2015年02月22日(日) 晴れ
今日は山種美術館で開催されている「花と鳥の万華鏡展」にちなんだ講演会に行ってきました。
会場は國學院大學 学術メディアセンター(AMC) 常磐松ホール。
「花と鳥の万華鏡展」に出品されている鳥の絵について、鳥の専門家としてのお話をしてくださいました。
「花と鳥の万華鏡展」の最後に展示してある「竹垣紅梅椿図」に描かれているズアオジョウビタキは中国にしか生息しないから、この絵が中国画の模写だということが推測されるとか、
サンコウチョウは冬は日本にはいない筈なのに、荒木十畝の「冬(山澗雪霽)」に描き込まれているとか、
ツルが木に止まっているのは生態からしておかしい。
木の上で生活するのはコウノトリだとか、専門家のご意見は手厳しい(笑)。
自宅で1,000羽もの鳥を飼い、鳥の絵を描き続けた上村 松篁の鳥の絵は正確性が高いと鳥専門家の評価も高いようでした。
小茂田 青樹の「梅鳩」もキジバトが羽を広げて日光浴している姿をよく観察していると高評価。
因みに鳥は水を嘴ですくって、上を向いてその水を飲むそうですが、ハトだけは直接水を飲めるそうです。
西村五雲「晨雪」のスズメの羽繕いも、よく描けていると、先生、ご満悦のご様子。
スズメの顔にある黒班は「ニュウ」というのだそうです。
タンチョウヅルの虹彩は日本のタンチョウは真っ黒で、中国には金色や銀色のもいるそう。
真っ黒な目の日本のタンチョウは可愛く見え、金色や銀色だと恐く見えるのだとか。
「秋暉の孔雀」がやたら恐く感じたのは虹彩が金色だったからなんだ!
【鳥の趾(あしゆび)】
今回の特別展の絵とは関係ないけど、特に興味深かったのは鳥の趾(あしゆび)の話。
先生は鳥の“足拓”を集めていらっしゃる。
鳥は小指(第5趾)が完全に退化していて、基本4本趾だそうですが、地上生活の鳥、樹上生活の鳥、また空中生活の鳥(アマツバメ類)のように、各鳥の生態によってそれぞれ適応した趾に進化してるのだとか。
第1趾が後方を向く形が多く、これは木の枝を掴む際に好都合な形状をしている。
【キツツキ】
私はなんといっても、キツツキの趾の話に興味津々。
キツツキは外対趾足(がいたいしそく) といって、対趾足のうち、第4趾を体部方向に大きく上げられる為、木に垂直に止まれるのだとか。
そうだったのか、だから、アイツら・・・。(←さりげに恨み骨髄w)
家に帰ってから、キツツキについて調べてみたわ。
→ キツツキ科
夫よ、君は以前、「キツツキって、あんなに激しく突きまくって脳しんとうにならないのかな?」と言ってたけど、ヤツラはクチバシの根元の筋肉で振動を吸収して頭に伝わるのを防ぎ、更に頭は防振構造になっていて脳を守っているそうだ。
しかもだ! 鼻孔には防塵用の羽毛が密生しているから、木屑を防いで呼吸も楽勝らしい。
で、ドラミングは、さえずりが不得手なので良い音がする木を見つけて、森の中に打音を響き渡らせ異性を呼ぶためにやっていて、音の悪い木ではしないから、軽井沢の家の木は良い音がでるということか!?
(だから、あんなに穴を開けられまくったのか・・・)
そして、分かったのはキツツキの天敵はフクロウということ。
木彫りのフクロウを買って、家の壁や軒に取り付けよう!
夫よ、いいの見つけて発注してくれ!
→ amazon