takeuchi
1 | 2 Next >>

タイスキのMKレストランがホーチミン市に出店

2009-09-11 14:39:19 Theme: タイ企業
 日本でも九州を中心に16店舗出店をしているタイスキ・チェーンレストラン最大手・MKレストランは10日、今後の海外進出を加速する方針を明らかにしました。

 MKレストランのタイ国内での出店数は300店を既に達成。主に、大規模ショッピングセンター(SC)に出店していますが既にタイ国内ではSCは飽和状態で、今後はタイ国内では郊外型小規模店の増設、そして成長センターのアジア進出を進める戦略です。

 東南アジアでは「先進国」のタイから「日本以外のアジア」へ進出する第一歩が今回のベトナムでの出店となります。成長性が高く若年人口の多いアジア(EX日本)市場が外食産業にとって魅力的なのは明白。MKレストランには同じ東南アジアのタイでのノウハウの蓄積もあります。

 しかし、ベトナムでの出店はタイよりも店舗賃貸料が高額なのがハードル。一店当たりの投資額は8~10百万バーツ(日本円で2240~2800万円)に上ります。同社では今後3年間で1億バーツ(2.8億円)のベトナムでの投資を想定、3年内での黒字化を目指します。

 規制の強いベトナムでは都市開発が遅れ、結果、外資系企業にとっては高い賃料が進出を阻んでいます。しかし、昨年初からの不動産バブル崩壊で賃料が低下したのは外資系企業をベトナムに進出しやすくしました。

「東南アジアの先進国」タイの企業だけではなく、今後は中国企業、日本企業、欧米系企業などのメコン流域国での展開の活発化が予想されます。それだけ市場の成長性が魅力的で先行者利益がも大きいのです。

MKレストランのウェブサイト(日本) 
MKレストランのウェブサイト(タイ)

タイの銀行ATMの色

2009-07-31 09:11:55 Theme: タイ企業
 この写真は、タイの銀行第3位のカシコン銀行のATMです。鮮やかな黄緑色。
タイ在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ

 こちらは銀行第2位のサイアム商業銀行のATM。鮮やかな紫色です。
タイ在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ

 これはサイアム商業銀行の受付の机上。日本とは違って机の上が「ゴチャゴチャ」です。受付の男性の私物である財布が机の上に置かれていました。「危険だよ(アンタラーイ・クラップ)」と教えてあげると感謝していました。日本の銀行の受付ではありえない。行員同士も上司と部下というよりも友達同士のような関係に見受けられます。タイと日本では同じアジアとはいえ、文化はやはりかなり違います。
タイ在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ

 この2行はタイでユニバーサルバンクに取り組むのに一歩先んじた銀行でもあります。タイの銀行の店頭では現在、同行グループの「保険」を強くセールスしてきます。あと数年すると「投資信託」を強くセールスするようになるはずです。コミッションビジネスよりもアセットビジネスの方が安定して旨みがあります。

「リボンバッグ」のNaRaYa(ナラヤ)と面談

2009-03-31 08:35:04 Theme: タイ企業
 日本にも多くのファンを持つ「リボンバッグ」のNaRaYa(ナラヤ)の社長とCEOのご夫妻に面談してきました。

タイ在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ
 右、ワスナ・ラソーラスさん(Narai Intertrade Co.,社長)、左、ヴァシリオス・ラソーラスさん(同,CEO)のご夫妻

 NaRaYa(ナラヤ)は日本では「リボンバッグ」、中国では「バンコクバッグ(マンクゥ・パウ)」として有名です。低価格で可愛いデザインのコットン&サテン製品がタイのお土産として人気。バッグの種類が豊富なだけではなく、ティシュー入れ、定期券ホルダー、化粧ポーチ、スリッパや(タイらしく)ゾウのぬいぐるみ人形などもあります。これらは、日本人女性などからの顧客ニーズを汲み上げて商品作りに役立てたものだそうです。

タイ在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ
 デザインは3000以上、色彩は100以上でSKU(商品数)は約6万種。CEOのヴァシリオスさんはギリシャのご出身。偶然にも、このリボンバッグはギリシャからアジアへ伝来した「唐草模様系」だった(さきほど気付きました(ノ゚ο゚)ノ)。

タイ在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ
 スチュワーデス愛用のリボンバッグ。色はスチュワーデスさんからの要望を取り入れたもので、ある航空会社のコーポレートカラーだそうです。

タイ在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ
 100%タイ製のバッグだということは同社のセールスポイント。写真のゾウさんのぬいぐるみは150バーツ(約411円、1バーツ=2.74円換算)。左下は各種の小物入れ。

 タイへご旅行された際に、若しお土産品に困られた時にはウインドウショッピングがてらNaRaYa(ナラヤ)に寄られてはいかがでしょうか。
 
 セントラルワールドプラザ(BTSサイアム駅またはBTSチットロム駅)の1階店、スクンビット24店(エンポリアム・デパート横/BTSアソーク駅)などに店舗があります。最近ではセントラル・フェスティバル・パタヤ(デパート)に店舗を近々開店するそうです。デパート内の店舗はエアコンが利いていて楽しくショッピングが可能。NaRaYa(ナラヤ)の日本進出も近々あるかもしれませんよ。

NaRaYa(ナラヤ)のウェブサイト
タイ・コンシェルジュ・清水千佳さんによるNaRaYa(ナラヤ)の記事 

タイのセブンイレブン経営をしているCPオール[CPALL]について

2009-03-10 19:38:29 Theme: タイ企業
 J-Channnel(ラジオ放送)で昨日、簡単に触れたCPオール[CPALL]の追加コメントを書きます。また、株価チャートもアップさせていただきます。

 では昨日の原稿が手元にありますので引用します。

「タイの大手財閥CPグループ傘下の流通大手CPオールは2008年の総売上高が前年比12.2%増の1294.6億バーツ、最終利益が126.1%増の33億バーツだった。売り上げはタイのコンビニエンスストア、セブンイレブンが929.6億バーツ、中国で展開するスーパー、ロータススーパーセンターが277.3億バーツで、中国事業は11.1億バーツの赤字・・・・」(出所:ラジオNIKKEI)というもの。

 まず、業績の足を引っ張っていた中国・上海のスーパー事業からは原則として撤退方針でこれは同社の将来の業績に好影響を与えると思われます。
 08年末でタイのセブンイレブン店舗数は直営2671店、FCが1813店の計4778店で年初から499店増えました。今年は400~450店を出店する計画。
 今後、BTS(高架鉄道)やMRT(地下鉄)の路線拡大で沿線部分へ積極的に出店を展開すると思われます。特に、リスクの少ないFC店の増加が期待されます。

 売上構成では、利益率の高い食品の売上割合が07年の49%から52%に上昇したのは好材料です。「日持ち」のしない生鮮食料品を扱わず、「日常用品」を「小商圏」で販売し、「物流センター」を中心に「集中出店」するコンビニのビジネスモデルは先進国での成功で証明されています。
 不況で高級家具、高級家電、高級オートバイなどの贅沢品の販売が落ち込んでいますが、奢侈品ではなく日常品を扱うコンビニが不況に強い業態なのは、1990年のバブル崩壊を経験した世代の日本人なら経験的にわかるはず。

タイ在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ
CPオール(CPALL)の株価推移(グラフをクリックすると拡大します)

(付記)
 せっかく株価チャートをアップしましたので簡単にコメントさせていただきます。

 株価チャートをみると、同社が底値(7.00バーツ)を付けたのは昨年10月29日。SET指数と同時に株価は底値を付けています。これはJ-Channelでも言及したように外国人による「換金売り」がSET市場の大型株に向かったことによるもの。

 しかし、その後、SET指数が11月下旬から12月にかけて下値調べをしている頃、すでにCPオールの株価は上昇に転じています。これは「強気シグナル」です。こういう株は「強気」でいいのです。

 また、同社が底値を記録した3営業日後の11月3日には「窓」(窓①)を開けて株価は急騰しています。こうした急騰をみせた場合は、通常はその後のモチアイで「窓を埋め」にいくはずなのですが、同社の場合は窓埋めをせずにそのまま新高値を更新しています。これも株式チャートでは「強気のシグナル」。

 現在はグラフの赤の点線で囲まれた部分「11.00から13.00バーツ」のゾーンでモチアイをしている最中。仮に、13.00バーツを抜けてくるようなら株式チャート上では「買いシグナル」となります。

 同社株の「買い推奨」をしているのではなく参考までにコメントをしているのみです。どうかその辺を宜しくお願いします。投資は自分の判断でやるものです。

 参考までに、現在、同社の配当利回りは4.84%(3月9日)、PERは16.88倍(同)となっています。

2008年のSET(タイ証券取引所)上場企業の純利益合計25%減

2009-03-09 17:07:54 Theme: タイ企業
 2008年のSET(タイ証券取引所)上場企業の純利益合計は3,130億700万バーツとなり、前年比25%減少となりました。一方で、売上高の合計は22%増の7兆3,800億バーツと増加しており、増収減益となっています。これは全上場企業495社のうち、481社の収支報告に基づいたもの。

 原油価格の急変動でエネルギー関連企業などが在庫損失を出したこと、対ドルでのバーツ安により多くの企業が為替差損を計上したことなどが増収減益の原因です。上場企業の為替差損合計は150億バーツに上ります。また、世界不況から第4四半期決算の純利益合計は赤字(マイナス)となっています。

順位純利益(百万バーツ)コード2007年2008年増減(%)
1PTTPTT97,804 51,705 -47.13%
2PTTエクスプロレーションPTTEP28,455 41,675 46.46%
3サイアムセメントSCC30,352 16,771 -44.74%
4アドバンスド・インフォ

サービス
ADVANC16,290 16,409 0.73%
5PTTケミカルPTTCH19,167 11,739 -38.75%
6トータル・アクセス・

コミュニケーション
DTAC5,841 9,329 59.72%
7バンプーBANPU6,654 9,228 38.68%
8トールセン・タイ・

エージャンシー
TTA6,413 7,091 10.57%
9エレクトリシティー・

ジェネレーティング
EGCO8,402 6,927 -17.56%
10ラチャブリ・エレクトリシ

ティー・ジェネレーティング
RATCH5,829 6,493 11.39%
順位総売上高(百万バーツ)コード2007年2008年増減(%)
1PTTPTT1,508,129 2,000,816 32.67%
2タイオイルTOP261,051 399,125 52.89%
3サイアムセメントSCC267,737 293,230 9.52%
4PTTアロマティックスPTTAR3,521 251,387 7039.65%
5IRPCIRPC227,518 244,694 7.55%
6エッソ・タイランドESSO199,904 222,234 11.17%
7タイ航空THAI196,909 200,118 1.63%
8チャルーン・ポーカパン

・フーズ
CPF134,809 156,238 15.90%
9PTTエクスプロレーションPTTEP94,059 136,752 45.39%
10バンチャーク石油BCP94,979 129,042 35.86%
(データ出所:SET)

 また、SET上場株式の内、大型株100銘柄から構成される株価指数のSET100指数採用企業の純利益合計は前年比30%減の2,660億9,000万バーツ、大型株50銘柄から構成されるSET50指数採用企業の純利益合計は前年比22%減の2,605億バーツでした。

 一方、産業分野別の純利益合計では、金融業の899億5,000万バーツ(前年比396%増)がトップ。これは商業銀行の不良債権対策費が大幅減少したため。2位はエネルギー業で896億7,000万バーツ(同55%減)、3位は不動産・建設で421億5,000万バーツ(同39%減)となりました。

 企業別の純利益の上位5社(銀行、REIT除く)は、石油・天然ガス開発のPTT[PTT]、PTTの小会社で同じく油田・天然ガス開発のPTTエクスプロレーション[PTTEP]、王室系で素材のサイアム・セメント[SCC]、通信・携帯電話サービスのアドバンスド・インフォ・サービス[AIS]、PTTグループで石油化学のPTTケミカル[PTTCH]でした。

タイは3Gの黎明期

2009-01-30 15:00:39 Theme: タイ企業
 タイ携帯電話サービス3位のトゥルームーブ社は今月(1月)16日、米アップル社製の携帯端末「iPhone(アイフォーン)3G」の販売を開始しました。価格は8GBモデルが2万4500バーツ、16GBモデルが2万8500バーツ。

 トゥルームーブ社はタイ通信第3位のトゥルー・コーポレーション(TRUE)傘下企業です。タイ通信業界トップはアドバンスド・インフォ・サービス(ADVANC)、第2位はトータル・アクセス・コミュニケーション(DTAC)となっています。 

 しかし、まず疑問に思ったのはiPhone3Gを販売するのは良いが、3Gサービスを購入者に十分供給することが果たしてできるのか。現在、タイの3Gサービスは一部地域で試験的に運用されている段階です。

 次に、価格設定の問題。iPhone3Gの価格はタイでは高価。そして契約代金はブロンズパック(最も低価格な契約)で1ヵ月1399バーツとなっています。これはちょっと高すぎやしないかという疑問を持ちます。もっとも、プロモーションとして固定電話やケーブルテレビでトゥルー社のサービスを利用している顧客には1ヵ月599バーツとなるようですが。

タイ在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ
iPhone3Gの特別広告版(バンコクポスト紙1月26日付)

 一方、タイ・通信トップのアドバンスド・インフォ・サービスはタイ国内でのiPhone3G販売について、米アップル社との交渉を一時的にサスペンドする決定をしています。これは現時点でのアップル社側の条件下でのiPhone3Gの販売がペイしない(大量のiPhone3G在庫を抱えることになる)、つまり時期尚早と判断したもの。

 日本やタイを含む世界各国ではいまタッチスクリーン型携帯が続々投入されています。ノキアや韓国サムソン電子など。数年後(もしかして数四半期後?)にはiPhone3Gの価格は端末価格、通信サービス価格ともに大幅に下落していることでしょう。

タイ国際航空(銘柄コードTHAI)が「乱気流入り」

2009-01-23 18:36:23 Theme: タイ企業
 バンコクポスト紙(1月23日)によると、タイ国際航空(THAI)は22日、社債発行、銀行借り入れで計340億バーツの資金調達をする計画を明らかにしました。

 世界同時不況による旅客搭乗者数減少やPAD(民主市民連合)によるバンコクの2空港閉鎖の影響に加えて、昨年7月以降の原油価格急落により”ジェット燃料”の先物予約取引(フォワード取引)で損失を計上したことが資金繰りに悪影響を与えている様子。

 2009年中に短期借入金返済のため150億バーツ、運転資金に充てるため190億バーツを調達する計画です。

 タイ国際航空は株式51%をタイ財務省が保有するタイ国の”旗艦”(フラッグシップ)航空会社。同財務省はタイ国際航空を支援するために借入金保証をする見通しです。タイ・コーン財務大臣は「旅客搭乗者数が通常レベルに戻れば、運転資金には余裕ができる」とメディア向けに発言しています。一方で、経営陣には「経費削減、路線縮小、経営合理化などの長期経営計画の提出」を求めた様子。
 
 気になるのは、タイ国際航空のナロンサック社長代行は前日21日に、エアバスの中型機「A300-300s」6機を予定通り、リース契約で導入することを明らかにしていることです。4月に引き渡し予定。資金難から導入延期を要請するとの憶測が浮上していましたが強行する模様です。

 ナロンサック社長代行は翌22日の財務大臣の発言内容を知っていたと思われます。本気で経営再建をする意思があるのか疑問に思いました。

 順番としては「先ずは」リストラによる赤字脱出。それから設備投資(航空機導入)ではないでしょうか。この辺にお国柄の違いを超えた「親方政府企業」の甘さがあるのではと感じました。タイ航空は2008年1~9月期の最終損益が66億1,100万バーツの赤字。

 一方、いち早く経営再建に取り組んだノックエアは22日、2008年10~12月期の業績を発表しました。こちらは8200万バーツの黒字転換。ノックエアのCEO(最高経営責任者)パテー氏は「我々はICU(集中治療室)から脱出。やっと正常な状態に戻った」とコメントしています。

 ノックエアはタイ資本の格安航空会社(Low Cost Carrier, LCC)でマレーシアの同じくLCCであるエアアジアに対抗する形で2004年に設立されました。その後、ノックエアは2008年初にインド便など海外路線拡充の失敗から1億バーツの累積赤字を抱え経営危機へ。いち早くドラスティックな経営再建に着手しました。

 経営再建策は従業員の半数に当たる1000人のリストラ、ボーイング737機を3機にまで削減、運行路線縮小、発着回数を半分に削減、従業員の賃金カットといったドラスティックなもの。

 こうした経営努力の結果、2008年12月だけで同社は逆風の中、4200万バーツの利益を達成しています。また、ノックエア経営陣は景気回復して搭乗者数が回復トレンドになれば、来年、ボーイング機を2機追加するとしています。

 果たして、タイ国際航空にはノックエアのようなラディカルな経営再建が可能でしょうか。

(続き) タイ工業団地業界トップ企業・アマタ・コーポレーションを訪問 

2008-12-11 14:28:09 Theme: タイ企業
 簡単にアマタ・コーポレーションの株価にコメントしてみたいと思います。

 2008年第3四半期のアマタ・コーポレーションの純利益は前期比13.5%増の3億7300万バーツでした。一方、株価の方は直近6ヶ月間で75%程度の急落となっています。これは、米国サブプライム問題を震源とするグローバル景気後退の影響によるもの。

 グローバル景気後退で設備投資減少(つまり、海外直接投資減)、そして結果として工業団地販売の停滞が今後は予想されます。つまり、今後(少なくとも来年)の業績予想からは同社株への投資はお奨めできません。

 一方で、直近6ヶ月間の株価下落で悪材料はほとんど織り込んだとみることもできます。会社の解散価値と株価のトレードオフを示すPBR(株価純資産倍率)は0.86倍(08年12月9日現在)で株価は解散価値以下で取引されています。

 以上から、業績ではなくバリュー投資として長期投資ならば株価の下値は拾ってみるのも良いのかもしれません。また、材料面ではタイ政府の「エコカー・プロジェクト」が長期的に株価の支援材料となると思います。
 
 とはいえ、グローバル景気後退の自動車産業への影響は大きく、しばらくの間は「投資見送り」が賢明か。ただし、タイだけでなくアジアの工業団地企業「トップ企業」として「ウォッチリスト」には常時入れて監視しておきたい企業のひとつです。

■参考資料
2008年第3四半期 タイ工業団地企業の業績
--------------------------------------------------------------
アマタ・コーポレーション
純利益(百万バーツ) 373
EBITDA利益率 51.1%
インタレストカバレッジレシオ(倍) 8.3
総資産利益率 12.1%
自己資本利益率 28%

H社
純利益(百万バーツ) 390
EBITDA利益率 31.1%
インタレストカバレッジレシオ(倍) 12.6
総資産利益率 12%
自己資本利益率 22.4%

R社
純利益(百万バーツ) 156
EBITDA利益率 26.9%
インタレストカバレッジレシオ(倍) 3.7
総資産利益率 3%
自己資本利益率 13%

工業団地業界「トップ企業」・アマタ・コーポレーションを訪問 

2008-12-11 14:21:43 Theme: タイ企業
 アマタ・コーポレーション(AMATA)は工業団地業界「トップ企業」です。バンコクの東57キロ・別名『東洋のデトロイト』とも呼ばれる「アマタナコーン工業団地」ほか、「アマタシティ(バンコク東方114キロ)」や「アマタ・ベトナム工業団地(ホーチミン市近郊)」などの工業団地を開発・運営。工業団地入居企業の61%をトヨタ自動車など日系企業が占めており、日本と関わりの深い企業と云えます。

タイ在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ
「アマタナコーン工業団地」、工業用水・電力ほか完備。そのほかのトラブル時もすべてアマタ・コーポレーションがアフターサービスする。
タイ在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ
「アマタナコーン工業団地」の工場。工場内部は許可無しの撮影不可。各企業の機密保持のためだ。

 インタビューさせて戴いたのはチーフ・オペレーティング・オフィサー(COO,最高執行責任者)のビブーン氏。ビブーン氏はタイ上流層御用達のアサンプション大学を卒業。タマサート大学で政治学修士号を取得しています。1999年からアマタ・コーポレーション取締役兼COOに就任したほか、アジア水泳協会会長や地元チョンブリ県の体育協会委員など影響力の大きい人物です。

タイ在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ
アマタ・コーポレーションCOOのビブーン氏

 ビブーン氏は日本贔屓の大変気さくな人柄。大学生の時に4学年下の同じ大学の彼女と10年間付き合った末に結婚。2女有り。奥様と娘さんの写真をみせていただきましたが、お二人とも大変色白で可愛い奥様と娘さんでした。

 私との面談の後は(タイの)大臣がアマタナコーン工業団地を訪問するのだとかで時間的には正味40分余りの短時間でしたが「タイからみた日本」などを中心に話していただきました。詳細は「マネージャパン」に写真とともに掲載される予定です。
 

 私のアマタ・コーポレーションの印象は大変にIR(投資家向け広報, investor relations)が優れていること。面談はもちろん、私どもアジアンバリューの要望に応じて雑誌用写真やプロフィール等も遅滞なく送付していただけます。こういうところにも、アマタ・コーポレーションの「サービスマインド」(特に「アフターサービス」)の意識(マインド)が全社に浸透しているのが感じられます。

 例えば、同業他社比較で申し訳ないのですが、ある工業団地企業ではIR担当者にアポ面談をお願いしているにも関わらず、日本人営業担当者が面談。挙句の果てには「原稿は発表の前に検閲させろ」という始末のところもありました。アナリスト作成のレポートを「事前に見せろ」なんていう企業は日本では聞いたこともありません。たぶん、業務上でも「立場の弱い者には傲慢になり、立場の強い者にはその反対」なのでしょうね。これはタイの日本人社会全体に云えることですが、バーツ安・円高のため、自分らが偉くなったと錯覚する人も中にはいるということです。こういうのは、非常に「下品」。我々(タイ在住者)は注意しなければなりません。少なくとも私は「a man of modest」になるように自分を戒めています。おっと横道に逸れてしまいました。(続く)

日本人にフレンドリー(?)な、サイアム商業銀行(SCB)を取材しました。

2008-11-13 20:32:35 Theme: タイ企業
 今週11日(火)にサイアム商業銀行(SCB)を訪問してきました。インタビューに応じてくれたのは副頭取(Vice President)兼広報部長のワナポーン女史。ワナポーン氏は米国公認証券アナリスト資格(CFA)の保有者で、今年4月には日本でSET(タイ証券取引所)と共に日本の証券会社・機関投資家向けにロードショーをやってきたそうです。「日本が非常に気に入っている」とおっしゃる親日家でもあります。

 SCB本社はラチャダピセーク通りの巨大な自社ビル・SCBパークプラザにあります(下の写真↓)。真ん中のSCBパークプラザにはサイアム商業銀行、その両隣にはパークプラザ・ウェストとパークプラザ・イーストの巨大ビルが連なるビジネス街です。





 SCBは1906年にタイ初の民族系商業銀行として現王朝王族が設立。総資産規模ではバンコク銀行、クルンタイ銀行に次いで第3位。ただし、年初から第3四半期までの純利益、ROE(自己資本利益率)、ROA(総資本利益率)、時価総額(9月末)のいずれも銀行ではナンバーワンとなっています。

 08年9月末の支店数は927店舗、ATM設置数は5840ヶ所。同行のコーポレートカラーは「紫色」です。タイへご旅行された際に「紫色のATM」をもし見かけられたらそれはサイアム商業銀行(SCB)のATMだと思って間違いありません。多分、至るところで紫色のATMをみかけられることになると思います。

 また同行は、非常に「日本人フレンドリー」な銀行としても有名です。例えば、日本人旅行者がパスポート持参でバンコク銀行(注:バンコク銀行が良くないという意味ではないですよ--笑-)に口座を作成しようとすると、現時点では労働許可証がない限り難しくなっています。ところがSCBでは(支店長次第ですが)口座作成が可能な場合が多いようです。

 「日本人フレンドリー」なことは、同行のATMにも現れています。というのはSCBのATMは4言語を選択することが可能で、その4言語とはタイ語、英語、中国語そして日本語。つまり、SCBのATMは明らかに日本人を顧客ターゲットにしているわけです。日本人が「日本語で操作」できるATMは「タイではSCBだけのはず」とワナポーン氏はおっしゃっていました。

 SCBはタイの「ベスト・プレミア・ユニバーサルバンク(Best Premier Universal Bank)」を目指しています。同行の強みはリテール部門ですが、今後、いわゆるユニバーサルバンク・ビジネスモデルが急成長することが期待されます。実はこの点を調査したくて今回、SCBを訪問しました。

 「ユニバーサルバンク・ビジネスモデル」とは簡単に定義すれば、銀行、証券他の金融業務の全てを手がける総合金融機関が、それぞれの業務の相乗効果を目指したビジネスモデルです。平たく言えば、単なる銀行ではなく「利息収入以外の手数料収入(Non-Interest-Income)」を収益の大きな柱とすることです。これにより新たなビジネスチャンスを得るとともに、景気変動に影響されにくい収益体質となることができます。

 同行はグループ内に「証券」「リース」「生・損保」「資産運用」会社を保有。特に「資産運用」のSCBアセットマネジメント社は業界シェア1位の約20%で、運用資産額は約3000億バーツに上ります。またバンカシュアランス(銀行窓口での生損保商品販売)でもタイ・ナンバーワン。この辺を詳しく書くと長くなりますので、結論から言うとSCBは、他行に先駆けて「ユニバーサルバンク・ビジネスモデル」導入に成功した銀行といえます。

 年初から第3四半期までのローン伸び率も順調、不良債権比率も減少傾向にあります。またリーマンブラザーズ関連の損失を08年第3四半期にすべて処理(すべて売却)したことを付記しておきます。一方、バンコク銀行は(同じ処理とはいっても)リーマンブラザーズ関連損失を引当金に計上したのみです(これについては10月21日のブログを参照)。
1 | 2 Next >>
powered by Ameba (アメーバ)|ブログを中心とした登録無料サイト