文系的・恋愛マニュアル

恋愛マニュアルって書いてますが、短編小説などを書いてます


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新町くんの、視線が痛い。

眉を顰め、どこか軽蔑したような表情が、あたしの目に焼き付いた。

違うの、違うと心の中で言うけれど、それは新町くんには届かない。

両手を握りしめて、うな垂れた。


顔を上げることが、しばらくできなかった。


ダメ、ダメだ。

仕事、そう、仕事をしなくては。

目についた、ボールペンを握りしめる。

今、取り掛かっている仕事の書類を見て、思わずため息をついた。


ちらっと。

ちらっとだけ。

あたしのデスクから、新町くんを見る。



彼は、もう・・・。

こっちを見ていなかった。

今、取り掛かっている新商品の書類を見ながら、電話をかけていた。

何か、メモを取りながら受け答えをしている。

かすかに聞こえる彼の声。

それを見ながら、彼が新人の頃を思い出した。

あの、どこか自信なさげだった青年はいない。



そして、少し視線を逸らすと・・・。

シンジョウさん。

あなたが、見える。


あんなに、あんなにも・・・。

傷づけられたのに。


やっぱり、いつまでも・・・。

あたしの中には、あなたがいる。


だから、いつまでたっても・・・。

あたしは、誰かを愛せない。



もう、逃げ出したい。

『どこへ?』

もう、帰りたい。

『どこに?』

子供の様に、帰りたいと思ってしまう。

もう、何から逃げ出したいのか、何処へ帰りたいのか・・・。


わからない。

わからないよ。

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こんにちは、もっちですアゲアゲ


ここ 1年間、激動でしたガクリ

まぁ、 何と言いますか。。。

何と言えばいいのでしょうか?


やっと、落ち着いてきましたので、また、小説を書いていきたいなぁと思っています。

なにぶん、まだ、手の空いた時にしか書けないので、亀のようにのろい更新にはなると思いますが非常口

(お、もう、言い訳が。。。)


このブログの存在を、忘れずに(笑) 様子を見てくれていた方がいらっしゃったのなら、感謝です。


しばらく、おまちを嬉しい

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あたしは会社に着くと、まずポットに水を入れに行く。


給湯室は、寒かった。

蛇口をひねって、水をだした。

段々と溜まっていく水を見る。



結局、ケイゴさんから『付き合ってほしい』と言われたまま、ほったらかしだわ。

出会った時は、彼に何かを感じた気もしたのに・・・・、いざとなると付かず離れずの関係が心地良くなってしまった。

それでも、彼にすがりたい気持ちもある。



新町くんに対してもだ。

『僕の事も、すきになって』と言われて、自分に向けられた好意にどうしたらイイかわからなくて、避けていた。

彼は、とうとう・・・そんなあたしに愛想をつかしてしまった。

もう、あなたの事を諦めますと言われてから、自分の気持ちを知った。


あたしは・・・・。

どっちつかずね。


ポットに溜まっていく水を見ながら思った。



ポットは、水が溜まると以外に重い。

持てなくはない重さ。

でも、ずっと持って移動するには苦労する。

「大丈夫か??」

あたしのすぐ後ろから、声がした。

あの・・・声がした。

振り向かなくても、誰かわかってしまう。

立ちどまって振り向こうか、振り向かないで歩いて行こうか悩んだ。

もう、別にイイやぁー。

あたしは、立ち止まって後ろを振り返る。そこに、シンジョウさんがいた。


やっぱり、彼か。。。。



「大丈夫か??って、何が大丈夫??」

彼は、あたしのかわいくない返答にふんと鼻をならす。

相変わらずだなぁ、そう言いたげだった。

そんな思いを声には出さずに、シンジョウさんはあたしの右手からポットを取る。

あっと、声が出た。

彼は、気にせずポットを持って廊下を歩く。


左手に、書類。

右手に、ポット。

その・・・優しさが罪なのに。



わかってないなぁ。



「どっちみち、戻る所は一緒だからな。俺が持ってく。」

彼は少しだけ歩くスピードをゆるめて、あたしが追いつくのを待った。

「・・あ、ありがと。」

一応、言わないとね。

一応だからね!

あたしが、少しだけ不服そうに言うと、彼はへぇっとおどけた顔をした。

「どーいたしましてー。」

思うんだけど・・。

優しさを使い間違えたらイケないんじゃない?

ホント、わかってない。



営業部の部屋に入ると、シンジョウさんはポットを台に置く。

ポットの事は、彼に任せてあたしは席に着いた。

内線電話の音。

上司の話し声。

後輩のキーボードを打つ音。



その中に。。。




新町くんの視線があった。




 

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