PDCAの実務

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ある会社様で業務改善にまつわる諸々のお仕事を半年近くお手伝いさせていただいています。

 

結果が数字として確実に出ています。

 

PDCAの導入による改善活動の成果です。

 

サラリーマン時代からこのPDCAと長く付き合っていますが、このサイクルをうまく回していくためにはちょっとしたコツがあります。

 

これから私がお話する内容が全ての組織で有効であるとは思いませんが、少なくとも改善活動を組織として秩序だって行う余裕がないという会社様、管理者様は参考にしていただけると思います。

 

ザックリとですがご紹介しますと。

 

① リーダー的な存在は?

 

大抵の会社は、他の従業員に対して一定の影響力を持つ従業員がいると思います。役職・職位にかかわらず。ホーソン実験の「インフォーマルグループ」のリーダー的な存在です。

 

このリーダー格に責任と権限を持たせた上で改善活動に参画させ、結果に対して何らかのインセンティブを与える・・・です。

 

このリーダー格が社内の「抵抗勢力」である場合は、あえて参画させず、会社にとって有益な「インフォーマルグループ」を新たに形成誘導する契機としてしまうとう荒業もありますが、それはケースバイケースで。

 

与えるインセンティブはその者にとって大きく魅力的なものであることが肝要です。私はマズローの欲求説を利用して(テスト的なもの)あぶり出しをしたりする場合もあります。

 

② 従業員に迷いを与えないために(混乱させないために)ある程度テーマを絞りこむ。

 

売り上げアップ→不良・廃棄率の低減?集客?回転数?商品力?・・・

 

不良・廃棄率の低減→作業標準?QC工程?5S?・・・

 

作業標準→職務分析?作業マニュアルの作成?見直し?

 

選択と集中はここでも必要な作業のように思います。

 

③ Pの段階で欲張らない(とりあえず小難しい事は後回しにして徹底した聞き出しをする)

 

まずは短期で結果が見える(検証できる)シンプルな業務改善の目標計画を立て、かつ、出来るだけ客観的に数値評価できるものとしておくことです(この積み重ねが中長期の結果として読めることになる)→改善(目標)テーマの絞込みは経営者や管理者が行う。

 

ここはなるべく多くの従業員から意見やアイデアを聞きだし、必ず、なぜそう思うのか?それを実行したらどういう結果が見込めるのか?それは誰の意見なのか?をリスト化しておきます。勿論、経営者や管理者も率先して意見を出していただきます。

 

このステップは丁寧に腰をすえて行うことが重要です。これは出来るだけ業務時間内もしくは割増賃金が発生するとした時間で行っていただきたい。損はないと思います。

 

中にはトンチンカンと思われる発言をする従業員も現れるかも知れませんが、にべもなく切り捨てるような対応は厳禁です。何を言いたいのかの核心を丁寧に聞きだしたいものです。

 

秩序立った改善活動を行えていない多くの会社様は、個々の作業の中に「小さなロス」が多数発生しているのが通常です。この「小さなロス」の存在を把握(感じ取れている)できているのは実作業者とその周辺の者のみ、または、誰も気づいていないという現象も珍しくありません。

 

業務時間中エアーコンプレッサーを駆動させて業務を行っている工場があります。場内ではいたるところでのエアー漏れが発生していて、その「シュー」という音がその工場内の日常音となっていました。言われればこの「ムダ」は分かることですが、改善文化のないその会社では問題提起を起こす者もその機会もありません。「音を立ててお金を捨てている」と認識を持っていた者はこの会社では皆無でした。

 

あるコンビニでは、廃棄される牛乳が大抵はフェイスアップなされていなくて、ガラガラの陳列ケースの奥の方から廃棄品を発見するといことが日常となっていたそうです。

 

従業員もいろいろで、こういう小さくても重大であろう問題を小出し小出しに、しかも、間接的に分かりにくく言ってくる従業員もいれば、機会を与えればいきなりスイッチが入って爆発的な感情で発言をする従業員もいます。感受性の強い人もいれば鈍感な人もいます(労災を語るときにもこの感受性が大きな要素となります)出来るだけ丁寧に上手く拾い上げましょう。ホントのトンチンカンは自尊心を傷つけないようにやんわりとスルーで。

 

④ リスト化された内容それぞれに、優先順位と、その結果をチェックすべき日時(短期、中期、長期)、評価者と評価の基準を定めます。

 

⑤ 定めた優先順位に基づき忠実に実行し(個々の作業員、従業員レベルで実践できるものであれば並行して行っても構いません)定めた日時にCを厳格に丁寧に必ず行う。

 

②~⑤の作業は①のリーダーにも深く関与してもらいます。インフォーマルな場面で動いてこそです。

 

④、⑤についてもいくつかのポイントはありますが、とにかく、欲張らずシンプルに!

 

完結した後、次のテーマへという感じで、「やり切る」を習慣化し、「改善」を会社文化とするのが究極の目標です。

 

従業員に迷いや本来の業務外の過剰な負荷を与えないことも重要なことです。

 

どのたかの言葉ではないですが、「小さなことからコツコツと」的な感覚でしょうか。

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