ニュージーランドは羊が有名ですが,今日は羊の角にそっくりの,トグロコウイカの殻を載せます。
ちなみに,トグロコウイカの殻はアンモナイトにもそっくりですが,アンモナイトの名前の由来は,アンモーン神は羊の角を持ち、アンモナイトがその角に似ていることによるようです。
アンモナイト・トグロコウイカは巻貝に似ていますが,共にイカやオウムガイなどの仲間(頭足類)です。
この貝殻は、コウイカの甲のようなもので,トグロコウイカの体内に入っています。殻は空気が入っていて軽いので,トグロコウイカの死後も殻が海を漂流し,打ち上げられるようです。
Spilura spilura トグロコウイカ Piha Beach,NZ(North island) 打ち上げ 2019.5.26 殻幅:約20mm
この貝殻は,この場所で数百個以上打ちあがっていました。
この貝を見たのは初めてです。大量の打ち上げで驚きました。
NZの外海の海岸では,多い種のようです。
NZ近海には,生体は生息していない(?)と思われますが,フィリピン近海などの熱帯に生息する種なので,そのような場所から流れてくると思われます。遠くから漂流してくるので,表面にカルエボシ(フジツボ,カニの仲間の甲殻類.付着生物)の仲間が付着しているものもありました。
トグロコウイカの殻は非常に脆くて,すぐに折れてしまいます。
いらない個体を潰してみたところ,殻が薄いようで粉々になり,ほとんど無くなってしまいました。
殻の巻き方は変異があり,緩いものや密なものがあります。
今回載せた個体はNZ産ですが,日本でもごく稀に打ち上げられるようなので,探してみたいです。
Glycymeris