新年一発目の記事はこれ。


先日amezonでも紹介されたGLASSONIONの1stアルバム『Love or Something』。


Love or Something

GLASSONION

LOVE OR SOMETHING(限定盤)


やっと聴き込むことができたのでレビューしたいと思う。
メンバーからのリクエストで「甘口でお願いします」ということなので、辛口バージョン甘口バージョン
用意させてもらった。
お好みに合わせてどうぞ。


1.Love or Something
 (辛口バージョン)
 優れたミュージシャンというのは一つのプレー、一声で聴く者を幸せにする。
 例えばエリック・クラプトンのチョーキング一発、スティーヴ・ガッドのスネア一発。
 このバンドのボーカルは、その声質そのものに人を幸せにする要素が詰まっている。
 だからこそ、この曲でのボーカル・エフェクトは自分は納得できない。
 元の声を広げるリバーブやコーラス系のエフェクトなら問題ないが、
 声質そのものをいじるフランジャーなどは逆効果である。
 部分的に使えば効果的だったのかもしれないが、曲の始めから終わりまで
 かけられているので、どうしても気になってしまい曲に集中できない。

 曲の空気感を損ねている。
 
 (甘口バージョン)
 ホンキートンクかつコミカルなビーバップ・スタイルのコーラスから入るイントロ。
 続けてメインのリフをギター・ベース・サックスがユニゾンするのだが、バッチリと決まっている。
 そこからジャジーなコード進行およびリズムになるのだが、バンドの演奏は優れている。
 温かさとクールさがほどよく混ざった空気感が漂ってくるのだ。
 想像して欲しい。
 ヨーロッパのレンガ造りの家の中、ふかふかの絨毯に薪のくべられた暖炉、
 紅葉が秋の終わりを告げる季節。
 昔から良く知った連中、若い頃はちょっとやんちゃだったけど今は酸いも甘いもかみ分けた大人。
 あなたは彼らの友人。久々に集まってホームセッションをたった一人のオーディエンスとして楽しむ。
 彼らはちょっと緊張しながらも息のあった演奏をしてくれる。
 あなたはとっておきのミルクティーを傾けながら、ふかふかのソファーで彼らのプレイを鑑賞している。
 「まだなかなかいけるだろ?」  「まあまあだね、ただステージに立つには白髪染めが欠かせんね。」
 何ていうたわいも無い冗談も、温かい。
 こうした妄想を誘発するような音が、気持ち良くない訳が無い。



2.遊びにおいで
 (辛口バージョン)
 歌詞に文句がある。「うちには何もないけれど コーヒーでも飲みながら」とあるが、
 メンバーの家に遊びにいったことのある私から言わせてもらえれば、何も無いどころか
 マーティンのアコギが転がっていたのでもらって帰ろうとしたらやんわり断られたし、
 コーヒーが出るどころか焼酎が出てきた。この曲を鵜呑みにして彼らのうちに遊びにいった際には
 私を見習って部屋に飾ってある関節の動く木の人形を気づかれないようにコマネチさせて
 帰ることをお勧めする。虚構を歌う彼らに対する、せめてもの制裁である。


 (甘口バージョン)
 ボサノバ調のこの曲で際立つのが、バンド全体の自己主張を極力抑えたプレイぶりである。
 みなそれぞれ自分の腕を引けらかす訳ではなく、皆きちんと「Play The Song」ができている。
 一発録りではないのだろうが、そう感じさせるくらい自然な音の重なり。
 こういうプレイができるのが本当のミュージシャンである。
 リーダーでありギタリストのZ氏が昔プロ時代にリリースした作品が
 「喫茶ロック」という本に紹介されているそうだが、
 この曲を聴くと、喫茶店のマスターが親しげに常連客を迎えている様子が浮かんでくる。
 ボーカルを担当するのはそのZ氏。しょぼくれたおっさんだがなかなか味のある歌を聴かせてくれる。
 ヘタウマという言葉がぴったり来る
(おや?いつの間にか辛口に・・・)。



3.うみのこども
 (辛口バージョン)
 サックスの音にもう少し深みがあると、もっと良かった。プレイというよりは音作りの問題であろう。
 間奏ではそれほど気にならなかったのだが、最後のソロでちょっと耳についた。
 つーかこの程度しか辛口にしようがないくらい出来がいいんだよな・・・ちっ


 (甘口バージョン)
 アルバムの目玉となる楽曲。
 サビで転調しドラムが入ってくる瞬間、まるで海から押し寄せてくるかのようにメッセージが伝わってくる。
 このアレンジは最高。これ以上は無いというほど曲を理解したものだ。バンドに拍手したい。
 それ以上に出色なのがボーカル。
 この曲のボーカルは無垢で純粋で、感情を込めすぎず、しっかりと歌の世界を表現している。
 言うなれば、天使のようだ。
 この歌をこんな風に歌えるのは、作詞作曲をボーカル自身が手がけているからだろう。
 借り物ではない本物の歌がここにはある。
 この曲を聴くだけのためにこのアルバムを買っても損は無い。
 それだけの曲である。


4.南の島で
 (辛口バージョン)
 この曲はかなりキーが高く、歌が難しい。
 ボーカルは懸命に声を張り上げて音程を取ることに集中しているが、今ひとつ歌の世界を
 表現しきれていない気がする。
 この曲をライブで一度だけ聴いたことがあるが、その時の方が良かったと思う。
 なぜなら確かにその時には満面の笑顔とちょっと微妙な振り付けで、
 この歌の楽しさをしっかりと伝えていたから。
 歌入れの時に緊張したのか、ハッピーな精神状態になかったのか、それとも飲みが足りなかったのか・・・

 

 (甘口バージョン)
  男性コーラスの調子っぱずれぶりは、「帰ってきたヨッパライ」を髣髴とさせる。
 恐らくコーヒーではなく焼酎でも飲みながら歌入れに望んだのではないか。
 シラフだったらそれも凄い。アヴァンギャルドだ(これは一応褒めている)。
 サウンド面では、左右に振り分けたウクレレのバランスが絶妙。
 後半はリズム隊も入ってくるが、雰囲気を損ねることなく気持ちの良いグルーブを出している。
 SEの波の音も雰囲気だ。

  波の音で思い出したのが山下達郎がデビュー前に友人たちと
 自主制作した「Add Some Music To Your Day」の中で同じように
 波の音のSEを使っていたのだが、それがまたすごい音でw
 海、大荒れなんですわwwww 冬の玄界灘かよ!て思わず突っ込んだ。
 
  おっと余談が過ぎた。この曲の遊び心につい影響されてしまった。
 遊び心満載なのは、曲のエンディングでもわかる。小さい声で「撤収~」と入っているのだ。
 日頃の飲みすぎ、食べ過ぎの反省なのか、それとも福岡の某がっつりブロガーへの警告か!?
 
(おっとこれ以上辛口になる前に撤収~)



5.Christmas Night
 (辛口バージョン)
 ボーカルに最後の一節だけフランジャーをかけているが、あまり効果は印象的ではない。
 むしろ、どうしてここだけかけるんだろうと疑問に思う。
 アルバム全体をナチュラルな音作りで統一した方がよかったのではないか。
 あと、ポールの何かの曲に似ていると例えたいのだが、出てこないから悔しい。
 あと、ボーカルはZ氏、コーラスは奥さんであるららさん。
 おしどりっぷりがポール&リンダみたいで何か悔しい。


 (甘口バージョン)
 ポール・マッカートニーの遺伝子を受け継いだ楽曲。
 アルバム『RAM』あたりのアウトテイクにありそうな曲だ。
 歌詞といい、コーラスといい、メロディラインといい、絶妙にマイナーコードを絡ませた
 コード進行といい、音楽的センスに溢れている。
 そしてサックスソロとともにテンポチェンジされた日にゃ、参りましたと言わざるを得ない。
 歌の最後にこのテンポチェンジをもう一度持ってきても良かったと思う。
 ぜひライブでは試してみて欲しい。
 アウトロはドラムだけとなっているが、音色もスティックコントロールも素晴らしい。
 自分もドラムをやっていたのでよくわかるが、こうした何でもないリズムを落ち着いて
 刻むことがなかなかできなかったりする。
 このバンドの落ち着いたサウンドを支えるドラマーに拍手。焼酎で乾杯。


 

6.Love or Something(reprise)
 (辛口バージョン)
 ギターのレコーディングに使ったと思われるクリック音がかすかに聴こえる。
 わざと残したのかもしれないが、消しておいた方がよかったかと。
 あと、ギター一箇所、弦がビビッてる。相当録り直したか、一発だったのか、どちらかだろう。


 (甘口バージョン)
 アルバムのラストにちょっとしたおまけというところだが、ボーカルがいい味出してる。
 ちょっと字余りな英語詞をメロディに収めてちょっと得意げかつファンシーに笑う顔が
 見えるようだ。ちょっと小悪魔。ちょっと萌え。



 

■あとがき
ライブDVDを切望。ギターは映さなくていいからwもしくはモザイクかけて。
モザイク無しは裏で販売。さもなくばネット流失。

 
  

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LOVE OR SOMETHING amezon.co.jp

テーマ:

LOVE OR SOMETHING (限定盤)

[Limited Edition]

~ GLASSONION (アーティスト)

Love or Something

GLASSONION

LOVE OR SOMETHING(限定盤)

価格: ¥ 1,500 (税込)

※初回プレス盤(限定20枚)は品切れ

在庫状況(詳しくはこちら ): 在庫あり。 この商品は、RAM RECORDSが販売、発送します。地方発送も承ります(送料別途)

  • CD (2006/12/1)
  • ディスク枚数: 1
  • レーベル: RAM RECORDS
  • ASIN: ZAPPA60SAI
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  • Amezon.co.jp ランキング: ジャンル未詳のためランキングに反映されません

    商品の説明
    内容(「今はまだ人生を語らず 」データベースより)

    優しさと楽しさに癒される感じ、かな。

    「いつまでもそこに浸っていたい」と思わせてくれる曲調と演奏。

    夜とも、朝ともつかない時間がゆっくりと心地よく流れていくのが、躰を通じて感じられるようです。




    曲目リスト

    1.LOVE or SOMETHING

    2.遊びにおいで

    3.うみのこども

    4.南の島で

    5.Christmas Night

    6.Love or Something (reprise)


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    G4

    テーマ:

    GLAYが面白い!


    まずはこのサイトをご覧いただきたい。

    Gyao presents “GLAY TV”


    GLAYの4人がこの1年数ヶ月をかけてバンドの方向性を模索し、

    自分たちの納得できる楽曲を製作してきた。

    最終的に4曲のシングル候補が上がったが、そのどれもがオミットするにはクオリティが高く、

    その全てをシングル1枚にしてリリースすることとなった。


    GLAY G4
    1. ROCK’N’ROLL SWINDLE
    2. 誰かの為に生きる
    3. 恋
    4. LAYLA

    上記のサイトではこの中の4曲中「ROCK'N'ROLL SWINDLE」と「恋」のPVを観ることができる。

    「ROCK'N'ROLL SWINDLE」は、イントロのギターがとてつもなくカッコいい。

    そしてリズム隊がうねるグルーブを叩き出す。

    もはや第5のメンバーと言っても過言ではないドラムの永井利光と、GLAYの中でもファンの多い

    JIROとが長年かけて生み出したグルーブが、体にくる。

    そしてPV。以前のビジュアルとは全く異なる、大人の色気を感じさせるGLAYの面々が印象的だ。

    チャラチャラしてた少年から、人生経験を積んで確実に一人ひとりが成長し、確固たる「個」を

    持っている。

    また「恋」では衝撃的な映像が待っている。こうした実験を今のGLAYは試みてくれる。

    以前自分がGLAYに対して抱いていた「優等生」的な印象をいい意味で壊してくれたPVだ。

    BOφWYの「わがままジュリエット」に通ずる雰囲気があるとも言える。


    PVに続いては、短編映画「Re-birth」が鑑賞できる。

    ここでのナレーションと映像は、彼らが本気で今までのGLAYという殻を破り捨てて、

    新たに生まれ変わろうともがき突き抜けていこうとしているのを実感させてくれる。


    今のGLAYは、カッコいい。


    だまされたと思って上記のサイトに飛んでみて欲しい。


    「ANSWER」がますます楽しみになってきた。

    Tribute To George

    テーマ:

    11/29は、ジョージ・ハリソンの命日でした。

    と言っても、私の中ではジョージは自分の中ではちっとも亡くなったという実感が無く、ジョンの死ように悲壮感を感じないのです。

    恐らく、ジョージ本人が以前からインド思想にもとづいて死生観を語っていたことがあるためでしょう。


    「死とは終わりではなく、別のステージへのステップに過ぎない」と彼自身が信じており、その通り彼は今も変わらず存在しつづけているのだと思います。


    彼の曲は、独特な魅力があります。もちろんヒット曲はキャッチーで大衆受けするメロディーなのですが、そうでない曲も、そのサウンドプロダクションとアレンジで、一聴して彼のものとわかります。

    何曲か、彼の曲で私が好きな曲を挙げます。


    That's What It Takes

     アルバム『Cloud Nine』収録。霧の中にいるようなイントロからAnd now it begins to shine・・・と美しいメロディーが表れるところでまずはっとさせられます。

     曲全体にジョージの優しさ、繊細さが如実に表れていて、とても魅力的です。


    Dream Away

     商業的には失敗したアルバム『Gone Toroppo』収録。ジョージの手がけていた映画「バンデッドQ」の挿入歌でした。

     この映画、あまり話題にならなかったとは思うのですが、私は大好きです。

     高校生の時深夜放送しているのを録画して観たのを思い出します。

     ファンタジーとユーモアあふれる内容に、この曲がぴったりでした。

     「オラインナエ~ オラインナンエェ~」という摩訶不思議なフレーズがマントラのようで、耳にこびりついて離れません♪


    Faster

     カーレースにはまっていたジョージが、そのものの曲を書いています。イントロから、モーター音のSEが入っています。

     のどかにアコギが鳴り響くAメロ・Bメロから「Faster than a bullet of the gun~」と歌いだす所がテンポアップしてるようでそれほどでもないのが素晴らしい。(どないやねん!)


    Heading For The Light

     ジョージのソロ作品ではなく、奇跡のバンドTraveling Wilburysのデビューアルバム(デビューというにはメンバー全員キャリアは長いが)『Volume 1』に収録されています。

     この曲はまるっきりジョージのソロと言ってもいいほど、彼の色が濃い出来栄えです。

     イントロのギターサウンド、アップテンポな曲調、ポジティブな歌詞。いつ聴いても元気が出ます。

     高校生の頃聴いて、元気づけられた思い出の曲です。


    Love Comes To Everyone

     文句なしにジョージ作品の最高峰に挙げられる曲。メロディ、歌詞、サウンド、ギター、全てが素晴らしい!

     エリック・クラプトンの最新アルバムでもカバーされています。しかもこのカバー、ほとんど完コピといっていいほどジョージのオリジナルバージョンに忠実です。

     ま、オリジナルでもクラプトンがギターで参加してるんですけどね。それにしても、キーボードはオリジナル音源をそのまま使ってるじゃないだろうか?

     嬉しいのは、クラプトン新譜の輸入盤だったかCMだったかには「george harrison's "Love comes to everyone" included!」というフレーズが見られたことです。

     家族愛にあふれたアルバムを象徴する曲でもあり、クラプトンがやっとたどり着いた「愛」の境地にジョージが早くから達していたということを示すものでもあるかと思います。(違う意見はあるでしょうが、個人的にはこう思います)


    そんなわけで、ジョージの境地に達していないタイマイでありますが、恐れ多くもコピーしてみました。

    こわごわ聴いてみてください。→「クリック