篠笛奏者:朱鷺たたら 笛吹き道中記

篠笛奏者:朱鷺たたらの公式ブログ。コンサート,スケジュール,プロフィール,篠笛教室。


テーマ:
篠笛はじめたい方への教室の選び方ガイド、
2回目です。

篠笛のなかにも、いくつか住み分けがありまして、
まずひとつが各地のお囃子です。
いわゆる祭り囃子ですね。
これやりたい!という方は、そこのお囃子の連の門を叩きましょう。

お囃子の笛は、古典調と呼ばれています。
格式高い感じしますね。
でも、そういう意味ではなく、ドレミに合わせて調律した笛を歌用と呼ぶのに対して、
古典=もっと古いねん、というような意味で使われています。
だkら、ドレミには合ってませんから、なんか知ってる曲を吹いたろーと思っても、
難儀します。
日本中にお囃子が細々と残っていますが、それぞれ使う笛が違いますので、
古典調子の笛持てばお囃子が吹ける~という訳でもないため、
とにかく参加したい祭りの連の方に、
聞いてみてくださいね。
太鼓もさせてもらえることが多いはず、です。

地域の行事にどっぷりと参加できて、土の香りのする民族楽器やってるなあ~という
実感をひしひしと感じられるはずです。
お囃子はプロの世界ではありません。
だからといって、レベルが低いとかそういう話ではなく、
祭りと一体化しており、それは宗教儀礼の一部であるわけで、
その土地ごとのメンタリティと深く、繋がっているものです。


さて、もうひとつは、歌舞伎の音楽です。
長唄、というジャンルです。
これはプロの世界であり、現在、笛でプロとして、
どこかに属したいというのであれば、ここしかありません。
長唄で使う笛は「唄用」といっています。
が、ややこしいのですが、たとえばわたしが使っているような笛は
同じく歌用なんですが、平均律に調律してもらっています。
これと、長唄の唄用とはちょっと律がずれます。
長唄用の唄用調子だと、平均律で書かれた曲を吹くと、
少し調子っぱずれになってしまいます。

長唄用の唄用調子と、平均律に調律した歌用とは違う、と考えてください。
この見分けは素人にはつかないと思います。
わたしたちは笛師さんで、区別つきますし、まあ吹けばわかるんですけども、
はじめは楽器は先生に選んでもらうのがいいですね。


長唄では、実は能管も使うんですよ。
能が武家社会の加護を受け、式楽として次第に格をあげていったのですが、
庶民たちの楽しみとして、河原での阿国歌舞伎が有名ですが、
能を真似て、もっと庶民らしい、楽しめる感じのものとして
発達してきたのが、歌舞伎です。
そういう経緯があるので、能で使う能管も歌舞伎で使うんです。
長唄は唄というだけに、実は唄が主役です。
三味線の伴奏で唄われ、そこに笛は飾りのように奏でられます。
残念ながら、主旋律ではないんですね。
カルチャーでも横笛の教室は最近、都会で増えてきています。
「望月」「福原」「藤舎」といった名前の先生だと、
長唄の流儀だと考えてください。

唄が主役ですから、人間の声の高さは日々、体調によっても変化します。
というわけで、大変合理的でびっくりすることに、
その日の唄の先生の声の高さに合わせてあげるそうです。
その代り、笛はたくさん用意してないとなりません。
平均律ではドとレの間は、半音があり、ドの#がありますが、
長唄はそんな機械的に分けられたって、人間のすることですさかい、とばかりに、
ドからドの#の間をさらに2つくらい区切ってしまうのです。
ド、ドのちょっと高いド、それよりもうちょっとだけ高いド、そしてドの#、というように。

一応、篠笛はドから上のドまでのオクターブの間に、ピアノ黒鍵と白鍵を数えると、
12個ありまして、基本的にそれに即して12本の調子があります。
しかし!
長唄ではそのひとつの音をさらに細かく分割しているわけですから、
全部で30本余りの調子があり、それを持ち歩くといいます。

本格的に長唄を勉強したい、というのでないなら、
教室でまず30本買いなさい、ということはないと思いますから、
ご安心ください。

わたしの教室には、長唄を勉強していたという生徒さんが少なからず、
いらっしゃいます。
教室にもよりますが、はじめてすぐは童謡や抒情歌も習うようですが、
やはり先生が長唄の専門の方ですから、
やがて生徒も長唄を習うことになるようです。
篠笛はあくまでも、主旋律ではない、ということは
主体があって初めて、己の役割が見えるということであり、
全体像が見えなければなりません。
つまり歌舞伎の勉強を深める、というのが教室の主旨だと考えたらよい、と思います。
流儀を守り、伝えていくということがとても重要視され(当たり前ですね)、
楽器の技法についても、西洋楽器にはないような制約があります。
楽器の構え方にも、お約束があります。
また、お名前をいただくことができる、というのは特徴かもしれませんね。
聞いたところによると、3年くらいお稽古すると、名前を勧められるそうです。
100万円くらいで、名前を付けてもらえると聞きました。
でも、その時点ではまだ下手ですから、(稽古はじめて3年だとまだまだそんなもんです)
素人名取といって、いただいたお名前を公にしてはいけないとか、と聞きます。
その辺りは各先生方によって、考えが異なるかもしれません。


そういう訳ですから、
耳なじみのある曲を楽しみたい、とかバンドやってるんだけど、
笛を入れてみたい、とかいった気持ちで笛をやりたいという方には、
長唄の教室は、お勧めできません。
楽器の性能的に無理があるということもありますが、
技法の面からも、独特な流儀の美学を守るための制約があり、
また、長唄というジャンル以外の音楽をやる、という行為にたいしても、
流儀を守る、という観点からでしょうか、歓迎されない、ということを耳にします。


ここまでお囃子、長唄とふたつのジャンルを見てきました。
いよいよ次回、わたしの生息する篠笛界をご紹介しましょう。






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