地震の爪痕【熊本県益城町】

スピリチュアル・心理カウンセリング神様カード天使の和のブログへのご訪問、誠にありがとうございます！

初日のボランティアは、思いのほか早く
終了したため、翌日の予定を切り上げ、
その日のうちに高千穂に向かう事に
しました。

その道すがら、テレビなどの報道で見た
通りの光景が次第に目に入ってきました。

信号機は作動しており、主たる道路は復旧
していました。

この街で行方不明となっている方がおられる
訳ではないので、仮設住宅の用地確保や
建設準備などが優先課題であったでしょうから、
倒壊した家屋は殆どあの日のままの状態でした。

私は東北大震災の時も、発生後ちょうど
2カ月経過した頃、現地を訪れました。

津波による海水を被ったその街は、
なんとも言えない海の匂いが漂って
いました。

そして、ただ彷徨うようなこれまた、
言い表しようのない恩讐に似た、声なき
声が心に響いてきたのは忘れることが
出来ません。

この益城町では、そうした匂いや、声なき
声に一帯が覆われているという感じは
受けませんでした。

その感覚は私に、命ある事の尊さを改めて
教えてくれました。

ある完全に倒壊した住宅の横を車で通り
過ぎようとした時、そこにお花と古い
大きな動物の人形が置かれている光景が
目に留まりました。

それは、亡くなられた方がおられるという
印でもありました。

車から降りて、手を合わせたい心持ちでしたが、
なにせ道路もかなり渋滞しており、ましてや
車を止める場所もなさそうであったので、
心の中で手を合わせその場を通り過ぎました。

どこかで、何か心に引っかかるものを
感じながら・・・

しかし、翌日こんなことが起こったのです。

阿蘇に宿泊した翌日であるその日は、市内方面
に向かう予定にしていました。

途中、前日に調べた際には通行止めになって
いなかった道路が、崩落の危険性から通行止め
になっていたのです。

そこでルートを変更し、市内方面に向かい
山を降りると、次第に見覚えのある光景が
目に入って来たのです。

その道は、昨日通り過ぎた花を手向けられた
倒壊家屋の前を通る道であったのです。

阿蘇からの道が通行止めになっていなければ、
そこを通り事はなかったのです。

幸い、その家屋のすぐ先に公民館があり、
そこに車を駐車することが出来たので、その
お家の前で手を合わさせて頂きました。

ちょうどそこには、２社の新聞記者が撮影
のためおられましたので尋ねてみた所、
そこではやはり年配のお母様と、息子さんが
亡くなられていたのだそうです。

その場で心を込め、祈りを捧げさせて頂けた
事により、前日私の心に残った引っ掛かりが
解けた気がしました。

奇しくもその日から益城町では、抽選で当選
した方々の仮設住宅への入居が開始されて
いました。

日本人は、特に復興させる事、物を創造する事
が得意な民族であると私は思います。

この県を象徴する熊本城も、幾たびの災難を被り
ながら、そのたびに復興してきたのです。

この街も、必ず復興します。

なぜならば、多くの人がそこにはいるからです。

尊い命がそこにある限り、必ずそれは為される
事でしょう。

これからも私自身は何ができるのか、それを
心に留め日々を過ごしていきたいと思います。

これからますます暑い日が続いて参ります。

どうか皆様も，適宜水分補給をされると共に
体調管理には十分に気を付けられて下さいませ。