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2014-12-02 05:03:36

ハワイで実践 バイリンガル育児 その120 学校に参加しよう

テーマ:バイリンガル教育
アメリカの学校教育へ馴染みがなく、英語が苦手という両親は子どもの勉強を学校任せにする傾向があります。

「現地校に通わせておけば英語は何とかなるだろう」と考えるのは危険です。

子どもが、自分の努力だけで英語力と学力を身につけていくことは簡単ではありません。

両親は学齢期を通して学習サポートを与えることを怠ってはいけません。


でも英語が苦手な両親が、家庭でどうやって子どもの学習を手助けできるのか?

アメリカの小学校には教科書がないので、勉強を助けてあげたくても子どもが学校で何を勉強しているのかよく分からないのです。

子どもに「何を勉強しているの?」と聞いても大抵は要領を得ない答えが返ってくるだけです。

だからといって放っておけば、子どもはだんだん勉強で消化不良を起こすようになります。


海外の学校に通う子どもの学習を支援するには、両親が担任の先生とコミュニケーションをとることが必要です。

アメリカの学校は先生によって指導内容や進め方に大きな違いがあります。

つまり、担任の先生に直接尋ねなければ、具体的な学習内容は分からないのです。

両親が先生と頻繁にコミュニケーションをとり、人間関係が深まることで、家庭において適切なサポートを与えることが可能となります。


子どものことを知ってもらう


先生との人間関係を築く最初の機会はカンファレンス(個別面談)です。

どの学校にも必ず先生との個別面談があります。

この時に子どもことについて詳しく説明してください。

アメリカ滞在年数、英語歴、兄弟姉妹の有無、家庭の言語環境、性格、興味、課外活動などについて伝え、担任の先生に我が子のことをよく知ってもらうのです。

その上で、各教科のカリキュラム、学習目標、宿題、課題などについて質問しましょう。

先生と連携を強め、子どもの学びを家庭でもサポートしたいという気持ちを強く表明することによって、先生もより親身になって子どもの学習活動を支えてくれるようになります。

子どもがELLプログラムに入っている場合、ELLの先生とも必ず面談をしてください。

面談では英語の四技能(聞く、話す、読む、書く)について、子どもの現在のレベルと目標を確認しましょう。

子どもが何で苦労しているのか、それを家庭でどうサポートしたらいいのか、ELLの先生からアドバイスを受けてください。


ボランティアで信頼関係を深める


先生と友好な人間関係を築く第二のステップが、学校ボランティアです。

先生も人の子ですから、協力的な家庭の子どもには目をかけたくなるものです。

初めて学校ボランティアに参加する時は勇気がいりますが、子どものためですから思い切って行動しましょう。

学校ボランティアには、

PTA役員やクラスマザーとしてボランティアを統括するリーダー的活動、

登下校や放課後に子どもの安全をモニターする活動、

フィールドトリップの付き添い、

プリントの製作やコピー、

貸し出し図書の整理や補修、

イベントの準備や片付け、

生徒のスナックや飲み物の用意、

授業中の先生補佐など、多くの労力を要するものから単発のものまで様々あります。

また、

季節の行事やイベント時の写真やビデオ撮影、

広報物の作成や配布、

ウェブサイトの制作や更新、

スポーツ・楽器・ダンス指導、日本の行事・文化紹介など、

自分の専門や特技を活かせる分野でボランティアをすることもできます。

ボランティアを始めるよいきっかけが、カンファレンスやオープンハウスです。

先生にどんなボランティアが求められているのかを聞いてみましょう。

英語があまり得意でなくても手伝える仕事は必ずあるはずです。


英語ができなくても大丈夫!


子どもが学校でどんな様子なのか、

どの子と仲がよいのか、

クラスメートはどんな雰囲気なのか、

先生はどんな人柄なのか、

アメリカの学校はどんな授業をしているのか、

などを自分の目で見ることができるボランティアは、日本人の両親にとって貴重な体験です。

英語力に不安があるのは子どもも一緒。

両親が学校に参加することで、異文化に放り込まれた子どもが、どのような気持ちで学校生活を送っているのか、子どもの心情をより理解できるようになります。

これはバイリンガル育児を実践する両親にとって、極めて重要なポイントです。

アメリカの学校は、英語が苦手という父兄でも、子どもの学びをサポートしたいという気持ちがあれば、温かく迎えてくれます。

まずは担任の先生に相談してみましょう。

両親が学校に参加することで、先生や他の父兄たちと協力して子どもをサポートする体制を整えることができます。

また学校を通して地域社会との関わり強まることで、英語を(無料で)練習する機会が増えるのもボランティアの副産物です。
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2014-11-18 09:40:47

ハワイで実践 バイリンガル育児 その119 リーディング力が将来を左右する

テーマ:バイリンガル教育
バイリンガルの子どもが、将来アメリカで成功する秘訣は「英語のリーディング力」の育成です。

日本よりもはるかに学歴が重視されるアメリカにおいて、希望する会社に就職し、高い収入を得る近道は、良い大学を良い成績で卒業することです。


なぜ「リーディング力」が将来を左右するのか。


それは子ども時代に身につけるリーディング力の差が、学力の差、成績の差、学歴の差となって人生につきまとうからです。

子どものリーディング力の発達は見落とされやすいのですが、既に小学校低学年の頃には、大きな能力差が生じていることを知ってください。

大切なのは本好きに育てること。子どもは読書を通して語彙を増やし、読解力を身につけ、作文力を発達させていきます。

つまり本好きの子は、勉強が得意になるのです。

家庭で英語面のサポートが難しい場合、現地校の勉強については、子ども自身の学習能力に頼る部分が大きくなります。

だからこそ、子どもに満足なリーディング力を与えておくことが重要なのです。


読書力を育てるのは母国語


日本人家庭の子どもが、スムーズに英語のリーディング力を身につけていくには、母語である日本語の読書力を育てることが先決です。

一見遠回りのようですが、母語の力が育っている子ほど、第二言語である英語も短期間で発達させることができます。

日本語でしたら、英語が苦手という両親でも教えることができますね。

家庭の日本語教育で最も重視すべきが「絵本の読み聞かせ」です。

絵本の読み聞かせは、言葉を育て、想像力を豊かにし、子どもを本好きに育てる最良の方法です。

お母さんが絵本を読んであげると、子どもは頭の中でイメージを想起し、それを自由に操作することを学びます。

これが読解力や想像力となって、本の世界をより深く楽しめる資質へと発展していくのです。

毎日欠かさず、日本語の絵本を読み聞かせましょう。

アメリカの家庭では、子どもが小学校に上がるまでに平均1000時間の読み聞かせをするそうです。

1年間で170~200時間、1日平均28~33分です。

モノリンガルの子が毎日30分読み聞かせをしてもらっているのです。

バイリンガル育児をしている家庭では、最低でも30分、できれば60分の読み聞かせを実践しましょう。


家庭でできる文字指導


日本語の読書力を育てるには「読み聞かせ」に加えて「文字指導」を家庭で行なうことが必要です。

文字読みは2歳位の子どもから教えることができます。

最初は「ひらがな」から教えます。

ひらがな表の文字を指差しながら「あ、い、う、え、お」と読み方を教えます。

あいうえおの歌を歌ったり、文字カードで家族の名前を作ったり、カード取りをして遊んだり、親子で楽しみながら文字に親しむことが子どもの読む力を育てます。

文字を教える時の注意は、決してテストをしないこと。

「これはなんと読むの?」などと聞いてはいけません。

子どもはプライドが高く、間違えることが大嫌いですから、テストをすると文字へ拒否反応を示すようになります。

当面は教えることに徹してください。

毎日欠かさず絵本の読み聞かせをしていると、子どもは絵本が大好きに育ちます。

絵本が好きになり、文字への親しみが増すと、自然と自分で本を読みたいという気持ちが生まれてきます。

そのタイミングを待つことが、読書力を育てる大切なポイントです。


日本語の読書力は英語力につながる


小学校低学年までに、一人で日本語の本を読める力を養うことができれば、子どもがアメリカの学校で苦労することはありません。

本に親しみ、活字への抵抗感が少ない子は、英語のリーディングも簡単にこなしていくことができます。

日本語で文字学習を経験しているので、効率良く英語の読み書きが身につくのです。

英語の本もすぐに読めるようになりますから、リーディングを通して、英語力も学力も向上させていくことができるわけです。

子どものリーディング力を育てるには、乳幼児期の家庭教育が重要です。

小学生になってから慌てて「本を読みなさい」と促してもなかなか思うようにいきません。

幼い時から両親が絵本の読み聞かせをして、ストーリーの面白さ、イメージの世界の幅広さ、主人公になりきってワクワク、ドキドキする体験をたくさんさせてあげてください。

日本語で培われた読書力は、英語のリーディング力となって将来の子どもの学びを支えてくれます。
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2014-10-10 09:53:37

ハワイで実践 バイリンガル育児 その116 根拠のない自信を育てる

テーマ:バイリンガル教育
海外子育てでは、子どもの自信を大きく育てることが大切です。

自分の意思とは無関係に異文化へ放り込まれる子どもは、親が想像する以上に多くのストレス、とまどい、不安に直面します。

慣れ親しんだ言葉や習慣が全く通用しない世界(現地校)に入る時は、誰でも多かれ少なかれ劣等体験や自信喪失を経験します。

この時、子どもの適応を左右するのが「自信」です。

自信が大きく育っている子は、新しい環境への不安や恐怖よりも「自分はやればできる」という気持ちが勝っているので、困難に立ち向かっていくことができます。

その結果、英語力も人間関係も早期に身につけ、新しい環境へスムーズに適応していくことができるのです。

一方、自信が小さい子は「自分はどうせ出来ない」という気持ちが根底にあるため、ストレスや不快といったマイナスの刺激を恐れ、避けるようになります。

すると、何事にも消極的になり、友だちができず、英語力が伸び悩み、学力が停滞し、さらに自信が減退するという悪循環に陥ってしまうのです。

根拠のない自信を育てる

子どもの自信の源は「根拠のない自信」です。

勉強や課外活動など、自分の努力によって自信をつけていくのは人生の先の話。

根拠のない自信というのは「ボクはママから愛されている」「私は親から必要とされている」と確信していることであり「自分は価値がある人間だ」と心から信じている状態です。

人間にとって最も大切な「やる気」の大小も「根拠のない自信」が関わっています。

「困った時にはママが助けてくれる」「いつもママはボクの味方だ」という安心感が根底にあれば、失敗を怖がらない積極的な性格に育ちます。

反対に「誰も助けてくれない」「世の中は敵ばかりだ」という不安感が根底にあると、臆病で消極的な反面、他人には警戒的・攻撃的な性格になります。

「根拠のない自信」を育てるには、親から愛されていると子どもが「実感」しなければなりません。

もちろん、ほとんどの親は我が子を心から愛していると「思っている」ことでしょう。

しかし、大抵の子どもは親から愛され受け入れられていると「実感できていない」のです。

この「愛情のすれ違い」が、多くの子どもに自信が育たない最大の原因です。

自信を育てるコツは「お手伝い」

子どもに愛情の「実感」を与える一番の方法が「お手伝い」です。

簡単なお手伝いを頼み、できたら「手伝ってくれて助かったわ、ありがとう」と言ってギュッと抱きしめて感謝をするのです。

子どもはお母さんに抱かれ感謝されたことで「自分は愛され必要とされている」という「実感」を得ることができます。

子育て上手なお母さんは、子どもに頻繁にお手伝いを頼み、愛情の実感体験をせっせと積み上げています。

人から感謝される歓びと快感をたくさん経験して育った子どもは、前向きで積極的、そして開放的な人柄になります。

子どもが2、3歳でもどんどんお手伝いを頼みましょう。

ただ、命令や指図で子どもを動かそうとしてはいけません。

ささいなことでも必ず「頼むこと」から始めてください。

「○○ちゃん、悪いけどママを手伝ってね」。

そして、子どもがしてくれたら「ありがとう、助かったわ」と抱きしめて感謝する。

これで子どもは自分の働きがママに必要だ、自分は役に立つ人間だという「実感」を得ることができます。

コツはスキンシップを加えること。

言葉で感謝するよりも100倍愛情が伝わります。

勉強以外の特技を持たせる

根拠のない自信育ては、小学生以上にも効果がありますのでぜひ実践してください。

同時に、小学校高学年からは、根拠のある自信作りにも配慮しましょう。

バイリンガルの子どもは、英語力でハンディありますから、学力面でトップに立つには長い時間と努力が必要です。

そこで、両親が目を向けるべきは「勉強以外の特技」を持たせることです。

スポーツ、音楽、絵画、演劇、どんな分野でも、どんなに小さなことでも構いません。

子どもが好きなこと、得意なことに集中的に取り組ませ、特技へとレベルアップさせるのです。

マンガを描けば人には絶対に負けない、ギターを弾けば自分が一番だ、卓球なら誰にも負けない、そんな特技が一つあるだけで、子どもの自信は倍増します。

その自信が源泉となって、学業にも課外活動にも対人関係にも積極的に取り組める資質が育つのです。
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2014-09-16 11:34:10

ハワイで実践 バイリンガル育児 その115 ハワイの幼稚園受験

テーマ:バイリンガル教育

常夏の楽園ハワイにも「お受験」があるのをご存知でしょうか。

ハワイの教育熱心な家庭から絶大な支持を受けている人気校といえば、オバマ大統領の母校であるプナホウスクール、そして中国革命の父、孫文が卒業したイオラニスクールです。

両校とも150年以上の歴史と伝統を持つ、幼稚園から高校までの一貫教育私立校です。

両校へ入学できる学年は、幼稚園、6年生、7年生、9年生(プナホウは4年生も入学枠あり)と決まっており、毎年、各学年において熾烈な受験競争が繰り広げられます。

中でも志願者数が最も多い「幼稚園受験」は受験生よりも保護者が過熱することで知られています。

ハワイの受験シーズンである秋から冬にかけて「お受験」にまつわる噂が飛び交い、父兄たちは情報収集に躍起になります。

我が子のためによりよい教育環境を望むのは親として当然であり、好ましいことです。

ただ両親とも日本人家庭の子どもが幼稚園受験をする場合、いくつか注意点があります。

複数言語環境で育つ子どもがアメリカ社会に適応し、自立していくには「正しい発達の順序」があることを理解してください。

日本人家庭の幼稚園受験

ハワイの幼稚園受験は日本に比べて簡単だと思っている方が多いのですが、プナホウ・イオラニに関して言えば、志願者の学力水準は高いです。

というのも、受験生の多くは、両校の卒業生・在校生、または、高学歴・高所得家庭の子弟であり、アメリカの受験を勝ち抜く教育を「家庭で」受けているからです。

幼稚園受験では、個人面接と集団観察によって、言語力、数学力、記憶力、思考力、運動能力、社会性などの発達が評価されます。

公式な数字ではありませんが、プナホウ・イオラニの合格ラインは、個人面接時の適正テストで90パーセンタイル以上(全米の同年代の子どもの上位10%以内)と言われています。

バイリンガルの子どもは、特に年齢が小さいうちは、英語力の発達がネイティブよりも遅れているのが普通です。

現地のプリスクールに通っていれば日常会話はできるでしょうが、幼稚園受験で要求されるのは、高度な思考と認知を伴う英語力です。(自分の考えや感情を的確に伝えられるレベル)

よって、家庭で英語を教わることができない日本人の子どもは英語面で大きなハンデがあるのです。

また、幼稚園受験では欧米的コミュニケーションスキルやソーシャルスキルの発達も重視されます。

アメリカの学校教育への知識が少ない日本人父兄は、子どもの学力面だけに目が向きがちです。

いくら学力が高くても、それを他者に伝える力、他者と共有する力が育っていなければ、アメリカの受験では評価が下がることを知りましょう。

幼稚園受験の注意点

幼稚園受験のためにと、両親が日本人なのに、子どもを英語漬けにするケースがあります。

親子の会話を英語にしたり、幼い子どもを一日中英語ネイティブのナニーに預けたり、母語が発達途上の子どもに不自然な言語環境を与えると、英語力が伸びるどころか、英語も日本語も発達が悪い「ダブルリミテッド」に陥ることがあるので注意してください。

バイリンガル育児では「母語の育成」が何よりも優先されなければいけません。

愛情溢れる触れ合いを通して親から子へ母語を継承するプロセスは、言語運用能力、コミュニケーション能力、思考力など、子どもの学習能力と対人関係の土台を作る過程でもあります。

この土台が強固であるほど、第二言語である英語も、学力も、対人関係も、スムーズに身につけられる子どもに育ちます。

また、親の言葉を伝えることは、子どものアイデンティティ形成にも大きく影響します。

海外で育つ子どもにとって「自分は何者なのか」という文化アイデンティティを確立することは、自立した個として人生を歩むために不可欠です。

親から言葉を継承せずに育った子どもは、文化アイデンティティが混乱し、それが精神を不安定にし、自立を遅らせる原因になります。

幼稚園受験は通過点

幼稚園受験では、目先のテクニックや知識の詰め込みよりも、人と関わり合える力、深く考える力、自ら行動できる力など、子どもの人間形成に重点を置きましょう。

受験は子どもの成長にとって一つの過程でしかありません。

子どもの発達を長い目で考えた教育を与えていくことが、結果として、私立学校が求めるリーダーシップと行動力を備えた人材の育成につながります。
2014-09-03 05:18:39

ハワイで実践 バイリンガル育児 その114 ソーシャルスキルを育てる

テーマ:バイリンガル教育

アメリカの子育てで留意すべき点に「ソーシャルスキル」があります。

これは集団や社会でまわりの人たちと良い人間関係を形成していく力のことです。

日本人の子どもが、幼稚園、小学校と進み、さらに自立して社会に出て行く過程で「ソーシャルスキル」は環境適応を促進し、アメリカの生活をより楽しく、快適にしてくれる大切な役割を持ちます。

ソーシャルスキルには、礼儀作法、コミュニケーションスキル、シンキングスキル、問題解決スキル、自己表現スキルなど、対人関係に関わる全ての技術が含まれ、子どもの成長に応じて家庭や学校で指導されます。

多様な文化と価値観が共存するアメリカ社会では、人間関係を円滑にするための技術として、誰もがソーシャルスキルを身につけておくことが求められます。

対人関係の土台は親子関係


ソーシャルスキルは「技術」なのですが、それを支えているのは性格と人柄です。

子どもの性格が素直で、周囲へ思いやりがある人柄ならば、ソーシャルスキルは簡単に身につきます。

その一方で、性格が強情で、自分勝手な人柄だと、対人関係の技術を身につけ、良い人間関係を築いていくことは難しくなります。

子どもの性格や人柄の方向性を決めるのは親子関係です。

中でも一緒に過ごす時間が長いお母さんの影響が一番強いことを知ってください。

「自分はお母さんから愛され受け入れられている」と子どもが100%実感できると、母子の信頼関係が成立します。

すると、その信頼感が土台となって、周囲の人にも思いやりと信頼感を持って接する人柄に育ちます。

反対に、お母さんがいつも不機嫌でガミガミ怒っていると「自分はお母さんに受け入れられていない」という不安感が潜在して、周囲の人にも不信感を持つようになります。

この乳幼児期に成立する心の土台の違いが、外交的・内向的、明るい・暗い、素直・頑固、人なつこい・人見知り、という性格や人柄の違いへと発展していくのです。

もちろん、友だち作りや人付き合いが苦手というお母さんもいるでしょう。

だから子どもも親と同じ性格に育つというわけではありません。

子どもの性格は親の接し方次第でいくらでも変えられるのです。

子どもの対人関係は、遺伝するものではなく、母子関係から育まれる「信頼感」や「安心感」によって方向性が作られることを忘れないでください。

ソーシャルスキルを高めるには


子どものソーシャルスキルを高める簡単な方法は、スキンシップを増やすことです。

子どもが朝目覚めた時「○○ちゃん、おはよう」といって抱きしめほおずりをします。

簡単なお手伝いを頼み、できたら「ありがとう、○○ちゃんが手伝ってくれて助かったわ」といって抱きしめます。

お母さんが意識してスキンシップを増やすことによって、子どもの安心感と信頼感は大きくなり、家族以外の人とも積極的に関われるようになっていきます。

コツは言葉だけでなく、必ずスキンシップを加えること。欧米ではスキンシップは信頼感を確認するための常識的なマナーですが、日本人にはちょっと照れくさいですね。

でも、愛される人柄作りのためですから、恥ずかしがらずにどんどん実践してください。

スキンシップは子どもの年齢に関わらず「親から愛され大切にされている実感」を高める効果があります。

人付き合いのルールを教える


友だちが作れない、極端な引っ込み思案、極端に攻撃的など、人付き合いが苦手な子どもを「持って生まれた性格だからしょうがない」と放っておいてはいけません。

繰り返しますが、子どもの対人関係は改善できるのです。

まずは母子の信頼関係を大きくすることから始めましょう。

また、ソーシャルスキルの基本を教えてあげてください。

笑顔で挨拶する、相手の目を見て話す、人の話をしっかり聞く、感謝の意を伝える、相手の気持ちになる、丁寧な言葉使いをする、自分の感情をコントロールする、どれも当たり前のルールですが、きちんとできない子どもが多いのです。

人と関わる基本的なルールを学ぶだけで、子どもの対人関係は目に見えて良好になります。

町中で見知らぬ人と目が合った時に無愛想だった子どもが、ニッコリ微笑んで挨拶できるようになれば、周囲の人の対応はガラリと変わります。

人付き合いのルールを実践すると、何よりも自分自身が楽しく、明るい気持ちになることを理解させましょう。

母子の信頼関係作りと対人関係のルールを教える、これがソーシャルスキルを育てるポイントです。
2014-08-02 03:07:36

ハワイで実践 バイリンガル育児 その112 競争心を育てる

テーマ:バイリンガル教育
アメリカは自由と平等を重んじる国です。

万人に自由と平等を保障するということは競争が激しい社会ということでもあります。

集団や協調を重んじる日本では子育てや教育に競争を持ち込むことは少ないですね。

しかし、競争の国アメリカの子育てでは「競争心の育成」に目を向けることが必要です。

日本で競争心が強い人というと、他人を踏み台にしたり、自分の利益のために手段を選ばない貪欲な人など、否定的なイメージがあります。

一方、アメリカで「competitive」といえば、自己の能力を高めるために努力を惜しまない人、意思や決意が強い人、負けず嫌いで粘り強い人など、肯定的に見られる場合がほとんどです。

アメリカ人は本当に競争が大好きです。

自分が競争に参加することも、競争を見ることも好きです。

競争が生活のあらゆる場面に浸透しているので、アメリカ人家庭では、ごく当たり前に、子どもを幼い頃から競争に参加させます。

勉強もスポーツも競い合わせて能力を向上させるのがアメリカ流なのです。

個性とチャレンジ精神の育成

競争に参加させる目的は、個性と才能の錬磨、そしてチャレンジ精神の育成です。

スポーツ、音楽、勉強、様々な競争に参加することで、子どもは「自分は何に向いているのか」を知ることができます。

個性に気づき、能力に磨きをかける。

それを自覚させるために競争を経験させるのです。

また、

困難に立ち向かう力、

敗北から再び立ち上がる力、

失敗を恐れずチャレンジする力、

プレッシャーの中で実力を発揮する力、

絶対にあきらめない根気強さなど、

たくましい精神力を育てるには競争を体験させるのが一番です。

目標達成のためにコツコツ努力を積み重ねる経験は、人間の資質で最も大切な「自信」を大きく育ててくれます。

もちろん競争は一握りの勝者と多くの敗者を生み出します。

確率では敗者になる可能性の方がはるかに大きいのです。

それなのに我が子を競争に参加させるのは、子どもがアメリカ社会で生きていく上で欠かせないトレーニングだからです。

競争と向き合う訓練をせずに厳しい競争社会に放り出す方が、保護者としては余程無責任なのです。

充実した子どもの競争環境


アメリカの競争文化を支えているのが競争環境の豊かさです。

スポーツを例にとりましょう。

ほとんどの競技はシーズン制で、一年間に2~3の異なる競技に参加できます。

複数競技を経験することで偏りのない運動能力を開発できると同時に、子どもが自分の才能や好みに合った競技を見つける助けとなります。

多くの競技は参加者の年齢やレベルによって細かく分類されており、初心者から上級者まで、自分の能力に合った競争に参加できるようになっています。

この仕組みがあらゆる競技に根付いているので、子どもは自分と同じレベルの相手と切磋琢磨しながら技能を向上させていくことができるわけです。

特筆すべきが、両親を始め、競争に関わる人の「勝敗へのこだわりが少ないこと」です。

もちろん競争に参加する目的は勝つことです。

しかし、勝つために一所懸命努力したのであれば、負けても勝利と同様に高く評価されます。

真剣勝負の中にも「ゲームを楽しめばよい」「負けても次に勝てばよい」という寛容さがあるので、誰でも気軽に競争に参加できるのです。

反対に「やるからには勝たねばならない」と勝敗へのこだわりが大きすぎると、子どもに恐怖心や不安感を植えつけてしまい、実力を発揮できなかったり、競争を楽しめなくなったりします。

子どもの「健全な競争心」を育てるためには、どのようなレベルで競うにせよ、両親が「全力を出し切ればよい」という姿勢を保つことが大切です。

競争経験を積ませよう

アメリカで子どもが自己実現を図っていくためには「競争」を避けることはできません。

大学受験、就職、昇進、転職、子どもの未来は厳しい競争の連続です。

時には敗北や挫折を経験することもあるでしょう。

しかし、次の目標に向かって立ち上がり、自己研鑽を怠らない精神が育っていれば、どんな困難も力強く乗り越えていくことができるはずです。

真剣に競争と向き合う経験は子どもの人生に必ず「プラス」の影響をもたらしてくれます。

アメリカは健全な競争心を育てる環境が整っていますから、両親は「社会に出すためのトレーニング」と捉え、積極的に競争経験を積ませてあげてください。
2014-01-30 06:20:05

ハワイで実践 バイリンガル育児 その98 日本語力を維持するには

テーマ:バイリンガル教育
海外で暮らす日本人子どもが、日本語を維持・向上させていくのは長く険しい道のりです。

子どもがまだ小さい頃は日本語を育てるのは簡単でした。

両親が日本語で語りかけ、絵本の読み聞かせをしてあげれば、子どもはどんどん日本語を吸収していきました。

ところが、現地の小学校(完全英語環境)に通い始めると、順調だと思っていた日本語学習が停滞し始めるのです。

考えてみればこれは当たり前です。

子どもは現地校で、毎日5~6時間、英語で授業を受けています。

学校から帰ってきても、英語の宿題をこなし、英語のテレビを楽しみ、読書も英語中心です。

また、この頃の子どもは兄弟姉妹や日本人の友だちとも英語でコミュニケーションをとりたがりますから、ほぼ一日中英語漬けの状態です。

さらに、日本語学習の内容が読み書き中心になり、多くの集中力を要すようになると、日本語に対するモチベーション低下に拍車がかかるのです。

幼児期に読み書きの力をつける

小学校時代に起こる日本語の停滞期は焦って改善しようとしないことがポイントです。

現地校で日々英語と格闘している子どもからしてみれば、英語力の向上が優先であり、日常生活であまり必要のない日本語は二の次なのです。

両親はこの子どもの心理を理解し、現地校の勉強を中心にサポートしてあげてください。

現地校の勉強で自信が持てなければ、子どもは安心して学校生活や課外活動を楽しむことができないのです。

日本の同年代の子どもたちと同じレベルの日本語力を与えたいという親の気持ちは分かります。

しかし、英語の重要性が高まる小学校時代に日本語教育を強制すると、かえって学習意欲を低下させる原因になるので注意しましょう。

一時的なペースダウンは仕方がないものと考え、日本語については細く長く学習を継続していけるように環境を整えてあげましょう。

日本語の停滞期を乗り切るには、小学校低学年までに、日本語の読み書きを一通り教えておくことが大切です。

基礎的な読み書きの力が身についていれば、一時的に伸び悩んでも、あるいは学習を休止しても、日本語力を失う心配はありません。

将来、子どもの意志で学習を再開した時には、幼児期に獲得した日本語がよみがえり、スムーズに日本語力を伸ばしていくことができます。

テクノロジーを活用する

海外で暮らす子どもたちが日本語に触れ、日本語を使う(読む・書く)機会を増やすにはどうしたら良いでしょうか。

現代社会は対面での会話よりも、Eメールやテキストなど、文字を使ったコミュニケーションが主流となっています。

このテクノロジーを日本語学習に活用しない手はありません。

アメリカでは小学校からコンピューター指導が始まるのが一般的ですから、家庭でもコンピューターに触れさせて、使い方を教えてあげてください。

まだ早すぎると思わずに、5~6歳の子どもにも使わせてあげましょう。

使い方を教える入り口は、子ども用の学習ソフトが良いでしょう。

日本で販売されているタイピングゲームやソフトウエアを活用すれば、英文タイプだけでなく、ローマ字変換の方法もゲーム感覚で覚えていくことができます。

子ども用のメールアカウントを作り、日本にいる祖父母や親戚と日本語でコミュニケーションする方法を教えましょう。

子どもは遠い日本に住む人たちと手軽にコミュニケーションできることを喜び、自分から日本語でメールを書くようになります。

日本に住む友人や親戚に協力してもらい、簡単な日本語で書かれたメールを子ども宛に送ってもらいましょう。

日本語・日本文化への興味は復活する

日本では多くの親の目の敵ですが、海外で暮らす子どもにとってマンガは日本語の教科書です。

子どもが好きそうな分野のマンガを選んで読ませてみてください。

子どもの目に入る場所(トイレなど)に置いておけば、必ず手に取って読むようになります。

マンガにはルビがふってありますから、漢字が苦手という子でも読み進めることができます。

現地の中学や高校で第二外国語を習い始める年齢になると、子どもの日本語への興味は必ず復活します。

その時まで、あらゆる方法を駆使して日本語を維持してあげることが、親の大切な仕事です。

異国で育つ子どもにとって、日本語は心の故郷であり、アイデンティティの拠り所であり、かけがえのないものなのです。

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2014-01-17 17:57:41

ハワイで実践バイリンガル育児 その97 英会話力はインプットで育つ

テーマ:バイリンガル教育
バイリンガルの子どもは話し言葉の発達が遅いと言われます。

確かにハワイで育つ日本人にも、3歳になっても言葉が出ない、4歳になっても2語文しか話せないという子どもたちがいます。

言葉の遅れは、一般的に、複数言語環境で育つことが原因と思われています。

実際には、海外生活が引き起こす言語インプット不足に起因するものがほとんどです。

話し言葉を育てるには大量の言語インプットが必要なのですが、海外で暮らす日本人家庭では、ほぼ100%、子どもの言語環境(日本も英語も)は貧弱になります。

日本で生活していれば、両親、祖父母、親戚、友だちなど、子どもの周囲には生きた言葉が豊かにあります。

しかし、海外生活では両親が意識的に言語環境を整えてあげなければ、日本語はもちろん、英語も十分なインプットを与えることはできません。

子どもの言葉の発達は空のボトルを水で満たすようなもと考えてください。

言葉の水をボトルに注ぎ続けていれば、やがてボトルは一杯になり、水が溢れ出てきます。

反対にボトルにちょっとしか水を入れなければ、いつまでたっても水が溢れ出てきません。

子どもをバイリンガルに育てる最初のステップは、日本語と英語、それぞれのボトルを、それぞれの言葉の水で一杯にすることです。

赤ちゃんを沈黙のまま育てない

生まれたばかりの赤ちゃんは、いくら話しかけても言葉を理解するはずがありません。

だからといって沈黙のまま過ごさせていると、赤ちゃんにとって言葉は生きるためにさして必要のないものとなって、あまり言葉に反応しない子に育ってしまいます。

両親が子どもの世話や遊びを通して言葉がけをたくさんしてあげれば、言葉が刺激となって、言葉に応じやすい頭の回路が成長していきます。

おとなしくて手のかからない赤ちゃんだと喜んではいけません。

おとなしい赤ちゃんは、周囲とのコミュニケーション機会が一層少なくなります。

そのため与えられる言語刺激が少なくなり、言葉の発達が遅れることがあるのです。

赤ちゃんが泣かないから、静かにしているからと放っておいてはいけません。

両親は絶えず語りかけ、歌いかけ、読み聞かせをすることを心がけてください。

海外生活では子どもの周囲に生きた言葉が不足します。

母親と赤ちゃんが家の中で二人きり、テレビをつけっぱなしという環境が最もいけません。

テレビの情報は一方通行ですから、赤ちゃんの言葉の発達に何らプラスの影響を与えません。

家ではテレビを消してお母さんの声を常に聞かせること。

また、家の中にこもらず、外に出て人と触れ合う機会を作るように努力してください。

二カ国語での語りかけ

国際結婚家庭では、お母さんは日本語、お父さんは英語というように、それぞれの使用言語を決めて話しかけてください。

「二つの言葉で育てると子どもが混乱しませんか」という心配する方がいますが、全く問題ありません。

大切なのは一親一言語を徹底することです。

親が日本語と英語のミックスで語りかけていると、二カ国語が育つどころか、どちらの言葉もインプット量が不足してしまい、言葉が遅れる原因となります。

子どもの言葉は、豊かにインプットされるからこそ、豊かに出てくるようになります。

子どもをあやしている時、着替えの時、食事の時、入浴の時、たくさんの言葉をかけてあげてください。

お父さんとお母さんが競争して、英語と日本語を大量にインプットすることができれば、両言語とも高度に発達した優れたバイリンガルに育てることができます。

豊かな語彙を獲得させることが大切

良質な言葉を繰り返し聞かせて育てると豊かな語彙力、理解力、感性が育ちます。

子どもを学業で成功に導く秘訣の一つが、乳幼児期に強固な言葉の土台を築くことです。

小学校低学年までに獲得している語彙数の差は、学力の差となって学齢期を通して継続するという事実を知りましょう。

小学校までに多くの語彙を得ることができれば、子どもは勉強が得意になります。

勉強が得意だから学校が楽しくなり、ますます勉強が好きなる、という好循環が生まれます。

言葉の大量インプットが有効なのは小学校低学年までです。

乳幼児期に両親から与えられた言語環境の質と量が、言葉と思考の土台となって、子どもの基本的な頭脳の方向性を決定づけるのです。

両親が一生懸命言葉をかけ、豊かな語彙を与えることで、質の良い「地頭」を育てることができるわけです。

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2014-01-04 11:17:57

ハワイで実践バイリンガル育児 その96 学習英語力を育てる

テーマ:バイリンガル教育
子どもの英語力には「生活英語力」と「学習英語力」があります。

「生活英語力」は社会生活を送るために必要な会話力を中心とする英語力。

「学習英語力」は学校の授業で要求される読解力や作文力など認知と思考を伴う英語力です。

バイリンガル子育てを成功させるカギは、この二つの英語力を区別し、それぞれの発達に必要な環境やサポートを与えていくことです。

「生活英語力」は日常生活の中で獲得していく能力で、子どもが現地校(完全英語環境)に2~3年通えば自然に身につけることができます。

例えば、3歳からプリスクールに通い始めた子であれば、小学校に入学する6歳頃には、ネイティブと変わらない発音で英会話を楽しめるようになります。

生活英語力は年齢が小さいほど、また、社交的な子どもほど楽に身につけることができますから、家庭では社会性の育成に配慮した子育てを心がけましょう。

一方、「学習英語力」は完全英語環境に浸っても自然に身につくことはありません。

学校での指導、両親のサポート、そして子ども自身がコツコツと努力を重ねることで獲得していく英語力です。

英語を第二言語とする子どもの学習英語力がネイティブの平均レベルに達するには5~7年、学年トップレベルを目指すのであれば7年~10年という長い期間が必要です。

学習言語力イコール読書力

バイリンガルの子どもたちが現地の小学校で抱える共通の問題が、読解力、語彙力、作文力の不足、つまり学習言語力の未熟さです。

これは子どもに十分な「読書力」が身についていないことが原因で起こります。

国語、算数、理科、社会、教科学習を効率的に進めるには、文章を読み、正しく理解し、自分の考えを文字や言葉で表現することが要求されます。

この力を上達させるには、毎日の読書を通して語彙力と読解力を高め、思考を深める練習を繰り返すことが必要です。

アメリカの小学校が読書教育に非常に熱心なのは、この時期に獲得する読書力の差が将来の学力を左右するからです。

「我が子は英語ペラペラだから大丈夫」と、英語を流暢に「話せること」に安心して読書力の育成を怠ると、子どもが小学校に入って勉強で苦労することになります。

読書嫌いの子は本を集中して読むことができません。

読んでもただ字面を追うだけで理解が伴わず、読み終わっても何が書いてあったのかさっぱり覚えていません。

文章を書かせても語彙力、文法力、表現力、構成力が不足しているため、年齢に応じた水準に至りません。

子どもに学習英語力を獲得させる最初のステップが家庭での読書教育です。

両親が日本人という家庭では、英語の読書教育を施すことは困難でしょうから、日本語で読書力を育ててあげてください。

日本語で培われた読書力はそっくりそのまま英語にも応用されます。

子どもが自分の力で本をスラスラ読め、内容をしっかり理解できるようになるまで、家庭で読書力をサポートしてあげましょう。

9歳までに読書力を身につけることがポイント

ロサンジェルスタイムズ紙は「9歳までに読書力を身につけよう(Reading By 9)」という読書啓蒙活動を1998年から行なっています。

移民家族が多い南カリフォリニアを中心に読書教育の重要性をガイドブックやワークショップを通して広めようというという試みです。

移民子女の学力不振が社会問題となっているアメリカのバイリンガル支援の一例ですが、移民子女という点においては日本人にとっても人ごとではありません。

確かに、9歳前後は読書力を身につけるクリティカルピリオドと言えます。

この時期までに読書力が身についていない子どもは、具体的思考から抽象思考へ、直接体験から間接体験へとシフトしていく学習内容にだんだんついていけなくなります。

日常生活の身近な話題から、歴史、文化、自然科学へと学習内容が広がるに伴い、抽象思考を支える読書力の発達が学習活動に大きな影響を与えるようになるのです。

幅広い分野の読書へと導く

「子どもは読書が好きですが、読解力が弱いです」という相談をよく受けます。

そのような子は「偏った読書」をしています。

語彙を増やし、知識を広げていくには幅広い分野の読書が必要です。

小学3~4年生からは、子どもの好きな本に加えて、自然科学や科学技術に関連する本、政治や経済に関連する本、歴史や伝記に関する本など、多様な分野の本に触れられるように両親が導いてあげてください。

読書を子ども任せにしていると必ず特定分野に偏るので注意しましょう。

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2013-12-15 05:48:12

ハワイで実践バイリンガル育児 その95 早期言語教育のすすめ

テーマ:バイリンガル教育
子どもを将来勉強で苦労させないために最も必要な能力は何でしょう。

それは読書力を育てることです。

読書力を身につけた子どもは、日本語でも英語でも、学力を楽に伸ばせるようになります。

学校の勉強や宿題を簡単と感じるようになるのです。

反対に、読書力が育っていないまま小学校に上がった子どもは勉強で苦労するようになります。

アメリカの教育省による調査では、小学校入学時に読書力が育っていない子どもは、育っている子に比べて、ドロップアウトする割合が3~4倍高くなると警告しています。

子どもができるだけ小さいうちから読書力の育成を意識した教育を与えましょう。

そのためには早い時期から文字を教えることが必要です。

多言語環境で育つ子どもは、言語発達が遅く、小学校入学までに読書力が身につかないケースが多いので注意が必要です。

小学校入学時に自分で本をどんどん読む子と、全く読まない子の学力差は歴然としています。

文字を知ることによって、話し言葉を知っているよりも、はるかに知的な思考力を身につけることができます。

文字は抽象的な思考や高度な思考を可能にしてくれるのです。

文字学習にはくり返しが必要

文字を読む力はどのようにしたら育てることができるのでしょうか。

それはどの子どもにできるようなやさしい訓練を何十回、何百回とくり返すこと、そして両親が毎日継続して教えることです。

子どもが一つのことをできるようになったからといって、それが十分活用できる能力に育ったと思ってはいけません。

くり返し同じ取り組みを行うことによって、習熟度が増し、強固な能力として定着するのです。

くり返しは多ければ多いほどよく、やさしいことをくり返し与えてやることで非常に高い能力に育ちます。

10回、20回の訓練よりは、100回、200回の訓練がよいのです。

子どもが次の段階のことができない場合は、それ以前の段階のことをもっとくり返し訓練してやるとよいでしょう。

昨日1ができたから、今日は2を教える、今日2ができたから、明日は3を教える、という教え方では高い能力は育ちません。

例えば、ひらがなを覚えたての子どもは、一つの文字を見せて、それを何と読むのかと聞くと、答えるまでにかなりの時間を必要とします。

思い出すための時間が必要なのです。

これを瞬時に言えるようにならないと読む力につながらないことは、おわかりいただけると思います。

2~3歳から文字学習を始める

まだ早いと思わずに2~3歳からひらがなを教えてあげましょう。

5~6歳になって教えた方が効率的だという意見もありますが、人類が文字を獲得した後、そこからの発展が急速だったように、子どもの人生の中で早く文字を獲得させてあげるほうが、そこからの急速な知的発達が期待できます。

小学校入学前に文字読みをバタバタと教えるのではなく、2~3歳から文字を教えてあげる方が子どもにとってはるかに楽なのです。

ひらがなを教えるには、ひらがなを書いたカードを子どもに見せて「あ」「い」と言ってくり返し教えたり、ひらがなチャートを指差しながら読み方を教える方法がよいでしょう。

また、生活の中に文字が使われていることに気づかせ、文字が役立つことを教えて、興味を引き出すことも大切です。

例えば、子どもの持ち物や洋服には子どもの名前を書いてあげます。

持ち物だけでなく、家中の物、例えば、「ほん」「いす」「くつ」「れいぞうこ」「おもちゃばこ」などの名前を書いておけば、文字を使う意味を自然と学ぶことができます。

毎日子どもに絵本を読み聞かせることも文字や本に対する興味を引き出す上で大切です。

子どもに無理に文字を教えこむという形で始めるのではなく、そのような動機づけを考えるのが賢明なお母さんです。

文字に興味を持たせる環境がないと、子どもはいつまでも文字に興味を持たず、そのうちに文字を覚える最適の時期を逃がしてしまうことになります。

日本語の早期読書教育は必須

アメリカの小学校に入れば、否が応でも「英語」が生活の主要言語となります。

その時に日本語と英語を同時に学習することは、子どもにとって大きな負担です。

それよりも、幼児期に日本語の読書力を身につけておけば、英語の読書力も学力も簡単に身につけることができるように育つのです。

バイリンガル育児を成功させる秘訣は早期文字教育にあることを知ってください。

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