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大和証券の営業マン時代④ 『ジレンマ』

(1989年 バブル絶頂期 会社と顧客の利益とは?)


当時の証券会社の主な収益源は、手数料収入。
営業マンの成績は、いかに顧客から手数料を稼ぐかで決まる。
そのため、株を買わせるとともに持ち株を売らせることも重要だ。

少しの利益で売らせ、また別の銘柄を買わせる。
要は資金をいかに回転させるかだ。
証券会社の利益と顧客の利益は相反する関係なのだ。

こんなやり方は絶対おかしいと思っていた。
「お客さんが儲かるにはどうしたらいいだろうか」といつも考えていた。
そのため私の顧客は比較的儲かっていたが、私の成績はなかなか上がらなかった。

バブル絶頂期。
どんな銘柄も異常な値上がりを続けていた。
ヘタに売り買いするより、ずっと持ち続けたひとが一番もうかったのではないだろうか。

1989年の年末。
大納会。
日経平均終値3万8915円。
「来年は5万円。そして数年後には10万円」
だれもが信じて疑わなかった。
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