能面 面打 新井達矢の制作日記

日本の面に向かう日々

東京は西の外れ羽村市にて面などを打っています。

面の制作と木彫教室、お囃子以外やることがない小生ですので、気の向くまま適当に書いております。

たまに覘いて頂けたら幸いです。

以下は私の連絡先です。

mitsuya-arai@s6.dion.ne.jp


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                             「増女」


暑~い京都へ行って参りました。

面の勉強と魅力的な皆様にお会いするため。




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いつものようにご当地の仏師、櫻井覺山氏が声を掛けて下さり顔を合わせることができました。

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少しでも良い仕事を残したいと願う作者。
ただこの中に面打が私一人なのが複雑ですね・・・

古典的な木彫に携わる職人の中で、最も歴史があり尊いのは間違いなく仏師さんでしょう。

能楽草創期は仏師が片手間に作っていたと思われる面ですが、桃山期から面打を専業とするものが現れ、世襲家まで確立されて幕末まで継承されたのは何故でしょうか。

小型で顔半面しかなく、細かな模様など描く必要の無い一見淡白な顔面彫刻、
材料費も掛からず短期間に完成しそうですよね。
立体彫刻の合間に軽く挟めそうだと考える方は少なくないわけですが。。

専門家が生まれた歴史があるのです。

モヤモヤ・・・・

次回は東京で開催予定?






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翌日は念願の片山家の展示会に伺いました、
大好きな女面が殆ど並ぶ様は壮観そのもの。

古作の小姫、大和作の小面、増女、節木増、是閑作の深井など・・・・
名工が打った名品が現役で使われ続けているのですから、生き生きとしています。
片山九郎右衛門先生や見市泰男先生の解説を拝聴しながら閉場時間まで入り浸ってしまいました。

装束のことは詳しくは存じませんが、オリジナルと写しが並べて展示されていたのが興味深く、時代を経た風合いは得難いものですね。




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時期が中途半端ですが師匠の長澤氏春先生のお墓参りに伺いました。
炎天下ご挨拶や報告をブツブツ・・・
早いもので13回忌、どれだけ成長できたでしょうか・・・



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舞楽だけの演奏会ということもあり、「雅楽 十二音会」さんの演奏会に伺いました。
お陰さまで玄人さんの舞台で面を使って頂く機会は増えたのですが、プログラムなどに明記して下さる機会はごく少ないです。
面を単なる小道具としてでは無く、重い存在として認めて頂けたようで感慨深くお舞台を拝見しました。

その後の食事会では親しく接して下さる楽師の先生方、
田舎ものは緊張しきりでした。







この子が旅立って寂しくなった。
大きな木曽檜もあるし、再び作りたいが気の遠くなる工程が待っているのです。

[制作色々]

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型が異なる2面の増女と曲見。

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ヤニ出し、裏塗り、表面への捨て膠を経て下地塗りに入ります。


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女面でも3面同時に研ぐのは骨が折れます。



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珍しい形の「獅子口」

素晴らしい面との出会いがあれば、いや無くとも?
仕事以外でも多くの面を作りなさいとのご助言を頂きます。
素描のような荒彫りで直に見た感覚を記憶したり、半分だけ完成形に近く彫りあげたりと、時間が無い中で貴重な面を残そうと努力します。



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これが最もお伝えすべき情報かもしれませんが、横浜の久良岐能舞台で一日だけの個展とインタビュー形式の講演?を致します。

平成22年以来2回目で、面の展示数は15点、講演のテーマは決まっていません。

話は面白くありませんし下手ですので、その点お含み頂きご容赦下さい。
  

前回の催し終了後、回収されたアンケートを館の方が送って下さいました。

「話がつまらない」「もっと面白く話ができる人を呼んで欲しい」などと少なからず書かれいて一定期間鬱っぽくなったことがあります。
好意的なご意見もあったのですが、無記名でこういうことを書かれると流石に凹みます・・・・

眠くならない話をお求めの方はどうぞ寄席へでも行って下さい。

頭と口が上手く回ったら、面打などという引き籠り同然のことはしないでしょう。
再びその恐怖が蘇えりつつあります。。



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武蔵村山市八津熊野神社例大祭の一コマ、
衣装がラフ過ぎてごめんなさい。

面打大先輩I先生から呑みの席などで度々謡や仕舞のお稽古をするべきだとご助言頂きます。
声を出すのは苦手だし運動神経は悪過ぎ、暗記ものは最も苦手。
唯一好きなのが器楽演奏で特に笛関係。
子供の頃から篠笛は勿論、ケーナや尺八竹笛モドキを手作りして適当に演奏して自己満足するのが好きで現在も継続中です。

能楽関係のお稽古で憧れるのは能管ですが、お謡同様に貧民の趣味ではないですからね。。
ヤフオクで買ったプラ管を吹くの精々の楽しみです。

https://m.youtube.com/watch?v=xCNR66lptXA
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梅雨らしくなく暑い日が何日か続いています。
12歳半を過ぎてシニア感が増してきましたが足腰は丈夫で散歩は大好き。




最も制作数の多い小面、素晴らしい面を拝借したので写しを制作しました。


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先ずは荒彫り、
女面は特に寸法きっちりを心掛けます。

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大体目鼻がついて

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中彫完了後、口から当たりをつけます

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目を切ります。眼球に被さった瞼の厚みを彫り出すわけですが、単にキレイに彫るだけでは目にならないので薄皮を剥ぐような攻め方で形を求めます。

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目、鼻、口、を開けて裏も彫り進めます。
鼻の穴は勿論大切ですが、それに至るまでの豊な変化が更に重要だと考えています。
口も上唇と歯、口角と頬や顎など繋がりや成り立ちを十分に意識して肉感的な彫刻を目指しますが・・

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更に進んでほぼ彫刻が完了した段階。


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ヤニ出しと面裏の漆塗りを経て、下地から上塗り。


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本面をよく観察して使われている色をボンヤリと想像。
この色ならいけるか?と皿に絵具を出して調合し極薄い色から重ねて研いで肌作り。
髪は墨で塗りつぶすので古色は施さず地色(上塗り・髪だけ打彩色)のまま。


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目と歯に墨、鼻の穴に濃い古色、唇に赤口朱を施したところ。
肌の質感と不調和で不快な色味。
ここから手を尽くしまして・・・・

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眉は松煙を擦りつけ当たりとし、薄墨をタンポで暈かたりして微妙な濃淡を作ります。
想像以上に難しいのが眉描きで、形状はもとより暈し加減や濃度に個人の感性や巧拙が如実に表れます。

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最終的には剥落させる紐穴周辺を残して髪全体を墨で真っ黒に塗りつぶします。
そして次に進める毛筋の線を下描きしています。


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墨の表面を印刀や剣先刀などで削って、毛筋を表すための白地を出していきます。
そのままでは古色の付いた地肌とは合わないので、毛筋にも古色を入れますが、一番上の筋だけそれを施した状態です。





前回からの工程が大幅に抜けていますが、段階の分けようがない微妙な変化の重なりの結果完成となりました。




「雪の小面」「金春小面」とも呼ばれる型の多くに写されている彩色の貫入?やヒビ、染みもある程度入れてみました。
アップすると上瞼、鼻先、口角上下などに見えると思いますが、
小刀の先で髪の毛よりも細い線を彫って黒系の古色を入れいき、はみ出たところは濡れた面相筆で洗うという工程を繰り返しました。



本物に直に接すると手の届きそうにない怪しげな雰囲気に引き込まれるのですが、可愛いだけになり乖離する拙作。。



角度や色味で印象が変化するので無駄に多い画像を出しました。
PCでは丁度よく見えるように画像の調整をしたのですが、アイフォンで見ると真っ黒で暗過ぎます。何故でしょうか・・・・




裏も本面の鉋目を真似たいところですが、どうしても現代人の仕事になる悲しさ・・
古の工人に憧れ神の如く崇敬するからこそ「古い感じ」が出したいのです。




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師匠が伊東市にお住まいでしたので伊豆地域は度々訪れていたのですが、三島市は初めて伺いました。
菩提寺の副住職様は当地の龍澤寺様で修行されたそうなので、ご縁が無いわけでもないのです。

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刀剣のコレクションで有名な佐野美術館で沢山の能面を拝見しました。
名品がザクザクで正に目の保養。

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最終日には有名な鰻屋さんで先生方と食事。
ご当地ビールというのでしょうか。

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5000円弱の鰻重、こんなスゴイの何年ぶりに食べただろうか。



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最後に何回か掲載してきた拙教室の生徒、孝治君の大蛇面はやっと彫り上がりそう。
2作目でこの出来なので褒めても良いでしょうね。

手が込んでいるので作り上げるのは根気が勝負。
しかしながら小面に代表される能の女面の難しさとは対極に位置する誰が見ても立派と感じるわかり易い面。

神楽面の目に金具を嵌めることは少ないと思うのですが、今回は技法の勉強も兼ねて金具を作っています。
銅板を叩き出して眼球の形に添わせるのですが、これをどのように金色に変えるかがちょっと問題で、
金箔を漆で貼るか、水銀を使って鍍金を施すか・・・
簡易メッキという手もありますが、漆で貼るのは意外と難しく水銀と聞くと怖がってしまう。
自分で判断しましょうね。

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まだ桜の残る4月上旬、名人が多く出たと云われる世襲面打家の大野出目家のお墓参に初めて行きました。

秀吉公から天下一の御朱印を賜った是閑吉満を祖とし、幕末まで安定した仕事を続けた名家です。


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場所は東京中野区沼袋の密蔵院様

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弟子のトシ君と共に谷中のような?住宅街を迷いながら到着。
たまたま門前に奥様らしき方がいらしたので「大野出目家の・・・・・・」
と申し上げたら、ご住職様と共に感心感心という雰囲気で親切に場所を教えて下さいました。


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こちらが墓所。


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何故か倒されているお花立て、その理由が知りたいです。

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しかし「出目」「大野氏」の面打家だとわかりやすい文字に興奮。

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向かって右側の墓碑、戒名がビッシリと彫られていました。
「大野出目家伝書」に書かれている没年と照らし合わせたところ、
一番右から名人として有名な四代(三代とも)出目洞白の他、女性を挟みつつ五代洞水、八代長雲、九代洞雲の戒名。


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こちらは右端が六代甫閑、三番目に七代友水の戒名が彫られているようです。
この二人だけ何故別の墓碑に彫られているのでしょうか?
こちらの石の方が古く風化が進んでいるように見えました。

最近再び聴くようになったNHKのラジオ深夜便のナイトエッセーといコーナーで、
「墓マイラー」のカジポン・マルコ・残月さんという方の話が連日放送されていました。

世界中の著名人の墓参りをされるそうで、そのご苦労など楽しく聞かせて頂きました。

面打や能楽関係だけですが、お墓だけでなく屋敷があったとされる場所なども訪ねてみたいと考えています。
次の目標は出目元休家のお墓参りです。




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般若。
お許しを頂き「直写シ」をしました。

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見ていて飽きる、似て非なるもの。

毎回頂戴するお言葉ですが、能楽が能楽である以上は
「写し」を通して勉強することは必然だと思います。

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焼印には白緑を入れましたが、ちょっと安っぽいですね。
これも少し剥落させた方が良いのかも。

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最も出したくない本面とのツーショット画像。
死ぬ気でやってもこんな程度・・・

金春安明宗家より天下一近江作を拝借。
既に本などに多く掲載されている面ということもあり、本面画像アップのご許可を頂きました。

先代信高宗家のご著書「動かぬ故に能という」で知り、舞台や虫干しでも拝見して憧れ続けていた般若の名品。
ご縁を頂き、念願の写しの制作が実現したことに感謝申し上げます。



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ここからは制作工程

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真っ白な下地の次は胡粉に朱を入れた赤味の強い中塗り。
古面を見ると度々出会う淡い肉色の下に見えるもの。

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その次は皮膚の上塗り、黄口朱に黄土少々で極淡い桃色。

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毛筋を描く「毛描き」の下書きは現代では鉛筆を用いるのが一般的。
江戸時代以前はどうしていたのだろうか?極薄い墨や古色を使ったとも。
写しの場合、繊細な乱れ髪を一発で間違えなく描くのはどんな天才でも無理があると思うのですが・・・・


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所持している最も良い面相筆を使って本描き。
本面の線は兎に角細いが勢いが失われず生きているよう。


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このような気持ち悪い途中段階を耐え、完成へと導きます。
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3月某日ギャラリー一翆堂さんに於いて開催された、ほぼ同門の大先輩大月光勲先生の個展に伺って参りました。


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些か賑やか過ぎる小町通りから少し入ったところにあって立地が素晴らしい。

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極秘の彩色法という黒式尉はメタリックな感じもする深い黒でした。

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創作面の数々。


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右の女面は肌の色相を点描またはチェック状に表現され、怪しくクリムトの絵を連想するような色気があって、かなり衝撃を受けました。


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某神社様所蔵の狐面をモデルにされたという面。
実は私も何年も前に同じ面をモデルに狐面を作ったことがありました。
耳を付けて、口の仕掛けは神楽面式。

その本面の持つ神秘性や霊性?というのでしょうか、写真からでも圧倒的な力に溢れています。


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超有名な孫次郎を想定して打たれた面、良いですね。
私もいつかは挑戦したいです。


昨年はフランスでの個展を成功され、
現地では弱法師の面を付けて仕舞を舞われたり、能の型を示したクロッキーのモデルまでされたそうです。
この行動力は真似が出来ません・・・・



文章が上手く繋がりませんが、

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前回のブログでも書いた菩提寺の宗禅寺さんに来られたお地蔵様の話。
別に撮影が禁止されていた訳ではないのですが、遠くからの写真しかありません。。
魂の入った仏様を撮影するのは憚られます。

江戸時代の作ながら確り彫られ彩色も残って優美なお像。
鎌倉在住の芝崎慶太さんが修復されました。

菩提寺の和尚さんは建長寺で総長をされていましたので、そのご縁で当地の芝崎氏に修復を依頼されたそうです。

修復前も知っていますが、違和感無く自然な形で蘇ったと檀家の一人として喜んでおります。



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大月先生の個展の後、当地の「鎌倉美学」さんで前宗務総長の高井和尚さま、芝崎さんご夫妻、このお店のオーナーの万智子さんと歓談させて頂きました。

美味しい料理とビールを頂きながら、日中の難しい話や修復の話など半分くらいしか覚えていませんが楽しくも頭を回転させるのに必死でもありました。


鎌倉では「総長」を連呼されている高井和尚。地元羽村とは違う皆さんの反応に驚きつつも
、その業績を改めて知る機会ともなりました。
近く建長寺の大著を出版されるそうで、その校正紙を拝見させて頂きましたが、写真が美しくて立派な本。
出版が待ち遠しいです。。




日々の制作から少しだけ
アマルガム鍍金など。





般若の目と歯の金具。
銅板を叩き出したり曲げたりして成形、研磨して鏡面状にします。



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表面に梅酢を塗り水銀を擦り付けます。付着させるという方がより相応しいでしょうか。
銀メッキをしたように堅い表面になるのは不思議です。


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その上に金箔を貼っていきます。今回は一号色を用いました。
普通の厚さなので4回以上重ねたかもしれません。

最初は金色だった箔が次第に銀色に変わり、終いには水銀の中に取り込まれていくように馴染みます。

すると銀色の光沢が消え、画面後ろのような状態に。


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カセットコンロを庭に出して、風下を向きガスマスクを装着して点火
(こんなことしなくても換気扇のある屋内で充分らしいです)
ピンセットで挟み中火くらいで少しずつ加熱。
マットな銀色が光沢を取り戻したかと思うと緑色を帯びた銀色に変化、更に熱して画像のような濃い黄土色になったところで加熱終了。

冷めたら真鍮のブラシで磨きます。右の目穴周辺は少し磨いて金色の光沢が出初めています。

発色が今一つだったので、もう一度同じ工程を繰り返しました。



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アマルガム鍍金完了。



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ヤニが酷過ぎるので、久しぶりにアルコールに浸けてから茹でて除去(孫次郎)




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下地塗り。

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下地完了後、金具仮嵌め。
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菩提寺である宗禅寺さん主催で、檀家のみならず様々な方が作品を出品される展示会。
その中で講師を勤める面打と木彫の教室の作品も展示させて頂いております。


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初めて撮って頂いたご住職と有志の生徒さんとの集合写真。

以下作品と会場の写真

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御本尊の前は特集として個展形式にされています。
今回は青梅市在住の白浪先生。


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地元の方の手芸作品

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鎌倉在住の作家さんの鎌倉彫や書の作品

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地元の作家さんの木版画、亡父の同級生。

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昨年亡くなられた方の遺作展。

他にも油絵や写真、俳句、絵手紙など沢山の作品が賑やかに展示されていました。


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私の好きな境内の風景を挟みまして。。

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お待ちかねの?面打と木彫教室の作品展。

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手前の佛頭が作品。
見せ方を考えれば何割増しにかに見えるのですが、枡の台で失礼します。

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唯一の真面目な能面、小面と言っては語弊あり?
それなりの段階まできましたが、最後のひと押し!
自分の目に厳しさを持ちましょう。


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大蛇は力作ですけど、通い続けないと簡単には完成しないよ。

実に雑多な作品が並びました。
堅実な教室ならば第一作は必ず小面です。
教室を始めて三年ですから普通ならばノッペリした面が並ぶ筈・・・・

段階ふまず飛び級黙認(せざるおえない)
指導ではなく、お手伝いですね。
師匠の許しを得て、作品を決めて打ち始めるというのは幻想か。。。

「道場」では無く「美術の教室」という感じ。
気軽に楽しむ空間なので、性に合わない“革新性”に溢れています。

修行ではないので、楽しんでもらいたいという気持ちと、
人生を掛けて(僅かですが)習得した技術や感性を伝えているという秘めたる微かな自負・・・
軽く扱ってもらいたくないのです。

真面目に能面に取り組みたい方には別教室の開講や、クラス分けなどを考えないと充分な対応は不可能ですね、

この時間と条件ではお互い甘目になります。



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神楽面(囃子面と呼ぶのが適当かも)のモドキが多いのは地域性が出ました。

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こちらは近年ご縁があって菩提寺に来られたお地蔵様、
長くなるので続きはまたです。


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講師(私)の作品を載せるのを忘れていました。

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一月の個展に出したものから。



蛇足

親戚に芸術美術、職人など面打に近い仕事をしていた人がいたかという問いを度々受けます。
今までは、写真を好んだ祖父や絵地図を描いた曾祖父?がいたが、本職はいないという話をしていました。

最近、母方の曾祖父の弟の曾孫が同世代の歌人で、かなり活躍されているということを知りました。(この方のお爺さんは面識があります)ツイッターは密かにのぞいてます。

親近感のわく親戚がいることを知って嬉しくなりました。
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