人生竪堀

TEAMナワバリングの不活発日誌


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 武士とは、武=戦いや殺生をなりわいとする職能戦士。また、主君に仕える(さぶらう)身分であることから、侍ともいう。その武士たちが、親分(主君・武家の棟梁)のもとに結集して作り上げる支配組織が武家政権。したがって武家政権は、軍事政権という性格をもっており、主君は軍団の司令官でもある。
 武士たちは、主君の命令にしたがって戦争に行き、敵を倒す。主君は、倒した敵から奪い取った土地や財産を、子分である武士たちに、手柄に応じて分け与える。恩賞だ。この基本的な原理は、鎌倉幕府も室町幕府も、戦国大名も徳川幕府も、全部同じである。北条家を倒した豊臣秀吉が、北条家から取りあげた領地を徳川家康に与えたのも、この原理にのっとったものだ。

 さて、関ヶ原合戦は、豊臣対徳川の戦いでは決してなかった。参加した武将たちはみな、豊臣政権内部での主導権争いのつもりだった。しかし結果として、この戦いを境として家康は圧倒的な権力を持つようになり、豊臣家は没落への道を歩む。なぜだろう。
 まず、負けた西軍諸将から領地を没収し、手柄のあった者に分配する仕事は、家康が担当することになる。勝利した東軍の司令官だったからだ。しかも、五大老のうち西軍の首謀者格だった宇喜多秀家は事実上、滅亡。毛利輝元と上杉景勝も敵対的立場を取ったために、大幅減封。この結果、家康に単独で敵対できる勢力はいなくなった。
 こうして家康は、圧倒的な武力で他の大名たちの上に立つこととなった。大名たちは、家康に逆らうつもりがないことを示すため、江戸に人質として、妻子を置くようになる。これは、かぎりなく武家の棟梁に近い立場だ。しかも、人口が急増した江戸では消費や流通の規模も拡大するから、全国的な経済都市に成長してゆく。
 ただし、もともとの公儀(中央政権)だった豊臣家は存続しているし、大坂・京都は相変わらず日本経済の中枢である。つまり、関ヶ原合戦の日本には、江戸と大坂という二つの焦点があったことになる。そして、軍事では江戸が、経済では大坂が優越し、政治はきわどい均衡を保っている、という状況がから大坂の陣まで続くことになる。

(西股総生)

《ワンポイントイラスト》



 改名して画数が減った信之。信繁も少ない画数に改名しちゃう?幸村なら15画だぞ!

(みかめゆきよみ)

☆お知らせ☆

◎こんなお兄ちゃんだからこそ、本当はこうしたかった…

12月23日(金)のトークイベント
「信繁と幸村の2016年をふり返る」
第2次上田合戦や大坂の陣のほか、幻に終わった信幸による伏見城改修プランや、昌幸の野心満載だった木幡山出丸計画などについても、楽しくお話しする予定。
場所 : 新宿クラブツーリズム(新宿アイランドウィングビル)
第1部【 コース番号=C2021−098】入場料 1,000 円
第2部【 コース番号=C2022−098】入場料 500 円


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◎無名な城

 僕のツアーでは、増尾城や谷戸城のように、一般にはあまり有名ではないけれど、ちゃんと見ればなかなか面白い城も、できるだけ訪れるようにしている。もちろん、ツアーは旅行会社さんの商売だから、無名な城ばかりというわけにはいかない。

 今までに何度も本に書いてきたように、一つ一つが他と異なっていることこそが城の魅力だと、僕は思っている。だから、城の面白さは、有名・無名には関係がない。それに、有名な城・スゴイ城だけを歩いていても、戦国の息吹は感じられない、とも思う。
 だから、本当は、もっと地味な城にも行ってみたいのだけれど、あまりに地味だと旅行会社としては商品にならないので、企画にならない。でも、今お世話になっているクラブツーリズムさんは去年、担当者さんが僕のトークイベントを聞きに来てくれて、身近な城に注目する僕の世界観をツアーにしてみたい、と言ってくれて、それ以来のお付き合いだ。だから、西股のツアーは面白い、と言ってくれるお客さんが増えてきたら、「へえー、こんな城あったんだ」みたいなツアーも、企画してみたい。

 それと、僕のツアーは、徹底的に城の見方や歩き方、縄張りの読み方などを解説する。この城にはこんなスゴイ武将がいました、みたいなエピソードは語らないことにしている。なぜかというと、戦国の城のほとんどは、いつ・誰が築いたのかわからないから。歴史的なお話しを中心に据えると、それだけで大半の城を捨てることになってしまう。
 なので、歴史的に有名な城めぐりや、武将たちの活躍の舞台となった城を結んで歩きたい人は、恐れ入りますが他のツアーをお選び下さい。

西股総生



↑写真は谷戸城です。

★NEW!!
9月17日(土)と19日(月/祝)の二日間、下記のイベントにてTEAMナワバリングのオリジナル縄張り図グッズを販売いたします!!
イベント名:日蘭友好 すみだSAMURAIフェス
場所:錦糸公園ふれあい広場(東京都墨田区)
https://machi-bar.jp/sumida-samuraifes/
歴史、グルメ、エンターテイメントが楽しめる3日間。
皆さま是非おいでくださいませ!!

クラブツーリズム主催のトークイベント
12月23日(金)のトークイベント「信繁と幸村の2016年をふり返る」では、『真田丸』における第2次上田合戦の描き方について、裏話も交えて解説します。
場所 : 新宿クラブツーリズム(新宿アイランドウィングビル)
第1部【 コース番号=C2021−098】入場料 1,000 円
第2部【 コース番号=C2022−098】入場料 500 円

▼ナワバリンググッズ販売情報
・11月27日(日)
デザインフェスタ(東京ビックサイト)
・11月27日(日)
恐惶謹言(東京ビックサイト)
書泉グランデさんの4階では常時販売中です☆

▼西股先生書籍情報
復元イラストで見る「東国の城」の進化と歴史』大好評発売中!
B5判オールカラー 128ページ 本体価格:1,900円+税

▼TEAMナワバリング書籍情報
図解 戦国の城がいちばんよくわかる本』大好評発売中!
198ページ 本体価格:1,400円+税
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 今回、徳川秀忠と本多正信が、雨を理由に上田城の総攻撃をためらうシーンがあった。雨は視界をさえぎり、人の気配を消す。だとしたら、雨にまぎれて城に近づき、一気に攻め込む、という戦法もありなじゃないか? そう思った人もいるかもしれない。でも、実戦経験の豊富な正信は、雨の日に城を攻めるのは不利と判断した。なぜだろう?

 まず、雨が降れば足元がぬかるむ。守備側は、城外のどこに道が通っていて、どこに田んぼがあり、小川や水路があるか知っている。対する攻め手は、勝手のわからない土地を動き回りながら城に接近することになる。後続の部隊が増水した水路に行く手をはばまれたり、退却する部隊が田んぼにはまったりでは、うまくない。
 次に、城を攻めるためには、坂を駆け上がったり、土塁や切岸をよじ登ったり、虎口に走り込んだりしなくてはなせない。一方の守備側は、足場のしっかりした土塁や石垣の上で敵を迎え撃つことができる。足場の悪さが不利にはたらくのは、どう考えたって攻める側なのだ。
 しかも、雨の中では鉄炮が使えない。えーっ、それは守備側も同じでしょう? な〜んて、言わないで下さいよ。城というのは、屋根のあるところで鉄炮を使えるシステムのことだ。要するに、忍びの集団による奇襲攻撃ならともかく、ガッチリと備えを固めている城を相手に、全軍を挙げた総攻撃をかけるなら、雨はどうしたって不利というわけだ。

 もう一つ、今回のストーリーでポイントになっていたのが兵粮。「兵粮攻め」という言葉があるけれど、実際に兵粮の手当が大変なのは、攻め手の方だ。攻め手は敵地に乗り込むわけだし、人数が多い分、消費する兵粮も格段に多いからである。今回のストーリーには、この原理がうまく活かされている。

(西股総生)

《ワンポイントイラスト》



 久しぶりに昌幸の軍略ターン! 兵糧、兵力差、地形に加え、制作予算、撮影スケジュールも考慮しなきゃ…

(みかめゆきよみ)

☆お知らせ☆

◎徳川秀忠にも読ませたかった!



これを読めば、第2次上田合戦がもっとよくわかる!
『図解・戦国の城がいちばんよくわかる本』(KKベストセラーズ 定価1400円)




◎12月23日(金)のトークイベント「信繁と幸村の2016年をふり返る」では、『真田丸』における第2次上田合戦の描き方について、裏話も交えて解説します。
場所 : 新宿クラブツーリズム(新宿アイランドウィングビル)
第1部【 コース番号=C2021−098】入場料 1,000 円
第2部【 コース番号=C2022−098】入場料 500 円

◎9月15日(木)19:00〜
ちゃらぽこ連続講座でも、関ヶ原合戦と第2次上田合戦についてお話しします。
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