2010-02-21 16:30:00

ツナギ玉決済でリスク対リターンを変更する

テーマ:損切りより両建ての方が有利な理由
前回の記事にて、素直に損切りした場合は+1万円/-4万円という賭けをツナギ売りによって+4万円/-6万円の賭けへと条件変更できることを提示しました。


状況を簡単におさらいしておくと、こんな感じです。

●事前設定のレートで損切りした場合

100円で1枚買い・・・01
98円で損切り・・・00】 (-2万円の損失)
96円で再エントリー・・・01
シナリオ1 :99円・・・トータル+1万円
シナリオ2 :94円・・・トータル-4万円


○事前設定のレートでツナギ売りした場合

100円で1枚買い・・・01
98円でツナギ売り・・・11】 (-2万円の評価損
96円で1枚買い・・・12

(※ポジション表記が分からない方はこちらの記事をご覧下さい


勝率が同じだとすれば、当たったら+1万円、外れたら-4万円という賭けと、当たったら+4万円、外れたら-6万円の賭け、どちらに賭けたいですか?という問いだったのですが、負けたときの損失額が利益額よりも大きいという点はどちらの選択肢にも共通する点です。


あえて賭けなければいけないなら後者に賭けるけれど、そもそも賭けなくていいのであれば正直どちらにも賭けたくないなあ、というのが大方の本音かと思います。・・・だって、負けたときの方がダメージ大きいですし。


せめて、リスクとリターンが同等ぐらいであれば賭けてもいいけどって思いませんか?具体的に言えば、+4万円/-6万円じゃあ賭けたくはないけれど、+5万円/-5万円だったら少し考えませんか?


実を言うと、そんな都合のいい方法があったりするんです。


結論を先に書きましょう。98円の売り玉を外すレートを意図的にずらすことで、リスク対リターンの比率も適宜変更されるのです。仮に95.90円で外した場合、99円になれば+41,000円/94円になれば-59,000円という賭けになります。以下の図は10銭刻みで売り玉の決済レートを変更したものです。

$勝率9割!損切り不要のFX投資術-98円の売り玉を各レートにて決済

(※画像をクリックすると、拡大したものがご覧になれます)


95円で売り玉を決済した場合、+5万円/-5万円という賭けに様変わりします。94.10円で外した場合は+59,000円/-41,000円という構成比になりますが、さすがに99円まで戻る前に94円でストップロスが発動するでしょうから、現実問題としては想定する必要はないかと思います。


96円で買い玉を建てた後の展開として、そのまま96円を基点にV字回復という状況は望むべくも無く、だいたいにおいて96円をいくらかは割り込むことが多いことでしょう。底値で買えるなどという前提は、楽観的にも程があるというものです。


95.50円で売り玉を外すのか、95 円で外すのか、はたまた94.50円で外すのかは各トレーダーのリスク許容度によって変わってくるはずですが、+1万円/-4万円の賭けを+4万円/-6万円(最大+59,000円/-41,000円)という条件に作り変えることが出来る点にツナギ売りの有用性があると考えられます。


通常の損切りに比べて最大2万円の損失を余分に引き受けることになることになりますが、リスクを負わない投資法など存在しません。95円で売り玉を外した場面を想定すれば、1万円の損失リスクを余分に引き受ける代わりに、99円になった場合利益収支は4万円増加することになります。

99円になった場合=通常+1万円→+5万円= 4万円利益増加
94円になった場合=通常-4万円→-5万円= 1万円損失増加

ツナギ売りをしようがしまいが、利益になるためには予想した好シナリオが実現する必要があります。今回の場合は94円になるよりも早く99円になる、という展開ですね。ツナギ売りをしたからといって、予測を常に誤っていいという訳ではありません。その点では通常の損切りと差異はありません。予測が外れれば、当然ですが損失額が拡大します。


ただし、ツナギ売りを上手に利用することによって、勝ったときに得られるリターンと負けたときに被るリスクの比率を意図的に変更する事ができるのです。この概念を知っているだけでも、何も考えずに損切りするぐらいなら、とりあえずつないで評価損だけ確定しておけばいいや、と結構気楽に構える余裕が生まれます。後で、売り玉なり買い玉なりを決済して、また再チャレンジすればいいだけですから。


この違いは案外デカいですよ。


さて、今回の日記では、ツナギ玉(98円の売り玉)を決済するタイミングによって、損益バランスを変更するという点について論じてきましたが、実はまだ損益バランスを変更する方法論は存在します。・・・まだあるのかよっ、て感じですが、まだあるんです。


○事前設定のレートでツナギ売りした場合

100円で1枚買い・・・01
98円でツナギ売り・・・11】 (-2万円の評価損
96円で1枚買い・・・12


上表を改めて眺めてみると、、まだ意図的にいじれる部分がありますよね?


そう、96円で1枚買いという最終工程です。これ、1枚買いじゃなくて、2枚だったり、3枚だったら損益バランスはどう変わるのでしょうか?


更に言えば、枚数同じであっても、買いじゃなくて売りだったら何か違いがあるんですか?


いやあ、考えるべきポイントは尽きませんねえ。両建てって考え出すとめちゃめちゃ奥が深いんです。論文書けるかもなあ、このテーマで。トレードそのものよりもこういうロジックを考えているときの方が楽しかったりします。個人的には。

■Next:再エントリー枚数によって損益バランスを調整する
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コメント

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4 ■Re:Re:Re:記事を読ませて頂きました。

>Daigondraさん

>「相場が戻ってくると思うなら、さっさと損切りしてここだというところでエントリーし直す」
のが、最もシンプルで効率的です。

理想論としてはそうであろうと思います。ですが、果たしてそれを実践できるトレーダーはどの程度いるでしょうか。

プロ野球でいえば、「来た球を打てばいい」というアドバイスに近い気がします。

反射神経で勝負できないタイプは別のアプローチを考えるべきであり、両建ては通常のトレードアプローチではなかなか勝ち越せない人のために、それまでとは異なった方法論を提示しているに過ぎません。

従来通りのやり方で勝てるのであれば、それでやればいいと思います。

>両建ては「損切りが損だと思っていて、評価損は損だと思っていない人が精神的にらくだと感じるため、少しのお金を払って行う手段」でしかないと思います。

はい、「機能面」においてコストがかさむので有効でないということですが、「メンタル面」においてコスト以上の効果を実感できるのであれば取り組む価値はあると思います。

ですので、次なる議論は「精神的な安定のためにどの程度までコストを認めるか」という点になろうかと思います。

精神面の安定などという掴みどころのないものは大抵ゼロ査定されますので、コスト面のみから論じられがちですが、個人的には機能を追求する際の使い心地も案外重要だと考えております。

3 ■Re:Re:記事を読ませて頂きました。

>山田剛士さん

> ですが、ここで論じたかったのは「条件を完全に同一にした場合の
> 両者の差異」についてではありません。

この記事の読者はそうは読まないと思います。
まずこの記事が両建てと損切りの不公平な比較であるということに気づかない読者もいると思います(FX初心者等)
ツナギ売りの後のポジションの変化の比較が全くされていないのがその原因の一つでしょう。

> 今回の事例のポジション推移は説明の都合上かなり単純なものに
> なっておりますが、条件分岐次第で無数のパターンを作出できます。

それは理解出来ます。しかし、シンプルな説明でも両建ての優位性は立証できていないので、それを複雑にした所で、やはり優位性はないでしょう。
> 「コスト面を勘案すると両建ては不利。」
なのですから。

結局、
「相場が戻ってくると思うなら、さっさと損切りしてここだというところでエントリーし直す」
のが、最もシンプルで効率的です。
あえて両建てのメリットをあげるとすれば勝率が高くなるということでしょうか。(正直なところメリットとは思いませんが)
しかし、勝率が上がったところで結局最終的な損益を見れば、両建ては無駄なコストがあるのでやる価値はないですよね?
両建ては「損切りが損だと思っていて、評価損は損だと思っていない人が精神的にらくだと感じるため、少しのお金を払って行う手段」でしかないと思います。
なにか勘違いしていたらすみません。

2 ■Re:記事を読ませて頂きました。

>Daigondraさん

長文のご意見どうもありがとうございます。

>つなぎ売りの方だけポジションのバランスを崩しておいて、
>損切りの方はそのままのバランスであると言う不公平な比較で、
>両建てのほうが優位であるというのはいかがなものかと思います。

たしかにポジションバランスを変じて論じているという時点で公平性を欠く比較であると言うご指摘は、まさに通りかと思います。

極論すれば、構成ポジションが同一であれば損益比は同じですし、売り玉のスプレッドやスワップがかさむ分両建てに利は無いというご指摘に関して特に異論等ありません。事実その通りですし。

ですが、ここで論じたかったのは「条件を完全に同一にした場合の両者の差異」についてではありません。

完全に同じものを比べたところで「差はありません。コスト面を勘案すると両建ては不利。以上」という無価値な結論に至るだけですし。

むしろ、両建てを絡めることで「ポジション構成がいかに変遷するか」ということを端的に論じたかったのが本記事の目的です。

今回の事例のポジション推移は説明の都合上かなり単純なものになっておりますが、条件分岐次第で無数のパターンを作出できます。

個人的には、そのような「揺らいでいる状態」が好きですので両建てを好んで用いている次第です。

両建てに優位性を感じられないようであれば、無理にやる必要もないかと思います。ご自身なりの手法で取り組んで頂ければ幸いです。

1 ■記事を読ませて頂きました。

しかしやはり両建てに意味があるとは思えません・・・。私の理解が足りないだけかもしれませんが(^_^;)
私の理解では、両建てすることと損切りすることは損益の意味では全く同じです。スワップやスプレットを加味すると損が大きいでしょう。
このページでは、さも公平であるかのように損切りした時とつなぎ売りした時との比較がされていますが、矛盾があります。
98円で損切りして96円で買いエントリー、というのと
98円でツナギ売りをして96円で買いエントリーと言うところまでは良いと思います。
しかし、その後98円でつなぎ売りをしたポジションを決済するタイミングで公平さが失われています。
つなぎ売りをしたポジションを外すのであれば、損切りの方は買いエントリーすべきです。
つなぎ売りの方だけポジションのバランスを崩しておいて、損切りの方はそのままのバランスであると言う不公平な比較で、両建てのほうが優位であるというのはいかがなものかと思います。
結局「98円の売り玉を外す」タイミングで、損切りした方も「買いエントリーする」ことで全く同じ結果になりますよね。(それが公平な比較でしょう)
しかもスワップ、スプレットを無視した場合の話ですから、それらも考慮すれば両建ての優位性は全く無いでしょう。
私の理解不足でしたら申し訳ありません。私も損切りは下手なので期待を持って記事を読ませていただいたのですが、現状では両建てにより損切りを回避しようという気にはなれません。
本当に両建てに優位性があるのでしたらぜひとも教えていただきたいです。

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