は皆さんにも理解し易いと思われますので紹介しておきますね.

手っ取り早い簡単な実験です.
同じペアの箸を片方ずつそれぞれ握って、双方を直角になるようにして叩き合った場合と、次に直角ではなく少し斜めに交差する様にしてぶつけ合った時の音質差を確認してみて下さい.
最も音が太く腰も強い音がするのは直角に交差させた場合のみだと言う事が聴き分けられるはずです.
交差が斜めになればなる程に音程は高いレンジに偏って行く事も確認出来たと思います.

古典弦楽器はフレットレスが基本仕様ですのでフレットは存在しませんが、それでも各弦の基音となる解放弦での響きに影響を与えています.ブリッジ部でもR設定を行ない弦を直角にブリッジトップと交差させる事で同じ結果が得られます.

これらの理由からフレットレスの楽器にもCF理論は有効であり、最も理想的な指板の設定は均一厚のWラディアス指板設定がベストである事がお分かり頂けると思います.

まあ、ギター関係でCFの開発時もそうでしたが、古典楽器の世界でも反論やら懐疑論などいろいろおっしゃる方も出て来るでしょう、たぶん. でもまずは反論する前に実際に製作してお試し下さいな.
ワタクシはそもそも弦楽器の設計が専門ですから物理的に理想値を追求する事を基本に楽器を設計します.それについて誰にどう反論されようがぜ~んぜん構いませんのでお好きにどーぞ.(^_^)

かのアインシュタインだって相対性理論発表時にはボロカスな評価しか無かったそうですしね。

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April 27, 2012

個別報告 ビオラのSTさん

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4/27 また雨ですねえ~ 塗装作業がちっとも前に進みません.

今日はお昼から整体治療なので午前中で作業はオシマイ.かなり集中作業が続いた上に休みがなかなか取れなくて身体が重くなっていますので、ここらでI先生にいっぱつビシッと身体の修正をして貰います.

写真はTさんのビオラ用のWラディアス指板の加工とネック本体の指板接合面のR面の微調整中でのショット.指板を接合面に乗っけるとフッと吸い付く感触が出たら精度出し完了.非常に微妙な作業ですので全く気を抜けません.

そして今朝からいよいよニカワ接合作業まで終了.
ワタクシのアタマの中に響いている想定したトーンと、この楽器の実際のサウンド特性がイメージ通りのものであれば、この作業はひとまず成功と言う事になります.
イメージ通りに仕上がれば通常のビオラよりも、よりふくよかでチェロの響きに近いトーンとローエンドの広がりが得られている筈です.

特定の個体を前にして、まず落とし何処ろの響き方やトーンをイメージして結果的にそれが得られる様に本体の設定を構築して行きます.全ては逆算で作り上げて行くのがワタクシ流.

ですから今後ヴァイオリンやビオラ奏者さんから依頼を受ける際もギターの場合と一緒で修理などの部分的な作業依頼はお受けしない事になると思います.
なぜなら楽器の音質はトータルな複合要素の結果ですから一部分だけの作業では高い完成度の楽器にするまで追い込む事は不可能に近いからです.

このブログで記載した事項からもご理解頂けると思いますが、一見同じ様に見える古典楽器ではあっても様々な作りの違いが有ります.
ネックの構成だけを取ってみても、ネックを取り外してネックそのものを作り替えたり、仕込み角変更の必要もあったり、ペグのロケーション変更であったりと、一筋縄では行かないのがこれまでの検証でよ~く判りましたからね.

作業を受ける以上「必ず結果を出す.しかも他の技術屋より明らかに秀でている」これが出来るかどうかで今後のワタクシの評価が決まって行くでしょう.
ギター関連での評価や評判はもう全く通用しませんからね.保守的な世界で評判を得るのは遅いデビューの職人にはかなり困難であることは先刻承知です.
世界中のヴァイオリン/ビオラ職人、そして過去の巨匠達すべてが今後のワタクシのライバルですから彼らに勝てるだけの技を全て出します.o(^ ^)o

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April 26, 2012

各 報告

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4/26 ヨコハマ天候は少し荒れ模様です.ホント安定しないね、気候が.
人間の社会も相互リンクしてますね.

写真は、まず大阪のKさんのtmpチューンド・ストラトのリヤーにRHRをマウントし終えたショット.
既に昨日出荷されておりまして本日の最終便で到着予定です.お待たせ致しました.

2枚目はさいたま市のMさんご依頼のチューンナップ作業で先日リヤーハムのロケーション変更のため埋木加工をし接ぎ木部分に塗装のタッチアップ修正を行なっておいた状態から新たな設定位置にハムキャビティを加工し直した時点でのショットです.およそ元の位置から5ミリ程結果的には移動しています.

この個体の一番の難しいのは設定上の落とし何処そのものにあります.素材が軽いので設定上で技術的にはラウドな鳴り方の設定を行なう事も可能ですが、素材の質量が軽いので実音が伴わない結果になってしまいます.
これはレンジ上での低いところまでボトムを下げる事は設定上可能ですが、素材がその音域に反応出来ない為に空鳴り状態となるからです.

こうした場合はFRTシステムの最大の欠点であるドンシャリな鳴り方、無表情な反応、を出来る限り解消して音質グレードを高める設定を選択すべきだという事です.その為に2パターンあるFRTトレモロ時の仕込み角、指板高設定パターンをタイトに分離させる設定方で追い込んで行きます.

この後はネックの仕込み部とPUキャビティの接ぎ木のタッチアップ部の仕上げを天候が回復したら行なって、その後にリセットアップ作業へと移行致します.

最後の写真はTSさんのビオラの指板裏をR加工を行なっている途中でのショット.
ネック本体の指板接合面のRと、この指板裏面の接合面Rは微妙なR差で成り立っています.接合時の密着精度を得る為にそれは欠かせません.非常に神経を遣う作業です.
従来通り平らなネック面と平らな指板裏面との接合でしたらどおって事は無いのですが、均一厚指板仕様はt.m.p ヴァイオリン/ビオラの売りのひとつですから難しいですが、フレットレス弦楽器のネック/指板設定でこれが最も理想的な構造ですし、ここぞ腕の見せ所と言う部分でもあります.

もしかすると、将来この構造が定番になるかも.でも頑固で保守的な古典の世界ですからねえ、例え効果が一部で認められたとしても少なくとも定着するには軽く半世紀以上は掛かるでしょうね.

もし、そんな時代が来たら、その時にはマツシタの事を少しだけ想い出して下さいな.(^ε^)

そ~言えば確か、あのオッサン昔にそんな事言ってたなあ~ 
もうとっくに死んじゃったけどな (* ̄Oノ ̄*) ぷは~ 

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April 25, 2012

生涯ストラト

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4/25 #-2

本日2回目ブログ 久々にストラトを用意します.受付スタートの告知です.

昔のFJ製バスウッドボディ(大当たりの個体)にt.m.p 製カスタムストラト・ネックをマウント.
当然ながら上質なイタヤカエデ材から手作りしたローズ指板/スロープヘッド・ネックです.
*写真はまだ艶だし研磨を終了していないマッド状態です.

現状ではPU座グリの塗装を飛ばして生地を露出させ、長時間燻煙処理後に塗膜ファイリングを行なった3S仕様の状態が写真です.
リヤーに大好評のリヤー専用ハムのRHRをマウントしたSSH仕様(MV+RHR専用LCV+MT/5Way-SW)
パーツはブラック系でまとめます(写真1)か、ごくシンプルに元のピックガードとノブだけを再利用した3S(その他パーツ全てtmpカスタム仕様でMV+F&C/T+RT/5Way-SW 写真2)の2パターンからセレクト可能です.*3S仕様でピックガードも新たにtmp製をご希望の場合は¥15.000 UPです.

トレモロはtmpカスタム仕様同様のシンクロトレモロ+ブロックサドル仕様

SSH仕様で(本体のみ税別)/¥308.000、3S仕様で/¥280.000 でお申し込み出来ます.
お申し込みの際は使用弦のご指定、弦高アクションの要望などをご連絡先と共に明記下さいませ.

出来れば、楽器屋さんでCS製やUSAビルダー製のストラトを色々弾き比べた上で、値段はずっと安いこのストラトがどれ程ポテンシャルが高いかを実感頂きたいです.
勿論、いつも通りのお約束で、ご購入されてからそこまで良いとは感じられなかった場合には返品可能です.全額返金致します.それがお約束事項ですのでご遠慮なく.

一生涯アナタの最高の相棒ストラトに成る様にお申し込み後に完成させます.
いつも通りですが、お申し込みが早い方に決定致します.では予約スタートです.

@ 4/30 この個体は売約済みとなりました。

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April 25, 2012

経過報告 恵比寿のHさん

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4/25 ヨコハマ晴れ なんだかボワ~ンとした日です.

月末ですので各種支払いを済ませたのは良いのですが、海外からカード支払いで購入したヴァイオリンやビオラ、そしてそれらの木材、パーツetc、などの合計請求金額を見て (@_@) う、うっ・・き、気を失うかと思いました.バタンッ!
つい先日も孫の初節句と言うので兜の飾りを購入、こいつがまたかなりりっぱなお値段してまして.危うく高島屋の初節句展示即売会コーナーで気を失うところでしたわ.初節句に初絶句!( ̄□ ̄;) うっ・・

それから手痛いのが、バイオリンやビオラの弦はセットで5千円~1万以上もするんです.ですから在庫の楽器全てに取り敢えず弦を張るだけで10万を越えるのです.ヾ( ̄0 ̄;ノ もう殺してくれ.

写真はビオラ用の弓です.ビオラのリクリエイト作業もやることにしましたので、1本くらいはまともなボウを所有してない事には話に成りませんので、ちゃんと弓の製作者のサインが入ったビオラボウを海外の専門業者さんから購入したのが今朝届きました.
な~んだか、薄汚れた感じで高級感はゼロな感じですが、まあ、それなりにいいんでしょう.
こいつでギコギコとビオラの練習をします.その前に1本ビオラを完成させなくちゃね.

最後の写真はHさんオーダーの55B-4で、ピックアップ・アッセンブリーをピックガードにマウントして準備が整った図.や~っとここまで来ましたねえ.旅ですわ旅、楽器製作は.温泉入りたいわ.温泉

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April 24, 2012

困ったもんです

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4/24 #-2

本日2回目のブログは報告というか、何と言うか、先日貴重な1本であるギブソンの1937年製のビオラを購入したのですが、まあギブソンとは言え正直設計上の作りが甘くて、この設定ではクラッシック界では通用しないだろうとお話ししました.

で、このビオラ君にはワタクシのビオラ練習用になって頂こうと思い、既に燻煙処理も済ませておりますが、バラして細かな設定をチェックしますと、少し問題が大きいな、と言う事が判明しました.

幾度か古典楽器のネックヘッド部の設定に問題があるという事は述べて参りましたが、このギブソン君はその中でもかなりズレてるんですねえ~弱った事に.

どうせアンタが弾くんだから多少おかしくてもかまわんだろ~が、と言われそうでありますが、(;^_^A確かに)ワタクシこんなお仕事をしてますし、弦楽器設計の専門家でもありますのでこの部分の設定誤差が何をもたらすかはすぐに判っちゃうんですね.要するにテンションバランスが崩れた楽器はとても弾く気にはなれないんです.
「な~にを生意気言ってんだか!」って? (  ̄っ ̄) ふん!
今度ビオラ奏者のSさんが来てくれるんだから.その時にちょっと教わるんだから.(^ε^)

皆さんはおかしな設定の楽器であっても、どこに設計の問題点が在るかも判らないので何となく気にはなったとしても弾いていられたりするわけです.でもワタクシは無理なんですね.マズ~イ料理を食わされてるのといっしょです.

写真の手前はギブソン・ビオラで奥の白っぽいのが問題が無い様に作ったビオラの白木ネックです.
(但しペグロケーション変更前の状態です)
ちょっと判りにくいかも知れませんが本来、基準となるのはネックと指板の接合面の水平です.
この水平に対して2×2のペグロケーションが的確な角度とロケーション位置にあって、そのペグ穴位置を中心にヘッドスクロールが形状化されるべきものです.
これが音質を司る骨格設定に対してデザイン処理を含む形状設計の基本部分であって、これこそ最大の重要ポイントなのです.
写真で確認出来ますが、手前のギブソンのネックに対して指板接合面をフィックスさせると後ろの白木ヘッドが見えますでしょ?(2枚目の写真) この部分がギブソンのこのネックヘッドが余計に角度が付き過ぎている部分です.ですからこのネックに適切な位置にペグ穴を開けるとヘッドの断面から外れてまともに収まらないんですね.要するに正しい位置にペグ穴を設定出来ない、と言う事です.更にこのギブソンのペグロケーション自体バランス出きない設定です。なんだかヘレンケラー状態で二重苦三重苦なのです。

これを別なアングルで言えば、最後の写真ですが、ギブソンのスクロール部分と後ろの白木ビオラのスクロール形状を合わせますと、今度は指板の水平面にこれだけ角度差があるというのが判る写真です.
要するに奥の白木の指坂接合面が角度が付いて飛び出てますでしょ? これがヘッド位置をこのままだった場合の正しい指板接合の水平面だと言う事です。ネック全体がこれだけズレてるわけです。

ですからこのギブソンのネックを作り替えるには、まず指板を接がして、ネックをボディから抜き取って、次にはこの白木のネックの角度を再現出来る様にギブソンのネック指板接合面にネックと同じメイプル材を角度の誤差分の木を接合し、ネックの端末断面も不足する部分木を接ぎ足してからネック全体を白木ネックと同じ断面構成になる様に削り直すのです.
まあ、もう一回ネックを作るのと同じ様な面倒さですね.
でもこの修正を行なえば元のギブソンのネックはヘッドには元穴を埋木してからロケーションを正しく開け直すだけでスクロール部分はそのまま使えますので、後はネック自体をボディに再接合すればいいわけです.

そこまで行なえば、このギブソンもかなり評価の高い個体に成り得ます.たぶん最初からそう作られていたならギブソンはビオラの世界でも奏者のファンが生まれ製品としても生き残れたかもしれません.

今回述べた部分ですが、これはこの個体だけの問題ではなく、現在のヴァイオリン族の楽器に個体差こそあれほぼ共通に見られる問題点なのです.驚く程この設定部分に同じ様な問題を抱えた個体が多いのですよ.ホントにびっくりしますよ.
しかもそれを解消するに先ほど述べた手間の掛かる修正が必要なんです.
ざっと見積もって先ほどの作業工賃に最後のニスの塗り修正含めたら16万は下らないですね.

だからこのギブソン君をまともな状態にするっていうことは20万近い工賃が掛かる作業をやるかどうか、って問題なんですわ.ねっ、困るでしょ? う~ん・・( ̄ー ̄;

追記:この作業はネック自体を新たな物に付け替えてしまう方がコスト的にはぜんぜん安く上がるのですが、そうするとギブソン製の本体と言えなくなってしまうので、なるべく元のネックを作り替える事を前提とした内容になっています。

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April 24, 2012

晴れてはいるけど

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4/24 ヨコハマ快晴 ですが、湿度が高いままなかなか下がって来ませんね.

湿度が高いとコンプレッサー回してのエアーガン塗装がなぜ出来ないかと申しますと、コンプレッサーでは空気をタンクに圧縮して取り込んで、それを塗料を交えたエアーと一緒に吹き付ける為に、湿度が高いと塗料に空気中の水分を混ぜ合わせて吹き付ける事になってしまんです.
で、晴れていても湿度が高いと吹き付け塗装はNGなんですね.

ところが古典楽器では基本がニスの刷毛塗りですからその問題がそもそも無いのです.
しかも静かに作業出来ますからワタクシの様にちゃんとしたファクトリーを持たない職人には助かるんですね.それでも湿度が低いに越した事は無いのですが刷毛塗りでは空気中の水分を取り込む事が少ないので安心出来ます.

1枚目の写真はビオラ奏者の Sさんのビオラでニスの下地処理中のショット.
このビオラは元がアンティーク仕上げって言う仕上げで、まあ言ってみればE・ギターのレリック仕上げみたいなもんですね、古~い楽器っぽく最初から仕上げてあるモデルでした.
正直ワタクシはそうした意図的に作った楽器に汚れ傷ついた処理を行なうのは好みませんが、今回はイメージとして「熟れた果実」みたいな色合いに成るように仕上げたいと思っています.

よくある古典楽器達はそれこそ地味なニス仕上げが殆どですので、t.m.p の楽器は出来る限りどんな色合いであっても趣が果実風に仕上げたいのですね.セザンヌが描いた静物画の果物みたいなイメージ.

そして、自分の作った楽器は、力強さ、レスポンス、発音の良さ、倍音の豊かさ、音の色艶を備えた上で、その音の中に凛として香り立つ魅力的な楽器であって欲しいと思っています.

2枚目はネック交換作業中のヴァイオリン.同じくまずは下地処理です.
その次の写真は長年寝かしたクリスマスツリーの板材から切り出したヴァイオリンとビオラの魂柱用の材です.t.m.p では市販されている魂柱やバスバー素材は購入せずに全て板材から切り出し加工しています.元は畳くらいの材から細い角材サイズにまで切り出して、そこから円柱棒状に手で削り加工してやっとこの状態に成ったものです.
ヴァイオリンだけでなくビオラも加わった為に新たに一回り太めの魂柱を製作しているのです.

それにしても大きな板材から魂柱として使える部分はたったこれだけ.後はバスバーに使える部分とトップ材に使える部分を2枚分程切り出して、5年程前に南ドイツからやって来た大きな板材ですが、これでオシマイ.結果的に全体の3割部分だけしか使えなかったですね.まあ、こんなモンです.
より素材のクオリティの音への影響が大きい古典楽器ではエレキでは使える素材であっても古典楽器ではNGですから仕方ないのです.

こうしたバスバーサイズと円柱棒サイズに加工が済んだものは、またしても燻煙庫で数十時間を過ごしてもらいます.そしたら最高の音質と軽くて強度を備えた理想的な素材の出来上がりです.o(^ ^)o


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April 23, 2012

経過報告 その他

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4/23 ヨコハマ雨降り 肌寒いです.

まさかこのまま梅雨入りするんじゃ~ないだろね、と少々心配です.塗装作業がまだたっぷり残ってますからね.
写真はカスタム製作中のHさんの55B-4で、本日無事に艶だし研磨終了です.
カラスのフン攻撃でこの個体は2回も水磨ぎをする羽目になりましたので通常より塗膜厚が薄いんです.
だから今日の磨き出しは心臓にワル~イ作業でございました.(><;)
これでセットアップ準備が整いました.Hさん、もう暫くお待ち下さいね.

他の写真は作り直しているヴァイオリンとSさん用のビオラ.
本日はヘッドにペグ穴加工する為の専用治具をヴァイオリン用といっしょに製作してからSビオラに早速ペグ穴加工してみました.正確に的確に設定した位置に穴加工出来てます.よしよし.(^ ^)v

ヴァイオリン族の楽器は同じ様なスクロールヘッドをしています.
これまでにヴァイオリン20数本、ビオラ3本、チェロも4本購入して研究した結果、実は一番感心した事なんですが、このスクロールヘッドは非常に巧妙な設計なんです.たぶん多くの専門家の方も気付いていない可能性があるのですが、左右に低域弦と高域弦側に2本ずつのペアで異なった固持角設定になっているんです.

通常ギター関係でしたら14度とか17度であるとか、アングルヘッド面は設定されたひとつの角度上にペグがレイアウトされ、しかも左右のペグはシンメトリー設定が多いのですが、ヴァイオリン族は縦方向での張力設定で、それも左右で固持角設定が異なる設計がなされている上に交互位置でペグは配置されているので、本来であるなら設計上の張力バランスが得易い構造なのです.
歴史上誰もが見慣れた楽器であっても、この部分の巧妙な設計を深く理解している方は少なかったんじゃないでしょうかね.だからこそ製作者ごとにスクロールヘッド角もペグロケーション設定もまちまちなのがまかり通り続けているのでしょう.

しかし・・考えたら最近どーも解説が長くなりがちですね、気付けば.イカンですね~ 
まるで、専門知識をひけらかしているように思われていたかもしれないと考えるとゾッとしますね.

本人は楽器は解説不要、素人には謎だらけのままでいいっ!って思ってるくせにね.反省だな.
能書きで世界は変えられませんからね.結果を出し続ける事でしか信頼は得られませんからね.

皆さんだったら大好きなギターやベースでの音源製作ですね.他人の評価というまな板の上に乗っかって初めて成長の道がスタートしますからね.そうでなくちゃ単なる楽器オタクに成っちゃいます.

大丈夫、世界中の誰よりも自分が好きになれる音源を作ればいいのですから.
だってワタクシだってずっとソレ1本ですもん.まず世界中の誰が作った楽器よりも自分の作った楽器を好きになれるかどうかを問い続けて来たんです.結果が出るまで止めなきゃいいんですよ.
で、結果的に自分にアーティストとしての才能が無いと思ったら、後は純粋に楽しめばいいだけです.
アナタの音楽に対する情熱が本物ならどんな仕事をしてたって作品は作れる筈ですから.

皆さんからのオリジナル音源を楽しみにしてますよ.(^ ^) 

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April 21, 2012

今日は古典の日

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4/21 土曜日のヨコハマ、曇り空です.

土曜日と日曜日には出来る限り音の出無い作業で塗装も行なわないようにしています.

で、今日は古典楽器の作業日と致しました.
1枚目の写真は以前に既存のヴァイオリンの図面を参考に作製した個体ですが、その後その図面通りではバランス出来ない設定である事が検証で判りましたので、全くNGなネックはネックごと作り替えをしています.
新しいネック自体も以前に製作したのでペグロケーションはやり直さなくては張力バランスしないのでペグ穴は埋木して再加工してあります.
以前のブログでも触れましたが、ヴァイオリンもヴィオラなどの古典弦楽器達は皆同じヘッド形式で製作されていますが、古典楽器の専門書籍でもスクロールの形状の違いを取り上げてはいますが、ペグロケーションに関しては殆ど触れられていません.
たぶん、その重要性に関する認識がそもそも低いのかも知れません.

弦楽器はまず設定上の物理特性で鳴りの基本が決まりますので、本来であるなら1弦のペグはナットから何ミリ先の位置で何ミリの深さ位置になければいけない、とか、非常に重要な張力設定ですので本来であるなら設定の自由など殆ど無いに等しいものなのです.
だって同じ弦で同じ決まった音程に調弦するんですから、その時の張力負荷が弦に取って最も安定しバランスした振動特性に成る張力設定にペグ位置を配置するしかないからです.
例えば、スネアードラムの皮の真ん中を叩いた時と少しエッジ寄りを叩いた時、そしてエッジ部分を叩いた場合では全て音が異なるのはお判り頂けると思います.条件でサウンドは変わってしまうのです.

ペグロケーションもヘッド角もネック仕込みも仕込み高もブリッジ設定も・・etc.etc、それらが楽器の骨格部分と成る訳ですから、そこを押えた上で初めてデザイン処理が行なえる訳です.
自分の好みのデザインを描いてそこにいい感じで収まるようにペグをレイアウトしたりパーツを配したり、そうとしか思えない設定の楽器が余りに多くてビックリします.本末転倒の作りなんですから.
ありゃまあ~ ギターだけじゃなかったのね、と.ヾ( ̄0 ̄;ノ

まともな設定の古典楽器がこんなにも少ないとは本当に驚きましたが、だからこそ昔の巨匠達の楽器ばかりが驚く程の高値が付く一因にもなっているのかもしれませんね.

2、3枚目はリクリエイト作業中のヴィオラの写真ですが、まず通常の指板接合面に接ぎ木をして、その指板接合面をt.m.p のヴァイオリンとチェロの共通仕様である均一厚のR指板仕様にする為にR加工を行なった時点でのショットです.

このヴィオラは新進気鋭の女性ヴィオラ奏者のSTさんに弾いて頂く為に準備しているリクリエイト・ヴィオラです.最近リリースされたTさんのソロアルバムを聴きながら作業をしています.
全てt.m.p 仕様に作り替えた新品のヴィオラを奏者として評価の高い彼女に弾いて頂き、率直に奏者として何を感じて頂けるか、その為の試奏器として用意させて頂いています.

願わくば、楽器の作者や金額などの既成概念を打ち破るだけのポテンシャルを楽器自体に感じて頂ければ嬉しいですね.ギター製作でも申して参りましたが、古い名器と世間で言われている楽器でなく、新しい個体でもあっても、充分魅力的な楽器製作は可能なのだという事を立証出来れば、製作家として本望です.その為にまずはワタクシの専門である基本的な設計力で勝負します.

Tさん、いずれお会いしましょうね.心込めて作業をしております.
出来ればワタクシの用意したヴィオラでアナタを心底驚かせたいのです.(^O^)

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