運も実力のうちを言われる理由 | 医療とバレーボールとアメリカ留学記

医療とバレーボールとアメリカ留学記

2016年5月9日からアメリカオハイオ州のオハイオ州立大学に留学することとなりました。日本では埼玉の大学病院でリウマチ膠原病内科医をしていました。冨永こよみ選手を中心に上尾メディックスを応援しております。これからは基本的には留学中の日記が主となります。

成功には運が関係する。

これは事実です。

しかし、運も実力のうち。

これも事実です。

大事なことは、それを幸運と思うかどうか。

そのエピソードについては数え切れないくらいあるのだが、今日は最近の出来事について。


前にもチラっと書いたのですが、試薬の発注ミスがあり、9月に入ってから、今までやっていた実験が全然進みませんでした。

実は今まで、自分がやってきたことに充実感があり、現状に満足していた部分がありました。

しかし、このように実験が進まなくなったため、私の中で苛立ちがありました。

だから、私は教授と相談しました。

実はそれが、私独自のプロジェクトを始めるキッカケとなったのです。

この国は自分から言わないと前に進まない国であることは、4ヶ月半ここで生活してよく分かりました。

これも、ここで想定外の発注ミスがあったから。


そしてもう一つ。

そのプロジェクトに関係してですが、ある物質の測定をしようと思っていた所、思うように測定出来ませんでした。

それを同僚に相談したところ、もっと感度の高い最新の機械でないと測定出来ないことを教えられました。

そうしたら、本当に偶然、その翌日にその機械を使って自分の実験をやる予定だったのです。

その機械を使うには結構お金がかかるため、自由に頻繁には出来ませんが、たまたま余ったスペースがあったので、その場所を借りて一緒に測定することとなりました。

しかし、その当日、同僚は風邪を引いてしまい、予定通りの時間に来れませんでした。

検査はさらに翌日に延期となりました。

ただボケーとしていれば、普通に当日やる予定だった内容を翌日に回すだけ、と思いがちです。

私も最初はそうでしたが、たまたま私はもう一つ別の方法で作成したサンプルを試してみよう、ということを思いついたのです。

それにより、今後の実験計画に大きな影響を与えることとなります。

ということで、もう一つ別の方法でサンプルを作成し、1日遅れで無事測定しました。

結果的にはもう一つサンプルを加えたことにより、かなり重要なデータを得ることが出来ました。

それも、同僚が風邪を引いたからです。


結局、訪れた運に対して物に出来るかは、こういう所にかかっているのでしょうね。

それが、運も実力のうちを言われる理由。

ちょっと今日はそんなことを思いました。