篠笛奏者:朱鷺たたら 笛吹き道中記

篠笛奏者:朱鷺たたらの公式ブログ。コンサート,スケジュール,プロフィール,篠笛教室。


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新年明けまして、初めてのブログです。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、ATNから出版されている「音符で学ぶ やさしい篠笛教本」というわたしのテキストで学ばれている方々から、時折ご質問をいただきます。

常にお答えできるわけではありませんが、
実際に教えている生徒からも、よく来る質問でしたので、
お役に立てるかもしれず、ここでご質問とそれについての応えをご紹介します。
(質問者様から、ここでご質問を公開し、お応えすることについてのご了解は得ています)


ご質問)
■呼吸について
・今までは、腹式呼吸ということで、下腹を膨らませて縮めてという動き
を意識していました。これだと肋骨の動きというものが感じられません。

・そこで、「背中から息を吸う感じ」というのを試してみました。
こちらだと、肋骨の動きが感じられ、胸いっぱいに吸い込んでいる感じがします。
これが良いのかなと思うのですが、「腹筋をリラックスさせ」と
いう感じができず、かえってブロックしているような感じになるのと、
お腹の動きがあまり大きくならず、お臍から上の動きが中心になる感じです。
演奏するときには「下腹部は引き締まった感じ」ということもあるので、
下腹を意識した方が良いのかなと混乱してしまいました。
やはり、肋骨の動きが感じられる呼吸が正解なのでしょうか?


朱鷺)
腹式呼吸、胸式呼吸という名前が独り歩きしてしまい、
おなかだけを使う、あるいは胸だけを使うというつもりで呼吸をしていらっしゃいませんか?
「背中から息を吸う感じ」というワードでイメージした呼吸で合っていると思います。
おなかも全体的に膨らむと思います。
「よい薫りを胸いっぱいに吸い込む」というイメージも役に立つと思います。
上体を折って、腕をだらりと下げて呼吸してみると、肋骨は動きませんが、腹周りの動きを大きく感じることができます。
腹が膨らむ呼吸というのは、この感覚です。
講師の側はいろいろと言葉を使って、イメージを喚起してもらうようにしていますが、すべてイメージしやすいわけではないと思いますし、却ってわかりにくいと感じる言葉もあると思います。そのなかで、ご自分にわかりやすい言葉があれば、それを使ってください。

 

管楽器の呼吸法については、横隔膜の話が出ることが多いと思いますが,手や足のように、好きに動かせるものではないため、説明されたところで、「おお、なるほど!」と膝を打つようなわかり方というものはないとあらかじめ、お考えください。
日本篠笛協会の動画、ペットボトルを使った横隔膜の説明をぜひご覧ください。

下記の日本篠笛協会のHPのトップページから、「レッスン」のカテゴリーをクリックすると、ワンポイントレッスン動画がご覧になれます。
http://shinobue.or.jp/
息を吸うと横隔膜は自然に下がります。(感知しにくいです)
それによって、横隔膜より下にあるはらわたが押し下げられ、行き場を失い、外側へ押されることで腹が膨らみます。
吸い込んだ息で膨らんだのではなく、下がった横隔膜の稼働率が高ければその分、押されたはらわたの分、腹は膨らみます。
そういうわけですので、横隔膜の稼働率が低いと、あまり腹は動きません。
この稼働率を上げることが管楽器の効率のよい呼吸に大切です。
息を吐くと、横隔膜は元の位置に戻ります。
横隔膜が戻ってしまうと、もう息を吐くことができませんので、
演奏中(息が漏れ出ている状態、身体は息をせき止めている感じ=腹が引き締まっている感覚に繋がると思います)は、横隔膜が元の位置に戻ってしまわないように、なるべくkeepします。
それによって、長く息を漏れ出すことを保てます。(長いフレーズを安定して吹くことができます)
その間は、下腹部が引き締まった感覚になると思います。
息を吸うときには引き締めませんよ。

呼吸は見せてあげることができないし、なかなか伝えるのが難しいと私自身、
指導経験から感じています。
できれば、プロの管楽器奏者の先生について学ばれるのが一番安心です。

 

 

ご質問)
■1オクターヴ離れた呂から甲への移行(Track7)
今までの癖で、甲の音を出す瞬間に一度唇を閉じて息を出し直してしまい
ます。(小さくプッと音が出る感じです)
スラーでの演奏ということだと、この切り替え方は良くないでしょうか?
息を流したままアンブシュアなどを切り替えるトレーニングが必要ですか?
切り替えの時、一瞬息を弱めるようなコントロールをされるのでしょうか?

 

 

朱鷺)

スラ―というのは、「なめらかに奏しなさい」という指示ですので、
息を出しなおしてしまうと、必ず一度途切れることになりますからスラーにはなりませんね。
いまの奏法では、スラ―の指示には従っていないので、間違い、ということになります。
息を出したままでアンブシュアを変化させる訓練は大切です。
そのためにオクターブ練習や、倍音練習というものがあります。
または、音程の離れた2音を滑らかにだす跳躍の訓練も難易度は高いですが、高度なテクニックを身に着けるには不可欠な訓練です。
呂から甲に移る際、音域にもより、さまざまに変化しますので、一概に言えませんが、オクターブ上げるために一瞬息を弱めるようなことはしないと思います。
離れた音域へ移動する際に最も注意することは息のスピードです。
しかしそれを、息の強弱で行うのではなくアパチュア(息の出る唇の孔の部分)の変化で行いましょう。
息の強弱で行うと音の強弱まで変化してしまいますので、それはやめましょう。
下顎の動きも重要です。篠笛協会の一分動画で狩野嘉宏先生もレクチャーなさっているのでそちらもぜひご覧ください。http://shinobue.or.jp/


単発で受講できるワークショップなどを活用なさって、実際にレクチャーを受講なさるとさらに気づきが深まることと思います。
プロの演奏を間近で聴いて、目標とする音を浴びることもとても役立ちます。
楽器の独学は非常に難しいのが実際のところだなあと思います。
身体の使い方を学んでいるに等しいため、もし機会があればワークショップなども活用なさるとさらに上達なさることと思います。


後記:
日頃、ラジオやテレビから流れてくる演奏は、十中八九プロの演奏ですよね。
まず、気にならない、言い換えると「気に障らない」と思います。
それは自然に聴こえるからで、それってすごい上級者しかなしえない演奏です。
いともたやすく簡単そうに演奏しているように聞こえますものね。

しかしながら、実際に自分がやってみようと思うと、フレーズのある一部分をなめらかに奏したい、というだけでも、実のところ大変難しいものです。
取り組めば取り組むほど、疑問がでてきて、それを身体が学ぶまでの道のりが果てしなく思えるのではないでしょうか?
でも、高度なテクニックを身に着けるための訓練法は本当にたくさん明示されています。
それほど、先輩たちが苦労してどうやったら最短距離でテクニックを学べるだろうと試行錯誤した結果だけを、今いただけるとはなんと有難いことでしょうか?

自分ができるまでやるのが練習、と肝に銘じてひたすらできるまで取り組むしか方法がない、というのは潔くて気持ちよいではありませんか。
途中で嫌になってしまうかもしれませんが、確実にやっただけ、時にはボーナスタイムがあり、数段抜かして上達しちゃう、ということもあります。(継続していた人だけに訪れるボーナスタイムがあるんです)
ボーナスタイムにはスランプも含まれます。
苦しいボーナスタイムですが、練習していない人には訪れないという、不思議なもので、必ず壁の向こうへ行ける力を内在したときに、スランプが訪れるのではないか?と最近、スランプがこないと嬉しいけど却って不安になってしまうという気持ちです。

以上、ご質問にお応えしました。

 

今年も笛と共に・・・

 

 

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風音をかっこよく吹きたい!の最終章です。

風音って、一体どんな一連の作業をしないといけないんやろか?

一緒に考えてみましょう。


まず、ブヒョオ~~って風みたいな音。
こういうの出すためには、
適格に的を狙うよりは、的全体を覆うような、
適正以上の息を当てればいいですよね。
雑音がいわば、効果音になっているというのが
風音だといえると思います。
かすれたような音だったり、
あるいは一瞬高い音が混じっても
かっこういい風音になります。


そのためには、
いままで見てきた3つの要素を
どれをどうすればいいのかというと、


1.息の量→めっちゃ多い
2.息のスピード→結構速い
3.息の向き→これは・・?
あまり鋭角だと息がたくさんエッジに当たらないから、
あかんやろな。


以上のことがいえるでしょう。


雑音たっぷりの風音が出せたら、次になにをしないといけないかというと、
一瞬の後に、狙い定めた音を出さないといけません。
風音というのは、装飾ですから、
ある音の飾りで、「ある音」が本来の目標の音です。

例えば、「一の音」に風音付けたり、しているわけですから、
その場合なら、すぐさま一の音を出さないといけません。

そこで、思い出してください。
高い音から低い音への移行が難易度高ということを。


風音は、息の勢いの激しい状態から、
一瞬ののちに、狙いを定めて、
ある特定の音をばっちり決めないといけない、というテクニックだったのです。


「風音がうまくできない」という場合、
大抵は、風のような雑音は見事に決まっているのですが、
次の着地に失敗していることが多いのではないでしょうか?

かすれた音のままだったり、
高い音が入ったっきりになってしなったり、というような。

風音を決めるためには、
着地点の音へ狙いを定める、という意識をもつだけでも、
それなりに成功率があがるでしょう。


しかし、残念ながら妄想だけではテクニックは身につかないので、
コントロール力を高める訓練も必要です。
そのために、オクターブ練習をしっかりと日々の練習に取り入れていけば、自然に風音もばっちり決まるようになるでしょう。
一石二鳥!


風音の練習をしようと、ひたすら雑音の部分だけを
ブヒョブヒョと練習していた日々としばしお別れをし、
着地を決める!練習に切り替えましょう。

まもなくかっこういい風音がばっちり決められるようになりますよ!


意図せず4回シリーズになってしまった「風音」編。
もうすでにご存知の知識もたくさんあったと思いますが、
限られた練習時間をぜひ有効にお使いいただくためにお役に立てれば、と思います。

おしまい

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さあ、だんだんと風音テクニックの核心へ迫りたいと思います。


呂から甲への移行の際、
大切なのは息のスピードを上げることとお話ししました。
ところが、実はもうひとつ、
呂から甲へ簡単に移行する方法があるのです。

ただし、これは間違ったやり方です。


え、なんやて?
なんで、間違った方法を教えてくれんねん?
いらんし!知らんほうがええし!


と思われたことでしょう。
けれども、間違った方法でも音は出る、ということを知っていれば、
自分のやり方の正否を判断することができます。
それが大切だと思うのです。
こっちの道に行ったらアカンねんなあ~、と知ってる方がいいでしょう?

ではその間違ったやり方とは・・・


呂から甲へ移行の際に、
笛を巻き込むようにする。
つまり、
息の角度が鋭角になる=メってしまう
と、高い音が勝手に出ます。

ある程度の息の強さがあれば、
いとも簡単にオクターブ上の音が出るでしょう。
しかし、残念ながらピッチは低いのです。
響きも悪いです。
速いテンポのなかでのコントロールは効きませんから、
曲のなかで、音の高低差のあるパッセージがでてきたらお手上げです。


ということで、
メるようにして、高い音を出すというやり方は
全くのNGですよ。



高い音から低い音へ移行したときに、
妙なひっくりかえったような音が出てしまうこと、
ありますよね?
ちゃんと低い音へ着地できなかったという状態。
これ、倍音がでてしまっている状態ですが、
原因は


1.息のスピードが速いまま?
   アパチュアが小さいまま、大きくなっていない。


2.ちょっとメってしまったかも?


この二つが考えられます。
この二つの複合技をやっちゃってることもありますよね。

こうして、失敗の原因を突き止めることができるようになれば、
限られた練習時間をもっと有効に使えるようになります。
また、このようにテクニックの知識があれば、
人の奏法をみて、盗むということも
次第に可能になってくるでしょう。


このように、
前回と前々回のコラムでご説明したように、
高い音域から低い音域への移行は、
アパチュアを大きくとりつつ、
かつ唇は弛緩しないように注意しましょう。
弛緩してしまうと芯のある低音部は得られませんし、
ピッチも低くなります。
下顎が少し前に突き出るような動きをすることで、
アパチュアが中央に寄ります。


決して、下顎をひいて、メるようにしてはいけません。
それで高い音がでたとしても、
思い描くような、響きのある、豊かな高音部は出せません。
その間違った方法が、馴染みのある方法だとしたら、即座にさよならをして、正しいテクニックを身につけられるよう、訓練してください。



・・・なかなか風音にたどり着けへん。
標準語で書くのもいよいよ限界が近づいてきている。
わたしの標準語が標準語ちゃう、という人がいはりますが、
そんなことない、ちゃんとしゃべれるねんで、
何年東京に住んでると思ってるねん~という証明のために、頑張ってみましたが、気を張ってないと戻りますなあ。


風音は次回で絶対に終わりにしよう思います。

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こんにちは。
昨日の続き、オクターブ上の音を出すには3つの要素をどう変化させればいいか、というお話です。


1. 息の量
2.息のスピード
3.息の向き


どれが一番大事な要素でしょうか?

よく聞く答えは
高い音を出すには「強く吹く」です。

これ、残念ながらブーー!


息の量増やして、スピードも上げる、という状態のことを
「強く吹く」と言っていると思いますが、
そのように吹くと、高い音域はいつも強い表現、きつい音になります。
そして低い音域は、いつも弱い表現、そしてたぶんピッチ低い、ということになるでしょうね。

それでは音楽になりません。
ただ、音出た、というだけになってしまいます


それでは答えは、
「息のスピードを上げる」です。


スピードをあげるために、必ずしも息の量を増やす必要はありません。
水とホースの関係を思い出しましょう。
ホースの先をつぶしたら、スピードが上がります。
同じように、アパチュアを中央に寄せるようにして、息柱の径を小さくします。

このとき、下唇からせりあがってきて、アパチュアが小さくなるような動きができるように、下顎が柔軟に動かなければなりません。
下顎を少し前に突き出すような感じです。


鏡でみて、下顎が全く動いていないと、おそらく十分に効果がでるようには使えていないと思います。
横笛の奏法では、、下顎の柔軟性はとても大切です。
理想的なアンブシュアがひとつだけある、と勘違いしてしまう生徒さんがいますが、そうではなく、ひとつの音をとっても、その音量の大小にも関係して、それぞれに適切なアンブシュアがあるといって過言ではないのです。


ここからも、
「下唇の上に笛を載せてはいけない。
 下唇が笛の上に乗っていて、自由に、柔軟に動けるように、笛を構えなければならない」
ということがおわかりになるでしょう。


一から1   1から一
二から2   2から二
三から3   3から三
四から4   4から四
五から5   5から五
六から6   6から六
七から7   7から七
1から8   8から1


というように、低い音からオクターブ上の音、今度は高い音から低い音へという
練習をしましょう。
上行形よりも、

高い音から低い音へ下がる下行形の方が圧倒的に難しいでしょう?

高い音から低い音へ移行するさいに、
ただ唇をゆるめる、あるいは息の量を落とす、とやってしまうと、芯のない、ふぬけた低音部、
音の立ち上がりで音が出ない、タイムラグがあってから音が出てくる、ということが起こります。


低音域の方が、唇のテンションは高く、横の方向へひっぱる力が入ります。
高い音は寄せる動きが入りますから、横へのテンションは逆に低くなり、唇は柔らかく、力みが取れます。
低音域より高音域の方が、力が抜けるように吹くためには、
このような動きを習得しましょう。


高音域で力いっぱい!
低音域で脱力・・・・
というのは、間違いです。


思い込みとか、独学だとどうしてもこうなり勝ちですが、
この道は正しい道に繋がっていませんから、
だいぶ歩いてきたのに、という方がいらしたとしても、
ぜひ引き返してほしいと思います。

さあ、高い音から低い音への移行は、

低い音から高い音への移行よりも難易度が高いということが
わかった方は、なぜ風音が難しいテクニックなのか、
もうわかっちゃったかもしれませんよ!


次回はいよいよ風音について。
また長くなってしまったので、
今回はこれにて。


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最近、同時多発的に

「風音(かざおと)がうまく出せないんです・・・」という質問を受けました。

「風音」とは、笛の奏法のなかで、装飾的なもののひとつで、
言葉の通り、風のような、
ザァ~~~~ッ
とか、
ブヒョヲ~~ッ
とか、
ピウ~ッ!
とか、まあ、そんな感じで、いうなれば雑音をふんだんに含ませた音、といっていいのではないでしょうか。

風音はうまく決まればかーなり恰好よくて、
おぬし、やるな・・・感が満載なんですが、
結構難しい。


で、もう一度、風音を出すために
どんな一連の作業をしなくてならないのか、
考えてみました。
そこで、大事なことにいまさらながら気づいたので、
メモかわりに書きたいと思います。

知ってる方はスルーしてくださいね。

しかしまず、風音より前に、
おさらいです。


音を出すのに大事な要素は大きく3つあります。

1.息の量
2.息のスピード
3.息の角度(向き)


これを水道の蛇口にホースを取り付けた様でイメージしてもらえると
わかりやすいかと思います。


息の量=水の量
息のスピード=水流のスピード
息の角度=ホースの向き


水を当てる地点をある一点に固定します。
これは、ある特定の一音を出す、ということと同義と捉えてください。
水のあたる地点が自分より遠ざかれば、音が高くなり、
近くなれば音が下がる、というイメージを持ってください。

蛇口をひねって、水量を落としていきます。
ホースは同じ角度でただ持っています。
そうすると、水はさっき狙っていた地点まで届かなくなり、
近くに落ちてしまいます。

音でいうと、ピッチが下がってきた状態、になります。
さきほどまでと同じ地点まで水を届けようと思うと(=音量を下げていきつつも、ピッチを保とうとしている)、ホースの先をつぶして、速度をあげればいいですね。
それでも、届かなければ、角度を少し上向きにするでしょう。


笛に置き換えると、
水量が落ちてきて=息の量が少なってくる。
そのままだとピッチが下がるので、
アパチュア(唇の穴、空気の出る部分)を寄せて小さくすることで、スピードを上げる。
それでもまだピッチ下がってきちゃったら、息を上向きにする。
顎を上げ、視線も上げーので、ピッチが下がるのを防ぐべく、頑張るわけです。


息の量を絞るという状況は、

1.音を小さくしたい、というとき、
2.フレーズの最後(絶対的に息がなくなってきてる~!)
こういうときです。


フレーズの処理はどんな曲でも必ずしなければなりません。
そして、上記の作業を適切に行わないと、必ずピッチが下がります。
息はもう補充できませんから。
まあ、ぶちっ!と暴力的に音をぶった切るなら構いません。
しかし、旋律によって、そんな処理しかできないようでは曲にならないものって
たくさんありますから、
やはり上記の一連の動きができるように、訓練する必要があるのです。


なんで、フレーズの最後、低い音になってしまったり、ぶちっと切れてしまったりするんだろう、
きれいにすうう~~っと消えていければいいのになあ、と悩んでいらした方は、
ぜひこの原理を理解して、ご自分のアパチュアの大きさを観察、
息の向きも観察し、
ピッチに変化がでていないか、ピッチを観察して、注意深く練習してみてください。


譜面台に鏡を置いて、ガン見!!です。
アパチュアの大きさの変化を、ガン見!!
歌口がどの程度、アパチュアから距離があるかとおかも、ガン見!!
息の向きもガン見!!
アパチュアの位置もガン見!!(歌口の中央とアパチュアの位置が延長線上にあるのか)


生徒さんにもいい続けていますが、たとえば先日も


私(以下T)「鏡見てやってるかー?」
生徒さん(以下S)「はい、見てます!」
T「そうか、アパチュア、今どんな形や?」
S「・・・え?」
T「スリットみたいになってる音してるけど、どうや?」
S「…スリットみたいになってます」
T「そうやろな。・・・あかんやないの~」

みたいなやり取りが合って、
T「楕円とか、丸のイメージや、言うてるやろ~」
というと、

S「わかってたけど、あんまり見てなかった」というわけです。

で、
T「それは見てたんとちゃう。眺めてたって言うねん」
で一緒になってアハハ!と笑ってオチがついたわけです。
でも、笑ってたんはこの時までや。
次からはよう観察しいや。
あなたの唇やで、その骨格も、わたしちゃうからな。
代わりにやってあげられへんのやからなー。


っちゅう訳で、
ぜひぜひ、たくさん自分のやっていること、観察してください。
うまく音が操作できなくて、
自分は下手や、と思う方はたくさんいはりますが、
思いたければ思ってていただいて構いませんが、そんなこと思ってもなんもならんので、
なんで失敗したのか、原因を究明してください。

この原理がわかれば、オクターブ上の音を出すためには、
3つの要素(息の量、速度、向き)のうち、
なにをどうすれば鳴るのか。
とか、考えていくとおのずとわかると思います。

で、ブログを終了してもいいのですが、
間違った答えを思い込んでもいけないし、
おせっかいなのと、生徒さんがこれを見て復習してくれることを願って、
次回、書き留めたいと思います。


風音は、そういえばどこにいった?
大丈夫、ふかーく関係しています。
忘れたわけじゃないのですが、長くなってしまったので、
本日はこれにて。

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先日、「ギターとアンサンブルするなら5本調子がいい」と言いました。
その話をしようと思います。


ギターは開放弦の調律が一番太い弦から、
「ミラレソシミ」と並んでいます。
弦は途中を指で押えて、弦の長さを変えることでピッチを変えることができますが、
どこか押えるより、なにも押さえないで弾いた方(開放弦)が、よく鳴るというのはお分かりいただけると思います。

この理由から、ギターの場合はシャープ系の曲の方が、楽器はストレスなくよく鳴るのです。
フラットが付いている曲だと、カポをはめて、基本設定の開放弦の音をフラット系に変えるとか、
ともかくもあまりあっけらかんとは鳴らなくなってしまいます。

篠笛の5本調子というのはシャープが3つ、基本的に付いています。
keyでいいうとAです。
同じシャープ系なので、
もともと持っている音(=開放弦=篠笛でいうと1から7の指付けをした時に出る音)
の共通項が多く、一緒に演奏しやすいのです。


よく使う6本調子はフラット2つです。
ちょっとギターの方にはひねりを与えてしまいます。
では、7本調子はというと、シャープ5つです。
シャープ系でいいんですが、
「シャープ付きすぎやねん!」という調子です。
4本調子はフラット4つです。
3本調子はシャープ1つです。
いい管です。
3本は合わせやすいです。


というわけで、5本とか3本調子あたりが一緒にやりやすいと
考えていいと思います。

さて、そうはいっても、奏法上やりやすい、加えて楽器もよく鳴るという話は、
音楽的に最高の価値か?というとそうでもないのです。


楽器にストレスをかけずに、よく鳴らすというのは、ええ話です。
でも、あっけらかんと鳴るばかりがええ、というわけでもないのです。
ちょっとアンニュイな音色欲しいときとか、ありますよね。
人の性格でも、真っ当な誠実な人よりも、ちょっとワルの方が魅力感じてみたり、と
人生は複雑です。
音楽も同じなんですね。
だから、作曲家は
「交響曲第○番○調」と
必ず調性を書きます。
調性が結構大事なんです。
簡単やし、ぜんぶハ長調にしたらええやん、というわけにはいかんのです。
調性ごとに持ってる雰囲気が違いますのやね。

調性ごとの性格と、楽器の特性からどこがよく鳴るとかいうのは
別の話ですが、
作曲家は楽器の特性も考慮して作曲しています。

私の場合は、笛で曲を作ることが多いので、
8本でも3本でもこの曲は吹けるけど、
3本調子の音色が欲しいから3本調子として書こう、とか
8本で吹いたほうが指使いは簡単だけど、
どうしても3本で吹くのだ!みたいなことはよくあります。

さあ、どなたかお仲間にギタリストがいたら、
ぜひ5本調子を用意して一緒にアンサンブルを楽しんでみてくださいね。

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気が付くと、結構長い間、笛を吹き続けていて、いつの間にか笛を吹くことがどんどん易しくなってきてる。

20歳過ぎたらテクニックはどんどん低下するから、維持のための練習が絶対必要、と誰かに聞かされてきたけど、そうかなあ・・・?

学生のころの練習量の半分も、いま練習してないけど、あのころよりずっと上手になった。

少ない練習量で、できるレベルが高くなった。


学生時代の自分の実技テストのテープが残っていて、聴いたことがあったんやけど、


「あ、これは何してるか自分でわかってへんな」と。


まあ、えらく難しい曲で、一生懸命楽譜は追ってるんだけど、

こんな音が書かれています!って、一生懸命説明しているような演奏だわね。


だから何なの?っていう。

ひとことでいうと、全く面白くない演奏だった。


いま、そのころの自分にアドバイスできることがあるかな、と考えてみた。

でも、そのころの自分がどんなだったか、よく思い出せないから、

なかなか難しい。それに頼まれてもいないから(笑)、考えるのやめた。


ちょっと覚えているのは、基礎練習に3時間くらいとっていたけど、

基礎練習でできたことが、曲の練習になったときに、

あまり生かせてなかったような気がする。


ロングトーンの練習で、慎重に音の出し様を

練るのはとってもいいんだけど、

それプラス、実際に演奏する曲のメロディを使ってロングトーンしてみたらどうだろう。。

リズムはとりあえず無視。

音だけに注目。

でも音のつながり自体は、いま勉強中のメロディになっている、という状態。


曲の練習時間の半分くらいを、ロングトーンで、残りを表現のための練習時間として取ると、

基礎練習と曲が合致しやすくなるかもしれない、と思う。


ここのところで、ひっかかっている方があれば、よかったら試してみてください。







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本番への心構え、アドバイスです。

わが門下では、年に一度わたしの主催する発表会があります。
これはもう恐ろしい現場でして・・・
っていうのは、出る側の方々で、聴く方は年々アップする演奏内容に、
長時間にも関わらず、楽しんでいただいているのではないでしょうか。

で、会が終わるとですね、
出演した何人かの方が

「もうアカン、死ぬ~!」
「何年やってるんだか、もうなんであんなとこで間違えるねんわたしのアホ~」
「どないしたら緊張せんですむかいな」
と、天を仰いでらっしゃいます。

で、言いたい!

あのですねー
本番に向けて、間違わないようにちゃんと練習したの?!むっ

そうかそうか、そのためにいっぱい練習したか・・
・・・それが間違いなのだ!!叫び

ていうのは、「本番は、間違うもの」なのです。
前回、失敗したから、今回はもっと頑張って絶対失敗しないようにしようと、
普通はこう考えるかもしれないんですが、
いいんですか、これで?
このやり方で毎回、失敗してるんじゃありませんか?

よく聞かれるのは、
本番は、普段の力の50パーセントだせたらいい、と。
それで、そのパーセンテージをちょっとでも挙げるべく稽古するのだ、と。
確かにそうなんです。

でも、それって「できる方」に意識向けてまへんか?
そうじゃなくて、
残念ながら、「できない方」が50パーセント近い確率であるってこと。
本来の力を十分発揮できないのが、本番っちゅうもんや、ということです。

まず、事実をぐぐっと飲み込んで・・・

さあ、本番だ、やばい。メラメラ
まず、前提としてトチルよな、緊張するで。
下手したら暗譜が全部すっ飛んで真っ白に燃え尽きるで。

と、思ってください。
すると、稽古方法がちょっと変わりませんか?

間違うんですからね、
間違えたとき、どうするか?ですよ、大事なのは。

あっ・・とかいって、
いま、わたし間違えました、と声も顔も大にアピールするのは、一番やっちゃいかんですね。
もうめっちゃ聴いてる方の心臓に悪いです。
ほんまにやめてー
そして、演奏止めるっていうのも、選択肢として選びたくないですね。

そうしたらもう、ごまかす!しかないじゃないですか。
そのために即興の練習が生きてくるんですよ。
稽古の時に、さあ、即興しようというと、
大ブーイング起きますけども、
なにもいじめてやろうなんて思って言ってるんじゃないんですえ。
その逆ですわ。
不測の事態に備えている、といっても過言ではないのです。
本番で間違えそうな人には、即興の練習は不可欠ですよ~~
それから、ブレスするの忘れちゃった(えへっ)って人には、
循環呼吸の練習も必要ですよ~~

そして、ぜひとも身に着けたいのが、「何事にも動じない不遜な態度」。
即興もできなかった、ごまかしようがない、という事態に陥れば、
もうここは、わたしお休みなの、休符なのよ、はじめっから。
と、開き直って、聴こえない音に耳を、自分だけでも澄ませてみる。

しかしそれでは合奏の時、相手に迷惑かけるのでは?と
おっしゃいますけど、
いえいえ、そんなことありません。
二重奏の相手が間違えたとき、確かに身を切られるような痛みを覚えますが、
実際、重傷を負っている相手が、倒れてしまって、
手をさしのべなきゃならん、とこちらまで共倒れになるよりは、

「え、わたしどっか斬られてる?」べーっだ!

と素知らぬ顔で、動じない相手の方が、ずっと安心ですよ。
そのうち、復活しはるやろ、と思えます。

それでも復活しない、しかも最悪なことに、いなくなった相手がメロディラインだ!!
というケースでは、仕方ないからメロディを自分が急きょ、代役するしかありません。
ここから、第二パートの人が主旋律になることになっててん、みたく。

リハーサルでは、間違えるというケースも踏まえて、相手の人間性を見定める、という
大事な時間でもあります。
相手に信用が置けたら、安心感が生まれ、本番が楽しめますよ。
相手にとっても、安心してもらえるような、そんな余裕を持てるよう、
普段から、追いつめられたらどう切り抜けるか、という視点も入れて、
稽古しましょう。

あらー、考えてみたら居合と通じるなあ。
居合は、絶体絶命の状態から、いかに相手を倒す、とこまでいかなくとも、
自分の命は守るか、という身体術なのです。

本番というのは、追いつめられる現場です。
だから、緊張します。
本番で緊張しない人がいるとしたら、
追いつめられてないってことじゃないでしょうか。
真剣勝負に身を投じてない演奏なんて、推して知るべし、です。
わたしは緊張して、ガクガクブルブルしている生徒さんたちが、
大好きです。

普段、緊張しようと思ってもできない、でもそれができてしまうのが本番なのです。
緊張してきたら、
よし、追いつめられてきたぞ、いい感じアップと構えてみましょう。
本番は大変に深い経験をする機会です。
プロはしょっちゅう追いつめられまくってますから、
だからうまくなるんですよー。

主催者としては、これでもか、というくらいに緊張できる場を作ってやろうと
目論んでいます。
ははは目(鬼)

だから、発表会、ぜひ参加しましょう~!
あ、だれかうまくなってから出るって言うた?

それ、禁句。
日頃の成果を単純に発表する場じゃない、と。
それなら、日頃から録音しといて、最高の出来のを持ってくればいいんやから。

真剣勝負の映画を鑑賞するんやなしに、
自分がその勝負の現場に放りなげられる、そんな場です。
(笛だから、死なないから大丈夫。)
場を踏まないと、経験になりまへんで。








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篠笛におけるタンギングについてお話したいと思います。

タンギングとは、タン=舌で音を区切ることです。

篠笛では伝統的にこの技法は使わない、といわれています。

同じ高さの音が連続してでてきた場合、舌の代わりに指を打って、ピロっと別の音を挟むことで、音を区切ります。

これを指打ちといっています。

指打ちをすると、ちらっと挟まれる短い音は、旋律として認識されにくく、絶対的な音の高さとしてよりも、竹の音として聴こえるという不思議な効果が得られます。

西洋人が聴いても竹の音、と思うのか、雑音と感じるのかは興味のあるところですね。

さて、伝統的にはタンギングは使わないのですが、帰属のジャンルに属さないわたしの場合は、多用しています。

わたし以外にも、同じような立場の演奏家は大抵の方が使っているように見受けられます。

伝統の世界にいる先生のなかにも、使う方はいらっしゃいますが、わたしの生徒は、ある長唄の先生から、篠笛でタンギングは下品です!(!?)と一喝されたと話していました。

真意はわかりませんが、伝統的な流儀を学ぶ際には、そこでよしとされていないテクニックを学ぼうとする姿勢は、歓迎されないという例だと思います。

篠笛、というと、古くからあるというイメージですよね。

それはそうなんですが、かといって、童謡や抒情歌を演奏してきた、というのは幻想なんです。

けれども、篠笛の稽古では、そういった曲をする場合が多く、童謡の「ずいずいずっころばし」や「あんたがたどっこさ」などは、いかにも篠笛で演奏したら合うやろなあと思われると思います。

こういった曲は、テンポが速く、指打ちで演奏すると、間にもうひとつ音が入ってきますから、
なんだかメロディラインがぐちゃぐちゃになって、だんごに聞こえ、こどもが跳ねて歌っているような、かわいらしい感じも出せない、とわたしは思うのです。

そういう訳で、わたしはこういう曲の場合には、曲の良さを活かすために、タンギングを使って演奏しています。

atnから出版している「横笛&和太鼓アンサンブル曲集」という曲集に、わらべ歌メドレーを収録していますが、多分にタンギングを使っています。

クラシックを学んだ経験が大きく影響しているのだと思いますが、曲に出会ったとき、その曲をどう解釈、吟味するのか。

そしてそれを表現していくのに、一番ふさわしい表現方法はどれか、ということを一番優先して考えます。

すると、そこから必要なテクニックが浮き彫りになると思うんですね。

たとえば、音程の離れた2音があり、呂の低い方から、ずいぶん高い音へいっぺんに移行しなければならない。

そして、そこは力まかせに出すような箇所でなく、とてもなめらかに、2音目ははかなく消えるように、出したい。

そういう場合、求められるテクニックはとても高度です。

横笛で、離れた音をなめらかに出す、というのはとても難しいのです。

そして、単音でも高い音、というのはみなさん、苦労なさっているのではないでしょうか?

苦労してます!と力いっぱい表現するわけにはいかないので、そうなれば、やはりここをさりげなく、難なく、そして美しく、演奏したいのです。

自分の表現したいものが確固としてあって、それに己のテクニックが足りていない。

そうしたときに初めて、テクニック練習が生きたものになってくるのだと思います。

できるまで、必ず、やり遂げるしかないという気持ちになりますもんね。

フルートを学んでいたころは、溺れるほどに課題を与えられ、なんでここまでせなあかんのか、と疑問を覚える暇もないまま、練習していましたが、ひとつひとつのテクニック練習が必ずしも、曲を演奏するときに、結実していってなかったなあといまから思うと感じます。

この曲のこの部分は、もう絶対、こういう音色で、やわらかく演奏しないと!という気持ちがあってこそ、ではそういう音色で出せるような、特別強化テクニック練習を積まねば、という逆からの発想を持つことが、練習に効果的ではないかと思います。

他に、楽器の持ち方では、長唄の福原流では、左手の人差し指を笛にくっつけて構えます。

ちょうどフルートの構えに似ています。

それに対して、わたしは離しています。

ちょっと見ると、いさましい構えです。

福原流では、能管は指を離して構え(笛の頭に錘が入っていてバランスをとるため)ますが、篠笛は違うのです。

見た目が優しく、美しいからだと伺いました。

こういう美に対する型を守る、というのは徹底していますね。

わたしの構え方はそれとは違うのですが、両方試して、笛の響きを観察した結果、自分としては、指を離したほうが、音の響きが開放的でよい、と思ったのです。

また、七のトリルが簡単にできる、というのも大きい理由です。

指をつけていると、七のトリルはずらすことになり、ずらすという動きでは、速い連続したトリルはとてもじゃないが、無理です。

生徒さんにおいては、先生のいうことは絶対と思いますが、どちらが間違っている、正しいということでなく、目的が違うのだ、ということで理解してもらえれば、と思います。

わたしは、いろいろな楽曲を演奏したいし、そうでなければ存在価値がないので、楽器としての篠笛のスペックを最大限に生かすということを、価値として捉えています。

そういうわけで、わたしの門下にいらっしゃると、タンギングも、ダブルタンギングだのトリプルタンギングだの、果てはフラッタータンギングまで、やらされます。

循環呼吸もやりますよー。

たくさんの技を身に付ける。

その身体で、奏でてください。

まず、身体のテレーニングだ、と楽器の習得を位置づけています。

伝統を学びたい方には、適した流派が門戸を開いていますので、そう考えたら、いろいろ選べて楽しいですよね。

ただし!

門下の移動は基本的にタブーです。

同じ流派のなかで先生を代わる、というのはおそらく最大のタブー。

というか、たぶん教えてくださらないかもしれません。

流派が違っても、同じジャンルだと、たぶんいい顔はされないでしょう。

これには説明はいらないと思います。

また、わたしのような根なし草の先生同士の間も、すっかりク鞍替えするならともかく、同時に就くというのは

お勧めできません。

フルートの学生時代には、いつも見てくださる先生のほか、たまに大きい先生に見てもらっていました。

わたしの場合は東京芸大を目指したので、東京芸大の先生のとこまで、東京まで通いました。

これはいつもの先生から紹介いただいて、必ず、密接な関係のなかで行っていました。

密接な関係というのは、レッスンで見てもらう曲をあらかじめ、いつもついてる先生によくレッスンしてもらい、大きい先生のレッスンのあと、すぐに報告し、受けた注意点などを先生と一緒に確認していく、というようにです。

ですので、生徒の勝手な判断、というのは入る余地があまりないのです。

生徒というのは、まだ未熟なのですから、先生を判断する、というのは危険なことだと思います。

そこで、複数の先生から、先生同士のつながりのないなかで、同じ曲について、違う解釈を提示されたとき、最終的に同じ地点を目指す解釈であっても、音楽的な素養が未熟なため、判断できません。

先生同士で言ってること違う、となってしまいます。

そこで、いや、わたしは絶対にこちらが正しい、ともし判断できるならば、すでに誰にも習わんでいい、と思います。

とにかく、楽器を習得するときには、まず一人の先生について、その先生の音楽への取り組み方、技法の練習方法、曲の解釈の仕方などを鵜呑みにしようと心がけてください。
長く、真剣にやっていますと、どこかで鵜呑みにできない部分が必ず出てきます。

そういう疑問点を、大切に、いつも問いながら稽古を積んでいけば、やがてなんらかの答えを掴めるのではないか、と思います。

いつもいつも、疑問点を教えてもらおう、と思わないことも、上達のポイントかもですよ。

だから、わたしは生徒さんが壁にぶつかると、お、悩んでるな。

悩め、悩め~と思ってます。

悩む人は上達します。

そして、とても品のある音楽を奏でてくれます。
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わたしは篠笛吹きで、プロですが、
唯一の既存のプロ集団である歌舞伎の世界にはいません。
ではどこにいるか。
わたしの生息する篠笛界とは・・・
どこにも属さず、根なし草のように、ただ漂っているんですね~

最近、こういう笛吹がだんだん増えてきたようです。
喜ばしいことです。
篠笛という楽器が、愛されているということでしょう。

わたしの場合は、ただ笛を吹きたかっただけで、
お囃子やりたいわけでも、歌舞伎の音楽やりたいわけでも、
雅楽でも、能楽でもなかったという悲劇的な在り様でした。
どこにも習いに行く場所がない、ということに気付いたのが、
ずいぶん経ってから、なんです。
ただの楽器として、なんらかのジャンルに帰属していない笛、というものが
歴史的に存在していないんですね。
そのことがわかるまでに、だいぶかかりました。

ですから、笛のための独奏曲というものが、ひとつもないのです。
合奏曲は雅楽にはありますけども。
ただ楽しみのための音楽だったり、芸術作品としての笛の楽曲、というものがない、と
いえばいいのでしょうか。

わたしはもともと西洋のフルートを学んできた経験がありますので、
楽譜やに行くと、一生かかってもできないほどの
練習本や、曲のかずかずを目にしてきました。
それが篠笛には皆無、ということです。

ライブやりたい、でも曲がないよ、と。
江戸囃子の一部分を、しかも笛のパートだけだけど、やってみる?とか、
歌舞伎の一場面の、主旋律なくって、飾りのフレーズなんだけど、その笛の部分だけやる?
とか、そんな具合。
ですから、それってコンサートとして成り立たないじゃないですか。

がびーん・・・(ふるい?)ですよ、ほんまに。
断崖絶壁に天を仰いで、立ち尽くす、という心境です。

わたしに課題をください!
めっちゃ練習したいんです~!!
みたいな。
心から叫んでました。

で、気づきました。
ないにゃから、しゃあないやんって。
作ったことないけど、作るしかないか、と。
というのは、いくつか作曲家の先生が書かれたという篠笛の曲に
触れる機会あったんですけど、
これが訳のわからん感じで、全く面白くなく、
全く笛の良さも出てないし、
全編効果音ですか?的な笛の扱いのものだったのです。
(とりあえず、わたしの感性から見て、です。あくまでも)
もちろん、そういう曲を書きたくて書かれたんだと思うので、そこは批判するようなものではないのですが、
自分にとっての笛ってこうや!
笛の恰好よさはこれやねん!とか
笛の想像を絶する美しさやで、これは!みたいな世界に触れることができなかったのです。

で、気づきました。
笛をめちゃくちゃ好きなのって、(作曲家の先生より)私の方が絶対そうやんと。
笛のこと、知ってるのはわたし!!みたいな。
いや~、断崖絶壁で立ち尽くしていたところから、
にわかにこの世界の中心で、
わたしが一番!(いや、独り?)みたいな心境に、反転した瞬間ですよ。

もうなにしたってええのや、わたしの前に道はない、わたしの後ろにけもの道!
開拓者としてのハートが燃えさかってしもたのです。

はあ、なんだったっけ?
あ、教室の選び方だった。
まあですからね、楽器として笛をやりたい!って方には、
わたしとかのように、根なし草で既存のジャンルに属してない先生につくのが、
きっといいと思いますよ。
(既存のジャンルかどうかは名字みたらわかるから。)

こんなわたしも「名前くださらないんですか?」といわれたことありますよ。
まさかこんな経歴で、守るべき、伝えるべき伝統もないのに、
名前売った日には、ミュージシャンとして終わるな、と思ってますよ。
「朱鷺ひよこ」ちゃんとか、
「朱鷺うずら」ちゃんとか、
そうはいってもちょっと考えて、楽しかったんですけども。
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