自分が嫌いになるとき…

クラブではおさわり当たり前なところがある。


キャバクラがないというわけじゃないけど、クラブってもっと紳士な人が多いと思ってた。


でも違う。


おさわり当たり前。


お店の女の子は生チチ触られて当たり前。


姉さんクラスになると、人によるけど、席でキスもする。


亜紀はそういう雰囲気に耐えられない。


今のお店に入ったとき、おさわりは一切ないよって言われて入ったのに話が違う。


いくら亜紀がおさわりやキスを嫌だと思っていても、周りの子達が許していたら亜紀だけ嫌だとは言えない。


みんな指名を取るためにそこまでするしかない。


お客さんはキャバクラみたく一般の人は少ない。


一流企業のお偉いさんか、一社長ばかりだ。


お客さんは高いお金払ってるんだからそれぐらい当然だと思ってる。


嫌だと思っているのに拒否れない私…。


どんどん心が腐っていく気さえする。


水商売を始める前はもっと純粋で明るい子だった気がする。


今は水商売をしていない同世代の子とはあまり話がはずまない。


同じ高校だったり、昔からの知り合いなら別だけど…。


今は自分に対して不利なことが起きたとき、すぐにどうでもいいやとか、あきらめのサインが出てしまう。


どうしたらいいか分からない私。


恋愛もうまくできなくなってきた。


人を信用しようとしない。


友達にさえ疑いの心を持つ時がある。


そんな自分に吐き気がする。


腐った自分…。


亜紀は人間に戻れるのかな…。




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これが六本木色??

最近ヘアメイクに不満があるんだよね…。


新宿で働いていた時はダウンで巻き髪にしてくださいと言えば自動的にお姉巻きにしてくれる。


けど六本木は違う。


先週、ヘアメイクさんに


「ダウンで巻き髪にしてください」


と言ったら


確かに下ろし髪だけどやたらと頭をデカクされちゃった。(´Д`)゜。


とりあえずデカイ…。


周りの子もデカイ


でもその日の亜紀の髪型はお店で1位2位を争うほどでかかった(涙)


個人的にデカクされることがかなり嫌だから相当へこんだ。


次の日は学習して雑誌の写真を見せてお願いしました。


「この写真みたいにしてください」


と言ったけど、


やっぱりデカイ(’Д`∥)


写真と全然違うじゃん!!って思うんだけどそこまで嫌味を言うわけには行かないのでガマンしてる日々。


でも髪型が気に入らないとどうもテンションが落ちちゃう亜紀…。


明日からは自分でやろうかと考え中です。


六本木はデカクするのが当たり前なのかな??


ママも姉さんもみんなデカイし…。






六本木はお客さんも不思議な人が多いです。


今日は50代の社長さんの席に付きました。


亜紀がつくなり、


「お前何歳だ??」


と聞かれたので、


「22歳です。」


と答えました。


社長は、


「22歳なんてダメだ。若い女は世の中を知らんからだめだ。この店にはもっとまともな女はいないのか。」


といきなりダメ出し…。


「はぁ、すみません」


その後も質問に答える度にダメ出しをされました。


謝りつつ社長をヨイショする亜紀(笑)


明らかに嫌われているんだナーと思って交代の時、すぐに席を退こうとしました。


すると社長は、


「そんなにこの席に居たくないのか」


「そんなことないです。いたら迷惑かと思って」


「別に居ればいいだろ。」


「…はい。じゃあそうします。」


で、そのままボーイに指名をかけた社長。


散々亜紀はボコボコにけなされたのになぜ!?


社長レベルになると何がよくて何がダメなのかさっぱり分からない…。





これが六本木色なんですかね~??


勉強勉強!!


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爆弾…

テーマ:

綺羅はもうお店には絶対行かないと言った。

私もそう思ったけど、原因が一樹じゃないだけに心残りがあった。

担当と問題があったわけじゃないのにもう会いたくないなんて変な話なのかな?





次の日の夜一樹から電話があった。


一樹:「おはよー。…昨日は本当にごめん。」


私:「気にしてないよ。」


一樹:「いや、やっぱりあれは俺が間違ってた。亜紀ちゃんがいるのに感情的になって帰ったりして。」


私:「智哉さんから話聞いた?」


一樹:「いや何も。何かあったの?」


私:「うん/…昨日大ゲンカした。」


一樹:「なんで??」


私:「分からない…。一樹くん送ってお店に戻ったら、綺羅と智哉がケンカしてて、どうしたの?って聞いたら智哉がなんで一樹を帰らせたんだっていきなり言われて。」


一樹:「俺が原因か…。ごめん。帰るべきじゃなかったよな。」


私:「いや一樹くんが原因なわけじゃないと思う。話がどんどんもつれて大きくなっちゃって。」


一樹:「そっか。まだ智哉さん来てないから後で話聞いてみるよ。」


私:「もういいの。綺羅はもう絶対お店には行かないって言ってるし、私も一樹には悪いけど智哉さんとあそこまでケンカになったのにもう会いたくないよ…。」


一樹:「俺は話がまだ全然分からないし、こんな終わり方するのは嫌だよ。今日今から綺羅ちゃんと来れない??タクシー代と飲み代は全部俺が出すよ。」


私:「今日行ってもきっと気持ちは変わらないと思う。綺羅は絶対行きたくないって言い張ってるし…。」


一樹:「そっか。仲直りするなら早い方がいいと思ったんだけど。」


私:「私は智哉さんが怖い。また怒り出したりしたら嫌だし…。」


一樹:「分かった。とりあえずまた連絡するから。」


電話を切ったけど、もう連絡はしないで欲しいと願った。

いい機会なのかもしれない。

これであきらめもつくし、今の私はお店に行ってもきっと一樹まで嫌いになりそうだから。

私の考えは矛盾している…。

好きだけど、智哉が嫌いだからもう会いたくない。

会いたくないのは智哉であって一樹じゃない。



自分でも結局どうしたいのか分からずに、答えも出ないまま一樹とは連絡を絶ってしまった。

たまにメールが来ていたけど、連絡を取ったところで行く気もないのに申し訳なくて返信はしなかった。





一樹のお店には行かないと決めて、その後はまたレイに会いに行くようになった。

レイには感情がなかったから会いに行って辛いということはなかった。

感情が全く無かったと言えばウソになるのかもしれないけど、独占したいという気持ちがなかった。

レイが酔って噂のエレチュウをして以来、私との帰りのキスは当たり前になっていた。

ごめんと謝りのメールを入れてきたのになんでだろーと思いつつ、別に私も拒否はしない。

でもレイは私に擬似恋愛をするわけでもなく、私もそれを求めるわけでもなく…。

でもお店の中ではまるで恋人のように接していた。

不思議な関係だったかもしれない。


レイには一樹とのことを全部話した。

本気で好きになりかけていたこと。

智哉とケンカしたこと。

考えた末にあきらめると決めたこと。

レイにとってはライバルがいなくなったわけだから好都合だったかもしれない。

でも私には彼らの都合なんてどうでもよかった。


綺羅も薫に飽きたと言っていたけど、結局また薫に戻った。

私がレイを気に入っていたというのもあるけど、智哉のことがあって薫のほうが断然マシだと思ったらしい。

ケンカ以外のことにも綺羅は不満に思っていることがあったと言っていた。

小さいことだけど、その小さいことがたくさんあるとお金を払ってまで会いたいとは思わない。


私:「ねぇ、色恋ってどうやるの??」


レイ:「いきなりなんだよっ(笑)」


私:「だってね、この間ヘルプの人がレイのことやたらかっこいいっスよねー、とかレイさんのどこが好きなんスか??とか聞いてくるから、私は色恋じゃないんだけど…別にタイプでもないしぃって言ったら、レイさんで色じゃないのはかなりレアっスって言ってたよ?」


レイ:「(笑)まぁ…。」


レイ:「色恋ってのは信じさせることだな。とりあえず相手が反論しても反論しかえせ。」


私:「でもお休みの日とか会いたいって言われるでしょ??」


レイ:「だから休みの日はわざと連絡しないんだよ。相手は連絡取れなかったら心配するだろ?んで会いたいからお店に来るんだよ。」


私:「へぇ。すごいね。でも私けっこう来てるから色彼だと思われてるんですけど…。」


レイ:「俺の色彼は週4か5くらい来るぜ??まぢ信者だな(笑)俺は色彼ほど外では遊ばないようにしてる。」


私:「なんで??怪しまれない?」


レイ:「外でしょっちゅう会ってたらわがままになるだろ?お店に来なくなるし。だから友営のお客が優先。」


私:「そうなんだ?」


レイ:「もしお前が今俺を好きだって言ったら、俺はお前にも色をかけるよ。」


私:「うん。心配要らない(笑)」


レイ:「そっか(笑)」


レイ:「でも俺は亜紀のこと付き合うとかじゃないけど、女として好きだよ?」


私:「うん、ありがとう☆」


私:「私もレイはなんていうか…尊敬もしてるし接客うまいし、営業がしつこくてたまにウザイことを除けば好きかなー(笑)」


レイ:「あはは…痛いとこつくなぁ。」


私:「でも水商売は営業してなんぼだからね。」


レイ:「まあね。」


私:「でもレイはウソつくよね(笑)」


レイ:「なんで!?」


私:「今日はヒマだからヒマだからって強引に呼ぶくせに実際来てみたら、全然席に付かないじゃない。」


レイ:「いや本当にヒマだってば。ただ自分の席以外にも付かなきゃいけないじゃん。」


私:「いや、たまにサボってるしぃ。ヒマじゃないなら呼ぶなよって思うし。」


レイ:「亜紀が来ると忙しくなる(笑)」


私:「ウソをつくのはやめなさい(笑)」




レイは時々冷たい目をした。

それがなんなのかは分からない。

レイは11月NO②だったのに12月はNO①になっていた。

顔では笑っているけど、きっと私には言えないような辛さをたくさん抱えているんだと思う。

19歳にして。

レイは自分のことをあまり話したがらなかった。

詮索もしないけど、一度家族の話題になってみんなで話していた時、レイは自分に話を振られて話題を変えた。

言いたくないんだなって思って、それ以上は聞かなかった。



レイのお店に行くといつも直をつけてもらっていた。

回数を重ねるうちに直とは本音で話せるくらい仲良くなった。

直は仕事の愚痴とか、これから先どうしたいだとか真剣な話を聞いてくれたし、話してもくれた。

直に対しても恋愛感情はなかったけど、話していて楽だった。


直:「最近接客のしかた変えたんだよ。」


私:「どんな風に?」


直:「まぁ、始めは盛り上げから入るけど、親密な話もできるようになった。」


私:「冗談しか言わない人がいきなり真剣な話をしだしたら逆にギャップがいいかもね。」


直:「まだ分からんけどなー。」


私:「試してだめだったらまた方法変えればいいじゃない。」


直:「そうだな。」


直はちょっとうつむいて私を見た。


直:「俺さ、言っちゃいけないのは分かってるけど、けっこうお前のことタイプなんだよな…。」


私:「はぁ??初耳ですけど。」


直:「ヘルプだから言えるわけないだろ…。」


直:「顔がタイプなわけじゃないんだけど(笑)」


私:「一言多いよ…(怒)」


直:「いや、でも近頃かわいく見えてきた。」


私:「ありがとう☆でも私も直くん好きだけど?」


直:「お前は友達としてって感じだろ?」


私:「う~ん。今のところは…。」


私:「じゃぁ、今度合コンでもしよっか☆」


直:「なんで合コンやねん!」


私:「いやなんとなく(笑)みんなで飲んだらおもしろいかなって。」


直:「お店のホームページにアドレス載ってるから…。」


私:「了解☆今度メールするね!」


これって私が連絡したら爆弾じゃん!って思ったけど、別にレイのことを好きなわけじゃないし、直に対してもそんな気はないからいいかなって思ってしまった自分がいた。

直と連絡を取ったからと言ってお店に行かなくなるわけでもないし…。

私的に興味本位ってやつで…。




それからサイトで調べて直にメールした。

直はすごく喜んでいた。

毎日メールするのが日課になっていた。

どちらからというわけでもなく、「今仕事終わったよー。」とか「今日は何食べた。」とか。

電話もするようになった。

連絡を取り合うようになって少しだけ直に対しての見方が変わった。

なんかいいヤツだなーっていうか、安心できるナっていう。

友達以上恋人未満っていう言葉がぴったりな気持ち。

一樹のことがあって傷ついていた私には、直が心の隙間を埋めていてくれていたのかもしれない。


お店も普通に行っていた。

連絡を取ってから初めてお店で会った時、直はちょっと照れくさそうに席についた。

直は会えてうれしいと言ってくれた。

レイにはもちろん、お店の中でバレるようなことは言えないから、親密そうだと思われるような内容の会話は避けて話していた。


連絡を取り合うようになって一週間、私はまだ友達のつもりで仲良くしていたけど直は違ったらしい。

電話で話しているとき、


直:「なぁ…俺お前のこと好きだわ。」


私:「いきなりどうしたの!?」


直:「いや、けっこう前から思ってたけど言えなかった。」


直:「レイさんのお客さんだし、まずいのは分かってる。でも好きなんだよ。」


私:「…私直のこと好きだけど、まだ付き会いたいとかそういう感情じゃないよ。」


直:「そういう気持ちって変わるものなの??」


私:「分からないけど…。」


直:「じゃあ亜紀が俺のこと好きになるようにがんばるから。」


私:「私は今のままでも楽しいよ?一緒にいて楽だし。」


直:「俺は嫌だ。本当は付き合いたい。」


私:「うん…。じゃあとりあえずは今のままで、仲良くしよ??それじゃダメかな?」


直:「分かった…。別にお店に行くなとかそんなこと絶対言わないから。」


私:「うん。」


それから直は外で会いたいと言うようになった。

でも私は悩んでいた。

外で会って直に好きだと言われても今の私にはその気持ちに答えてあげることはできないし、好きと言えば好きだけど、一樹に対しての好きとは違う。

今一歩踏み出せないところがあった。



また一つ悩みが増えてしまった…。

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