なんとなくざわついていました。

先生がボクに何かを説明したがっているのがわかりました。

というのもモニター画面をボクに見せようとしているのがわかったからです。

とはいえ、ボクの体勢はベッドで仰向け、

左腕には点滴の針が刺さっていて、

右腕にはカテーテルが入っています。

要は首が少しだけしか動かない状態でした。

それでもなんとかモニター画面を見ることができて説明を受けました。


モニター画面には白っぽい心臓らしきものの表面に黒っぽい血管らしきものが映っていました。

先生によると、冠動脈とのことでした。

で、先生は画面のうえの右側の冠動脈と少し左側に離れた場所の冠動脈が繋がっていて、

その繋がっている部分が詰まって糸のように細くなっている、

典型的な狭心症だと言いました。

ボクの印象は、

えっ、これ繋がっているの??ということでした。

めがねをはずしていたこともあって、

とても繋がっているようには見えませんでした。

先生によると、

「危ないところでした」

とのこと。

3本ある冠動脈のうち、真ん中の冠動脈が枝分かれしたすぐのところで詰まっていて、

枝分かれしたすぐのところだから、

そこが詰まってしまうと心臓の大部分がダメになるんだって。


次に先生が言ったことは、

血管が糸のように細くなっている長さが長いということでした。

バルーン治療もできないとのことでした。

この瞬間、ボクは心臓バイパス手術を覚悟しました。

でも先生の答えは違っていました。

ドリルで細くなっている部分を削るとのことでした。

手術を覚悟した者としては、

「はい、お願いします」

と答えていました。

ただし、ドリルはある程度の太さがあるから手からは入らないそうです。

足から入れなくちゃならないから、

手のカテーテルをはずして、

足からもう一度入れなおすそうです。

それに対しても、

「お願いします」


急遽、足から再度のカテーテル挿入になりました。


つづく