「ただしく難易度を伝える」

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先月あたりから復帰し、ボチボチ続けているFF11で、

ずっと前……そう、5年ぐらい前にクリアしたイベントに、

もっと簡単な攻略法があるのを、いまになって知った(*1)。

今聞いても、「嘘だろう?」と思うような内容だったので、

つい調べにいってしまったが、本当だった(笑)。

仲間と、数時間かけてアイテム取りをした記憶があるのだが、

工夫をすればそこまでする必要のないモノだったのだ。


攻略サイトの記事を鵜呑みにしてしまった、というのもあるが、

実際みて、自分で考えたとしても、そうなるとはとても推測できないようなものだった(笑)。


さて、デザイナーの意図した難易度は「どっち」だったんだろう?

数人で、数時間かければクリアできないものか、

事前に準備すれば、一人の工夫でクリアできるものか。

大多数のユーザーは前者ととらえたわけだが。

後者を知ってたら、はたして前者で解いただろうか(笑)



ゲームバランスをとるのは難しい。

難易度曲線が十分にねられたものであっても、

デザイナーが作ったいろんな要素が、

「ユーザーに、正しく伝わらない」ことがある。



「ある特定の弱点をもつボスキャラ」がいた。

アクションRPGとかでよくある、

「頭が弱点で、そこをなぐるとすぐ倒せる」ってな感じの敵キャラだ。

で、そこで、「他の部分をなぐっても少しづつダメージが入るようにしようか」としてしまった。

ところがうっかり、この「頭が弱点」が伝わらず、(判定がせますぎ、ヒントがなさすぎ)

プレイヤーからは、

「この時点では明らかにつよすぎる、バランスを壊した敵」ととらえられてしまった。

頭をなぐってくれれば……と思うのだが、さてさて、どうしたものか。



一度作ったボスキャラに、あるハメパターンが存在することがわかってしまった。

だが、そのパターンは、ゲームシステムを熟知し、

システムをしっかり理解しなければできない方法だった。

むしろ、そこまでがんばったなら、ハメられてもいいか、という感じでいたら、

その後の難易度調整で、正攻法の難易度がややあがりすぎ、

「ハメパターンでやるのが正解」ととられてしまった。



この2つは、開発中のバラス調整中におきた内容をすこしぼかして書いたものだが、

こういうことは、本当によくある。不幸にも製品に残ってしまうこともあるだろう。

さて、こういうとき、どうするべきか?

あるいは、こうならないために、どうするべきか?


ひとつには、モニターテストをしっかりやり、ひっかかる部分を取り除いていくことだが、

それでも、それを事前にある程度防止できるようになるバランス感覚が要求される。

モニターはどうしても時間のかかるものだし、

バランス調整に関してまで十分といえるほどモニターが行えるプロジェクトは多くない。

そもそも、その「十分」を判定するのはデザイナーのセンスひとつだ。


……なまじっかゲームが上手いやつが、デザイナーに向いてない、といわれるのは

このあたりだったりするが(笑)

この辺のバランス取りは、やっぱりいまのところ、

デザイナー個人のセンスにゆだねるしかない、「腕がモノをいう」部分だったりする。


「ただしいゲームバランス」をつくるには、

「難易度を伝える」技術と、「背景にふさわしい難易度」をつくりあげる技術が必要だ。

そして、これは、ゲーム作り以外にはほぼ応用の利かない技術で、

研究もあんまりすすんでない部分だ。


ゲームデザインを学問とか技術とかいうカタチにするとしたら、こういう部分もまた、

体系化され、学べるようにすべき部分だと思うが……さて、そんなことはできるだろうか?

海外では、この部分が先行して、レベルデザインというカタチで研究所が出回りはじめた。

さて、こういうこまかなテクニックやセンスを「カタチ」にまとまる日はくるだろうか。



(*1)「ジラートの幻影」のメインミッション。詳細は割愛。

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