【舟橋村】カモシカもやってくる図書館 | 勝手に☆とやまの定住コンシェルジュのBlog

【舟橋村】カモシカもやってくる図書館

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【カーモくん】舟橋村の図書館に遊びに来たニホンカモシカ

ねぇねぇ、知ってる?
ぼく、カーモくんだよ♪


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【11月は読書月間!】

11月は読書月間だって知ってた?

●日本一の図書館にお邪魔

…ということで、〝住民ひとりあたりに換算した図書の貸し出し冊数が日本一〟の、舟橋村立図書館にお邪魔。

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【施設外観】

全国でも珍しい、駅舎併設の図書館。蔵書6万冊。
貸し出し冊数が日本一になれたのは、まず住民が少ないのと(面積も日本一小さい村ですしね)、地鉄に乗る人たちも利用しやすいからなんだろう、と最初は思っていました。

…ええ、最初は。

越中舟橋駅は、結構利用者も多いし、珍しく有人駅だし。

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【いろんな機能がひとつ屋根に…】

なんと2階には、商工会の舟橋支部まで入っている!…すごい!一緒にしちゃえるなんて、舟橋村の人はすごく合理的なんだな~…と、変なところで感心してしまう。

…早速、お邪魔してみる。

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【1階入口】円形の窓際に置かれた本がいい!

舟橋村は、役場も脱がすけど、図書館も靴を脱がす。

…これによって、くつろぎ感が生まれる。

駅の横で、靴脱いで、木がいっぱいの図書館で本を探す…

…こう書いただけで、なんか癒される。

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【楽しそうに本を整理している松田さん】

カウンター横で、返って来た本を整理しているスタッフの方に話かけてみる。

図書館というと〝静かにしなきゃいけない〟重苦しい雰囲気が支配しているところが多いけど、ここの図書館は何かが違う。

一瞬でくつろげるし、なんだか楽しい気分になってくる。

●この図書館は、なんだかすごいぞ

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【地元のかあさんたちの三人展】…図書館から生まれる交流

ふと見やると、何やら展示してある。

松田さんの話によると、図書館を利用されている方々がつくられたものを展示されているらしい。個々で話をしていたけど、三人で一緒に展示してみようということになり…。

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【地元のかあさんたちの三人展】足もとに本

「みなさん、ここで借りた本を参考になさってつくられたんですって」
…だから、その参考にした本を作品の下に置いている。

…ちょっとしたこと、だと思う。
ただ話をするんじゃなくて、ただ飾るんでもなくて、
日頃の会話の中から自然に出て来たいろんな要素を、みんなにもおすそわけしていることが素晴らしい。…いいことだと分かっていても、それはフツーになかなかできないから。

この図書館には、コミュニケーションが、大いにある。
役場といい、帰り道が似合うといい、舟橋村って、〝人間どうしが近い〟と思う。

図書館に入った瞬間に、すごく受け入れられている気持ちになるのも、利用者ひとりひとりを〝家族〟のように迎えてくれる雰囲気が充満しているからなんだろうな…。

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【1階受付】花。いい感じ

こういう花も、誰かが、みんなのことを思って活けてるのが伝わる。
何を見ても、おなかの中が「ぽっ」とあたたかくなるような気分になる。

松田さんが
「地元の住宅メーカーさんが〝我が家の書斎〟って言って、図書館を紹介してくれているんですよ♪」と教えてくださった。

〝我が家の書斎〟…ほんとだ。言い得て妙、だ。

わかっている業者さんは、この図書館を、本来の商品である家の付加価値として捉えて、さらに魅力アップして売り出している。

●アットホームな村の、みんなの図書館

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【舟橋の昔の写真】持ってくださってるのは松田さん

スタッフのみなさんのアットホームで丁寧な対応に心をあたためただけじゃありませんでした。

ここには、いろんな資料がある。

ふら~っと行って、ちょこっと話を聞いてただけなのに、出てくるわ出てくるわ…。松田さん、展示用の昔の写真も見せてくださる。

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【昔の写真】小学校と役場

ほほ~♪
さっきお邪魔した役場と小学校!
現在の小学校の場所は、この写真と変わらず、役場が道をはさんで少し移動している。
…まあ♪ほとんど配置が変わっていない。

…たいていの場合、昔の写真を、今との違いを比べて楽しんできたけれど〝昔とかわらない要素を発見すると、それだけで無性に嬉しい〟という気持ちを、今回初めて味わえた気がする。

小さな学校、小さな役場、その場所にずっとそうしてある。
…一方で、人口が増加している舟橋村。
私たちくらいの子育て世代がたくさん移住してきている。

…昨日、東京から来て一緒にまわったacoicoの石黒さん
「舟橋村には、今後の富山県に大切な要素がすごくたくさんある気がする」と、
やたらと感動していた。

私も、うまく言葉にはできないけど、〝コンパクトさ〟〝アットホームさ〟は、舟橋村にいちばん感じるような気がする。

●かもしかとしょかん

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【かもしかコーナー】

さて、噂のカモシカコーナー。

舟橋村立図書館が10周年を迎えたばかりの2008年7月3日、ニホンカモシカが図書館に闖入したという騒動。この事件は、日本全国、海外にまでニュースとして広がったそうだ。

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【件の写真】

当時の写真も、しっかり飾られている。

事件現場に居合わせなかった松田さんは
「スタッフの○○さんが、
 向かいの郵便局に出かけたときに、
 カモシカさんを見かけたんですって。

 …入口にカモシカさんが立ったら、
 あまりにも自然に図書館の自動ドアが開いたものだから、
 自然に中に入ってきちゃったのでしょう…
 きっと、本が読みたかったんじゃないかしら?…」
…と、教えてくださった。

私だって現場を見たわけではないけれど、情景が浮かんで、また、あたたかい気持ちになった。
フツーに話をしただけのスタッフのおひとりが、こうやって教えてくれたというのが、本当にステキだ、と感動した。

…実際は、「かもしかさん、こんにちは♪絵本が読みたかったのね♪」…みたいな、のどかな話じゃ全然なかったはず。…人間もカモシカも大パニックだったらしい。

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【かもしかさん入館おことわり】

事件の後は、こんな張り紙も張り出された。
…この張り紙も、いい表現だな、と思う。

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【図書館の10周年】

これは、カモシカさんがやってくるちょっと前から貼ってあった、開館10周年を記念した表示。

長いお付き合いが基本。…一緒に歩んでいく図書館。

…とくにカモシカ事件がなくたって、すごい図書館なんだ、やっぱり!…と思う。

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【小学校6年生の教科書】

カモシカ事件のお話しは、来年度から、小学校教科書にも取り上げられるらしい。

ずいぶん前に射水市の絵本館を紹介しましたが、とにかく〝お話の世界〟が大好きな私には、たまらないところ♪

絵本はほんと、大好きなんで、カモシカ闖入事件をモチーフに描かれた絵本「かもしかとしょかん」を、迷わず買いました。

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【本買うともらえた、しおり】

そしたら、こんなしおりも、いただきました。

「たくさん読んで見て聞いて 心に栄養を!! 舟橋村立図書館」

…またまた、あったかい気持ちになった。

そして、この図書館を〝私の図書館だ!〟って思っている人、いっぱいいるんだろうな~と、改めて思った。

…この時は、急いでいたので一冊も借りなかったけど、自分の好きなように過ごせたとしたら、そしてそれが日課みたいにできたら、さぞかし私の心も毎日の生活も豊かになるだろう。

●この図書館はホントにすごい。というかこの村がすごすぎる!

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【2階】木があたたかい雰囲気

一緒に行った役場の松本さんも、最近、ここで絵本の読み聞かせをしたそうだ。
名物司書さんが、ひとりひとりに合った作品を選んで、子どもたちの前で読ませるらしい。

村長さんも役場の職員も、みんな必ずここで「役場おはなし隊」をやるんだそうだ。

それから、月に1回「イソップの会」という地元のかあさんたちのボランティアグループが、お話をした後に工作を教えるというイベント(おはなし会)をやっていて、大人気なんだそうだ。

それからそれから、「学級招待」という活動もやっている。
…小学校に入って(1,2年生だったと思う)から、学級単位で図書館に招待して、本の借り方や図書館の過ごし方を教えるというものらしい。

…この図書館には、目に見えていないけど、心温まるステキなお話が、ほんとにたくさんあるなぁ~。

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【商工会】2階にカウンターがある!

2階には商工会。ちゃんと図書館を利用する人に向けてもカウンターがある。

…ただひとつ屋根にあるんじゃない。〝全てがつながっているしオープンである〟ことを、しっかりと貫いている。
…やっぱり、目に見える部分もすごい。

展示もいたるところにある。

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【ばんどり街道】夏休みの自由研究。すごいよくできてる。

お邪魔したときは、たまたま夏休みの自由研究の優秀作品が飾られていた。
…かなり読み応えがある。…で面白い。

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【ばんどり街道】立山町と舟橋村の関係性に気づいたらしい

…ここで思った。
3000人ちょっとの小さな村だからこそ、掘り下げると愛着が湧くんじゃないだろうか?

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【舟橋の橋】夏休みの自由研究、優秀作品!

…図書館もすごいけど、舟橋村が全体的に醸しているアットホームな雰囲気が、本当はもっとすごいんじゃないか!?と思った。

誇りを持つとか、地域を見直すとか、当たり前なことに感謝できるとか…すべては、自分を取り囲む環境や歴史に興味を持ち、大切に思うことから始まると思う。

それを、子どもたちに、いともたやすくさせてしまえるこの村。

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【絵本:かもしかとしょかんと松田さん】髪型かわってる!2回にわたってお世話になりました!

…いろいろお話をうかがって、少しの時間だけど過ごしてみて、いろいろ感動して、もう一度、カモシカがやってきた事件のことを考えてみる。

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【線路から図書館をみる】

たくさんの人が〝我が家の書斎〟として使っている図書館。

駅に近いという立地だけでは、こんなに利用はされないと思う。
この図書館を愛するいろんな人たちの気持ちと活動が、この図書館の雰囲気をつくっているからに他ならない。

…2年前にやってきたニホンカモシカは、本当にこの図書館の本が読みたかったんじゃないだろうか。

…だって、こんなに素敵な図書館なんだもの。

【舟橋村立図書館】
〒930-0289 富山県中新川郡舟橋村竹内602
TEL:076-463-5831
図書館HP
※ばんどりを来た男子が本を読んでいるという、ステキなマークが!