能面 面打 新井達矢の制作日記

日本の面に向かう日々

東京は西の外れ羽村市にて面などを打っています。

面の制作と木彫教室、お囃子以外やることがない小生ですので、気の向くまま適当に書いております。

たまに覘いて頂けたら幸いです。

以下は私の連絡先です。

mitsuya-arai@s6.dion.ne.jp


テーマ:

 案の定広報が遅くなりましたが・・・

本年も、菩提寺宗禅寺様に於いて当教室の唯一の発表の場とさせて頂いている「春の文化展」が始まりました。

image

ご住職の高井正俊和尚様、創建400年を機にお寺に安置されている多くの仏像を修復された芝崎さんご夫妻と記念撮影。
先祖も拝んだであろう菩提寺の仏様を修復された技術者さんは、もはや他人ではない気がしてしまいます。

imageimage

ご覧のように今回の特集はお寺の仏様がお厨子からお出まし下さり身近に拝観できるもので、
江戸時代の仏像ではありますが、文化財的な価値は抜きにして、村人(江戸時代までは川崎村と称しました)にとっては掛け替えのない存在なのです。

image

{2E90F533-DBAB-4184-A01C-63FCEB6F8912}

 


指導させて頂いている「宗禅寺木彫教室」の展示場。
殆どは能面の類ですがレリーフ作品等も並びました。
檀家さんをはじめとした大勢の方の様々な作品が本堂、庫裏等に所狭しと展示されています。
幸いお天気に恵まれるようですし、ご高覧頂けたら幸いです。

場所 「臨済宗建長寺派 医王山 宗禅寺」 東京都羽村市川崎2-8-20
会期 3月18日~20日
時間 10時~16時 (最終日15時半まで)

どなたでも拝観無料ですので、お出かけ下さい。
私は居られるかわかりません・・・



2年前に取材して下さった本が出版されました。

image

image

能楽の紹介と共にそれに関わる職人即ち、舞台、装束、扇、鼓の革、面の
「支える人たち編」に僭越ながら取り上げて頂きました。

imageimage

小中学生向けの児童書?の類のようですが写真が多く平易な文章に読みがなも親切にふられ、無学な私でもスラスラと読むことができました。
15歳の読解力で止まっているのかもしれません。。



「痩男」
目の金具、鍛金とアマルガム鍍金。

image

銀紙で大凡の型紙を作ります。
和紙でもやりますし、大雑把に決めるだけなので色々使います。

image

0.5ミリの銅板に写して切り取り、目に乗せたところ。

image

コンロの火で赤くなるまで熱して冷まし、先の丸い金槌でザッと形を出したところ。
上記の方法は「焼きなまし」といって銅を柔らかく加工しやすくする方法です。
この目は小さいので必要ないともいえますが、そのまま叩き過ぎるとヒビが入るということを知りました。

image

形が決まって目の穴を開けたところ。
裏から穴あけポンチで穿ち、棒鑢で彫刻に合わせて広げます。

image

槌跡を消すように荒いペーパーから細かいものへ、鏡面状になるまで磨き上げます。
上の画像は江戸時代に制作された「川途」の修復で脱落して失われた目の金具を補います。形状が似ているので痩男と同時進行。

image

右の皿には白梅酢、左の皿には磨き上げた金具と水銀。

image

金具に梅酢を塗り、水銀を付着させます。

image

金箔を何回となく貼り重ねます。
水銀に吸い込まれるようになるのですが、光沢が無くなるまで貼り重ねた方が発色が良いようです。

image

それを直火で焙り、水銀を飛ばします。
光沢はありませんが、金に近いキレイな黄土色です。

image

さらに真鍮ブラシ等で磨くと金属らしく変化。

image

ご承知のように危険な作業です。
銅に漆で金箔を貼った方法が正しいと仰る先生もいらっしゃり、こちらの方が金色が鮮やかに出易いことは確かです。
色々やかましい時代・・・今後続けられるか分かりませんが、古来の技法に憧れと敬意を持って行いました。


image

某師よりご伝授の新技法を試しつつ肌作り。

image

金具を嵌め、墨や朱、金泥を塗って各所を古色でおさえつつ。

image

毛描き。
男面の髭や髪は巧拙が明確に出るのでコワいもの。
古面の優れたものは繊細でありあがら筆勢が同居するものですが、H先生のように書家の先生に弟子入りするべきでしょうか。そうすれば先人の仕事に近づけるのだろうか??


image

上記の「春の文化展」に出品予定でしたが間に合いませんでした。
毛描きまで終わり一見完成しているようですが、能面らしい位がありません。
”位”を「におい」「空気」「気配」とか表現されますが「生命感」や「詩」などと言い換えられる方も。

 

 

自作には程遠い境地ですが、優れた古面と対峙すると常に迫ってくるものです。

 

 
 
後日完成。
 
 
 


{26828977-F36A-47CA-BDBD-E91B19E63B96}

{5DBBC0B4-9C11-418C-8FD8-E165FEE3B062}


どこにでもある能面のようですが、新しい技法や秘伝をモノにしたいと挑んでみました。
新しい技法といっても化学合成された現代の素材を使うわけではなく(かと言って昔のものと全く同じと断言できませんが)
諸先生からの聞き齧りを手掛かりにした試行錯誤。

 

 ヤニ抜きせずに彩色したので、木汁によって流血しているかのような効果が現れれば良いなと…後は自然に任せます。

 

 

AD
いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)

テーマ:
一月中の更新がかなわず今になりましたが、本年も宜しくお願い申し上げます。

imageimageimageimageimage

初めての四国、松山の東雲神社さんに行ってまいりました。
ご秘蔵されている数多くの優れた面を拝見調査に参加さて頂き、名品に出会い恍惚の時間・・・
ホテルと神社の往復を繰り返す濃密な3日間でしたが、別の機会には路面電車でかの有名な温泉へも行きたいです。


image

これは所謂、布袋様の面で神楽面として制作しました。
羽生光長作の大黒と、面六という関東では有名な作者の写真を参考に自分なりの布袋尊、
久しぶりの創作面です。


最近は修復が多くなり、年明けからは有り難くそれらに追われる日々。
お預かりしている古面の画像等をご所蔵先の許可無く公開することは倫理に反しますので、
自らヤフオクで落札した面の修復過程。

image

「邯鄲男」
修復前の画像。
彩色層が大きく剥落し、その周囲は木地から浮いています。
浮きを押さえるのが大問題で、膠とフノリなど水溶性の接着材を用いる方と合成樹脂などを用いる方に大きく分かれるようです。

image

浮いた彩色を木地に接着したあと剥落した彩色層を補う「補彩」に入った段階です。
胡粉と膠の混合液を塗り込むことが殆どだと思われますが、別の素材を用いる先生もいらっしゃいます。

image
修復完了。
上記の白下地の上に上塗りの肉色胡粉を塗り古色で色合わせ、
更に疵彩色などを加えたり光沢を調整して周囲との違和感を無くします。

修復前と色味が違うのは撮影環境?の影響で実際は変化がありません。
どの程度キレイにするか?が毎回悩まされるところですが、今回は経年変化で付いた表面の疵も面の雰囲気を作り出す要素だと考え最低限の補彩に留めています。

多く見る男っぽいものと違い醤油顔の邯鄲男。
まるで今若のようですが、造形的には明らかに邯鄲なのですよ。
膠が弱まった艶消しの彩色と相まってなかなか良い風情を醸し出しています。

image

東京国立博物館で興味深い展示が始まりました。

imageimageimage

昭和45年出版の目録以降、東博所蔵の仮面専門の図録等は出版されていませんでした。
当時のものは大変なプレミアもので、手に入れるには大変苦労しました。

今回は金春家の伝来品に限りますが、装束も含まれカラーで面の正面と面裏。
重要作品には側面と斜めの画像も掲載された豪華なもの、お薦めの一冊です。


image
image

蠟梅がやっと花を咲かせてくれました。
種から育てた苗を頂いたもので、前の家の庭に植えて数年?家の建て替えに伴い畑に植え替えて三年以上経ってのこと。
これを吉兆として前向きに歩んでいきたいものです。
近所のオカシナオバサマが深夜から早朝にかけて不法侵入して蕾をむしるようですが・・・



【雅号と花押】

image

長澤氏春先生の珍しい焼印。
15年ほど前に同じ印の面を修復にお預かりしたので直接お伺いしたところ、
戦後間もない30代頃使っていたものだと伺いました。
ちなみに北沢如意先生は同じく丸印で平安耕雲の印があるようです。

image

鈴木慶雲先生の刻銘。
師匠である高村光雲の影響でしょうか同門の先輩にあたる西村雅之師も同じく刻銘が多いようです。

image

天下一若狭守の焼印。
現在は天下一角坊の焼印でないという考えが多数かと思います。
では誰なのでしょうか・・・・

image

江戸出目家初代(越前出目家4代) 古元休満永の朱漆書きによる名と花押。

最近は歴史上の人物の名前を捩ったり、近代の名工の跡取りとなられて雅号とされる方がいらっしゃるようですが、私にはそのようなセンスも巡り合わせもありません。
親からもらった名前は決して嫌いなわけではないのですが、
漢字を連ねた重々しい響きに何と無く憧れますね~
江戸期の面打は初名、俗名。
家督を相続し剃髪してから名乗る雅号?など色々あるようです。





 
AD
いいね!した人  |  コメント(4)  |  リブログ(0)

テーマ:

平成28年ぎりぎりの更新になってしまいました。

image

家を建て替えて3年が過ぎたのですが、恥かしながら未開封のダンボール箱が幾つも残っておりました。
それらを思い切って開封、大掃除と模様替えを兼ねて膨大なモノの整理をし、死に部屋も工房として何とか生かせそうな状態になりました。

imageimage

その最中に発掘した「えにっき」など。



今月中旬には奈良を中心に、またまた関西へ赴きました。

imageimageimage
image

奈良博で春日大社様の展示を拝見、仏像館や東大寺ミュージアムなど堪能、
翌日は「おんまつり」でしたが、能面教室のため帰郷しました。
数年前に金春宗家のご案内で伺いましたが、あの情景は忘れられません。


image

image

滞在中に大阪の見市泰男先生の工房におじゃましました。
拝見した御作の「延命冠者」
剥落模写の習作と仰せですが、技術はどこまでも上があるのですね。
本当に剥がれ落ちたかもように見える彩色層や木地は見えていないながら複雑な断層的剥落・・・
この画像では充分にお伝えできませんが独自に生み出された技法でしょうか??
正に秘伝があるだど思います。

imageimage

友人の仏師、杉田氏所蔵の悪尉面、
定型外の創造性溢れる彫刻と面裏の墨書など興味を引く要素に溢れ、
中世に遡れる貴重な面のようです。
見市師にお会いしたのは、この面を見て頂くのが最大の目的で赤外線写真撮影もして下さいました。


翌日には京都の大月光勲先生の工房に伺いました。



楽焼の楽吉佐衛門師のご次男雅臣君は美術予備校や大学が一緒でしたので、19歳頃?予備校仲間数人とお宅や美術館を拝見しに伺いました。
夜に現代の照明設備の無いお茶室で、お茶を頂きご当主とお話させて頂いた光景は今も鮮明に覚えております。

その直ぐご近所が大月先生のお宅です。
京町屋のお宅の二階の工房は広々として、古びた雰囲気の良い家具が並び目に優しい空間です。



大月師作の「山姥」是閑の写しです。
もう唸るしかない完璧なお仕事・・・
他にも古面の緻密な写しや大胆な創作面、ご所蔵の古面など大量に出して下さいました。
そして毎回お出まし下さるお優しい奥様。。。

創作は感性を存分に生かせますが、若輩はやはり「写し」に徹すべき、と同時に憧れを強くした2日間となりました。




大先輩つながりで、こちらは石原良子先生のお宅。
某氏が「六角橋の母」と仰いましたが、私も相談が尽きません。
そしてご覧のような手料理を毎回出して下さいます。

面打の技術に留まらず、この道を歩むにあたっての心構え。
何より勇気や元気を頂く人柄と場、他にはありません。
正に「面打界の母」です。



お手持ちの作品の記録を取りたいということで、写真撮影の協力もさせて頂きました。
完成品はもちろん木地や制作途中を含めると100面以上あり種類も豊富です。


imageimageimage

これは「筋男」とか「筋怪士」などと呼ばれる面。
わけあって拝借した面を写させて頂きました。

本面は裏に「西蓮 満猶花押」と金蒔絵銘がある古面です。
西蓮作と満猶(甫閑)が認めたという意味でしょうか。
そこまで古いとは思いませんが、満猶以上河内未満という時代感、
近代に書かれたと思われる付属の紙縒りには「天下一河内作 筋男」とありました。
菊鉋と鼻穴間の松葉のような報せ鉋はありますが、河内ではないようです。



父が亡くなって一年が過ぎ、一周忌法要は海外赴任の兄が不在ながら無事済ますことができました。
それから間もなく3歳頃から地元の囃子連でお世話になってきた大先輩が急逝されました。

image

そのお通夜では鐘楼門の上からごお囃子をさせて頂き、
最近は学校や部活で出席率の芳しくない中高生男子も駆け付けてくれました。
 


 

AD
いいね!した人  |  コメント(3)  |  リブログ(0)

テーマ:


10月下旬のこと、目的を作って大阪と京都の福知山まで参りました。                                                   
  {A9571D3E-6D4D-434D-AF73-14F7D1892982}


 

数年前に取材して頂いた「和風総本家」をご覧になり電話を下さった師の奥様、
弾む声に懐かしい大阪言葉、お元気な様子に安堵。
お訪ねしなければと思いながらグズグズして時は過ぎました。
先生より20歳お若いので当時は「おばちゃん」のイメージが強かったですが昭和7年のお生まれで84歳になられています。

大阪市内の大きな神社が近い某駅で待ち合わせ、
食事をご馳走になってからお宅へ。

積る思い出話、、、当時は触れて下さらなかった個人的なこと。
現在のご趣味など、絶え間ないおしゃべりはお元気そのものでした。




初めて撮って頂いたツーショット写真。

image

 

 

{DCCAA0CB-C374-42BF-9934-EACC3CC1146A}

 


これは先生の個展会場で撮られたもの、
奥様も父も若い、92年4月なので私は9歳です。

どれも撮影は奥様の弟さん。
数枚しかない先生や奥様との写真、
折にふれ使わせて頂く有り難いものです。




この裸婦像と上の天女像は共に奥様のコレクションです。
ご自身もお若い頃は木彫をされていたので、近代作家を中心に木彫作品を購入されていました。

献身的に還暦以降の先生を支えられ、世に押し上げた蔭の立役者、内助の功。
個展会場で奥様が声を掛けて下さらなかったら、氏春先生の元に通うこともできなかったでしょう。



これは氏春先生作の般若!
掛け値なしに素晴らしいと思います。



生反りを用いた面裏。
洞白とも違いますが、惚れ惚れします。
紐を外させて頂けば良かった。
とても真似が出来ません・・・



アルバムも見せて頂きお宝写真が続々と。

image
 左から2人目は氏春先生、そのお隣は石倉耕春先生、右端は堀安右衛門先生。

かつて「面生会」という能面研究グループ?がありました。研究者の中村保雄先生を中心に長澤氏春、北澤如意、石倉耕春、堀安右衛門の諸師をはじめとする能面師が会員だったようです。
各地の能面調査や能面展を開催していたそうで、現代ではあまり無い集まりのようですね。

 

 


image

左は列中央は堀先生、右列中央は北澤如意先生、手前は石倉先生。
今や天下の先生が若者ですね!!

image

左から北澤先生、石倉先生、中村保雄先生、堀先生。

image

右列中央が北澤先生、奥が氏春先生。お二人が並んだ写真は初めて見ました。
ほぼ同い年(明治44年と大正元年)で親交が深かったそう。

芸者さんを上げて??今では考えられない贅沢な時代という印象です。

image

なんと軍隊時代のお写真まで!
後列左から2人目だと思われます。

image

上と左下の写真はテレビ番組「極める・日本の美と心」でも紹介されていました。

image

私が父と通わせて頂いた伊豆高原のお宅と、下はたぶん城ヶ﨑。
もう伺えないので寂しいです。

他にもまだまだありますが、多くなり過ぎますので・・・


image

翌日は大阪から特急に乗り福知山へ。
余りの遠さと車窓の田園風景に唖然、、いや見惚れて。

image

福知山城。
 

image



写真撮影が許可されていたので沢山撮らせて頂きました。
ご本に掲載されていない面が幾つもあり、楽しく拝見。


 









痩女や姥、般若の類まで入れれば半分が女面ではなかったかという印象。
女面ほど難しくのめり込むモノは無いのです。

その日に帰らなければならなかったので後ろ髪を引かれる思いで会場を後にして大阪に戻りました。
こちらでは大先輩の工房におじゃましてご教示を頂き、お寿司をご馳走になってお酒まで頂き、満腹ほろ酔いで終電近い新幹線にて無事帰宅しました。

諸先輩方にも優しくして頂き、ご厄介をお掛けしておりますが、
他人様に恵まれてきたのだと感謝の念に堪えません。



【合同展 工燈】

お陰さまで第9回展が無事終了、まだ公表できませんが10回に向けての目標を掲げました。
以下は今回の出品作です。



小面



増女



般若



恵比須

imageimage

image

全員ではありませんが珍しい集合写真。
撮影 山口宏子氏

【型紙・切型】
 

image

最近は本面(手本面の意味)から直接型や寸法を取り写しを打たせて頂く機会が増えました。
面型(正面の輪郭)や縦型(側面の輪郭)はじめ、このように横断面の型を多く取ると左右の歪みを写す手助けになります。
しかし全てを寸分たがわずピタリと当てるのは不可能に近く、何箇所も作るのは安心感というか自己満足かもしれません。
おそらくズレたから駄目ということではなく生きた表情になるかが全てなのでしょう。
写しであっても舞台で生かされる彫刻作品としての生命感を忘れてはならないのだと思います。

有り難いことに市販の型紙が増えました。
印刷の都合かわかりませんが変形し、それらを利用すると半分以上合いません。無理に合わせて作るとマトモナ顔になってくれないのです。
そもそもは他人の手で作られたもの。
採取する場所や癖、個々の当て方の微妙な違いを熟知しないと使いこなせません。

型紙なんて一枚もなくても作れるんだ!
と言えるような造形力を持ち合わせた上で使用する型紙であることが理想ですね。



 

いいね!した人  |  コメント(4)  |  リブログ(0)

テーマ:


image

中秋の名月を背景に。。上手く撮れず残念。

imageimage

本年11月10日から11月14日まで東京巣鴨とげぬき地蔵さん隣の「高岩寺会館」で恒例のグループ展『工燈』(こうとう)を致します。
読みは恐れ多いですが”燈のようなささやかな工人の集まり”という意味で名付けています。

詳しくは画像をご覧頂きたいのですが、ピントがわるいですね。
小生は13日(日)以外は在廊予定です。

今年で9回目となり、年齢だけは平等に増えました。

皆様のお出ましをお待ちしております。



検索ワードを確認すると「般若彫り方」「般若面」の類が多いことに驚きます。
他には「狐面」ですが・・
従いまして以前の「般若連続写真」という記事だけアクセス数が多いようですね。


残念ながら今回は狂言面の「恵比須」「夷」です。

image

面裏となる面に鉋を掛けて面型を写し輪郭を描き、
表に返して鉈で左右を割り、”はつって”整えたのが上の画像。

image

鋸で四隅を落とします。
直角に切るのは意外と難しい。。
 

image

突き鑿などで輪郭として描いた線が消えたギリギリの所まで面裏の面に対して直角に削り出します。
線が残る程度だと少し大きくなり、この先の工程で型紙が入らなかったり、肥えた印象の面に仕上るので要注意です。

image

周囲を適当に叩き鑿で落とし、鼻下と鼻の付け根の位置に鋸を入れます。

image

縦型(横顔の輪郭を表す型紙)を合わせザックリと荒彫り。
 


image

狂言面なので型紙は少ししか取りませんでしたが、額、鼻、上口、下口などで確認しながら具体的な骨格を出し始めたところ。
前の画像からの変化の過程をこまめに撮れば良かったのですが、つい忘れます。
それはお見せ出来ないような恥ずかしい様子だからです・・・

image

中彫完了?でしょうか。
目鼻口の位置は決まり表情は出てきましたが、微妙な絞り具合はまだまだです。

image

口を彫ると一気に表情が出て楽しくなります。。


{164CDC43-7006-4AD7-9401-0C191354D1A7}

 


表の彫刻がほぼ完成しました。
型紙は少ないし、真面目に写し過ぎるのもつまらないと思い進めたので余り似てませんね。
何故か写真に撮ると肉眼で比べるより欠点が解り易くなるようですが・・・・
これから手を入れるべき箇所がわかってきました。

この恵比寿面は教室の生徒さんに彫って頂いたら良いかも、縁起物ですし。

右側の面は手本としているものですが、ヤフオクで購入しました。
出品されているのは2、3回見ましたが、少ない方ですね。
東京国立博物館に所蔵されている恵比寿(後ろの本左ページ)によく似ていますが若干大きいようです。

パッと見は木彫の面に見える程に確りした真面目な彫刻です。
原型を木彫で作り樹脂で型抜きし、手作業で彩色しているよう。
胡粉ではないのか、表面をコーティングしているのか耐水性です。

この類を出品者は樹脂製だと気づかずに「木彫」と書いて出品していたので、届いてから気付いてガッカリした方がいらっしゃるかも。。

image

ちなみに東博面の裏には「次郎兵衛打 写□」と書かれているようです。
「面目利書」や「仮面譜」に名工 児玉近江の弟子として記載がある「梅岡次(治)郎兵衛」の作?またはそれを写したものかも?と思い、能面ではその作例を知らないので興味深いです。

ヤフオクや骨董市で樹脂や桐塑製とみられる数種類の面を見るのですが何時の時代に作られたものか・・・?

昭和35年出版の”わ○や書店”さんの本に『プラスチク能面』なるモノの宣伝がありますので、その類でしょうか。

image

これもやはり樹脂製の面。
古面から精巧に型取りされていて驚きます!
10代の頃、父に無理を言って氏春先生から譲って頂きました。
原型は春画の展示会で賑わせた東京の某美術館ご所蔵と思われます。

image

裏は「出目庸久」友水の焼印や鉋目だけでなく木目や表面に書かれた漆の文字までも鮮明に出ています。


image

一見酷い塗りでガラクタのようですが「天下一近江」の焼印のある原型からの樹脂面で、上記の般若と同じコレクションではと。。。裏に書かれた整理番号の形式や筆跡などが似ています。
これも最近ヤフオクで安ーく落札することができました。

一般の方向けの装飾品としては彩色が無くては売り物にならないのでしょうが、
我々にとって中途半端な塗りは邪魔でしかありません。

image

耐水性のある塗料で塗られているため水に浸けても落ちないので小刀で少しづつ剝していますが本当に大変です。
アセトンでは溶かせるかもしれませんが樹脂の方にダメージがあっては本末転倒なので。

江戸時代の面から作られた精巧なレプリカ(若干縮んでおりますが)がいつ頃どのような目的で作られたのか?正式に出回っていたのか・・・・・?

こちらの美術館?ご所蔵のレプリカ能面は他の種類もあるのですが、未だ手に入れることができていませんので、詳細は伏せます。ライバルが増えるのは困りますので・・・

仏像はナントカ科学さんから正式に?沢山のレプリカが販売されていますが、能面の類は少ないです。人気がないからですね・・





他には「痩男」

image

素晴らしい面から沢山の型紙を採取。

image

荒彫り。

image

中彫り

{8CDF2FCA-24E8-4481-A401-E7F0F12D9340}

{55C8AC80-756D-4355-8A20-0A5FA34A1DD1}




表はだいたい彫り上がりました。



image

7月のことですが、憚りながら歴史ある【能楽タイムズ】様の対談に参加させて頂きました。
お相手は近隣のあきるの市在住の中所宜夫先生。
10年以上前から拙作を度々お舞台でお使い頂き、活動の場を広げて下さったおシテ方の一人です。
 

何度も見直しをさせて頂いたのですが、後悔する発言も多く大いに反省。
しかし能楽関係者なら誰もが知る超有名誌!生涯の記念となりました。


image

適当に書き足していきます。

 

 

 

いいね!した人  |  コメント(8)  |  リブログ(0)

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。