どうも、萬伽里です。
頑張って書き上げまーす。
ではどうぞ。
無の世界
目が覚めた。いや、意識を取り戻したと言った方がいいのかもしれない。目の前が真っ暗なのだ。瞼を開けた事すら分からない。この黒は死神界とはまた違うものだ。黒というよりは…「無」という感じだ。
突然、どこからか誰かの声が聞こえてきた。
「ほっほっほっほ。騎士よ、とうとう来てしまったようじゃのぉ」
「だ、誰だ!」
「そう怯えるでない。決して怪しい者じゃないぞ」
それは老人の声だった。年老いたような声だが、どこか、勇ましいオーラを感じる。それと、なぜか赤の他人ではない気がする…。
「わしはのぉ…顛生の父である永久英雄、お前の祖父じゃ」
「えっ!」
「ほっほっほ。そう驚くでない」
「じゃあなんで声が聞こえるんだ?」
「ここはのお…もう気が付いていると思うが、『無の世界』じゃ。『無』というぐらいじゃから、わしとお前との距離も存在しないに等しいのじゃよ」
「そっか…ここから出る方法は?」
「そう焦るでない。ここにいる必要や目的がなくなったら、この世界から拒絶され、じきに出られるじゃろう」
じゃあ僕の目的って何だ…。ここにいる必要なんてないような…。
「騎士よ。そのまま真っ直ぐに歩けば、じき会うことが出来る。お前の知り合いももう直ぐ来るだろうしのう」
「知り合い?」
「まぁ、兎にも角にもこっちへ来い。待っているぞ」
「分かった」
僕は歩き始めた。あ、知り合いってもしかして―――
―――一方その頃、英雄の方では―――
「あ、いたいた。お~い、じーさーん!!」
「・・・は?」
「ほら、つれてきたよ」
「あ・・・あの」
「ふむ・・・」
「戦闘系、1次能力・・・それも先制の右目か・・・いい物を持っておるのぉ」
「・・・え?」
「おぉ、さすがじいさん。よく分かったじゃん」
「ほっほ、わしも無駄に老いておらんよ」
「なんで・・・分かったんですか・・・?」
「それは・・・」
「わしらも、能力者だからじゃな」
「これは・・・」
「えへへ・・・どう?」
「ちなみにわしのは、戦闘系1次・・・反射反応を高めるもの。彼女のは・・・」
「私のはお姉ちゃんと一緒にいないと使えないけど・・・一応戦闘系1次で、変形させたものをそのまま受け継ぐことが出来るの」
「そんな・・・」
「嘘だと思うでしょ?でもこれが現実・・・」
「能力者は世界に数人といない存在じゃ、その能力も悪く使うもよい事に使うも当人次第じゃ・・・お前さんは、大切なものを守ってきたんじゃろ」
「・・・っ」
「あ、あのっ!ここってどうすれば出られるんですか―」
「あっ――――
「ここに呼んだ本人の意思が必要ないと言えば,じきに戻れるさ」
僕はそんな台詞を吐きながら登場した。ちょっとかっこつけ過ぎたかな。
「騎士か・・・ほっほどうせ大方だれかにやられたんじゃろ」
「別になんだっていいだろ、じいちゃん」
そこには、見覚えのある少女がいた。
「やぁ、元気だったか・・・って聞くほうがまずいか」
「い、いえ・・・あ!そういえばハンカチを・・・」
「いいんだ、君がもっていてくれ」
「でも・・・」
「もっていてくれ」
少女はハンカチをポケットに戻した。
「あっ!いっけなーい頼まれてたの忘れてた!!」
突然もう一人の少女が叫んだ。
「は?・・・なにを?」
片方の少女が聞く。
「いいから行くよ!じゃね~爺さんにイケメンくーん」
「イケメンはやめてくれ」
「達者でな」
「うわっ、ちょ・・ちょっと!」
二人はどこかへ行ってしまった。



