命の数え方

テーマ:
この世の有象無象に宿る命。

それらが死して後、残るもの。

その部位を彼らは単位として用い始めた。



陸で歩みを進める豚や牛は、

一頭、二頭。

空を舞う鳥たちは、

一羽、二羽。

海を渡る魚たちは、

一尾、二尾。




生ける個の識別のためか、

はたまた死後も認識するためか、

それが故にその部位を食することはないのか。



昨日消えていった命たち。

明日産み落とされる命たち。

せめてもの尊さを叫ぶように、

今日も命を数え続ける。



そして彼ら自身は自分たちの命をこう数える。

一名、二名。

彼らが死してなお残るものは名前。

その体が腐敗しても、その頭が停止しても、

彼らが生きた証しとしてその名前が残る。  



あなたをあなたたらしめてくれるのはその名前。

わたし以外わたしじゃなくしてくれるのもその名前。



たとえ明日世界の終わりが来ても、

その命が滅んでしまっても、

その名前が自分を上手に説明できるまで、

その子の命の存在を残せるように、

今日生まれた赤子に、

明日を生きるわたしたちに、

心からの命名を。

{109D62F1-B8C0-4DD7-AC1E-33CFA31D93AF:01}


AD

コメント(2)