2013 LIVE REPO 36th. Pay money To my Pain | (旧)喜怒音楽 -きど"おと"らく-

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2020年に引っ越しをしました。引っ越し先は最新記事からどうぞ。


遂にこの日が来た。

12/30という、Kの命日に

"Pay money To my Pain" としては、おそらく最後であろうイベント。


Pay money To my Pain "From here to somewhere"@Zepp Tokyo


Twitterで『PTP』と検索をかけると、既に山のようなツイート量。

物販なんて朝9:00から並んでる人もいたようだった。

昼過ぎには長蛇の列に。

その中で、さすがに物販開始前に着いたとしても

支払い終えるまでにどれだけかかるか…

ってことを考え、開場に間に合うようにZeppへ。


グッズは確かに欲しい。

PTPメインのライブなんて、LIVE -40-しか行ったことのない自分にとって

グッズはすごく魅力的。

これが最後となるなら、なおのこと欲しい。

確かに欲しいけど、今日はグッズが第一目的ではない

あの列で、欲しいもの、欲しいサイズが残ってなかったら尚更だ。

今日はPTPの最後の勇姿を見に来たんだから。


LIVE -40-しか行ったことのないとはいえ、

枚数限定のTシャツなんて、その時1000番台のオレが入手できるワケもなく、

ライブ後、唯一、自分のサイズが余っていたHOUSE OF CHAOS - T


その、自分が持ってる唯一のPTPのTシャツに

この日の為に激ロックで購入した、K発信のブランド

Nine Microphoneのパーカーを着てZeppへ。



整理番号 765

HP先行の時点で、申込が1万を超えていると

facebookのptpオフィシャルからお達しがあった。

Zeppのキャパを考えたら、倍率は約3~4倍

HP先行、ローチケプレリク、イープラ先行……

普段、チケットを取る際に人は頼らない。
(人に頼るほどのライブにそんなに行かないからってのもあるけど)

けど、今回は事情が事情なので、頼りまくった。

いくつもの先行を、何度も10人以上にお願いして、ようやく1枚取れた。

そこまでしないと取れなかった今日のチケット。

当ててくれた友達には感謝してもしきれない。


いくら好きなバンドがライブするからって、

Zeppでやるなら行くの躊躇するくらい、Zepp Tokyoって箱は個人的に好きじゃない。
(柵がないなら話は別)

そんな箱でも迷うことなく行くことを決意した。

柵がどうとか行ってられない。

会場に入って余計にそう思った。


開場は30分ほど押したけど、その後どんどん人を入れ

ネット中継も決まってるからか、

開演は開場ほど押さずにスタート。


ステージにあるスクリーンに映されたのは

Kに対する、PTPに関連した、関連してきた人たちのインタビューと

過去のライブ映像。

人はまだしも、ライブ映像はオレが全く知らなかったPTPの姿。

今日ここに来てる人、パソコンの前で見てる人の中には

この頃からずっと追いかけてる人も、きっといるんだろう。

でも、オレは知らない。

それ故に新鮮ではあったし、

同時に、知らない自分に激しく後悔した。

今28で、ライブに行き始めたのは24。

ライブに行くのも、ちゃんと音楽を聴き始めたのも

人より遥かに遅いのは、自分の欠点だと自覚してる。

だからPTPを知るのも遅かったし、

PTPのライブも、LIVE-40-Devilock Finalの2回しか行ったことない。

邦楽も、洋楽も、

無期限休業する前に、解散する前に、知ってれば、ライブに行けていれば…

ってバンドは山ほどある。

その中でも、PTPはいちばん

そういった後悔の念に当てはまる。

何かを始めるのに遅いことはない』なんて言葉があるけど

オレは、そんな限定的な条件でしか意味を成さない(と知った)言葉は嫌いだ。

こういったことに関しては

早くに知るに越したことなんてないんだから。

でも、事務所の人や、バンド仲間の言葉、

過去のライブ映像を見てて、最も実感したのは

PTP、特にKに関しては

昔からずっと変わらなかった。

人間以上に人間臭くて、

インタビューで誰しもが言っていたように

素直で、ひねくれてて、やんちゃで、子どもみたいなとこもあるけど

音楽に関しては、すごく真摯に向き合って、

自分の感情をさらけ出して、真面目にやってきたんだということ。

それだけは、ホントに伝わった。


ライブ映像で、dilemmaが和訳付きで流れたとき

会場から、一気にすすり泣く声が増えた。


終盤

ようやくオレが知ってるPTPのライブ映像

LIVE-40-とDevilockが流れ、

その時のライブが脳裏に浮かんだ。

LIVE-40-は、Kが存命の時に参戦した

最初で最後のPTPワンマンだったし。

Devilockなんかは、coldrainとPTPだけを見に行ったライブだったし。

感慨深い。


スクリーンに映された映像がブラックアウトした時

gene』と共に、スクリーンにメンバーのシルエットが映し出される。

もちろん、フロントマンであるKのシルエットも…

そうだろ

Pay money To my Painが、“ライブ”をしないで終わるワケない。

ここからが、

今日ここに来た人が待ち望んでいたこと

From here to somewhere”の本番だろ!




Sweetest vengeance
ベスト盤『Breakfast』の、そして『gene』の始まりの曲。
ライブでやるのは初になるであろう曲。
Kの声は、音源から持ってきたのだろうけど
それは間違いなく、Kの歌声だった。
待ってたフロアも、一気に爆発した。
自分のいた4~5列目くらいのとこでは期待できんと
オレも2~3列目まで行く。
最後のライブ、大人しく見てるなんてできるワケねぇ。


Here I'm singing
今度は縦ノリ。
そこらの縦ノリとは違う。
PTPの、ヘヴィな楽器隊から為るラウドなサウンドの縦ノリ。
まだ2曲目、フロアの熱もまだまだ上がる。


Drive
ラウドなサウンドの中に感じるエモ感。
そもそもScreamoなるジャンルは、Scream+EmoだからScreamoと言われるそうな。
それをまさに体現してるような曲。
自分のいたところでも、モッシュピットができ、
オレも迷わずそこに突っ込む。
これをね、これをやりたかったんだ。
PTPのライブで。


Deprogrammer
オレがPTPを知るキッカケとなった曲。
イントロで少しこみ上げるものが…
これを初めてYouTubeで見たとき、なんてカッコイイんだ、と。
サビのシャウト部分が、"ど"ストライクだったんだ。
オレのPTPは、間違いなくDeprogrammerから始まった。


Wallow in self pity
ヘドバンした。
coldrainのライブ並に。
そしてモッシュの渦に突っ込む。

ここまで、Kのボーカルは全てあり
どこかのライブ音源から持ってきたものが使われてる。
煽り文句も入ってるという、まさに今日の為のスペシャル仕様。
スクリーンに映し出されてるKの歌う姿にまた、こみ上げるものが…


The answer is not in the TV
PTPを知ってしばらくした頃、
PS3のゲーム"ウイニングイレブン2010"で、この曲が使われていると
実際にゲームをプレイしてて気付いた。
仮にも世界市場に出回ってるシリーズだし、
それにこの曲が使われてるって、何か少し嬉しかったってのを覚えてる。
それがキッカケってワケでもないけど、もちろん好きな曲のひとつ。
いや、むしろ今日ここに来てる時点で、PTPで嫌いな曲なんて何ひとつないけども。


Gift
今日の為にPTPの予習をしてて、改めて
この曲がすげー好きだっていうことに気付く。
おかげで、ここでもイントロで若干こみ上げるものが…
マジで良い歌だコレ。
この曲は、暴れずに聴いてたわ。


Weight of my pride
こみ上げてたものは、この曲で吹っ飛ばした。
3月のMONSTER ENERGY OUTBURNで、SiMがカバーしてくれた時は
若干こみ上げるものがあったが
今日は、周りにいるみんなと暴れる為の時間にした。
Zepp故、柵に囲まれた小さなサークルだったけど、
3、2、1…で、クラッシュしに行った。
この曲でこれやんなきゃどうするよ。
LIVE PVもホントに秀逸。
Devilock Finalでの、柵なし幕張メッセで
すげーでかいWall of Deathやったことは忘れない。


Pictures
遂に涙腺崩壊。
MONSTER ENERGY OUTBURNでは、coldrainがこの曲をカバーしてくれた。
その時も、ライブでこんなに涙流したの初ってくらい号泣した。
ライブ音源とはいえ、今回はホントにKが歌ってるPictures。
無意識に涙溢れてくるんだわ…

セトリ通りに曲聴きながらこれ書いてんだけど
それでもちょっとうるっときた。
今まで、音源聴いてるたけじゃそんなことなかったのにな…


Home
からのHomeとか…
会場からすすり泣く声がやまないわ。
もうね、多くを語らなくても
会場の雰囲気が全て物語ってるよ。


Rain
Picturesに続き、本日2度目の涙腺崩壊。
『gene』の中でいちばん好きで
予習した中で、いちばん聴いたのもこの曲。
MVだって何回も見た。
でも、予習でも、MVでも涙なんて全然出なかったんだ。
ライブで疲労するのなんて初なんだから、Kの声は
ライブ音源じゃなくて、CDやMVと同じ音源のハズなのに…
Picturesと同じく、ホントに涙止まらんかったわ。




Rain終わりで、まさかのMC音源。
2010の、STAY REAL TOUR Final のMC音源らしい。
これ、実際にリアルタイムで聞いてた人もいるんだろうな間違いなく。
ここへ来てのMCで完全に意表を突かれた。
会場からも、すすり泣きがやまない。
チビで、オマケに目も悪いから
最初の映像すら字幕が見えなかったり、Kの顔すらハッキリ見えなかった。
でも、暗くなったステージの真ん中に当てられてるスポットライト。
チビ故に、人ヒトひとでステージの上なんて見えやしないけど
不幸中の幸いとはこの事で、ホントにあのライトの下にはKがいるんじゃないかって錯覚した。
いや、でも今日は
実際に姿は見えなくても、間違いなくKはこの場所にいたと思う。
そう信じたい。
そんなKのMCで、ものすごく印象に残ったのが
"STAY REAL"の、Kが持つ意味。
"本物でいろ"ってことじゃなくて

STAY REAL
   そのままでいてください


ありのままの自分でいろってことだった。
オレみたいに、このMC初めて聞いた人にすら心に響くのに
2回目の人は、もっとなんじゃないかと思う。
今日、この場所にいた人なら尚更。
そんなMCから入る次の曲は…


Another day comes
インタビュー映像で、TOTALFATのShunが言ってた。
Another day comesの、それに入る前のMCからすげーんだって。
確かに。
いつも同じこと言ってるかどうか、たった2回しか行ったことないオレにはわからないけど
少なくとも、あのSTAY REAL TOURのMCから入るAnother day comesは確かにやばい。

今日の数日前に、人から風邪をもらい、喉が痛いという
割と最悪な状態で今日を迎えたのだが
確かに喉痛くて、声が出にくかったのもあるけど
それでも懸命に叫んだ。
あのMC聴いて、今日ここにいて、叫ばないなんて選択肢はない。
喉が悪化しようが何だろうが、そんなの関係ない。
シンガロングできる曲は、全部した。
やらない方が絶対に後悔したと思うから。


This Life
そして、This Life…
ここに全てが集約された気がした。
PTPの、Kのすごいところは
シャウトありきの激しい曲もさることながら
こういった曲もハイクオリティであること。
人間臭いバンドであるからこそ、
人間臭いボーカリストであったからこそ、
こういった曲が、聴いてる人の心に響くんじゃないのかなと思った。




ここでようやく、頑なに演奏に徹していたメンバーが口を開く。

PABLOは、すごく熱く語ってくれて。
 スタッフに、メンバーに、関わってくれた人、今日来てくれた人、全員に
何度も何度も"ありがとう"を言ってくれた。
涙ぐみながらも。

ZAXは、モンスターロックでのPTP特集を見るに、
いちばん泣くかと思ったけど全くそれは感じられなかった。
ここにいるみんなも、ここに来れなかった人も、もちろん自分も、メンバーも
心のぽっかり穴が開いたと思う。
でも、それはKの開けた穴であって、Kそのものなんだと。
だから、そのままでいいんだって。
さっきの"STAY REAL"の意味をそのまま語るように、ZAXは言ってくれた。

T$UYO$HIは、非常に大人だった。
会場からも、"解散"や"休止"の言葉を遮るように
“いやぁー!” “解散なんてすんな!”
っていう悲鳴や怒号にも似た叫びが飛び交う中、
そんな人たちに言い聞かせるように、
もしくは自分自身にも言い聞かせてたのかもしれないけど
オレにとって、オレらにとって、KのいないPTPは“ない”んだよ
改めて、Kがメンバーにとって、PTPにとって大きな存在であるかを示してくれた。
そして…

『みんなで前に進みませんか?』
『オレらが演奏するから、みんなの力を貸してくれませんか?』



Greed
→【The sun,love and myself
 →【Black sheep
  →【Paralyzed ocean
   →【Against the pill

PABLOがドスの効いた声で煽る中で、
PTPの中でも、特に激しさの強い曲を演奏。
T$UYO$HIの言葉を示すかのように、すべてボーカルはなしのインスト曲として…
スクリーンにも、Kの姿は映し出されない。
でも、ボーカルがなくても
曲がわからなかった人は、今日ここにはいなかったと思う。
ボーカルがなくても、ボーカルがあった時と同じようにノり、暴れ、ダイブし、叫び、拳を振り上げた。
自分も含め、きっとみんなの脳内ではKのボーカルが再生されてたに違いない。
Kはもう、この世にいないんだから…

最後のこの5曲、Kがいないってことをメンバー、スタッフ含め
ここにいる人たちにも、曲げることのできない"事実"として受け止め
前へ進む為のものとなったことを願う。

ラストのAgainst the pill終了と同時に
会場中にぶっ放された紙切れ。
…何? 紙幣?


紙幣は紙幣でも、PTPの特別紙幣だった。
メンバーのサイン入りの。
もちろん、Kのサインも入ってる。

ヒラヒラ舞う紙って、取るのが難しいもんで
落ちたのを拾ったり、落ちてきたのを掴めたり
もちろん、もっと取ろうと思って手を伸ばしたけど取れなくて
何も、まったくもって全然意識してなかったけど
手に持ってた紙は、気付いたら4枚でした。
“4”なんて不吉な数字の代名詞だけど、
今日に関しては、とても意味のある数字だわ。

そして会場が暗転し、
スタッフロールと共に流れてきたのは【From here to somewhere
最初から最後まで、ホントに秀逸な演出だった。

最後に出てきたフラッグを撮って、
有終の美としました。





終わった…

ホントに終わってしまった。

時計を見たら22:00過ぎだった。

時間にして、LIVE-40-に相当する時間。

あの映像のあとに、MC付きでフルセットのライブやったんだ。

それも当たり前か。


今日のこと、映像化するよね?

いや、むしろ絶対に映像化してほしい

絶対に買う。

映像化、切に願います。



今日のを含めて、今年は36本のライブに参戦してきたけど

間違いなく今日がいちばん心動かされたライブだった。

それは絶対だと言い切れる。

全世界に生配信だって言ってたけど、

日本はまだしも、世界でどれだけの人が今日のイベントを見てたかはわからない。

けど、オレは今日

この場所にいれて本当に良かったと思う。

きっと、ここにいた誰よりも

PTPを知り、PTPに割いてきた時間は短いだろうけど

それでも、何の因果か

Pay money To my Painという素晴らしい日本の誇れるバンドを知り

Kという類稀なボーカリストに出会えた。

それだけでも感謝。


今日のイベントを開いてくれたことに、ありがとう。

今日、あの場所にいた人たち全てに、ありがとう。

それより何より

今日のことも、そしてこのバンド、この人物のことは絶対に忘れない。

ありがとう、Pay money To my Pain

ありがとう、K




Pay money To my Pain
From here to somewhere
          @Zepp Tokyo

SET LIST - セットリスト

OP
gene

01.Sweetest vengeance
02.Here I'm singing
03.Drive
04.Deprogrammer
05.Wallow in self pity
06.The answer is not in the TV
07.Gift
08.Weight of my pride
09.Pictures
10.Home
11.Rain
12.Another day comes
13.This Life

(no vocal)
14.Greed
15.The sun,love and myself
16.Black sheep
17.Paralyzed ocean
18.Against the pill


Endroll
From here to somewhere