August 22, 2005 06:02:46

先週のニュース

テーマ:news

最近、イギリスは生殖医療に関する法(HFE法)の改正にむけて、動き出している様子。パブリックコンセンサスに基づく見直しを検討中。ウェブフォーラムまで作っている。その早い動きはさすがイギリス、と感服するが、一体どれだけの人が、これに興味を持ち、且つ参加する意欲と時間を持っているのだろうか、と少々疑問でもある。BBCのオンライン記事は、何が論点なのかを明確にしていて評価できるけれども、これテレビではどう放映してるんだろう。テレビがないのでわからない…。悲しい。

その他、臍の尾から幹細胞を取り出す研究を、中絶後のヒト胚を使う研究の代替として紹介したScotsmanには、拍手。あまり主張されていないけれども、ヒト胚、臍帯血、成人細胞は、それぞれ幹細胞の素材として対立関係にあるんじゃないだろうか。こうして対立関係を明確にすることが大事だと、私は思う。


■How fertility laws might change (BBC News 16AUG2005)
http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/4155372.stm
▼政府が生殖関連研究とヒト胚治療に関する法の見直しのための、公衆諮問を開始する。HFEAは設立から15年がたち、法制定の際は考えられなかった技術が登場している。またHFEAに倫理的決断を行う権限があるのかも問われてきた。2008年にはHFEAはHuman Tissue Authorityと合併し、RATE(Regulatory Authority for Tissue and Embryos)となることが計画されている。今回見直されるのは次のつ。1)ヒト胚の保存2)性別選択3)疾患のスクリーニング4)救済目的の兄弟5)不妊治療の結果生まれる子どもの福祉6)インターネット精子バンク7)その他、人工精子あるいは卵子を使った同性カップルの生殖についてなど今後の研究の展望について。

●Department of Health アナウンス:http://www.dh.gov.uk/Consultations/LiveConsultations/LiveConsultationsArticle/fs/en?CONTENT_ID=4117820&chk=vchu%2B9
●プレスリリース
http://www.dh.gov.uk/PublicationsAndStatistics/PressReleases/PressReleasesNotices/fs/en?CONTENT_ID=4117954&chk=u97VY%2B
●DoHの出資した、HFEA見直しに関する一般参加型ウェブフォーラム
http://progress.mywowbb.com/
●HTAは、2004年に制定されたHuman Tissue Actの2006年4月1日の施行に向けて今年4月1日に設立された。
http://www.dh.gov.uk/PublicationsAndStatistics/PressReleases/PressReleasesNotices/fs/en?CONTENT_ID=4107526&chk=n6AcAT
●しかし、HFEAのとの合併は法制定当時から検討されていたらしい。HFEAとHTAの合併についてはこちら。↓
http://www.wellcome.ac.uk/en/genome/geneticsandsociety/hg15n028.html

■Review seeks public views on baby sex selection (16AUG2005)
http://society.guardian.co.uk/health/news/0,,1550145,00.html
▼上記の発表を伝える記事。「性別選択」を見出しにしているが…。

■Sever shortage of sperm donors (The Guardian 15AUG2005)
▼http://www.guardian.co.uk/uk_news/story/0,,1549112,00.html
上記の発表での見直し項目6)と7)に関連する記事。見直しにより、現在は禁止されている未婚カップル、シングル、同性カップルへの不妊治療を認可される予定だが、それにより今でも足りない精子がさらに不足することが予想される。そのため、ネットを通した精子募集の有用性が増すが同時に規制も必要となる。

●精子募集サイトMan Not Included :http://www.mannotincluded.com/

■UK fertility laws to be reviewed (BioNews 16AUG2005)
http://www.bionews.org.uk/new.lasso?storyid=2700
▼同じく上記の発表について。これによれば、国立のクリニックではシングルや同性カップルの生殖医療は行われず、私立のクリニックは申し出があれば断ることはできない、ということになるだろうとの見通し。

■Conceptions of law (The Guardian 17AUG2005)
http://www.guardian.co.uk/leaders/story/0,,1550528,00.html
上記の発表についての論説。一般に意見を求めるやり方は、今年はじめ下院の科学技術委員会が性別選択を認める提案(これは委員会内部を二分しメンバーの半分が署名しないという異例のレポートとなった)を行った時の方法よりも望ましいと評価している。

■Eye cancer embryo check allowed (BBC News 18AUG2005)
http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/4163258.stm
▼網膜芽細胞腫という遺伝性の目の癌の着床前診断を行うことが許された。これは、自らも幼児期にこの癌をわずらい右目を摘出した母親が、二番目の子どものための診断を依頼し、医師が認可を申請していたもの。母親の一番目の子どもは遺伝し、癌の治療を受けた。この癌の遺伝子を持つ90%の子どもが癌を発症する。ほとんどの場合一つの目だけに発症するが三分の一の割合で両目にも発症する。専門家によれば9割は治るという。治療を行うSerhal医師は、着床前診断が結果的には全ての遺伝子関連疾患を撲滅することを望んでいると述べた。

■Embryo to be tested for 'curable' eye cancer(The Times 18AUG2005)
http://www.timesonline.co.uk/printFriendly/0,,1-2-1740788,00.html
▼上記の記事に関するタイムズの記事。これによれば今回スクリーニングされるのは4人。患者団体は、将来的にこの疾患の遺伝子そのものを撲滅できるとして、この決定を歓迎している。この疾患の11週目での出生前診断はすでに認可されている。しかしタイムズの記事はガーディアンに比べてより批判的。"95% of cases are successfully treated, and only 90% of those with teh defective gene develop the disease"と、治ることを強調。また、ガーディアンの記事では、COREのカンタヴェル代表の言葉のうち「親の苦しみも理解する」という部分を取り上げていたのに対し、タイムズでは「HFEAがこの件に関しコンサルテーションをはじめたばかりであり、急ぐ必要はないのではないか」という部分を取り上げている。

■Designer babies my put end to cancer blindness (The Times 19AUG2005)
http://www.timesonline.co.uk/printFriendly/0,,1-2-1741556,00.html
▼上記の記事についてのタイムズの論説は、より肯定的。この遺伝子の保因者の内、三分の一から半分以上が、生涯にわたってその他の癌を発症する可能性のあるという、ガーディアン誌にも載っていなかった情報を含めている。

■Skin grafts farmed from foetus (The Guardian 18AUG2005)
http://www.guardian.co.uk/life/science/story/0,12996,1551410,00.html
▼中絶胎児から作った植皮で8人の重度火傷の子ども8人の治療を行ったとスイスの研究者がレポート。一体の提供は9×12センチの皮膚何百万枚もに育てることもできるとのこと。スイスローザンヌ大学は中絶胎児から集めた皮膚のバンクを作ったとも発表した。

■British scientists grow stem cells from blood (The Guardian 18AUG2005)
http://www.guardian.co.uk/life/science/story/0,12996,1551396,00.html
▼英国の科学者が、臍帯血からヒト胚幹細胞を取り出し肝臓組織を作ることに成功。

■Alternative to embryo research found
http://news.scotsman.com/scitech.cfm?id=1801832005
▼上記の記事をScotsmanは、ヒト胚研究の代替となるため、クローニングを不必要とすると伝えている。

August 12, 2005 14:49:43

宗教

テーマ:diary
アメリカ人でイスラム教徒という白人の知り合いがいる。最近その人からメールがあって、キリスト教に改宗しようとしているのだが、どう思うかと聞かれた。私はてっきり昨今の一部のイスラム教徒による暴挙によって信仰に揺らぎがうまれているのかと思い、一部の行いによってイスラム教全体に不信を抱くことはないというメールを返した。しかしどうも問題は信仰の揺らぎではないらしい。彼は問題は「社会的だ」と言った。つまり昨今の事件により社会によるイスラム教徒に対する視線が厳しくなっている。イスラム教は「スティグマ化」されてしまった。だからこれ以上イスラム教に依拠することはできない。そこで自分にとってはもともと文化的に近い存在であったキリスト教に改宗しようと思うのだというものであった。私は、彼には気の毒だったけれど、この考えに非常に強い違和感を抱いてしまった。マルクス主義者であるこの人はもともと、「近代資本主義と強い結びつきのあるキリスト教には賛成できない」と言って、イスラム教徒になったと聞いている。今回は「テロリストと強い結びつきのあるイスラム教には賛成できない」ので、キリスト教徒になると言う。彼にとって宗教は自己の表象に過ぎないのだ。けれど、宗教の基本は信仰だ。信仰とは「私」と「神」との絶え間ない対話のことを言うのではないのか。宗教とはそのための準拠枠であり、ある宗教を選ぶということは、信仰を通して生涯その準拠枠へコミットすることを約束するということではないのだろうか。それは結婚のようなものだ。約束した時には、生涯に渡るその関係へのコミットを期待されている。だから彼がイスラム教からキリスト教に改宗しようと思う理由を聞いた時には、まるで「妻の社会的評判が最近悪いので、彼女とは別れて、代わりにもっと評判のいい女性と結婚することにした」という告白を聞いている気分になったのだ。別にそれは彼の決めることだから構わないし反対もできない。けれども彼という人に対する信頼がそれによって減退することは防ぎようもない…。別に、イスラム教徒でもキリスト教徒でもいいけれど、とりあえず、朝から悲しい気分になるのだった。
August 05, 2005 07:39:23

これまでの日々

テーマ:diary

先週

水曜日:St.Nicholas 教会音楽隊で送別会をしてもらう。ちょっと早すぎだけど。おみやげにKenilworth産のローソクたてを頂いた。最後にわかる人の温かさ。

木曜日:午前中:フランスの研究者CVに会う。フランスの研究所にも招待してもらっちゃった。いや、本気で  いきますから。でもまだ頼まれたことをしていない(汗)。明日の朝は絶対それに時間を割かなくては!

     午後:ジャンとフルート+お茶+ホーリーと戯れ。ホーリーとはレトリバーの女の子。ドアを開けた途端、一目散に私に駆け寄ってくるかわいい娘。  

土曜日:BBQ K君、I夫妻、RS君、YIさんと、大家さんの広いお庭で。思った以上に楽しかった。でも、男子たち、肉買いすぎです。


エフちゃん

今週

月曜日:実家に犬が来た!!!(写真参照)エフちゃんです。かわいいですねえ。世界一ですねえ。(バカ)母が根をあげて手放さないことを祈ります。誰か、子犬の無駄泣きと、トイレのしつけの対象法を教えてください。

火曜日:思い立ってレミントンへ買い物へ。思い出の品を漁る。

水曜日:思い立ってニコール・キッドマンを見に、ブロックバスターへ。でも全て貸し出し中…。

今日:思い立って、夕飯は近くのバルチ(パキスタン系カレー屋の総称)で外食。リッチな気分にはなれたけど、私はやっぱりテイクアウェイの『ソナリ』が好き。あの、素っ気無い待合が好き。


いやでも、今日が木曜日だったとは。本当に気がつかなかった。

相棒が何度そうだと言っても、しばらく笑って「うっそだあ」と取り合わなかった。

そして、その笑顔は次第に恐怖に凍り付いていくのだった…(完)

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