ウォークマンの誕生は、画期的なものでした。
音楽を持ち歩くことに成功したからです。
家でじっくり聴く楽しみ方とはまた違った楽しみを教えてくれました。
どこにいても、自分の好きな音とともに歩める。
どんな雑踏の中にいようとも、心の世界だけは音楽が守ってくれる。


それは人生の歩みを確かに彩ってくれます。
その歩みがどんなに険しくて上がり下がりが激しくても、音楽は共にあります。


時代は移り変わっていこうとも、ポケットに忍ばせたメロディはいつの日にも
忘れかけていた大事な思いを囁いてくれることでしょう。


あなたの心のポケットには、今日はどんなメロディが残っているのでしょう。
僕の心のポケットには、こんなメロディが・・・



カバーしたから落としても安心♪



POCKET MUSIC / 山下達郎


束の間の 雨上がりに

言い知れぬ 静けさに水溜り 

消えて行くよ魂が 救われる様に

小さな風船 雲間に吸込まれてく

透き通る 午後の風にすれ違う 

口笛は密やかに 過ぎて行った

年月に 傷ついてメロディー

縮んだ上着のポケットに 残ってた 今も


それは 失われた想い出にさえ なれぬけど

決して忘れられぬ かすかな輝き 呼起こす

縮んだ上着のポケットに 残ってた 今も

I CAN HEAR THE MUSIC

SENTIMENTAL MUSIC

I CAN HEAR THE MUSIC

IN THIS POCKET MUSIC, MUSIC

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新年一発目の記事はこれ。


先日amezonでも紹介されたGLASSONIONの1stアルバム『Love or Something』。


Love or Something

GLASSONION

LOVE OR SOMETHING(限定盤)


やっと聴き込むことができたのでレビューしたいと思う。
メンバーからのリクエストで「甘口でお願いします」ということなので、辛口バージョン甘口バージョン
用意させてもらった。
お好みに合わせてどうぞ。


1.Love or Something
 (辛口バージョン)
 優れたミュージシャンというのは一つのプレー、一声で聴く者を幸せにする。
 例えばエリック・クラプトンのチョーキング一発、スティーヴ・ガッドのスネア一発。
 このバンドのボーカルは、その声質そのものに人を幸せにする要素が詰まっている。
 だからこそ、この曲でのボーカル・エフェクトは自分は納得できない。
 元の声を広げるリバーブやコーラス系のエフェクトなら問題ないが、
 声質そのものをいじるフランジャーなどは逆効果である。
 部分的に使えば効果的だったのかもしれないが、曲の始めから終わりまで
 かけられているので、どうしても気になってしまい曲に集中できない。

 曲の空気感を損ねている。
 
 (甘口バージョン)
 ホンキートンクかつコミカルなビーバップ・スタイルのコーラスから入るイントロ。
 続けてメインのリフをギター・ベース・サックスがユニゾンするのだが、バッチリと決まっている。
 そこからジャジーなコード進行およびリズムになるのだが、バンドの演奏は優れている。
 温かさとクールさがほどよく混ざった空気感が漂ってくるのだ。
 想像して欲しい。
 ヨーロッパのレンガ造りの家の中、ふかふかの絨毯に薪のくべられた暖炉、
 紅葉が秋の終わりを告げる季節。
 昔から良く知った連中、若い頃はちょっとやんちゃだったけど今は酸いも甘いもかみ分けた大人。
 あなたは彼らの友人。久々に集まってホームセッションをたった一人のオーディエンスとして楽しむ。
 彼らはちょっと緊張しながらも息のあった演奏をしてくれる。
 あなたはとっておきのミルクティーを傾けながら、ふかふかのソファーで彼らのプレイを鑑賞している。
 「まだなかなかいけるだろ?」  「まあまあだね、ただステージに立つには白髪染めが欠かせんね。」
 何ていうたわいも無い冗談も、温かい。
 こうした妄想を誘発するような音が、気持ち良くない訳が無い。



2.遊びにおいで
 (辛口バージョン)
 歌詞に文句がある。「うちには何もないけれど コーヒーでも飲みながら」とあるが、
 メンバーの家に遊びにいったことのある私から言わせてもらえれば、何も無いどころか
 マーティンのアコギが転がっていたのでもらって帰ろうとしたらやんわり断られたし、
 コーヒーが出るどころか焼酎が出てきた。この曲を鵜呑みにして彼らのうちに遊びにいった際には
 私を見習って部屋に飾ってある関節の動く木の人形を気づかれないようにコマネチさせて
 帰ることをお勧めする。虚構を歌う彼らに対する、せめてもの制裁である。


 (甘口バージョン)
 ボサノバ調のこの曲で際立つのが、バンド全体の自己主張を極力抑えたプレイぶりである。
 みなそれぞれ自分の腕を引けらかす訳ではなく、皆きちんと「Play The Song」ができている。
 一発録りではないのだろうが、そう感じさせるくらい自然な音の重なり。
 こういうプレイができるのが本当のミュージシャンである。
 リーダーでありギタリストのZ氏が昔プロ時代にリリースした作品が
 「喫茶ロック」という本に紹介されているそうだが、
 この曲を聴くと、喫茶店のマスターが親しげに常連客を迎えている様子が浮かんでくる。
 ボーカルを担当するのはそのZ氏。しょぼくれたおっさんだがなかなか味のある歌を聴かせてくれる。
 ヘタウマという言葉がぴったり来る
(おや?いつの間にか辛口に・・・)。



3.うみのこども
 (辛口バージョン)
 サックスの音にもう少し深みがあると、もっと良かった。プレイというよりは音作りの問題であろう。
 間奏ではそれほど気にならなかったのだが、最後のソロでちょっと耳についた。
 つーかこの程度しか辛口にしようがないくらい出来がいいんだよな・・・ちっ


 (甘口バージョン)
 アルバムの目玉となる楽曲。
 サビで転調しドラムが入ってくる瞬間、まるで海から押し寄せてくるかのようにメッセージが伝わってくる。
 このアレンジは最高。これ以上は無いというほど曲を理解したものだ。バンドに拍手したい。
 それ以上に出色なのがボーカル。
 この曲のボーカルは無垢で純粋で、感情を込めすぎず、しっかりと歌の世界を表現している。
 言うなれば、天使のようだ。
 この歌をこんな風に歌えるのは、作詞作曲をボーカル自身が手がけているからだろう。
 借り物ではない本物の歌がここにはある。
 この曲を聴くだけのためにこのアルバムを買っても損は無い。
 それだけの曲である。


4.南の島で
 (辛口バージョン)
 この曲はかなりキーが高く、歌が難しい。
 ボーカルは懸命に声を張り上げて音程を取ることに集中しているが、今ひとつ歌の世界を
 表現しきれていない気がする。
 この曲をライブで一度だけ聴いたことがあるが、その時の方が良かったと思う。
 なぜなら確かにその時には満面の笑顔とちょっと微妙な振り付けで、
 この歌の楽しさをしっかりと伝えていたから。
 歌入れの時に緊張したのか、ハッピーな精神状態になかったのか、それとも飲みが足りなかったのか・・・

 

 (甘口バージョン)
  男性コーラスの調子っぱずれぶりは、「帰ってきたヨッパライ」を髣髴とさせる。
 恐らくコーヒーではなく焼酎でも飲みながら歌入れに望んだのではないか。
 シラフだったらそれも凄い。アヴァンギャルドだ(これは一応褒めている)。
 サウンド面では、左右に振り分けたウクレレのバランスが絶妙。
 後半はリズム隊も入ってくるが、雰囲気を損ねることなく気持ちの良いグルーブを出している。
 SEの波の音も雰囲気だ。

  波の音で思い出したのが山下達郎がデビュー前に友人たちと
 自主制作した「Add Some Music To Your Day」の中で同じように
 波の音のSEを使っていたのだが、それがまたすごい音でw
 海、大荒れなんですわwwww 冬の玄界灘かよ!て思わず突っ込んだ。
 
  おっと余談が過ぎた。この曲の遊び心につい影響されてしまった。
 遊び心満載なのは、曲のエンディングでもわかる。小さい声で「撤収~」と入っているのだ。
 日頃の飲みすぎ、食べ過ぎの反省なのか、それとも福岡の某がっつりブロガーへの警告か!?
 
(おっとこれ以上辛口になる前に撤収~)



5.Christmas Night
 (辛口バージョン)
 ボーカルに最後の一節だけフランジャーをかけているが、あまり効果は印象的ではない。
 むしろ、どうしてここだけかけるんだろうと疑問に思う。
 アルバム全体をナチュラルな音作りで統一した方がよかったのではないか。
 あと、ポールの何かの曲に似ていると例えたいのだが、出てこないから悔しい。
 あと、ボーカルはZ氏、コーラスは奥さんであるららさん。
 おしどりっぷりがポール&リンダみたいで何か悔しい。


 (甘口バージョン)
 ポール・マッカートニーの遺伝子を受け継いだ楽曲。
 アルバム『RAM』あたりのアウトテイクにありそうな曲だ。
 歌詞といい、コーラスといい、メロディラインといい、絶妙にマイナーコードを絡ませた
 コード進行といい、音楽的センスに溢れている。
 そしてサックスソロとともにテンポチェンジされた日にゃ、参りましたと言わざるを得ない。
 歌の最後にこのテンポチェンジをもう一度持ってきても良かったと思う。
 ぜひライブでは試してみて欲しい。
 アウトロはドラムだけとなっているが、音色もスティックコントロールも素晴らしい。
 自分もドラムをやっていたのでよくわかるが、こうした何でもないリズムを落ち着いて
 刻むことがなかなかできなかったりする。
 このバンドの落ち着いたサウンドを支えるドラマーに拍手。焼酎で乾杯。


 

6.Love or Something(reprise)
 (辛口バージョン)
 ギターのレコーディングに使ったと思われるクリック音がかすかに聴こえる。
 わざと残したのかもしれないが、消しておいた方がよかったかと。
 あと、ギター一箇所、弦がビビッてる。相当録り直したか、一発だったのか、どちらかだろう。


 (甘口バージョン)
 アルバムのラストにちょっとしたおまけというところだが、ボーカルがいい味出してる。
 ちょっと字余りな英語詞をメロディに収めてちょっと得意げかつファンシーに笑う顔が
 見えるようだ。ちょっと小悪魔。ちょっと萌え。



 

■あとがき
ライブDVDを切望。ギターは映さなくていいからwもしくはモザイクかけて。
モザイク無しは裏で販売。さもなくばネット流失。

 
  

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さて、あと1時間ほどでタイも正月を迎える。

1年の締めくくりとして、2006年にはまった曲を挙げておきたいと思う。


1. Easy Love / 氷室京介

氷室京介
EASY LOVE

2006年の2月に発売されたのだが、05-06カウントダウンライブで

初披露されていた。

その時には「いいメロディのバラードだな」というくらいの感想だった。

しかしその後歌詞をじっくり噛み締めていくと、自分の実体験と

非常にマッチするところもあり、はまっていった。

6月、タイに1ヶ月単身出張した時には、朝出勤する際カーステレオで

1曲目にかけていた。刹那さが身にしみたが、それをエネルギーに変える

ことができた。

氷室の凄さをさらに感じたのはカラオケで歌ってみた時のこと。

何度も聴きこんでいたはずなのに、オケに圧倒されてしまった。

意外とテンポが速くて、普通に歌うとさらっと流れていってしまうのだ。

氷室の独特の歌い方でなければ、あんな風に聴かせることはできない。

歌詞の世界をあそこまで表現することはできない。

驚くことに、直前まで「SWEET REVOLUTION」が発表される予定であったが

氷室自身が一般に受け入れられるか不安となり、急遽これに差し替えられたという。

・・・差し替えてくれてありがたい。

あのタイミングでこの曲を発表してくれてありがたい。

とても支えになったから。


2. Get Back In Love Again / 山下達郎

山下達郎
僕の中の少年

はっきり言って山下達郎にはいい印象は持っていなかった。

「クリスマスイブ」があまりにも売れていて、彼のイメージが

あの曲だけになってしまっていた。

しかしいろいろと探って聴いてみると、それぞれの作品のクオリティ

の高さに驚いた。

日本にここまでポップスの歴史を自分のものとして消化した

アーティストがいたのかと、目から鱗だった。

彼の作品を挙げていくときりが無いのだが、とにかくこの曲には

とてつもなくはまった。

達郎は30代になってシンガーソングライター志向を強めたのだが、

この曲はまだ作家志向の強く残る作風なのかもしれない。

しかしこの歌詞、このメロディ、構成、オケ・・・完璧である。

切ない歌詞を淡々と歌う彼のボーカルスタイルに、完膚なきまでに

打ちのめされた。

自分の実体験とあいまって、心に深く刻まれる一生ものの曲となった。


2006年、この2曲に出逢うことができて本当に幸せだ。

2007年にもこんな素晴らしい音楽との出逢いがあるのだろうか?

いや、生きていく数だけの音楽が共に旅路を彩ってくれることだろう。

二人がこう歌っているから。


すべてがみな 移り変わっていっても

終わりなんか 無い ・・・ 続くだけ