waku姐の企画 便乗記事です。
よくある企画なんて野暮なことを言わず選んでみろってんだこんちきしょう!
こっほん。
では早速参りましょう。

<1枚目>
Porgy and Bess/Miles Davis
いつまでも古くて新しい音。
録音が非常にいいから、すすり泣くようなペットの音、表情豊かに感情を表現するマイルスの
珠玉の音色が味わえる。
聴く者が年を重ねるごとに味わいが増す、そんな一枚。
ギル・エバンスのオーケストラは時に饒舌すぎる気もするが、マイルスのペットは全てを
凌駕する。
ここまで言葉に出来ない気持ちにさせてくれる音は、このアルバムしかない。


<2枚目>
 
In a Silent Way (Dlx)/Miles Davis

竜頭蛇尾緊張感と繊細さに溢れる傑作。いつ聴いても飽きない。
単純なリズムパターンのキャンパスの中にウェイン・ショーターが、ハービー・ハンコックが、
チック・コリアが、ジョー・サヴィヌルが、ジョン・マクラフリンが様々な色を加えていく。
そして全てを一つの道へと導くマイルスのオーラ。
永遠に続くかのごとく流れるエネルギーが、最後にクライマックスを迎える。
マイルスのブルースの真髄がここに表れる。
Bitches Brewが「動」ならこちらは名前の通り「静」。
ずっと飽きずに聴けるマイルスはこの2枚。
上記はwaku姐の記事に書いたコメントだが、実はこの作品はもっとエロチックに語ることができる。
この作品は、マイルスの描いた大人のセックスなのである。

A面にあたる「Shhh/Peaceful」は、前戯である。
延々と続くトニー・ウィリアムズの叩くハイハットは、まるでハケで絶え間なく肌を愛撫するよう。
デイヴ・ホーランドのベースはリズミカルに下半身を突き上げ、そこを濡らす。
エレピが、オルガンが、ギターが、入れ替わり立ち代り性感帯を触るか触らないかの瀬戸際で
刺激してくる。
そしてマイルスのペットが接吻してくる。ウェイン・ショーターのサックスが耳を舐める。
あまりの快感に身もだえしていると、不意に全てが止まる。
あれ?もう終わり?と油断しているとまた愛撫が始まる。
ああ、もうどうにでもして・・・好きにしていいの・・・

まどろみながらB面。「In A Silent Way/It's About That Time」
In A Silent Wayの美しいメロディは愛のささやき。体だけでなく心から抱いてくれる。
そしてついにその時がやってくる。It's About That Time・・・熱いたぎりが差し込まれる時。
あくまでも心地よく、途中まで入れたり出したりしながらじらす音の塊り。
このまま動かなくなるかと思ったら、徐々に全ての力が一点を激しく打ち始める。
ああ、イってしまう・・・うっ!
・・・後戯も忘れず、In A Silent Wayの愛のささやき。愛される喜びを心と体で感じながら、
永遠に溶けてゆく・・・。


<3枚目>
Tripping the Live Fantastic/Paul McCartney
 ビートルズ時代の楽曲を含め当時の自身のキャリアほぼ全てを集約した素晴らしいライブ盤。
 ポールの喉の調子が今ひとつではあるが、その欠点を補って余りあるほどの演奏。
 バンドメンバーは凄腕のセッションミュージシャンばかり。今のポールのバンドの数倍巧い。
 彼らの技術が、ポールの多彩な楽曲の世界をステージ上で見事に再現する。
  見せ場はあまりにも多いのだが、出色なのは
「I dedicate this song to three mates of mine, George, Ringo and John.
Without whom, another being・・・
(この曲を僕の3人の仲間、ジョージ、リンゴ、ジョンに捧げる。
彼らがいなければ僕は別の存在だった)」
の感動的なMCで導入される「Fool On The Hill」。
 原曲の空気感を損なわず、しかも最高のアレンジで新たなメッセージをこの曲に込めている。
 後半のリフレインに乗せたマーティン・ルーサー・キング牧師のかの有名な「I Have A Dream」の
スピーチのサンプリング。それこそがポールのメッセージ。
 「Blackbird」が黒人差別からの脱却を願うポールのメッセージであることは有名だが、ここまで直接的に
かつ感動的に彼の反人種差別の思いを表した楽曲を、私は他に知らない。

 その他にも、Wings時代の代表作も網羅されており、当時最新作だった『Flowers In The Dart』からの
フレッシュな楽曲も魅力に溢れている。
 中でも「We Got Married」のプログレッシブな演奏は、ポップな印象が強いポールの新たな一面を
描き出している。
 そしてあのAbbey RoadのB面メドレーで本編を締めくくるという圧巻。『Wings Over America』が
記録的な価値が高いのとは逆に、このライブ作品はエンターテイメント性が非常に高く、
音楽的にも優れている。
 まだ未聴の方は、この機会にぜひ。

<4枚目>
The One Night Stands~tour“Collective Souls”1998/氷室京介
 ギターにスティーヴ・スティーヴンスを迎え最強の布陣で臨んだライブ。
 氷室京介というロックアーティストの魅力を最大限発揮した圧巻のライブ。
 ここまでクオリティの高いロックを、邦楽の中で実現した人は彼しかいない。
 曲よし、サウンドよし、歌よし、構成よし・・・
 欠点が全く見つからない完璧なライブ盤。
 一つ難があるのは、INTROのSEと1曲目のトラック番号が分かれていないので、聴く時は
 最初のSEを簡単に飛ばすことができないこと。
 ん?まさかそれも氷室の確信犯なのか??ライブの始まりはじらされるものなんだという・・・

<5枚目>
TREASURES/山下達郎

 「JOY」と迷いましたが、「ターナーの汽罐車」が入っているこのベストにしました。
 ベスト盤と言っても、構成が非常に良く練られていて、トータルアルバム的な魅力もある。
 優れた楽曲に良質なサウンド。山下達郎というアーティストの魅力がぎっしり詰まった名盤。
 ターナーの汽罐車は、達郎の中で一番好きな曲。
 散文的な歌詞、特に強く込められたメッセージはないのだが、そのサウンド、演奏、歌の全てが
 圧倒的な説得力を持って淡々と押し寄せてくる。そう、まるで汽罐車のように。

これで5枚。


AD