2005-11-03 17:55:07

やっぱ納得いかねえわ

テーマ:et cetera
 ロンドンで読んだ(とは僕の英語力だと言えないか)新聞の記事が、ずっと頭から離れない。ロンドンでは「METRO」という新聞が地下鉄駅構内で無料で配られていて、その1面を飾っていた記事だ。

「ビル・ゲイツ、『CDとDVDは死滅(=doom)するだろう』と語る」

 METROの1面にはこう書いてあったのだ。大きなニュースだから、日本でも報道されたのではなかろうか。
 ここで「音楽&映像配信の時代におけるCDやDVDのあり方」を書くつもりはない。そんな論議は何度も行われているし、僕はDVDはまだしも、CDというパッケージはレコードというパッケージの次に好きなものだ。だから当たり前のように、なくなって欲しくない。しかし、それは至極個人的なことで、僕は配信にもとても興味がある。
 だってそこに音楽があるんだから。
 最近、NAPSTARをやっているが、あれは買うというより借りるという意味においてとても面白く、CDなどのパッケージとの連動も考えることが出来てとても興味深い。
 いや、ここで書きたいのは「ビル・ゲイツが——」という部分だ。

 僕はね、ビル・ゲイツにそんなこと決められたくないんだ。だって彼はあっち側の人間だから。

 いや、わかっている。どれだけガキ臭いことを大げさに書いているかはわかっている。確実に時代はCDやDVDのパッケージの次世代マターへと向かっているし、そういうことを話すに最もふさわしいイコンがビル・ゲイツだし、彼のような存在がこういうことを明確に話すことによっていろいろなことが前へ進んで行ける。それはね、わかる。
 だが、やはり嫌なのだ。あっち側の人間がこう言い放ち、それでみんなが安心したかのような顔でそっちを向いて、「やっぱそうだよね、うんうん。俺も前からそう思っていたし」なんて話して、次の日にiTMSなどの配信数がどっと増す。
 そういうのは激しく嫌なのだ。

 関係なさそうで関係ある話なのだが、昨晩(というか、今日の朝まで)はファンタスティック・プラスティック・マシーンの10周年パーティーが新木場のスタジオ・コースト(=ageHa)で行われたので、遊びに行ってきた。田中さん、10年おめでとう。
 勿論楽しかったし、気持ちがとてもよかった。イビザ・アンセムとしても10年に1度ぐらいの名曲“ミュージック・サウンド・ベター・ウィズ・ユー”のヴォーカリストを務めたベンジャミン・ダイアモンドが歌うというので、それがかなり楽しみだったりもした。彼の歌はよかった。けど、その後の彼のDJがあまりにも酷くてね。ちょっとびっくりした。DJは自分が気持ちよくなるためのものじゃなく、踊っている人にハピネスを振り掛ける、そのこと自体を気持ちよがるものなんだよ、ベンジャミンさん。
 と思いながら、それでもフロアで拾ったドリンク・チケットでぐびぐびカクテル呑んでいたら、その後のDJが素晴らしくて! それがMUROとエスカレーター・レコーズの仲くんだった。MUROはヒップホップというかR&Bだし、仲くんはロッキン・ハウスだ。タイプは全然違う。勿論、プレゼント・ソング(僕はDJが流す音楽をこう呼んでます。プレゼントもらってる気持ちになりませんか?)もまったく違うものだった。でも二人ともすげえよかったんだ。

「音楽知ってるDJは最高だなあ!」

 こう思ったのです。絶妙なんだよね。絶妙にセクシーだったり(MURO)、絶妙にガンガンだったり(仲くん)、何しろ絶妙で、本当に気持ちが全部スピンされてる音楽に翻弄されてしまったんです。すごい楽しかった。
 この二人は、レコード・ショップを開いている(MUROはいた?なのかな。服とレコードを渋谷で売っていたのを覚えています)DJで、多分死ぬほど音楽聴き続けてると思うんだ。僕もずいぶんと聴いてるつもりだけど、そんなもんじゃねー!って感じなんじゃないかと思うんです。そう思うほどの「音楽知ってんなあ!」なDJだったのです。
 こういう人は、音楽自体にとって何より大事な存在だと思うんだ。
 だからレコード・ショップを残せ、という話じゃない。いや、僕はレコード・ショップには音楽の達人がたくさんいるので、大好きなのだが、ここもまたそういう話じゃない。

 こっち側にはこんな素晴らしい音楽と伝達者がいるんだ。

 ということを声高々に伝えたいのだ。
 先週、何度かバンプ・オブ・チキンとインタヴューしたのだが、プロモーションという言葉の意味とはかけ離れた、もう何だかわからない告白をし合う会話となった。藤原基央はこんな時代だからこそ、音楽以外のことに関して鍵をかけまくっている。その中で、音楽を作り続けている。こういうアーティストが、リスナーである僕ら側にはいるのだ。MUROにしろ仲くんにしろバンプにしろ、心のそこから誇らしく思える。
 音楽がどんな進化と変化を遂げるのか、それは音楽自体の問題で、システムはそれを補填するべきものなのだ。ラジオもテレビもレコードもラジカセもウォークマンもみんなそうやって、音楽を聴く僕らを進化させ、補填してきたのだ。だから、ビル・ゲイツの発言のような「CDやDVDが死滅する」なんてことはどうでもいいことだし、その発言自体に圧倒的な不信感を覚えるのだ。愛がないんだよ、金と成功にしか愛が感じられないんだよ。頭くるんだ、そういうのが音楽にへばりついているのが。
 音楽も映像も配信することはいいよ。そのシステムによって音楽や映画が好きになった人もいるだろうから。しかし、だからってCDやDVDを殺す必要なんてまるでない。いいものは、進化の過程の中で必然的に人々に選ばれて行くのだ。

 僕らはもっと音楽を聴きたい。けど、やり方なんて誰にも決められたくない。まして、仲間でもない人の一言なんて、聞きたくもない。

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14 ■無題。

地震が起きるといつも「CDどうしよう」と考えます。私の財産はCDです。

13 ■無題

大好きなアーティストの新しいCDを開けるときのわくわくする、胸の高鳴りは誰にも邪魔されない本当に幸せな瞬間なんです。歌詞カードにも色々なタイプがあるし、thanks to...のところを見て楽しんだり。。だから絶対にCDはただの記録なんかじゃないと思います。後、話題からはそれるかもしれませんが・・・
音楽をやっている人は自分の言いたいことをハッキリと言っても、そんなに「公の場で...」と言われることはないのに文を書く人等はそれが多い気がするんです。
でもその声に負けずに自分が思ったことを自由に書いている鹿野さんはすごく素敵だと思います。色んな事に対して「大人なんていいことを言ったりしているのもどうせ儲けのためでしょ?」等と思っていた私に「自分たちは絶対に音楽やファンに対して忠実だ」と教えてくれたエルレやバンプなどの音楽と同時にあんなに素敵な、熱意のこもった文章でその曲の良さを語ってくれる鹿野さんを始めとする「話したこともない」大人を信じるコトができるるようになったのも、周りの目を気にしていい風にしようとするのではなく、自分の意見をはっきり言っていることが凄く感じられて「これはお金じゃないな。」と思えたからなんです。
結局何を言いたいのかうまくまとめられないのですが...これからも素敵な、熱意のこもった文やラジオでイイ曲をたくさん紹介してください!!

12 ■良い悪いはさておいて

英語原文のニュースを漁ったら、去年の7月のニュースでしょうか。(違ってたらすみません)
http://us.rediff.com/money/2004/jul/19look.htm
んでそれ見ながら小一時間ちょい考えてみました。

要は『価値観の違い』ですよね。

彼はCDやDVDを単なる記憶媒体と考え、中身については特に考えていない。
こと音楽に関しては”偶々それが”1作品あたり約5MB(128kbps)になることから

『5MBなら、今の時代ならTSUTAYAに借りに行くよりもスムーズに手元に届けることが出来る』

と(彼がTSUTAYAを知ってるかどうかはさておき)言ってるのではないでしょうか。

私も「譲れないもの」って心にありますし、仰ることはすごく分かるのですが。
こと影響力のある場所で自分の価値観を叩きつけ、違う価値観を持つ人を誹謗中傷し
あまつさえ擁護のコメントを甘んじて受けている貴方の姿勢は同じ人間として
ちょっと恥ずかしく思います。

11 ■何だあ?ビルゲイツめ

≠竄チぱりCDは手元にあってほしいし、直接触れたい。ビルゲイツにあれこれ言われたくない。
あと、音楽を愛する人たちがどれだけの時間をかけて、どれだけの思いをこめてそのCDを作ってるか。CDにだって愛情たっぷりつまってるんだとおもう。だから手に取るとうれしいんだ♪音楽配信じたいは悪いとは思わないけど、、、何か手元に無いとさみしいなあ。

10 ■ほんっとどうでもいいっすね

その発言自体。

ビルゲイツがどんだけドルを動かしてても、そんなことまで言われたくないわ。
っていうか、音楽の世界は動かないよ、あんたぐらいじゃ。

と思いました。

私たちの世代はちょうど世の中がレコード→カセット→CDの時代を通ってきてて、ほんとこの何十年かで、音楽の世界は凄く変わったし、今も変わり続けてる。


でも私は

レコードを買った時と、音楽番組やってるテレビの目の前にラジカセ置いて、録音ボタン押した時と、CDのパッケージを開ける時と、CD聴きながらMDに落とす時と、ダウンロードしてipodに落とす時と、同じ気持ちでわくわくしてる。そういうの、あのおっさんには分かんないんだろうなあ。

だから私はCDがどうとかじゃなくて、そういう音楽をただの情報としてしか考えてない発言にいらいらする。

ジャケットがあまりにかっこよくて、コピーして学校のノートに貼ってたあの気持ちは、きっとこちら側のみんなが持ってるものだと思うから。

9 ■必然を覆す発言をしないでほしい

鹿野さんの仰るとおり、頭にきますね。

音楽ってもんを商業的にしか捉えてないその視点も
CDを過去の産物として追いやろうとするその発言も。

まさしく音楽を舐めている。
音楽を鹿野さんや皆さんのように愛してる人に向かって失礼極まりないですよ。

時代が必然的に変わるなら
それを煽り、覆し、崩壊させるのもビル・ゲイツであってほしくない。

自分達の部屋でCDを開けてコンポで聴くから伝わるものもあるんじゃないかと思います。

8 ■非合理でもさぁ

音楽配信が悪いという訳じゃない。鹿野さんの言うように、『そこに音楽があるから』私も興味がある。

ただiPodに少し恐怖を覚えてしまったり、わざわざCDを買ったりっていうのは、やっぱり私がCDというものを好きなんだからだと思う。

CDなんて今の時代じゃ非合理だ。何枚も持つのはかさばって場所を取るだけだし、それよりも配信の形にしたほうがずっとスマートで便利だ。

そんなのはわかってる。でも、私は音楽を愛してるんであって、合理性を愛してる訳じゃない。



ジャケットやCDをケースから取り出すあの感じ、私も好きです。特別「CDじゃなきゃ意味ないよ!」とか言うほどではありませんが、なくなるのには反対です。反対というかありえないと思う。なくす必要が何処にあるかわからないし、これだけCDを好きな人がいるんだから。
CDを金儲けの為の道具(商品)として見るか、大好きな奴として見るかの違いによると思うんだけど、そういう事を言うと『ものの見方は人それぞれだから』ていう意見が出てくる。それもそうだし、そういうもんだってわかってるけど、だからって好きな奴を平気で殺されてたまるかって。

『皆でCDを守りましょう!』
なんてねぇ(笑)言わなくても、なくならない。なくなる訳ないって。

7 ■トラバしたんですが

コメントさせてください。
みんながCDに対して強い愛を持っていることが凄く嬉しいです。
それだけでこの世界を愛すべき世界だと思えます。ありがとう。

6 ■無題

私もCDがすき。ジャケットの肌触りや紙のにおいも含めてすき。CDショップには音楽との幸福な出会いがある。
もっと音楽聴きたいし、一度も聴いたことがないレコードも聴いてみたい。
自由に音楽を楽しみたい。

5 ■なくならないよ。

無性にあの曲が聴きたくなった。
何もなくても、目をつぶればあの曲が私の中で鳴り響く。
それはモノを使って音楽を聴くのとは違い、
あいまいであやふやだけど、確かなモノがここにはある。
本当の音楽の再生ボタンはココロの中にあるんだろう。
そこのスイッチが入らなければ響かないもの。

音楽はいつだって音を楽しむものでずっと変わらないのに、聴き方はどんどん変わる。
どれだけ便利になればいいのかな。

だけどね、一番贅沢な音楽の聴き方はやっぱりライブ。
その時、その場所で、そこにいる全ての人と分かち合えるから。
それは素敵なめぐり合わせ。きっと出会うべくして出会ったのだろう。

私はCDのモノとしての形が好き。
音楽はもちろん、ジャケットも愛してる。
それに、この音楽聴くぞってケースを開ける瞬間も好き。
CDショップにもよく行く。
試聴機での素敵な音楽との偶然の出会いがある。
店員さんの愛のある手書きのコメントがある。
ここはとても居心地がいい。

私はどこでもドアよりタケコプターが好き。
目的地に着くまでだって楽しみたいから。

4 ■無題

基本的にCDを買います。

レコードショップとかからCDとかがなくなって、音を落とすだけの端末が
ずらっと並ぶ日が来ないとはいえないのだけどそれは「音」でしかないような…
カッコいい音が聴こえてくる事はいいことなんですが、なんかもっとこう
五感すべてで音楽を楽しみたいです。

3 ■cd

私はCDが大好きで、i-podを欲しいと思った事もないほどです。
なんでそんなにCDが好きなんだろうってよく考えるけど、やっぱり全て含めて「作品」になってるからじゃないかなと思う。

美味しいお菓子が、ものすごく綺麗な箱に入ってたら、すごく幸せだ。
とか、
素敵な本に、素敵な表紙がついてたら、ものすごく幸せだ。
とか、

そういうのに似た感覚かもしれない。

だから色んなメディアでCDが無くなるって言われるのが、嫌で嫌で。
寂しいし、嫌だし。

だから、鹿野さんのこの文章読んで、嬉しかったです。

2 ■CD

最近MDからMP3プレーヤーに移りました。理由として音がいいから、MDが増えすぎて困っていたから(でも好きだった、タイトルとか書くの)

あたしはCDが好きです。
触れるから。
ケースを開けてCDを取り出す瞬間がとっても好き。
だからネット上で音楽を買う(データを買う?)事もしたことが無い。
抵抗があります。便利になっていく事に対してすごく。そんなに簡単に手に入っていいものか、と思ってしまう。
ただ、やっぱり社会は便利な方に傾いていくから。そうやってきて今のこの状況があるから。


音楽に対しての各々の認識の差がすごく大事になってくるなぁと思う。
ただあたしは音楽に対して誠実でありたいと思う。あたしがいいと思うものを選択していきたいと思う。


だからCDは買い続けるよ。
だってCD好きなんだもん。


1 ■CDは死滅しない

私はi-Podを使用しているのでダウンロードして音源を手に入れることは多いですが、やはり自分のお気に入りの音楽は手元に置いておきたいのでCDを買ってます。
タワレコやHMVなどのCDショップに置いてある膨大な数のCDから自分のお気に入りのCDを探すのもまた一つの楽しみであり、ジャケットを観賞したり、購入後、CDのパッケージを破る時のドキドキ感も喜びだったりします。
音楽への愛は音楽そのものにもあるけど、その音を出すCD自体にもあるのです。
生まれて初めておこづかいを貯めて買ったCDには未だに愛着があるし。

音楽を簡単に手に入れることができて嬉しいですが、そういう場所を提供する人間に音楽への愛がないのは残念なことですね。

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