Don't Look Back/BOSTON
1978年に発売されたBOSTONのセカンドアルバム。
先行シングルのタイトルチューンを聞いて、もう何が何でもアルバムを聞きたくて。
で、友達に買わせた(笑)。
とにかく当時LP(2500円くらいだったかな?)を買うお金なんてまったくなくて。
で、発売された8月に友達の家で、たまたまご両親が不在で、そのまま友達の家に泊まって、夜が明けるまで二人で何度も聞きまくった。
リーダーのトム・シュルツ(ショルツとい言う場合もあり?)は、マサチューセッツ工科大学(M.I.T)を卒業、ポラロイド社に身を置きながら、自宅の地下にプライベートスタジオを作り、ファーストアルバム「幻想飛行」を発表。新人のくせにファーストからセカンドまで2年以上の制作期間をかけるという異例のペースで。しかも次のサードアルバムまで9年かかるというまたとんでもないブランク(正直、待ちくたびれて忘れてた・笑)があるという。それだけ、トム・シュルツはミックスに時間をかけることで有名になった。
とにかく「自宅にレコーディングスタジオを持っている」というのに僕はしびれちゃったわけ。今ではコンピューターベースの自宅スタジオなんて当たり前になったけど、今から30年以上前にこれをやったトム・ショルツは本当にすごい!
曲の良さ、構成、ギターとボーカル、そしてコーラスの配分、そしてこだわりのミックスと言い、今でも僕のフェイバリットベスト3には入るアルバムである。
そして、クレジットに輝く「No Synthesizers Used」「No Computers Used」の2行。当時あまりに綿密なサウンドであったため、シンセとコンピューター使ってるんじゃないの?と言われてあえてクレジットしたという。だいたい、当時シンセを使っている人も少ないし、コンピューターなんて普及してないから何も「使ってません」と言うことないと思うんだけど、全部手作業です!ということを言いたかったんだろうな、と思う。
だって、今、こんなクレジットできるアーティストなんていないでしょう?
しかも当時は24トラックのアナログマルチレコーダーだからね。「24トラック」だよ!?僕が今やっている演歌のミックスなんてボーカルだけで12トラックだもの。情けなくなりますね・・・
それからベースサウンドとフレーズが素晴らしいアルバムでもある。これは実はトム本人が弾いていたという噂もあるんだけど、メロディックかつダイナミック、そしてサウンドとしても素晴らしい。とかくギターサウンドに耳がいきがちだけど、どっしりとした中にも歌うようなニュアンスがあって、時々聞いては参考にしている。
とにかく、このアルバムを聞くのは原点に戻りたい時。アレンジでも、曲作りでも、ギター/ベースのプレイとサウンド、そして何よりも「耳が音楽的になれる」というアルバムなんだな。
というわけで、演歌のミックス/マスタリングに疲れた今、聞いております。