2009年03月23日

なか房

テーマ:ラーメン


なんやかんやで京都では次々とラーメン屋ができて。増えた分、また潰れたりして。美味しかったり、美味しくなかったりして。様々な価値観が散りばめられて、食う側としては選択肢が増えましたなあ。ここまでくると、美味しいか美味しくないかというよりは、好きか嫌いかの次元なわけでね。そんなカオスの中でやっと気付いた、確固たる一つの不文律を見つけたわけ。「ラーメンを作るのはやっぱオヤジのほうがいい」。敷衍すると「なか房」のオヤジさんが好きなわけだ。じゃあ、どう好きなのかを語りたいと思うんだけれど、まずこれは決してオヤジさんを貶す意図は全くないってことを冒頭に述べておきたい。念のためのエクスキューズ、曲解される恐れがあるもんでね。要は愛。それじゃ本題。「なか房」において、ラーメンの注文時には、3つの設問を経ることになる。「こってりか、あっさりか」「太麺か、細麺か」「にんにくを入れるか、入れないか」。この3つの設問に対してのオヤジさんの切り盛りっぷりは、繁忙時と閑散時とで見事に異なる。繁忙時とは、まあ正午前後を差すんだけれど、この時間帯はオヤジさんのラーメンパワー(謎)がフルスロットルで炸裂していて「太麺、細麺?」→「太麺」→「はいよ」→即座に麺投入、な、淀みなきフローが眼前に繰り広げられる。てきぱき、てきぱき。これがどうして、閑散時には一転、3つの設問を経た後に、さらに再度「こってりやったっけ?」→「いや、あっさり」「太麺やったっけ?」→「いや、細麺」な、不毛なる再確認の嵐。ぎくしゃく、ぎくしゃく。閑散時にしか訪れなかった当初、客は私を含めて3~4人というシチュエーションにおいて発露したこの忘却っぷりを目の当たりにして、これはオヤジさんの確信犯、つまりはパフォーマンスなんだと思った私は甘過ぎた。そこに存在するのはリアルな忘却だったのだ。推測するに、閑散時には、余暇を持て余したオヤジさんが、ラーメン作りに付随する二次的な作業に腐心するが余り、本来持ち合わせるラーメンパワー(謎)を発揮できないでいるのだ。そんな状況においても、再確認時に笑顔で返答する常連客の鷹揚な対応を傍観し、己の懐の浅さを痛感した次第。つまりは、ここで初めて、この天性の不器用さを持ち合わせたオヤジさんを愛する心が芽生えたわけだ。失うものあれば、得るものあり。つまりは閑散時なんだけれど、退店時にオヤジさんから気の利いた一言がもらえる。「満足していただけましたか」「ゆっくりしていただけましたか」なーんてね。この一言が聞きたいがために、敢えて閑散時に通う男がここに一人。て、ここまで書いて肝心のラーメンに関する記述が全くないことに気付くんだけれど、もう手遅れ。でも、一つだけ。絶対に太麺、以上。

なか房 (なかふさ) (ラーメン / 鞍馬口)
★★★★★ 4.5

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2009年03月21日

松ヶ崎浄水場

テーマ:おもろいとこ
松ヶ崎浄水場

生まれは右京区で、左京区に引っ越してから10年くらい。何の因果か、右京区時代はすぐ側に「山ノ内浄水場」(悲しいかな取り壊し予定)、そして現在はすぐ側に「松ヶ崎浄水場」。で、生粋の左京区民ではないので、近所をまだ割と客観的に観ることができるんだけれど、いったい何なのこの異形の物体。ご近所の方々は何食わぬ顔で日々を過ごされているんだけれど……すんごいシュールな光景。前を通りかかる度に口を半開きにして眺めてしまう。まるで宇宙の彼方から舞い降りて地面に突き刺さったかのような、この変梃なコンクリートの塊に、思わず畏怖の念さえ感じてしまう。別に浄水場マニアでも何でもないので、この塊が何を目的とした施設なのかは分からないんだけれど、機能を追求した結果のこの形なのか、それとも芸術性を鑑みた結果のこの形なのか。もちろん、真実は前者のほうが圧倒的に面白いし、この形でなければならない必然性を、とことん理路整然に説いてもらいたい。でもね、ネットで検索なんて無粋なことは絶対にしたくないし、このミステリーをずっと抱いていたいという思いも、実はあるのよねー。
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2009年03月14日

ミスターギョーザ

テーマ:中華料理

ミスターギョーザ
「ミスタードーナッツ」が「ミスド」、「ミスターチルドレン」が「ミスチル」て呼ばれてんにゃから、「ミスターギョーザ」はもちろん「ミスギョ」ちゃいますのん。「ミスギョ」。木魚じゃないよミスギョ。ミスしてギョッ!とする感じ。もしくはMiss・魚、そんなミスコンいやや!なーんてね、あーしょうもな、かんわきゅうだい。餃子というと、そりゃもう有無を言わさず「餃子の王将」やん。安価で均一なる美味を提供する京都発・全国規模の餃子大軍団。「リャンガーコーテーインナーホー!」てね、謎の呪文も炸裂しまくっとるしね。ちょっとやそっとじゃ奴らには勝てねえっすよ。餃子界の揺るぎなきデファクトスタンダードを築き上げた罪な奴ら。中華料理店とかラーメン店とかでね、餃子を食う機会があるんだけれども、どれも「ふーん」な感じ。毒されとるんやね、王将の味に、いやあマジカル。で、話は戻ってミスギョなんだけれども、悪くない、ていうか、なかなか美味いやん。王将みたいな「どやあ!美味いやろ!ほらあ、言うてみい、美味いて!」なゴリ押し感はなくて、素直なお味。白眉は何と言ってもパリパリ感でしょう。いやーん、羽がえらいこびりついて。サクッサクッサクッ、スナック菓子のような素敵な食感!味噌ダレがこれまたええやないの。もちろん「龍園」 とはベクトルを異にするけれども、これはこれでグー。

ミスター・ギョーザ (餃子 / 西大路)
★★★★ 4.0

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2009年03月01日

彩華ラーメン 一乗寺店

テーマ:ラーメン

奈良と言えば鹿でもせんとくんでもなく、断然「彩華ラーメン」やんかいな。どんだけニンニク入れてんねん!てなね、あの白菜の炒めたん、上にどかっとのっかって。そりゃ、何回も奈良に行ったさ、彩華ラーメンを食べるためだけにね。屋台店、あれはも一つやった、塩っ辛いだけ、サイドメニューも皆無やし。なんと言っても新ノ口店、あれは素晴らしかった、美味かった、なんで閉店したんやろうね。最近リニューアルした本店、あんな僻地にも関わらず、ファミレスばりのスケールの店内が、てんやわんやの大騒ぎ。奈良人にとっての彩華は、京都人にとっての天一よりも、土着性が強いとお見受けする。裏には天理教の姿がちらほら……あやや、て、ま、これは冗談。そんなこんなで、いつの日か京都に来て欲しいなあと常々思うておりまして、そしたらあんた!できましたがな、彩華ラーメン一乗寺店!え、一乗寺!?「よどみにうかぶうたかたは…」なんて方丈記の一節が脳裏に浮かぶほどの諸行無常な、戦場と書いて「じごく」に敢えて!?……なんてのは杞憂で、曼殊院道とは言っても、白川通りにほど近い立地で、戦禍が及ばない、比較的平和なエリアに陣をはった。もちろん、京都ナイズされた要素は散見されて、麺の硬さを聞かはるし、サイドメニューの唐揚げは一乗寺の雄「高安」「あきひで」の影響を垣間見るし、ちょっと白菜少ないんちゃうかと思うし、塩っ辛過ぎるんちゃうかと思うし、さらには……券売機で食券を買わなあかんしね。でもまあ、彩華が京都で、一乗寺で食えるってのはね、私にとってはかなりの絵空事、ドリーミーな話で、すんごく嬉しい、これは現実だ、うん。残りのドリーミーは「かむくら」なんです。ぶー、奈良にはあるのに、なんで京都に来おへんねん、ぶー。「中華そば」とかね、「ラーメン」とかね、そういう通り一辺倒なメニュー名じゃなくてね、なんなんですか、言うに事欠いて「おいしいラーメン」ですぜ旦那、なんなんですか、この自尊心。そんでむかつくんです、その実、なかなかやりおるからね、くそう。早う京都におこしやす。おねがい。

彩華ラーメン 一乗寺店(ラーメン / 一乗寺)
★★★★ 4.0

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